ビジネスパーソンインタビュー
ひろゆき著『なまけもの時間術』より
自己鍛錬もPDCAも時間のムダ。ひろゆきが教える、時間を生み出す5つの思考法
新R25編集部
仕事に、家庭に、人付き合いに...。
毎日、限られた時間のなかで、さまざまなやるべきことに追われていませんか?
「いくら時間があっても足りない…」とぐったりしている人に、ひろゆきさんは「そろそろ苦しいだけの時間から抜け出したら?」と進言します。
「2ちゃんねる」や「ニコニコ動画」を生み出し、現在はフランスでゆったりした生活を送っているひろゆきさん。
時間に追われる生活から脱出する方法を、ひろゆきさんの著書『なまけもの時間術』から抜粋してお届けします!
ひろゆき流時間術①「自己鍛錬」をしない
時間の使い方というと、「忙しい中で、いかに時間を捻出するか」みたいな話になりがちですが、ムダな時間を減らすだけで、自分のために使える時間は、けっこう増えるはずです。
日本では美徳とされがちな「自己鍛錬」とかも、僕は時間のムダなんじゃないかと思います。
鍛錬を目標にして、やみくもに努力するのって、どんな意味があるんですかね。
もっと手っ取り早い方法を取ったほうがよくないですか。
たとえば本当に英語が話せるようになりたいのだったら、日本で文法書を読むより、英会話教室に通うより、英語圏で暮らしてしまうのが一番早いに決まっています。
プログラミングでも、入門書を最初から読む人ほど、一向にできるようにならない。
それよりかは、「こういうゲームを作りたい」っていう目標があって、それに必要なスキルから学んでいく人のほうが、ずっと上達が早いのです。
コツコツと鍛錬を積むよりも、最初に体験してみたほうがもの覚えはよくなるし、続きやすいというのが人間の習性です。
ひろゆき流時間術②「試行錯誤」をしない
「自己鍛錬」が時間のムダと言いましたけど、「試行錯誤」もやっぱりムダだと思います。
世間では、会社などでもPDCAとか、試行錯誤的な発想がもてはやされていますよね。
試しては修正して、どんどん精度を上げていくっていうやり方はたしかに理屈には合っているように見えますけど、個人でコツコツやっていても、僕にとっては時間のムダにしか思えません。
それよりも、できる人に頼んでしまうのが、一番ムダがなくていいんじゃないでしょうか。
たとえば、ある仕事を振られたとします。
取り掛かってみたら、うまくできないところや、わからないことが出てきました。
ここで、自分ひとりで試行錯誤するか、周囲の人に助けを求めるか考えたとき、明らかに後者のほうがトクです。
誰もやったことがないことに取り組んでいて、それにかけては自分が一番詳しい、という状況だったら、「ああでもない、こうでもない」と試行錯誤することにも意味があるでしょう。
でも会社の仕事だったら、間違いなく、自分より経験を積んでいる先輩がいます。
経験を積んでいるということは、仕事に関して、自分より多くの情報を持っているということ。
その情報を利用させてもらったほうが、仕事は早くすむわけです。
「忙しそうだから申し訳ない」とか「自分に振られたのだから自分ひとりでやるべきだ」なんて思う人も多いのかもしれませんが、より早く、より正確に仕事をするに越したことはありません。
会社としても、そのほうが人件費的にもコスパがいいのだから、より多くの情報を持っている周囲の人はできるだけ活用させてもらえばいいのです。
ひろゆき流時間術③仕事は「締め切りギリギリ」にする
本当は1時間で終わるはずの仕事でも、締め切りのずっと前に始めると、ダラダラと3日くらいかけてしまったりします。
締め切りに合わせて作業をするのが人間の性分だし、余裕があることで、かえってやる気の浮き沈みが生じるからです。
仕事の質を大して左右しないことに「ああでもない」「こうでもない」と悩んでみたり、やたらと休憩を挟んでみたりとかは、やりがちじゃないでしょうか。
本当は時速100キロで走れるのに、時速20キロくらいでとろとろ走るような感じです。
1時間前に着手して最大馬力で完成させれば、そんなムダな時間が丸ごと浮くわけです。
「締め切りを破ったら…」と思うと怖いかもしれませんが、締め切りギリギリのタイミングになると、「やる気がないから、やらない」という選択肢はありません。
最大馬力を出せば1時間でできるポテンシャルのある人なら、「あと1時間しかない!」となったときには、奮起してどうにかするものなのです。
ひろゆき流時間術④「失敗」を振り返らない
たとえば失敗をしたときでも、過去を振り返って傾向と対策を練れる人はいいのですが、特に日本では、「過去を振り返る=イヤなことを思い出してストレスを溜める」というループに陥っている人が多いんじゃないかと思います。
寝るときに1日を振り返る人もいるようですが、僕には、ちょっとよくわからない習慣です。過去の失敗も、あまり振り返りません。
それ以前に、まず失敗をあまり失敗と思っていないところさえあります。
そう言えば、昔、友人が瓶ビールの栓を歯で開けているのを見て、これは便利だなと思って自分でやってみたら歯が欠けてしまったことがあります。
欠けてしまった歯は元には戻らない。このときばかりは大失敗したと思いましたね。
でも基本的には、うまくいかなかったら、うまくいく方法を別に考えればいいし、誰かに話を持ちかけて断られたときなんかでも、別のアプローチ法を試みるか、別の人に話を持っていけばいい。
そう考えるほうなので、僕にとって、うまくいかないことは失敗じゃないのです。
たとえば、詐欺に遭った経験があると、その後は簡単には騙されなくなりますよね。
その中で、騙された経験を延々と悔やんでいるだけなのか、「あそこで騙されたおかげで、もっと大きな詐欺に引っかからずにすんでいる。だとすると、あのときの被害額も、今考えればカスリ傷だ」と思えるか。
僕は、完全に後者のタイプというわけです。
ひろゆき流時間術⑤どうにもならないことで悩まない
自分の力では、どうにもならないことで悩むのも、時間の浪費とストレスにしかなりませんね。
だって、悩んだところで、どうにもならないんですから。
にもかかわらず、「どうしよう」とか「どうにかしてやろう」なんて葛藤している人も、
けっこう多いんじゃないかと思います。
たとえば、他人を変えようとする人。
正義感の強い人ほど、自分の常識と食い違うことをする人を「改心させよう」と頑張ったりしますが、だいたいは徒労に終わります。
自分だけがストレスを抱え込んで、大損こくわけです。
日本とフランスを行き来していると、あちらの常識がこちらの非常識だとか、逆にこちらの常識があちらの非常識ということにたくさん遭遇します。
それもあってか、僕は「えっ、おかしいじゃん」と思うような状況でも、ひと呼吸置いて考えることがクセのようになっています。
そうしているうちに、日本人のおかしな行動を見ても「へえ、こういうところも違うんだな」と思うだけで、あまり腹が立たなくなりました。
よく言われることですが、他人を変えることなんて、そう簡単にはできませんよ。
人には主観というものがあるのだから、感覚も常識も何もかも違って当たり前だし、そこに正解や不正解はありません。
ということは、本質的に説得は不可能です。
そこでストレスを溜め込むよりも、一歩引いて相手を眺めて、「へえ、こういう人もいるんだな…」「もう勝手にしてくれ、知ったこっちゃないわ!」と捉えたほうがラクなのです。
自分の力では、どうにもならないことで悩む人。もっと壮大なところで言うと、国や世界のことを憂える人もいます。
でも、そんなことより自分自身の心配をしたほうが、ずっと健康的だし建設的です。
こう言うと、「自分のことしか考えないのはよくない」なんて思うかもしれませんが、それの何がいけないのかと思いますね。
まずは自分本位の優先順位で、できるだけラクに楽しくできるように生活を設計していく。
それ以外の、自分の力の及ばないところで決まることは、ハッキリ言って心配しても時間のムダとストレスになるだけで、意味がないと思います。
時間に縛られるより、社会に縛られていることを気づかせてくれる一冊
「嫌なことも、我慢して耐えなきゃ」と、私たち日本人は思いがちなのかもしれません。
「自分本位の優先順位で、できるだけラクに楽しく」のひろゆきさんマインドを取り入れて、ストレスフリーの日々を目指していきましょう!
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