ビジネスパーソンインタビュー
求人数も増えて転職に有利な状況らしいけど…
「サーファーへの転職相談」にも乗る!? 転職エージェントって何をしてくれるのか聞いてみた
新R25編集部
「明日からまた仕事かぁ…」。重たい気分のまま仕事に向かう連休明け、ついよぎるのは「いまの仕事でいいのか?」「そろそろ転職かな…」という思いかも。そんなときの第一歩として、転職サービスを探してみると…かなりあって迷う! なかでも、“転職エージェント”ってよく目にするけど、実際どんなことをしてくれるの?
今回は、『新R25』編集部員のNが“転職エージェント”のひとつ「パソナキャリア」を訪問し、転職市場のうごきからエージェントの役割まで、転職ルーキー目線でいろいろ聞いてきました!
求人数が増えて、R25世代でもいまが転職のチャンスってホント?
編集部・N
今日は転職エージェントのキャリアアドバイザーが対応してくれるらしいけど、ビジネス色強めのお堅い人なんだろうな。素人っぽい質問して大丈夫かな…。
↓キャリアアドバイザー像(※個人のイメージです)
polkadot_photo/shutterstock.com
緊張する編集・Nの前に現れたのは…
パソナキャリアのキャリアアドバイザー・小川さん
物腰やわらかで笑顔がステキな女性〜!
小川さん
キャリアアドバイザーの小川と申します。本日はよろしくお願いします。
編集部・N
こ、こちらこそよろしくお願いします。イメージと違ったのでビックリしました。
小川さん
キャリアアドバイザーには年齢、性別問わず幅広いキャリアを持った人材がそろっているんですよ。
編集部・N
そうなんですね! 早速ですが、いまは転職に有利な時期に入っているんでしょうか?
小川さん
はい。転職市場の求人数は2008年のリーマン・ショック以降、ずっと右肩あがりです。それにともなって求職者も増えていて、パソナキャリアでも年々アドバイザーが増えています。
20代の転職希望者も増えているんでしょうか?
小川さん
20代の方も多いですよ。2年前に比べて1.5倍くらいにはなっています。特に新卒2、3年目で転職する方は増えてきています。
編集部・N
以前は新卒入社して「3年はガマンしろ」みたいな風潮がありましたが、最近は変わってきているのでしょうか?
小川さん
以前ほど“1社3年”といった縛りはなくなってきています。20代前半でも転職理由や目的がはっきりしている方であれば、年齢に関係なく受け入れられるようになってきました。
にこやかに話してくれる小川さん
【転の声まとめ①】 転職理由は明確に!
ここからは、転職に大事なポイントを、天の声ならぬ(?)「転の声」として教えていただきます!
編集部・N
20代が初めての転職で失敗しがちなことは何ですか?
小川さん
一番多いのは、次の会社で何をしたいかわかっていないままで、“なんとなく”で転職活動を始めることです。「なんとなく会社の環境が合わない」「なんとなく仕事にやりがいがない」など、曖昧な理由で。
編集部・N
まあ、そういう人は多そうですよね。それで転職活動を続けるとどうなるんでしょう?
小川さん
前職を辞める理由も次の目的もハッキリしていないと、書類選考でも面接でも曖昧さが伝わり、内定をもらうのが難しくなります。
編集部・N
そうですよね…。小川さんのところにそんな相談者がきたときは、どうするんですか?
小川さん
ちゃんと転職理由を追求していきます。何が原因で転職しようと思ったのか、次はどんな会社で働きたいのかなど…。それを掘り下げるのが、私たちの仕事ですね。
一見前向きに「キャリアアップを」という方でも、面談を進めていくと「人間関係」や「成果を認めてもらえない環境」など、本当の転職理由はここでは? と思える要素が出てくることがあるんです。
そこを明らかにしておかないと、次の転職先でも同じ理由で短期離職してしまう可能性がありますので、大事なステップなんですよ。
tuaindeed/shutterstock.com
【転の声まとめ②】 就活感覚で転職活動に臨むべからず!
編集部・N
ほかに注意すべき点はありますか?
小川さん
就職活動と同じ感覚で転職活動に臨んではいけない、ということ。就活は業界研究をしっかりし、業界や企業のネームバリューへの思い入れが強くなるものですが、転職では「自分に何ができるのか」という“仕事内容”が重要になってきます。
就活気分のまま業界に執着しすぎて仕事内容をしっかり見ない、把握できない方、あるいは大手企業にこだわる方は失敗しやすいかもしれません。
編集部・N
なるほど〜。新卒の学生じゃないわけですから、考えるべきことも変わってくるんですね。
小川さん
新卒の就活で気にしがちな、会社の規模やネームバリューへのこだわりは禁物です。
新卒で大手に内定したから転職活動でも大手にいけるはず、という固定概念も通用しません。大手にとって、20代前半の人材は新卒採用で十分な場合も多いですから。
「転職活動に大事なのは、企業のネームバリューよりも“仕事内容”」
編集部・N
“仕事内容”を見るというと、具体的にどういうことですか?
小川さん
新卒を十分に採用できなかった企業は若手の中途採用に積極的なので、そうした企業のなかから、相談者がやりたい“仕事内容”とのマッチングを探していくのが我々の役割です。
【転の声まとめ③】 転職ルーキーは転職のセンパイを頼ろう!
「転職活動中の第三者との対話は重要」
編集部・N
ちなみに、「転職に迷っている」という微妙なときでも相談利用はできますか?
小川さん
もちろんです!転職を考えたら単独・自己流で進めるよりも、第三者と対話することが重要だと思います。
編集部・N
なぜ第三者の意見が重要なんでしょうか?
小川さん
1人で進めるとどうしても自分のことばかり考えて、企業のことがよく見えなくなりがちです。私たちは様々な企業のお話を聞き、転職市場を十分に把握しているので、転職希望者の客観的な評価ができると思うんです。
たとえばスキルも経験も足りていない方が、ピンポイントで「この会社にいきたい」と希望されたときに、それに対して「企業のニーズとご希望の仕事内容には、客観的にみてギャップがあるようです」と指摘することができる。
もちろん、そのギャップを指摘するだけではなく、登録者の希望をもとにより最適な企業をおすすめできるよう、一緒になって考えるようにしています。
「サーファーになりたい」という転職相談を受けたことも…!
最後に、「今までで一番インパクトがあった転職相談」を聞いてみました。
小川さん
20代の女性から、本気で「サーファーになりたい」と相談されたことがありました。
編集部・N
サーファー!
KIRAYONAK YULIYA/shutterstock.com
小川さん
「さすがにサーファーの求人はないです」と言ってしまいましたが…。
編集部・N
ですよね…。それで、どう対応されたのですか?
小川さん
なぜサーファーなのかよく話を聞いてみると、どうも「サポート的な事務職ではなく専門職を目指したい」という思いが強いことがわかりました。
やりたいことが見つからない方や飛躍してしまっている方は、やりたいことを自分の頭の中だけで考える傾向にあります。そこを一緒に考え、視野を広げてあげると選択肢の幅も広がる。転職希望者の頭の中には、言葉にはなっていないけれど何かしらの“パズルのピース”があるんです。
やりたいことが判然としない方は組み立てがわからないだけなので、それを一つずつ組んで一つの絵にし、最適な企業を提案することができるのがキャリアアドバイザーだと思うのです。
編集部・N
「サーファーになりたい」からそこまで話を引き出すなんて…キャリアアドバイザーってスゴいよ!!
「若い方にはどんどん頼ってほしいです!」頼りになる転職のセンパイのような小川さん
連休最終日から仕事始めにかけて、“なんとなく”でも転職を考え始めた読者は、さっそく第一歩を踏み出してみよう!
〈取材・文=新R25編集部/撮影=冨永智子〉
ビジネスパーソンインタビュー
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