ビジネスパーソンインタビュー

TAKUROが優しく教えてくれた「自分を薄めずに、時代に合わせて自らを調理する方法」

「時代の変化に対応する方法」を聞いてみたら…

TAKUROが優しく教えてくれた「自分を薄めずに、時代に合わせて自らを調理する方法」

新R25編集部

Sponsored by サントリーコミュニケーションズ株式会社

2020/05/08

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世の中の状況が急速に変わっていく今。「時代に取り残されないよう自分をアップデートさせつづけなくちゃ」とは思いつつも、「自分を変える」って、難しいですよね

さまざまな価値観がハイスピードで変化していく時代のなかで、僕たちはどう変化していくべきなのか…?

今回、そんな疑問をぶつけにいったのが…デビュー以来、25年以上時代の荒波を乗り越えてきたモンスターバンド、GLAYのTAKUROさん

【TAKURO(タクロー)】1971年、北海道函館市生まれ。ロックバンド・GLAYのギタリスト兼リーダー。1988年にGLAYを結成し、1994年にデビュー。2005年に設立した事務所「loversoul」の代表取締役であり、その後自主レーベル「loversoulmusic & associates」、現「LSG」も立ち上げた

TAKUROさんは5月、サントリーの新商品「クラフトボスレモンティー」のプロモーションとして、サントリーの公式バーチャルYouTuber・燦鳥ノムにコラボ曲「僕たちはまだ世界を知らない」を提供します。

確固たる地位を築きながら、今回のようなコラボにも挑戦するなど、時代に合わせて最前線で走りつづけてきたTAKUROさんに、「R25世代の若者は、これからどう変わっていくべきなのか?」を教えていただきました。

〈聞き手=サノトモキ ※リモート取材でお届けします!〉

※記事内で使用しているTAKUROさんのお写真は、2019年に取材した際に撮影したものを使用しております

R25世代は「自分」を変えずに、「調理法」を変えればいい

TAKUROさん

昨年も取材してもらった記事、あちこちからお褒めの言葉をいただきましたよ。

ありがとうございます!

サノ

えっ、ありっ…ありがとうございます!!

恐縮しすぎるとき人はこうなります

サノ

今日は、「R25世代が、時代の変化にどう対応していくべきか」という話を伺いたくて。

今回も「TAKURO×VTuber」という時代の最先端を行くコラボをされていますが、「時代に合わせて自分を変えていく秘訣」ってあるんでしょうか?

TAKUROさん

俺は、時代に合わせて無理に“自分らしさ”を変える必要はないと思ってるんだよね。

Vtuberとコラボするのも、「自分を変えてる」って感じはなくてさ。

えっ

TAKUROさん

僕らがデビューした当初ね…

新人バンドはみんな「○○(超有名J-POPバンド)を目指せ!」とか「○○(人気大御所バンド)を目指せ!」って言われてたんですよ。

サノ

当時の音楽業界ではありそうな話ですね…

TAKUROさん

でも、彼らがいる“山”では俺たちらしい音楽はできないと思ったから、結局俺は「GLAYらしさを極めていこう」と決めたの。

まわりに流されるままに自分を変えていくと、“自分らしさ”だけがどんどん薄くなっちゃうんだよ。

TAKUROさん

むしろ「“自分らしさ”を貫くために、時代の変化に対応しまくってきた」っていうのが、俺のスタンスなんだよね。

自分を変えないかわりに、「自分の調理方法」を徹底的に変えてきたんです。

サノ

自分の調理方法?

TAKUROさん

若いときなんかは、「俺というニンジンの、素材のうまさを理解しろ!」って思っちゃうんだよ。

俺は畑から掘り返したまんまで十分うめえんだ!」って。

でも、生まれたままで受け入れてもらえるほど世界は甘くないって、大人になるとだんだんわかっていくんだよね。

サノ

う、ちょっと耳が痛いかも…

TAKUROさん

ニンジンはニンジンのままでいいの。ただ、自分を受け入れてもらえる確率を高めるための調理はしないといけない。

俺もGLAYをいろんな人に召し上がってもらうために、ポップな曲もやるし、今回みたいに普段あんまり接することのないVTuberの歌い手とのコラボに挑戦したりするのよ。

こちらがコラボ楽曲です

サノ

なるほど。だからコラボの楽曲制作も引き受けたんですね。

TAKUROさん

そうそう。今なら、どんなかたちでもいいから食べていただけて、誰かに栄養を与えることができたら、「生きてきた意味があるなあ」と思うよ。

どんな人に対しても、相手に合った調理法ができる人間でありたいなと思う。

若者はそれを妥協と呼ぶかもしれないけど、俺はそうは思わないね。

サノ

ただ…

音楽や仕事で、いくら相手に合わせようとしていても「これ以上は譲れない」「自分を曲げたくない」ってプライドが出てしまうことってありませんか?

「それはわかるけどもね…」

TAKUROさん

たとえば、小さい女の子が話しかけてきたとき、同じ目線になるようにかがむでしょ?

俺は俺の目線の高さでしか絶対話さんぞ。少女よ、さっさと大きくなれ」って言うかい?

サノ

いや、言わないです。

TAKUROさん

それは妥協でもなんでもないでしょ。仕事をする相手と“プライドの食い違い”みたいになっちゃうときって、単純に目線が合ってないんだよ

そこに目線を合わせてあげるのは、ある意味当然なんだよね

俺も、どんな目線の人とでも会話ができるよう、自分の調理法を変えられる人間でありたいとずっと思ってきた。

TAKUROさん、やっぱりめちゃくちゃ洞察力が深い…

「人生って、これの繰り返し」。自分の調理法を見つけるには?

サノ

TAKUROさんはこれまでにもさまざまな相手とお仕事をしてきたと思うんですけど、どんな相手にも合わせて、 “うまく自分を調理できるようになるコツ”ってありますか?

TAKUROさん

そうだねえ…「角度で言うと2度ぐらいの変化」を毎日続けることかな。

壮大な変化じゃなく、1日のなかで“微差”ぐらい角度を変えてみる。

朝10分早起きして一つのことをしてみるだけでも、1年経ったときにすごい開きになるんだよね。

サノ

それが自分の“調理”につながるんですか?

TAKUROさん

うん、俺も、寝る前にたった10分間、そのときの気持ちでギターを弾いたり歌詞をメモしてみたりするささやかな習慣があってね…

その習慣のおかげで、いざというときに対応できる余裕が生まれるんだよね。

そこでつくったものや考えたことが、自分のなかに大きな「幅」を持たせてくれてると思ってる。その「幅」に何度も助けられたね

サノ

毎日の習慣の積み重ねで、いろんな人に合わせられる余裕が生まれるのか…

TAKUROさん

言ってしまえば、人生って「微差」の繰り返しだと思うんだよ。

日々のアクション自体は2度のちっぽけな差かもしれないけど、時間が経ったときに大きな面積になってる。

この歳になって、本当に“全然違うな”って実感しますね。

変化の時代に「最前線にいたい」のは難しい。それより“見つけるべきこと”とは

サノ

これから、世間の常識がどんどん変化すると言われてます。

「どうすれば、次の時代の最前線にいられるのか?」と考えてる人が多いんですが…TAKUROさんはどう思いますか?

TAKUROさん

俺は、「時代の最前線にいつづける」みたいなことを狙ってやるのは、極論すればムリだと思ってるんだよね。

俺自身も、今まさに階段を降りてるところだし

サノ

えっ!?

TAKUROさん

悲しいけど、俺たちがやってきたロックってのはもう、間違いなく“じいさんっぽい音楽”になってる

今はまた新しい音楽が、よちよち歩きで青年期に向かおうとしてるわけじゃない?

今は次の世代の若者が一番いい席に座るべきだし、俺はその時代の波に抗おうとは思ってない。有史2000年の歴史を見る限り、時代の最前線で走りつづけることはどうやら無理らしいですし。

めちゃくちゃ冷静な自己分析

TAKUROさん

音楽に限らず、あらゆる世界に間違いなく「時代」があるんですよ。

そういう「時代の最前線」にいるって、自分がどうこうしてできることとはちょっと違うと思うんだよね。

選ばれるべくして選ばれるっていうほうが近いと思う。

サノ

じゃあ、最近みんなが議論してる「これからの時代をどう生きるか…」みたいな話はムダになっちゃうんですか…!?

TAKUROさん

「時代に合わせてどう生きるか」というよりは、やっぱり自分がどう生きていきたいかっていうことを考えて逆算すべきなんだよ。

それはすごくシンプルなことでいいのよ、ウソだけはつかないで生きていくとか。嫌われてもいいから自分の好きなことを貫くとか。

サノ

…!!!

TAKUROさん

まずは、時代の変化に左右されない普遍的な自分のスタンスを見つけるべきだよね。

俺にとっては、「生涯GLAYを職業にしながら、家族と1日3食ごはんを食べて生きていく」ことが何より大切。

そのスタンスがあってはじめて、「こういう社会活動もいいかな」「こういうコラボもいいかな」って考えられるわけですよ。

とはいえ、大変な状況…TAKUROさんが教える「後悔が残らない方法」とは

TAKUROさん

でも…まあ若い人たちは大変だよね(笑)。

きっと会社や人間関係のなかで、急激に変化を強いられるストレスもたくさんあるよね。

サノ

そうですね…きっとみんないろいろ考えて、不安になってると思います。

TAKUROさん

いろんな選択肢があって、どう進むべきかって考えると思うんだけど…

そのときは、少しでも自分に対する優しさを持てる選択ができたらいいよね。シンプルに言うと、自分が笑顔でいられそうなほうを選べばいい

これはきれいごとじゃないよ?

TAKUROさん

変化したり、何かを選んだりすると、必ず後悔がともなうんだよね。これは間違いない。

そのときに、自分やまわりの人がちょっとでも笑顔なら、その笑顔が“慰め”になる

後悔は避けられないんだけど、笑顔が少しずつ後悔を消してくれる。

サノ

なるほど…

TAKUROさん

俺のこれまでの体感からすると、その選び方が一番後悔が後に残らなかったな

それだけ心に決めておいたら、変化しなければいけなかったり、あるいは変われなかったりしても、なんとかなるはずなんだよね。

サノ

めちゃくちゃ優しいうえに実践できるアドバイスだ…!

TAKUROさん

それこそ、今は毎日気を張って生きていかなきゃいけないでしょ。

今ここに立ってるだけでもやっとなのに、「時代の波が押し寄せて、変化しなきゃ生き残れません」とか言われたら、笑顔でなんていられないよね。

いろんな選択があるなかで、「変化できてもできなくても、多くの人が笑顔でいられる」ような余裕を持ってほしいなと思いますね。

リモート取材でも、TAKUROさんの優しさ、じゅうぶんに伝わってきました…

サノ

今日は本当にありがとうございました。

TAKUROさん

いや…、こちらこそ。自分がこれまでどういう変化をしてきたのか、あるいは変わらなかったのかっていうことに気付かされて、すごくよかったよ(笑)。

楽しい時間をありがとうございました

すべてが収束したら、またぜひ、新R25でいろんな話をしよう

サノ

ええっ!! それはぜひ!!またよろしくお願いします!

時代の最前線にいるために、自分を変化させなきゃいけない…! そう思っていた気持ちは、TAKUROさんのお話を聞いているうちに、どこかへ消えていました

“自分らしさ”を貫くために、自分を調理していく

毎日の積み重ねが、自分の“幅”をつくる

迷ったら、『優しくいられる』『笑顔でいられる』ほうを選ぶ

TAKUROさんが自身の人生経験から語ってくれた「教え」は、きっと今の時代、どこか冷静でいられなくなっている僕たちR25世代にとってとても大事なもの。

大変な毎日のなかでも、頭のどこかで覚えておいていただければ幸いです。

そんなTAKUROさんが、サントリーの新商品「クラフトボスレモンティー」のプロモーションとして、バーチャルYouTuber・燦鳥ノムにコラボ曲「僕たちはまだ世界を知らない」を提供!

クラフトボスは「WORK&PEACE」をコンセプトに、現代の多様な働き方や価値観を応援しながら、時にはそこで生まれる働く人の悩みや葛藤に寄り添い、自分らしく“快適に働ける”新しいきっかけを発信・提案しています。

まさに、TAKUROさんが語る「自分らしさは薄めないまま、変化に対応する」という理念にピッタリ。

TAKUROさん自身が「どんなかたちでもいいから食べていただければ」と語るコラボ楽曲を、ぜひ体感してみてください!

〈取材・文=サノトモキ(@mlby_sns)/編集=天野俊吉(@amanop)/撮影=長谷英史(@hasehidephoto)〉

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