目標達成は努力よりも「環境」に気を使え

【1万字抜粋】仕事も健康もすべて仕組みで解決。勝間和代『勝間式ネオ・ライフハック100』

ライフスタイル
働き方や生き方が大きく変わった2020年。

自分の仕事や生活を大切にするには一体どうしたらいいのか、模索をしている人も多いと思います。

経済評論家として活躍されている勝間和代さんは、新刊『圧倒的に自由で快適な未来が手に入る! 勝間式ネオ・ライフハック100』のなかで、「これからは変化に耐えつつも、どれだけうまく変化に対応できる力を身につけられるか」と話しています。

同書では、勝間さんが実践してきた「人生の幸福度」を上げるためのヒントが盛りだくさん。

今回はそのなかから、ストレスフリーで豊かな人生を作るための、新しいライフハック術を抜粋してご紹介します!
圧倒的に自由で快適な未来が手に入る! 勝間式ネオ・ライフハック100

圧倒的に自由で快適な未来が手に入る! 勝間式ネオ・ライフハック100

目標達成をするには、努力ではなく“環境整備”が9割大切

味方につけるべきは「意志の力」ではなく「環境」

よく、何かを成し遂げるには努力することが大事だと言いますね。

でも、達成するために必要な努力は10~20%で、残りの80~90%は、目標を達成しやすくするための環境を整えることが重要だと私は思っています。

私は起業して自営していますが、なぜできたかというと、20代と30代で会社勤めをしていたころから、起業して自営している人たちが周りにいて、彼らから起業するノウハウをいろいろと教えてもらったおかげです。

起業に限らず、転職したいとか年収を上げたいとか、あるいは◯歳までに結婚して子どもを産みたいとか、叶えたい望みは本当にいろいろありますよね。

それらをスムーズに実現する最大のコツは、実際に叶えている人たちに囲まれる環境を作ることです。

彼らと接するうちに、望みを叶える考え方ややり方が自分にインストールされるので、自然と叶う方向に向かっていくわけです。

意志の力を頼りにして目標を達成しようとすると、どうしても途中でくじけてしまいます。

それよりは、実現している人たちのそばにいられる環境を作って、環境に後押してもらう形にすると、特に意志の力を使わなくても、なんとなく目標を達成できるようになります

私が起業したときも、なんとなく起業できた、という感じでした。

どんなに努力をしようと思っても、周りにいる人たちが努力嫌いで怠けてばかりいたら、1人で努力をし続けるのは不可能です。

強靭な精神力を発揮しても、徐々に燃え尽きて、結局やらなくなってしまいます。

人は、周りにいる5人の平均になる」という説があります。

アメリカの有名な起業家で、一流企業のコンサルタントとしても知られるジム・ローンが提唱したことで、人は年収や性格、嗜好など、もっとも時間を多く過ごす5人の人の平均になる、ということを言っています。

それほど、私たちは周りにいる人からは影響を受けるわけです。

好むと好まざるとにかかわらず影響を受けてしまうので、よりよくなりたいと願うなら、まずは自分がなりたいと思う人たちの近くに行って、その人たちと長く過ごせる環境を整えることが重要なのです。

運動したいなら駅から遠いところに住もう

人ではなく、物理的に環境を整える場合、例えば運動をしようと思うなら、部屋の目立つところに運動器具を置いてください

目につけば、意志の力を使わずに、否応無しにやろうという気になりやすくなります。

いっそ、駅から遠い場所に引っ越して、駅まで歩くか自転車を使って、運動せざるを得ない環境を作ってしまうのです。

お菓子やお酒をやめたいと思ったら、まず家に置かないようにして、やめている状態に慣れるまでは、ケーキ屋さんには近づかないで、飲み会に誘われても断るようにします。

私はYouTube動画を毎日配信するために、家の食卓の前に、撮影用の照明とカメラとマイクを常にセットしています。

撮影自体は数日おきに、2~3本まとめて撮っているので、その3点セットを見ると、あぁそうだ、今日のうちに撮っておかなくちゃいけないんだった、と刺激になっています。

どんな目標も、達成するために味方につけるべきは意志の力ではなく、環境です

どのように環境を整えたら、より目標を達成しやすくなるか、ということを考えるようにしてください。

勝間流・継続力を養う3つのコツ

英会話やダイエット、料理、運動など、継続したいと思っているけれど、三日坊主で終わってしまうことは、いろいろあります。

いったい、どうやったら継続できるのか。

残念ながら、継続しないほうが普通で、継続するほうが例外なのです。

例えば私は、今までにいくつのスポーツクラブに入ったのか、よくわかっていません(笑)。

社会人になった22歳から51歳までの29年間で、おそらく8つぐらいのスポーツクラブに、入ってはやめて、入ってはやめて、ということを繰り返していると思います。

続かない理由は簡単で、私たちは基本的に忙しいからです。

時間に余裕があるときというのは、スポーツクラブをはじめ、英会話もダイエットも料理も、なんでも続けられますが、仕事や子育てのように、緊急性が高くて、どうしてもやらなくてはいけないことが増えると、英会話などのように、中長期的な課題にしているけど、今すぐやらなくてもいいものは追いやられて、習慣の輪から外れてしまうのです。

1回習慣の輪から外れたものは、なかなか手元に戻ってきません。

だからといって、残念がる必要も、継続しないことに罪悪感を抱く必要も一切ありません。

基本的に継続しないことが当たり前ですから、100回試すうち、1つか2つ続けば御の字だと思うようにしましょう。

その1つか2つを確実に継続させるポイントは、次の3つです。

①継続できる目標設定をする

1つ目は、明確な目的意識を持つことです。

外資系企業に入りたいからTOEICで高得点を取る、結婚式までに5kgやせてウエディングドレスをきれいに着こなす、など。

デッドラインがあって、そこに向かって絶対やらなくてはいけない、という状況になれば、否応無しにモチベーションがわくので続きます。

逆に、いつか英語を話せるようになりたい、やせた体型に憧れる、という程度のモチベーションでは厳しいと思ってください。

絶対に継続させないとマズい!という目標を立て、具体的な数値設定をするのが1つ目のポイントです。

②誰かと一緒にやる

2つ目のポイントは、絶対に1人でやらない、ということです。

英会話にしてもダイエットにしても、教えてくれる先生やトレーナーがいると、継続しやすくなります。学校やスポーツクラブに入って、勉強仲間やダイエット仲間を作り、彼らに会うことを励みにするのもいいでしょう。

今はオンライン上でもみんなでレッスンができます。私はよく、スマホの「みんチャレ」というアプリで、同じ目的を持つ仲間同士で励まし合ってやっています。

毎日1万歩以上歩くことも、みんチャレを利用したおかげで習慣化できたと思います。

自分1人だとサボりたくなることも、みんなも頑張っているんだから頑張ろう、というモチベーションになるわけです。

だから、誰かが並走してくれる仕組みを作ることが、継続する力になります。

③毎日必ずできるようにする

3つ目のポイントは、毎日5分でも10分でもいいから、する「枠」を組み込むことです。

毎日よりも、1日おきや2日おきのほうが回数が少なくて続けやすいと思うかもしれませんが、逆です。

スケジュールの中に枠があったりなかったりすると、習慣として定着しにくくて続きません。

もっとも、毎日の生活を圧迫しない範囲に留めることが重要で、まずは1日2~3分からで構いません

そこから少しずつ時間を長くして、10~15分の枠を確保できるようになると、定着したも同然です。

その時間の枠は、朝や通勤中、夕食後など、人それぞれ確保しやすい時間帯でOKです。とにかく毎日続けましょう。

以上のように、物事を継続させる3つのコツは、明確な目標を期限付きで立てて、1人でやらずにプロのサポートをつけたり仲間を作ったりして、毎日やることです。

この3つを守れると続きます。

くれぐれも、試したものがすべて続くと思ってはいけません。

続くのは、100回試して、せいぜい1つか2つです。

そのぐらい気楽な感じでいろいろと試していくと、長年の間に継続できるものが蓄積されていきます。
圧倒的に自由で快適な未来が手に入る! 勝間式ネオ・ライフハック100

圧倒的に自由で快適な未来が手に入る! 勝間式ネオ・ライフハック100

いつも余裕がない人は“時間割引率”が高いから。幸福度を上げる時間の使い方

今10万円か、1年後に10万1000円をもらう。どっちがいい?

あなたは、今10万円をもらうのと、1年後に10万1000円をもらうのと、どっちがいいですか?

こう聞かれたとき、多くの人が「今の10万円」を選ぶ傾向にあります。

これは経済学や行動経済学で「時間割引率」と言われる概念で、先々に手に入る報酬を、今すぐ手に入る報酬よりも低く評価する心理的な作用を意味します。

本当は、今の10万円より1年後の10万1000円のほうが1%上乗せされて多いのに、1年という時間を考えると価値が低下して、10万円10万1000円が同等の価値に感じられてしまうのです。

この時間割引率という概念は生きる上で非常に重要な概念で、私たちは時間割引率が低ければ低いほど、お金をたくさん儲けて、たくさん貯めることができ、さらにより健康になって、老後をより楽しめ、幸せになれることがわかっています。

例えば、パチンコにハマっている人で、毎日1万円使っているとします。

パチンコというのは必ず損をするようになっていますが、毎日1万円使っていると、5日目に4万円ぐらい当たります。

5万円使って返ってくるのは4万円で、1万円の“負け”なんですが、それでも一度に4万円手にできたら嬉しいですよね。

そして、今日も“勝てる”かもしれない、と思って、お金をつぎ込み続けるわけです。

そのお金の半分でも貯蓄に回したら老後も安泰、とわかっていても、それができないのは時間割引率が高いからです。

タバコやお酒も同じで、やめたほうが体によくて健康寿命が延びるとわかっていながら、吸っているとき、飲んでいるときは楽しい。

その楽しいときに、10年後、20年後の肺ガンや心筋梗塞、脳梗塞などのリスクを全部忘れて、今の楽しさを選んでしまうのも、時間割引率が高いせいです。

さらに、運動についても同じことが言えます。

駅では、階段を使ったほうが足腰や心肺機能を鍛えることができるとわかっていながら、エスカレーターやエレベーターを使ってしまいますよね。

そのとき、逆に苦しくても、将来の健康のために階段を使う人が、時間割引率が低い人ということになります。

「時間割引率」を下げる3つの極意

時間割引率を下げるのはそうそう簡単ではありません。ある意味、欲望や本能との闘いだからです。

そこで、どうしたらより時間割引率が下がるのか、その極意を3つ説明します。

1つ目の極意は、とにかく時間割引率の概念をよく知ることです。

皆さんは、「時間割引率がもっとも高いとき=欲望や本能にもっとも負けるとき」、というのはいつだと思いますか?

それは、今現在です。

だから、目の前においしそうなご飯やお菓子を出されると、つい手が伸びてしまうわけです。

私はシュガーフリーを実践中ですが、お腹が空いているときにケーキを出されたら、拒否する自信はまったくありません。

目の前に出されて見た瞬間に、欲望が暴走します。

おいしそうなケーキがあるぞ!口に入れたら絶対おいしいに決まってる!えーい、食べてしまえ!という感じで頭の中がスパークするので、そうなってから食べるのを拒否するのはほぼ不可能です。

ただそこで、「人というのは目の前の誘惑に逆らえない」ということを知っていると、目の前にケーキを置かない、置かせないという形でスパークに翻弄されちゃダメだぞ、というふうに我慢しやすく、冷静さを取り戻せるのです。

2つ目の極意は、一度時間割引率を下げて報酬を得ると、その報酬がまた欲しくて自動的に下がる、ということです。

どういうことかというと、例えば運動習慣を身につけるとき。最初は面倒くさくてサボりがちでも、徐々に体重や体脂肪が減ると嬉しくなって、やる気が出ますよね。

周囲の人から、「やせたんじゃない?」「スリムになったね」と褒められたら、ますますやる気になって、運動するのが当たり前の人になるものです。

その嬉しさや褒め言葉が報酬で、それらを得る喜びやメリットを一度体験すると、それがまた欲しくなるから、進んで運動したくなるわけです。

運動が習慣になるまでは上回っていた、面倒くさいからサボっちゃおうかなぁ、という気持ちはどこにも存在しません。

だからこそ、まず一度、報酬を得る体験をすること。体験しちゃったもの勝ち、なのです。

3つ目の極意は、できるだけ余裕を持つことです。

時間割引率が下がらないのは本人の性格の問題よりも、余裕の問題です。

今現在、お金がない、時間がない、健康を損ねているなど、あらゆる余裕がない状態だったら、先々のことを考えられなくて当然です。

改善しやすいことから見直して、少しずつ余裕を増やしていってください。

500円玉貯金をする、毎食野菜を食べるなどの小さな改善でよく、その積み重ねが自信になって先々のことを考える余裕が生まれます。

そして、時間割引率を低くする行動につながるのです。

時間と気持ちの余裕を作るヒント

余裕がない人は、どうやって余裕を作ればいいか、ということですが、ポイントは断捨離です。

いらないものを断捨離すると空間的な余裕が生まれるように、予定と人間関係の断捨離をして時間と気持ちの余裕を作りましょう。

例えば、

・つき合い程度の重要度の低い会には顔を出さない

・自分でしたほうが早いからといって、仕事を増やさない

・部下やアシスタントにお願いできる仕事はお願いする

・一緒にいて楽しくない人とはつき合わない

・友達だと思っていた人でも、気に障ることが増えてきたら距離を置く

言ってみれば、自分にとって本当に大事なものだけを残す、ということです。

そうするには勇気が必要ですが、その勇気を持つと本当に、面白いように余裕が生まれます。

そして生まれた余裕は、まず後回しにしていた「負債」の精算にあてて、次に先回りの行動をして将来の「積み立て」に回しましょう。

先回りできればできるほど、余裕が増えて先々のことを考えられるようになるので、時間割引率が低くなります。

すると「今の5000円」ではなく「1年後の1万円」を選べてお金が貯まり、将来の自分のために喫煙や飲酒は控えて運動する結果、人生の幸福度が上がるというわけです。
圧倒的に自由で快適な未来が手に入る! 勝間式ネオ・ライフハック100

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健康管理こそが未来への投資。“睡眠の質”を上げる3つの工夫

睡眠をおろそかにしていませんか?

睡眠を削ることは、命を削ること

私たちは起きている間に刻々と老化し、溜まった老化物質を睡眠中に洗い流すことで心身をメンテナンスしています。

その睡眠時間が短いと老化物質を流しきれず、疲れやだるさが残り、集中力が落ちて仕事のパフォーマンスが下がったり、イライラして対人関係に悪影響を及ぼしたりします。

さらに睡眠不足の状態が続くと、肌や髪などの状態が悪くなるだけではなく、高血圧や肥満、糖尿病、脳卒中、心疾患、ガン、うつ病など、現代人がかかりやすいすべての病気の原因になると言っても過言ではないとされています。

つまり、睡眠をおろそかにすると、心身がすごい勢いで死に向かって進んでいくわけです。

だいたい、3日ぐらい寝ないと幻覚や幻聴が起き始め、1~2週間寝ないと死んでしまうそうです。

理想の睡眠時間は8時間。ショートスリーパーは1%しかいない

昨今、国内外のあらゆるエビデンスが、現代社会における不調や病気の最たる原因は睡眠不足にあることを示しています。

最新の有力なエビデンスによると、睡眠時間は7時間台でも足りなくて、8時間台が理想だと言われます。

そのことを踏まえて、私は夜10~12時の間に寝て、6~8時の間に起きる、というパターンを基本にしています。

30代のころなど、多忙を極めていたときは寝ても5~6時間でした。当時と体調を比べると、圧倒的に今のほうがいいことを実感します。

どうやって、7~8時間の睡眠を確保できるようになったかというと、スケジュールに睡眠時間を入れるなどして、1日24時間から7~8時間を天引きし、残りの16~17時間で生活するようにしたのです

私は、お金の貯蓄法として、貯蓄分を給料から天引きして、その分は最初からないものとして生活する方法をおすすめしていますが、それとまったく同じやり方です。

これも一種の優先順位づけで、自分の健康を守る上で睡眠は最優先事項にほかなりません。睡眠以上に優先することはないほど、睡眠は大事です。

どんなに食事に気をつかって運動を習慣にしていても、睡眠が足りていなかったら台無しでしょう。

ときどき、私はショートスリーパーで4~5時間寝れば十分、という人がいますが、遺伝子的に短時間睡眠で問題がない人は1%いるかいないかだそうです。

それ以外の99%の人が短時間睡眠にすると体を壊します。

浅い眠りでもOK。昼寝をして補うのもアリ

理想的な睡眠は、眠りが深くて朝までぐっすり熟睡できることですが、眠りが浅くて途中で起きてしまったら、もう1回寝てください。

眠りが浅くても、睡眠を取ることが大事です。

また、夜4時間とか5時間しか寝られなかった日は、5分でも10分でもいいので、昼寝をして補いましょう

特に、子育て中のお母さんやお父さんは、どうしても睡眠不足に陥りやすいものです。

これはどうしようもないことなので、交代で昼寝をすることをおすすめします。仕事に追われて睡眠時間を削るしかない、という人も多いでしょう。

それですぐ病気に直結するわけではありませんが、3年、5年、10年と続くと、大病というツケを払うことになりかねません。

取り返しのつかないことになってからでは遅いので、人生の最優先事項として睡眠時間を確保するために、天引き法を実践してください。

睡眠の質を上げる3つの工夫

睡眠の質を上げる工夫は人生への投資そのもので、無駄になることは1つもないと思います。

かつては、睡眠は6時間ぐらいで十分だと言われていて、実際に6時間眠ると本人にも寝不足という実感はあまりありません。

ところが、日中の集中力や正確性のテストをすると、6時間睡眠よりも7時間睡眠、7時間睡眠よりも8時間睡眠の人のほうが断然いい結果が出ます

逆に、睡眠時間が6時間を切ると、明確に体への悪影響があるということもわかっています。

そういった研究結果を踏まえて、40代半ばから、私は睡眠時間を7~8時間取るようになりました。

そして、時間を確保するだけではなく、睡眠の質を上げる工夫もしています。

①カフェインとアルコールは摂らない

工夫は主に3つあって、1つ目はカフェインとアルコールをまったく摂らない、ということです。

カフェインは意欲の源と言われる脳内物質のドーパミンの分泌を促して、短期的にやる気にさせますが、反動が大きいためにドッと疲れて日中のサイクルが崩れやすく、それが睡眠のリズムも狂わせるのです。

外出先で、どうしてもカフェイン飲料しかない場合は、午前中に1杯だけならいいことにしていますが、午後からは一切摂りません。

友達とランチに行っても、食事中からずっと炭酸水を飲んで、食後のコーヒーや紅茶は飲みません。

それくらい徹底していて、自販機やコンビニで飲み物を買うときも炭酸水かミネラルウォーター、あるいはカフェインレスの麦茶や十六茶、爽健美茶にしています。

アルコールは、意識を麻痺させる作用があるため、飲むと眠気を誘って入眠しやすくなりますが、体内でアルコールが分解されると中途覚醒し、再び寝ても眠りが浅い状態が続きます。

それではすっきりと目覚めることはできず、日中に疲れやすくなって当然です。

アルコールは肝臓や腎臓、脳などへの、さまざまな悪影響が指摘されますが、それらすべては睡眠が浅くなることに遠因があると思われます。

②寝室は真っ暗にする

2つ目は、寝室を真っ暗にするということです。私たちはちょっとでも光を感じると、どうしても目が覚めてしまいます。

だから、以前は寝室に置いていたテレビも移しました。スマホも寝室には持っていきません。寝室は、そこに入ったら寝ることしかできない空間にするわけです。

そうすると、なかなか寝つけないということがなくなります。

③ベッドのマットレスにこだわる

3つ目は、寝具の工夫です。

ベッドフレームよりも、ベッドのマットレスがとても重要だと思います。

以前は外国製の有名寝具メーカーのものを使っていましたが、ふと、外国製品は原価が安いものでも、日本の販売代理店などが入るから販売価格が現地の3倍とか、やたら高くなることに気づきました。

それで国産のものをいろいろ試してみて、ニトリのNスリープというシリーズを好んで使うようになりました。

ポケットコイルスプリングのマットレスで、シリーズで一番高いものを買ってもそんなに高くなく、以前使っていた外国製のものよりは安く済んでいます。

これは商品マニュアルに書いてあることですが、マットレスの劣化を防ぐために、だいたい半年ごとに必ず前後と上下で入れ替えています。

もちろん、そのほかのシーツやカバーなどの交換と、ふとん乾燥機にかけることもマメにしています。

アロマ、ヒーリングミュージックも試してみよう

私の場合、毎日1万歩以上歩いていて、トランポリンやゴルフなどの運動もしているので、夜眠れないということがほとんどありませんが、ごくたまに、どうしても眠れないときがあります。

そういうときは、アロマを焚いたり、入眠しやすいヒーリングミュージックなどをかけるという工夫をしたりしています。

最近は、寝る前にVRによる瞑想も始めました。朝は、できる限り自然に起きるまで放っておいています。

就寝時間をいつも同じにしているので、自ずと起床時間も同じになるという体のリズムができあがっている感じがします。一応、目覚ましをセットしますが、目覚ましがないと起きられない、ということはまずありません。

睡眠の質を上げることは、どんな健康法や自己啓発法よりも、私は費用対効果が高いと思っています。

ぜひ、私のやり方だけではなく、睡眠に関するいろんな情報を集めて、自分がピンとくるものを試してみてください。
圧倒的に自由で快適な未来が手に入る! 勝間式ネオ・ライフハック100

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「仕事で成果を上げたければ家事をしよう」パフォーマンスを上げる片付け習慣

仕事で幸せになるというのは、タカが知れている

仕事をしていると、どうしても家事を軽視しがちだと思います。

その家事が、こんなにも幸せを左右するものだったとは!ということに私が気づいたのは結構遅く、40代に入ってからでした。

私たちの幸せを構成する主な要素は、衣食住をはじめ健康、家族、パートナー、友達、仕事、家事、趣味などで、それらのバランスが取れて、きれいな丸い輪になっているほど、幸福度が上がります。

ところが、多くの人が仕事ばかりが出っ張ってしまい、ほかのものを押しやっている状態になっています。

特に押しやられているのが家事です。

私も、20代と30代は、家事を押しやっていました。

仕事に追われながら子育てもしていたので、家事は同居する母に任せたり、家政婦さんにお願いしたりしていました。

自分では最低限の家事だけすればいいことにして、その分できた時間は仕事に費やせばいいと思っていました。

それが40代前半ぐらいから家事に目覚め、部屋中に溢れかえるものを断捨離したり、おいしい食事を効率よく作る方法を考えたりするようになったら、急に幸せになりました。

そのとき気づいたのは、仕事で幸せになるというのは、タカが知れている、ということです。

もちろん、給料が上がったり昇進したりするのは嬉しいことですが、私たちの生活に直接幸せをもたらすか、といったら、それはちょっと違うんですね。

それよりも、いつも部屋がきれいに片付いていて、キッチンに行くとおいしいご飯や飲み物を作ることができ、着るものはちゃんと洗濯された清潔な服で、ベッドのシーツやカバーがパリッとシワが伸びていて気持ちいい、というほうが絶対幸せなのです。

そうした空間と時間は快適そのものでストレスフリーですから、体と心の疲れをリセットできるので、仕事に対するモチベーションが上がることも実感できます。

家事は仕事よりも「下」という認識を改めよう

以前は、最低限の家事すら面倒くさいと思いながらやって、散らかった家で適当なご飯を食べて、適当な服を着て、適当な寝具にくるまって寝ていました。

それで疲れがリセットされるわけでも、パワーがチャージされるわけでもないので、仕事のモチベーションも上がるわけがありません

パワーチャージされていれば、集中できて1時間で済む仕事が、3~4時間かかってしまう→仕事に長く時間がかかるから、家事をする時間がなくなる→片付いていない→家にいてもパワーチャージできない→それで仕事をしても効率が上がらない、という悪循環を繰り返していました。

ロボット掃除機のルンバが、充電が切れそうになるとチャージステーションに戻って充電するように、私たちも家に戻ったら、気持ちよくて和やかな時間を過ごすことで充電でき、その状態で働くからこそ効率が上がります。

つまり、仕事でより成果を上げるためにも、家事の充実は不可欠なのです

かつては、家事を専門にする専業主婦が、衣食住の快適性を守っていました。

ところが共働きが一般的になって、独身者も増えた今は、1人1人がちゃんと家事をして、快適な生活のために貢献をしていかなければいけない時代です。

ただし、調理器具やロボット掃除機などの最新家電を利用すれば、大した労力をかけずに、確実にできることなのです。

家事は、工夫のしがいがいくらでもあるので、始めるとハマります。

一度、家事をうまく回す仕組みを作ってしまうと、仕事のやりがいがあろうがなかろうが関係なく、毎日だいたい幸せでいられます。

家事は仕事よりも「下」という認識を改めましょう

家事と仕事は同列か、むしろ家事のほうが上であるという認識を持って生活すると、人生がより楽しくなると思います。

今すぐできる片付け習慣①1カ月に1回以上使わないものは捨てる

以前、家が散らかっていたときは、テレビの前にソファーセットやラグが置いてありました。

でも、いつもいるのはダイニングテーブルか仕事机で、ソファーに座ることはほとんどありませんでした。

それでも置いてあれば、そこに埃は溜まるし、何気なく服や本などを置きっぱなしにしてしまうので、捨てました。

仕事机の上にも、毎日使うパソコンとヘッドフォン、ペン2、3本以外、何も置いていません。それ以外のものは使わないのでしまう、ではなく、廃棄します。

ここがポイントで、「使う・使わない」の基準は、1カ月に1回以上使うかどうか、です。

1カ月に1回以上使うものはいるものとして残し、使わないものはいらないものだから捨てます。

使わないものは工夫して収納する、というのが一般的だと思いますが、私はあまりおすすめしません。

引き出しにしろ、棚にしろ、タンスにしろ、収納はスカスカな状態で使うものだと思っています。

ものを入れても半分ぐらいまでに留めないと、何がどこにあるのかわかりにくくなるからです。

あれはどこにしまったっけ?と探すようではダメです。使わないもので家が“占領”された証拠です。

そもそも、使うものだけにしたら、収納がぎゅうぎゅうになることはあまりないと思います。

つまり、使うものだけにすると、片付ける必要がないぐらい、ものが少ない状態になるはずなのです。洋服も、礼服以外、1年も2年も着ないものは即座に捨てていいものです

シーズンごとに月に1~2回しか着ないものは、なくなってしまっても困らないものです。捨てても大丈夫だと解釈してください。

私は今、洋服は月額制のレンタルサービス「airCloset(エアークローゼット)」を利用しているので自分の服は少なく、おそらく10着ぐらいでしょう。

下着類も、女性はたくさん持っていると思いますが、私は4組しか持っていません。洗濯は溜めても1日おきにしますし、旅行に行っても4組あれば事足ります。

長期旅行の場合は、旅行先で洗濯するものですから。そうすると必要な数は4組でいいのです。パジャマも私は2組しか持っていません。

食器類やカトラリーも基本的に家族分あればよくて、棚を買ってまで食器を増やす必要はありません。

うちには作り付けの小さな食器棚が1つあるだけですが、そこに入る分しか入れていません。

お客様がたくさん来て、足りないときは紙皿を使ってもらっています。

使わないものでもなかなか捨てられないという人は、人にあげたり、メルカリやヤフオク!に出したりしましょう。

とにかく家の中に置かないようにすることです。

今すぐできる片付け習慣②再調達ができる基準を考える

ものというのは、持っているだけでは価値はありません。使って初めて価値があります。

だから使わないものは、スペースを食うただの家賃ドロボーなのです。

そうとわかっていても捨てるのを躊躇するのは、また使うときが来るかもしれない、と思うせいでしょう。

そのタイミングは滅多に来ませんが、また使うときが…と思ったら、「再調達」について考えてみてください。

例えば、本を捨てたり売ったりして処分する場合、この本は図書館で借りられそうだし、中古本を安く書い直してもいいな、など、再調達にかかるコストの基準を設けるといいでしょう。

その基準は人それぞれですが、3000円以内、5000円以内、1万円以内で買い直せるものだったら今捨ててもいい、というふうに決めると、いろいろなものを捨てやすくなります。

今すぐできる片付け習慣③リアルタイムで片付けていく

私は2015年の終わりに片付けをして汚部屋を脱出して以降、2020年6月現在、およそ4年半、ずっと片付いた状態を保っています。

その理由は単純で、散らかるペースよりも、片付けるペースのほうが速いからです。

逆に、散らかるペースのほうが速いと、気づくと散らかっていて、気合いを入れて片付けなくてはいけなくなります。

なんとか片付けたとしても、片付けるのは大変で面倒くさい、というイメージが色濃く残るため、すぐまた片付けなくなります。

それで、気づくと散らかっている、という状態を繰り返すのです。

これは、ダイエットのリバウンドに非常によく似ています。ダイエットは、1週間とか1カ月とか、集中的に頑張ってすることが多いですよね。

でも、頑張って無理した分、あとで食欲が暴走してカロリー摂取が過剰になりがちで、その結果リバウンドしてしまいます。

一時的に頑張って片付けをしても、片付いた状態を保てないのも同じ仕組みです。

要は、頑張らなくても散らからない仕組みを作らないといけないわけです。

その、頑張らなくても散らからない仕組みとは、整理整頓する必要がないほど、ものを減らすことと、使ったらすぐ片付ける、ということがポイントです。

うちは、食器の数をすごく少なくしています。普段、使っているのはお皿2~3枚で、多くて4枚。

この数枚を出し入れするのに、もし棚の中に何十枚もお皿があったら、ほかのお皿をよけたり、一度取り出したりして、手間がかかります。

当たって欠けたり、落として割ったりする確率も上がるでしょう。それも、全体数を少なくすることで防げます。

調理器具も普段よく使う、最低限のものしかありません。

包丁は同じ大きさの穴あき包丁が3本あるだけで、それで肉、野菜、果物、チーズもなんでも切っています。

洗剤やトイレットペーパーなどの買い置きするような日用品は、使用中のものの残量が半分以下になったら買うようにしています。

それ以上のペースで買い足すと、在庫が増えすぎて管理しにくくなるのでおすすめしません。食器や調理器具は、使ったらすぐ洗うのを基本にしています。

あとでまとめて洗うことにすると、何倍も労力がかかって、洗い物に対するハードルが上がってしまいます。

私はウォーターオーブンを愛用していますが、肉や魚を焼いて、庫内の油ハネや臭いが気になるときは、使用後すぐに庫内を掃除する自動機能をオンにします。

それをすぐすると汚れが溜まらず、あとで軽く拭き取るだけで済みます。

すぐにしないで放置するから、どんどん汚れが溜まってしまうのです。

同じように、私は新聞もリアルタイムで片付けています。読んだらすぐ新聞置きに持っていくか、鳥を飼っているのでカゴの掃除に使います。

そして、新聞置きの半分のラインを超えたら、そのままマンションのゴミステーションの新聞置き場に持っていきます。

だいたい、10日に一度のペースでそうしています。

それ以上溜めると紐で縛ったり、重い思いをして運んだりしなくてはいけないなど、やはり手間がかかるのです。

今すぐ実践したくなる!ネオ・ライフハックが満載

圧倒的に自由で快適な未来が手に入る! 勝間式ネオ・ライフハック100

圧倒的に自由で快適な未来が手に入る! 勝間式ネオ・ライフハック100

同書では、「問題解決・目標達成」「時間管理」「インプット・アウトプット」「お金」「思考法」「人間関係」「片付け・料理」「ヘルス」と、8つのジャンルでのライフハックが紹介されています。

そのどれもが、すぐに実践できるものばかり。日々の習慣や考え方を変えて、ストレスフリーで快適な人生を目指してみませんか?

〈撮影=疋田千里〉