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作詞・作曲、イラストにダンスまで。すべてが突き抜けてる米津玄師の「異常な才能」

はじまりは「ニコニコ動画」から

作詞・作曲、イラストにダンスまで。すべてが突き抜けてる米津玄師の「異常な才能」

新R25編集部

2017/11/26

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10月に俳優・菅田将暉とのコラボ『灰色と青』を公開し話題をさらった米津玄師。11月1日に発売した最新アルバムBOOTLEG』は初週でオリコン1位になり、いま最も注目される若手ミュージシャンの1人だ。

10年に1人の天才”とも評され、各業界の実力者から絶賛される彼の才能をフカボってみた!

「音楽の中で鳴るいい言葉を感じて、すごいなあと思った」中田ヤスタカも絶賛する作詞センス

2016年10月に公開された映画『何者』の主題歌『NANIMONO (feat. 米津玄師)』で米津とコラボした音楽プロデューサーの中田ヤスタカは、同年発売の雑誌『CUT』で「米津くんは単純に詞だけを書く人とも違って、音楽の中で鳴るいい言葉を感じて、すごいなあと思ったんです」と語っている。

Perfumeやきゃりーぱみゅぱみゅなどを手がけたことで知られ、作詞・作曲を含めたトータルプロデュースを行うことの多い中田が高く評価していることからも、米津の歌詞の非凡さがうかがえる。

「世界で彼にしか作れないサウンド」絶妙かつ自然に不協和音を取り入れる作曲センス

元メガデス、『タモリ倶楽部』の人気コーナー「空耳アワード」(「空耳アワー」の特番)などでもおなじみのギタリスト、マーティ・フリードマンは、米津の作曲の才能に注目。

2012年にリリースした『ゴーゴー幽霊船』について、「音色の組み合わせがすごく新鮮で驚きました。ほかの誰のモノマネでもなくて、世界で米津さんにしか作れないようなオリジナルなサウンド」(日経トレンディネット「“天才とバカは紙一重”の不協和音、おいしく使う驚きの新人を見つけたよ!」より)と高く評価している。

さらに、一般的には濁った和音とされる「不協和音」の使い方がすぐれていると指摘。「ヘタに使うと、曲がまとまらなくなっちゃうことも多いんです。でも、この曲はその成功例だね。あまりにうまく使ってるから、一般の人は、どこが不協和音になってるか、言われないと気づかないんじゃないかな」(同上)とコメントしている。

描き下ろしのイラストを度々ジャケットに使用。荒木飛呂彦と並んで「ルーヴル展」にも出展

その才能は音楽だけにとどまらない。アルバムのジャケットなどで度々披露している描き下ろしのイラストやアートワークも高く評価されているのだ。

2016年には初の単行本『かいじゅうずかん』を発売。同書は2013年8月号から2015年12月号まで雑誌『ROCKIN’ON JAPAN』で担当していた連載を書籍化したもので、米津が考えた架空の「かいじゅう」を、イラストとテキストで紹介するという内容だ。

また、今年7月に公式イメージソングを提供したルーヴル美術館特別展ルーヴルNo.9 ~漫画、9番目の芸術~では描き下ろしイラストが展示された。同展には荒木飛呂彦、松本大洋など日本を代表する漫画家やイラストレーターの作品も展示されて話題となった。

昨年はMVでダンスも披露。振付師が「万人に一人の芸術性」「踊りの天才」と絶賛

2016年9月に発売したシングル『LOSER』のMVではなんとダンスも披露。これに対してシルク・ドゥ・ソレイユで活躍したダンサー・振付師の辻本知彦は「万人に一人の芸術性」「彼は踊りの天才」(M-ON! MUSIC「米津玄師、新曲MVでダンス初披露。振付師が「万人に一人の芸術性」と絶賛」より)と評価。

2017年10月には、Yahoo!ニュースに米津の特集記事が掲載。そのなかでも辻本は「私は日本国内また世界中の素晴らしいダンサーを見てきたけれども、彼は飛び抜けたセンスと独自の世界観を持っている。普通にダンスが上手いというのとは違うんですよ。才能がある」と再び絶賛した。

目指すは「大衆的かつニッチ」。ニコ動の“ボカロP”からトップアーティストに上りつめた稀有な存在

作詞作曲からイラスト、ダンスまでその才能はとどまるところを知らない米津玄師だが、もともとは「ハチ」という名前で「ニコニコ動画」に投稿していた人気“ボカロP”(ボーカロイドを使って楽曲を発表する人)だった。

彼自身、「小学生の頃からずっとインターネットが大好き」と語っている。音楽をつくるのも作品を発表するのも、ファンや仲間とつながっていくのも“インターネットの中”だったのだ。

そんなバックグラウンドに加え、憂いを帯びた佇まいとミステリアスな雰囲気からつい内向きな印象を持ってしまうが、さまざまなメディアでの彼の発言を見ていると、“大衆性”や“普遍性”を強く意識し、自らの音楽を客観視している姿勢も垣間見える。

「Real Sound」のインタビューで語られた「大衆的であって、ニッチであるというものを作りたい」という言葉には、まさに彼の志向や音楽のユニークさが凝縮されているといえるだろう。

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また、先述の最新シングル『灰色と青(+菅田将暉)』では、菅田将暉に「この曲は菅田くんでなければ絶対に成立しない」と熱烈なオファー。この意外なまでの積極性や行動力も、彼の魅力をさらに増幅させた。

アマチュアなイメージの“ボカロP”から、今をときめくアーティストにまで成長した米津玄師。若き天才はこれからどんな作品を世に生み出していくのか。その可能性からますます目が離せない。

〈文=新R25編集部〉

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