

「緩急やアドリブもすべて自然。違和感ゼロ」
映画『火花』で芸人を好演。コンビ役の先輩芸人も驚いた菅田将暉の「お笑いセンス」
新R25編集部
現在公開中の映画『火花』。原作は、芥川賞を受賞しベストセラーとなったピース・又吉直樹の同名小説だ。売れない若手芸人を主人公に据えた自伝的要素の強い物語で、その役を演じるのは、若手俳優のなかでもひときわ大きな存在感を持つ菅田将暉。
ドラマや映画だけでなく、歌手やラジオパーソナリティなど、マルチな才能を発揮している菅田だが、今作ではお笑いに挑戦している。
「緩急やアドリブもすべて自然。畑違いな役柄でありがちな違和感がまったくなかった」
菅田が演じる主人公は、劇中で「スパークス」というコンビでボケを担当。その相方を演じたのは「M-1グランプリ」ファイナリスト経験を持つ2丁拳銃のツッコミ、川谷修士だ。
編集部撮影
菅田が生まれた年にデビューした2丁拳銃は、芸歴25年目のベテラン芸人。メガホンを取った板尾創路も「修士の漫才は師匠クラス」と絶賛するほどの人物だが、そんな川谷の目に、菅田のお笑いセンスはどう映っていたのだろう?
「漫才のセンスが素晴らしい。彼の横に立っていて、コンビとして違和感なかったですね。スポーツやバンドを題材にした映画を見てるとき、試合やライブのシーンだけ『ん?』って違和感があったりするじゃないですか。それがまったくなかったんです。ボケたあとにちゃんとツッコミを待つし、それを待つときの顔の向きもイイ。食い気味にいくときの緩急に、アドリブ入れるときの『行くよ』っていう雰囲気…。なぜかすべて自然にできていて驚きました」
「タメ口で喋りたい」「ネタを書きたい」芸人を演じるためにさまざまな提案をしてきた菅田
(C)2017『火花』製作委員会
プロでさえスベることもあるお笑いの世界。芸人を演じるのは簡単ではないはずだが、このカベを乗り越えるため、菅田はさまざまな提案をしてきたという。
例えば、「タメ口」。劇中では同い年という設定だが、実際に菅田と川谷は約20歳も年が離れている。
「撮影に入る前に、菅田さんと『コンビなんだからタメ口でいきましょう』と決めたので、それ以降はふだんもタメ口で話してました。カメラが回ってなくても、常にコンビとして接してくれたので、20歳上の人相手にようやるわ、と感心しました。僕の20コ上って、それこそオール阪神・巨人師匠とか。タメ口なんてようしませんよ(笑)。板尾さんも『それが菅田くんの礼儀正しさ。俳優として素晴らしい』と褒めてましたね」
映画の役柄とはいえ、2人は本物の芸人コンビさながらの練習を積んだそう。
「公園でネタ合わせすることもあったし、撮影の準備中に外の道路でもやりました。ホンマの若手芸人っぽいですよね(笑)。すき間を見つけて練習ばっかりしてたら、端から見てる人たちからも『どんどんコンビっぽくなっていくな』とよく言われました」
映画のなかでは、フル尺で披露したネタはクライマックスの1本だけだが、使われてないものを含め、4分程度のネタを全部で7本やったとか。実現はしなかったものの、ネタを菅田と川谷が自ら書くというプランもあった。
「菅田さんは『コンビなんだから、自分たちでネタを作りたい』って言っていたんですけど、今回は時間がないこともあって。『作家さんと板尾さんが思いを込めて書いてくれた台本だから、これをやろう』と僕が説得しました」
本人が「育ちはお笑い」「芸人が一番」と語るほどのお笑い崇拝と研究心
菅田がここまでお笑い芸人を演じることに入れ込むのには理由がある。
そもそも、じつは菅田は大のお笑い好き。特にダウンタウンを神のように崇めており、『ごっつええ感じ』など彼らのコントはDVDで繰り返し見ているという。
『ダウンタウンなう』(2016年5月13日放送)に出演した際には、「僕のなかでお笑い芸人さんが一番」「育ちはそう(お笑い)です。感覚や身につけたものは」とお笑いへの愛を語っていた。さらには2人への直筆の手紙のなかで独自の“ダウンタウン論”を展開し、本人たちに「細かく見てるよね」と評され、涙する場面も。
菅田のお笑いセンスのベースには、ダウンタウンをはじめとしたお笑い芸人への崇拝と研究力があるといえそうだ。
(C)2017『火花』製作委員会
最後に、これだけのセンスがあれば、今後はバラエティ番組でもブレイクするのでは? と川谷に聞いてみると…。
「たしかに、映画を見た今田耕司さんから『あのままコンビ続けたら、絶対に売れてるやろうな』とも言われました。見た目も最高で面白いし、コンビを解散したくなかった(笑)! ただ、彼はホントにすごい役者なので、バラエティよりも演技の世界で活躍してほしいと思います」
映画は東宝系で全国公開中。白熱の漫才シーンをチェックしてみよう!
〈取材・文=ブルトン森〉

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