鴨頭嘉人YouTubeチャンネルより

パッとしないのになぜか“人気がある人”を観察すると、働き方改革につながるヒントがあった

仕事
20代のビジネスマンを悩ませる、職場の人間関係。相手の考えていることや望んでいることがわからず、コミュニケ―ションに苦戦する人も多いのではないでしょうか。

全世界のマクドナルドで表彰を受け、“伝説の店長”と呼ばれたYouTube講演家・鴨頭嘉人さんは人間関係作りは、うまくいく法則がある」と言います。

どんなコミュニケーションを取れば、人間関係がスムーズになるのか。登録者数91万人(2019/12/2時点)を誇る、鴨頭さんのYouTubeチャンネルからお届けします。
【鴨頭嘉人(かもがしら・よしひと)】高校卒業後、東京に引越し19歳で日本マクドナルドにアルバイトとして入社。30歳で店長に昇進。32歳の時にはマクドナルド3300店舗中、お客様満足度日本一、従業員満足度日本一、セールス伸び率日本一を獲得し最優秀店長で表彰される。その後も最優秀コンサルタント。米国プレジデントアワード、米国サークルオブエクセレンスと国内のみならず全世界のマクドナルド表彰もすべて受賞する功績を残す。2010年に独立。現在は組織構築・人材育成・セールス獲得についての講演・研修を行う「炎の講演家」として活躍している

パッとしないのに人気がある人は、言葉のプレゼントを渡している

パッとしないのに、なんで人気があるんだろう」という人、職場にいませんか?

見た目がかっこいいわけじゃないし、営業成績をバリバリ出しているわけじゃない。なのに、なぜかまわりに人が集まってくるタイプの人っていますよね。

その人は、口から出てくる言葉がすべて“プレゼント”である可能性が高いです。

プレゼントとは、相手が喜ぶ言葉。コミュニケーションを取るとき、相手に言葉のプレゼントを渡せば、自ずと良好な人間関係が作られていくんですよ。

言葉のプレゼントの達人を観察していると、多くの学びが得られます。

「目の付けどころはここか」「こういうワードで伝えるとうれしいのか」と。そうやって研究を重ねていくと、プレゼントがバンバン出てくる口になるでしょう。

プレゼントを渡せる人になるためには、日ごろからアンテナを立ててみてください。

言葉のプレゼントは「相手の関心」に潜んでいる

言葉のプレゼントを渡すためには、「“相手の関心”に関心を持つ」ことが大切です。相手が興味を持っていることを知りましょう。

自分が興味あることは、無意識の状態でも関心を持てます。一方で、相手が興味を持っていることは自分の関心ごとではないため、「何が好きなのか?」と相手に意識を向けなければなりません。

そうして見つけた相手の関心ごとを、自分の関心ごとに変えていくんです。

このマインドで毎日を過ごすと、相手が喜ぶ言葉であなたのポケットの中身がいっぱいになります。

では、相手の関心に関心を持つとは、具体的にどういうことでしょうか。

僕は、3年ぐらい前から、たまにファスティング(断食)をやっているんです。

なぜ始めたかというと、僕の「世界を変えたい」という願望をよく理解したトレーナーに勧められたからです。

「鴨頭さん、知ってます? 松下幸之助やスティーブ・ジョブズ、孫正義、ガンジーなど、世界を変えてきた偉大な人たちって、みんなファスティングをやってたんですよ。世界を変える鴨頭さんは、ファスティングにチャレンジするべきだと思いませんか?」と。

…断れますか? 断る理由がない。

もし「ファスティングって痩せるんですよ」と言われていたら、僕はファスティングを始めていませんでした。

「世界を変える」という僕の関心に、トレーナーが関心を持っているからこそ出てきたセリフです。

ショップ店員の「何かお探しですか?」は奪い取る行為

プレゼントを渡す」の鏡のような人がいるので、その話をさせてください。

僕は六本木にある「ESTNATION(エストネーション)」というセレクトショップによく行ってます。そこに通う一番の理由は、30歳の坂田くんというお気に入りの店員さんがいるからです。

初めて店に行ったとき、坂田くんは僕の足元を見ながら、そっと近づいてきました。

そして、「あの〜、そのかっこいいブーツってどこのブランドですか? ずっとブーツ探してたんですけど、しっくりくるものが見つけられなくて…」と声をかけてきたんです。

ブランド名を教えたら、「ありがとうございます〜! ショップ店員という仕事柄、自分に似合わないブーツを履くわけにもいかなくて。よくそのブーツ見つけられましたね」と言いました。

この時点で、プレゼントを大量に渡してくれているんですよ。僕がブーツ好きで、こだわって選んでいるのを見つけてくれて。僕が喜ぶ言葉をバンバンと贈ってくれるわけです。

しまいには「ブーツとジャケットの組み合わせすてきですけど…スタイリストさんとかですか?」って。そんなわけないじゃないですか(笑)。

「講演家という人前に出る仕事で、YouTubeもやっていて」と答えたら「やっぱり! だからオーラが半端ないんですね」と。もう服なんて関係なくなってますからね。でも、嫌な気は絶対にしない。

あまりにプレゼントをもらったものだから、「サイズが46で、イタリアメイドの単色ジャケットを探してるんですけど。僕に似合いそうなものを持って来てもらってもいいですか」と言ったんです。

そしたら、「うわ〜、うれしいっす! 裏探してくるんで、ちょっとお待ちいただいていいですか?」と言ってバックヤードに入っていった。

つまり、僕に似合う特別なジャケットは、ここに並べてるものだけじゃ足りないってプレゼントです。

もう、品物にたどり着く前に「買う」ってなってました。

よくいるショップ店員さんは、開口一番「こんにちは、何をお探しですか?」と質問してきますよね。何もプレゼントを渡さないのに質問するのは、相手から情報を奪っているのと一緒です。

いきなり奪おうとしてくる店員さんに、お客さんは情報を渡したくありません。だからまず、プレゼントをたくさん渡すことが重要になります。

初恋モードに入れば、会社が楽しみになる

最後に、相手の関心に関心を持つためのアドバイスをしましょう。

それは、初恋を思い出すこと。初恋をしたとき、好きな子のことしか興味がない状態になりましたよね。

相手の関心に関心を持つなら、初恋モードに入ればいいんです。相手の情報が増えれば増えるほど、その人のことを愛おしく感じてきます。

こう考えると、会社に行くのが楽しみになりませんか? 明日からは「あの人は何に関心があるんだろう」と探るために出社するんですよ。

仕事なんてしてる場合じゃありません。でも、結果的に、仕事ができるようになるから。

職場は「お願い交換会」の場です。人が集まって、お互いにお願いごとをし合い、ひとりではできないことをみんなで成し遂げる。それが会社という組織じゃないですか。

そんな組織のなかで、人が集まる相乗効果を高めるためには、単にお願いごとをするだけだと足りません。相手に関心を持って、その人が喜ぶプレゼントを渡すことが大切なんです。

生産性が高くて働く人の目がキラキラと輝き、業績が出まくってる職場は、みんながお互いの関心ごとに関心を持っています。相手のことを考えるからこそ、いいチームになるんですよ。

一方で、メンバーの顔が疲れきっている会社もあります。そういった会社は、仕事量や残業時間が多いから疲れているのではありません。

お互いに関心を持たない間柄で、仕事を回しているから疲れるんです。だから、仕事量や残業時間を減らしたって、根本的な問題は変わらない。

関心の輪が広がれば、働き方改革だって起こせます。職場の人間関係で悩んでいる人は、まわりの人の関心に関心を持ってみてください。

そうすれば、相手が喜ぶ最高のプレゼントが贈れるようになり、コミュニケーションが円滑になりますから。
出典Youtube

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