ビジネスパーソンインタビュー
不信感を抱かれても続けよ。信頼関係が壊れているチームを立て直す“たった一つの方法”

鴨頭嘉人YouTubeチャンネルより

不信感を抱かれても続けよ。信頼関係が壊れているチームを立て直す“たった一つの方法”

新R25編集部

2020/05/10

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社会人になって数年経てば、後輩や部下と一緒に仕事をする機会も増えてきますよね。

でも、どうすれば彼らのモチベーションを上げられるのか、彼らがいい仕事をしてくれるのか、というのはなかなか難しい課題…。

日本マクドナルドで“伝説の店長”と呼ばれ、自身の講演を発信している“炎の講演家”・鴨頭嘉人さんは、自身のYouTubeチャンネルで、そんな課題を解決するための“ある方法”を語っていました。

鴨頭さん自身、この方法だけでいくつもの店舗を立て直し、結果を出してきたのだとか。

一体どんなことをしていたのでしょう?

【鴨頭嘉人(かもがしら・よしひと)】高校卒業後、東京に引越し19歳で日本マクドナルドにアルバイトとして入社。30歳で店長に昇進。32歳の時にはマクドナルド3300店舗中、お客様満足度日本一、従業員満足度日本一、セールス伸び率日本一を獲得し最優秀店長で表彰される。その後も最優秀コンサルタント。米国プレジデントアワード、米国サークルオブエクセレンスと国内のみならず全世界のマクドナルド表彰もすべて受賞する功績を残す。2010年に独立。現在は組織構築・人材育成・セールス獲得についての講演・研修を行う「炎の講演家」として活躍している

うまくいっていない店は、社員とアルバイトの信頼関係が壊れている

僕はマクドナルドで“日本一の店長”として表彰されたあと、いろいろな店舗に転勤が命じられました。うまくいっていないお店を立て直すためです。

うまくいっていないお店には共通点があって、間違いなく、社員とアルバイトスタッフの信頼関係が壊れています

それが原因で、売上が落ちるだけでなく、アルバイトスタッフがどんどん辞めたり、ハンバーガーを勝手に食ったり、お金を盗んだりと、いろいろな問題が起きるんです。

そういうお店に着任したら、僕は入った瞬間から「すごい!スマイルが素晴らしいね」「君が発注しているの?本当にありがとう」と、スタッフをめちゃくちゃ褒めます。

でも彼らは、前任の店長から褒められたことがないので、「俺たちをおだてて何かやらせようとしている、やばい店長が来た」と思うそうです。

前の店長とあまりにも違う対応をされたら、不信感を抱くのは当然ですよね。

急に褒められたら気持ち悪いでしょう。

でもそれは、僕の課題ではないし、アルバイトスタッフの課題でもない、過去の店長の課題です。

僕が、もういない過去の店長を指導する機会はありません。

だから僕は受け入れられなくても、淡々とスタッフを褒めつづけました。

「承認」以外にお店をよくする方法を知らない

褒めつづけていると、だんだん「この人は本当にいいところを見つけてくれているんだな」と理解してもらえるようになり、スタッフの笑顔が増えてきます。

でも着任したばかりのときは、褒めてもまったく笑顔になりませんでした。

「ラップ綺麗にできてるね」と声をかけても、「いや、別に普通っす」と言われるだけ。おそらく陰で悪口も言われていたでしょう。

それでも繰り返し褒めつづけたのは、僕が「承認」以外の方法を知らないからです。

スタッフを承認する以外に、スタッフが辞めないようにする方法や、スタッフのモチベーションを上げる方法、スタッフがお客様に良いサービスをする方法、売上を上げる方法、利益を出す方法を知りません。

僕は馬鹿の一つ覚えのように、全店舗で「承認」しかやってきませんでした

一見失敗のように見えることも、その先に本当の成果がある

僕が店長をしていた店はすごいんですよ。

アルバイトスタッフが自ら問題点を発見して、解決方法を考え、自分たちの中で話し合って解決してから、僕に事後報告してきます。

僕がやっているのは、目標設定とイベント日の設定だけ。

「来月の15日に最高新記録を作るぞ!」「普段は30分間に40台しか来ないドライブスルーを、100台に増やすぞ!」と言うと、アルバイトスタッフが自ら、計算してポジショニングを考え、出勤日のスケジュール交渉までやってくれます。

でも、そういうお店作りって、指示や命令を出してもできないんですよね。

みんなが「俺がやるべきだ!」というモードになっていないと無理。

スタッフにそう思ってもらうために、店長ができることは「承認」しかないと思っています。

少なくとも僕は「承認」で結果を出して、評価を得て、昇級して、表彰されました。

「褒める」というのは承認の中で一番強烈な方法なので、いきなり受け入れられることはありません。

でも僕は、それを失敗だとは思っていませんでした。

人は承認に向かって動いていて、承認されたときに気持ちがいいと感じます

だから僕は、受け入れてもらえるまで、繰り返し褒め続けたんです。

一見失敗のように見えるけれど、その先に本当の成果があると信じてつづけていました。

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