飲食店必見!集客を加速するためには?
「聞き上手にならなくていい」ミッツ・マングローブに聞く“集客につながるコミュニケーション術”
新R25編集部
新型コロナウイルスの感染拡大で深刻な打撃を受けている飲食業界。
今回は、飲食業界を元気にしていきたいという想いで「BtoBプラットフォーム 受発注」を運営するインフォマートさんとのコラボ企画として、「集客につながるコミュニケーション術」というテーマで記事をお届けします。
お話を伺ったのは、このお方。
【ミッツ・マングローブ】幼少期をロンドンで過ごす。慶應義塾大学法学部政治学科を卒業後、英国ウェストミンスター大学コマーシャルミュージック学科へ留学し、商業音楽全般を学ぶ。2009年頃からテレビでも活躍。2011年3月「若いってすばらしい」で歌手デビュー。現在、三人組コーラスグループ“星屑スキャット”のメンバーとして活動中。星屑スキャットOfficai Site
実は数年前まで、バー「来夢来人」でママとしてお店に立っていたというミッツ・マングローブさん。
テレビでの切れ味するどいコメントからも、コミュニケーションは得意分野かと思っていたのですが…
〈聞き手=宮内麻希(新R25編集部)〉
「私、人と話すのが苦手なのよ」
ミッツさん
最初に伝えておきたいんですけど…みんな、ゲイバーにいるような人たちって声枯らしながらマシンガントークすると思ってるでしょう?
宮内
なんとなくそんなイメージがありますね。
ミッツさん
でも私、人と話すのが苦手なのよ。
だからIKKOさんがうらやましいの。なにを話しかけられても「どんだけ~!」って返せば盛り上がるでしょ?
街で話しかけられたとき用に、短めの「どんだけっ」があるらしいです
ミッツさん
プライベートで話す友だちも、数人くらい。
私がほとんど話さないでずっと話を聞いてるもんだから、こじるり(小島瑠璃子)からは「おじいちゃん」って呼ばれてるんですよ。
宮内
お、おじいちゃん…
今日は「集客につながるコミュニケーション術」というテーマでお話を伺おうとしていたんですけど…
ミッツさん
だから、私がお話しできるのは「コミュニケーション術」というより「コミュニケーションが苦手な人がうまく見せるためのテクニック」かもしれません。
“もう一度来たい”と思わせるには「腹八分目」で帰すこと
ミッツさん
私の経験上、お客さんは100%満足した状態で帰さないほうがリピート率が上がる。
これを、腹八分目戦略って呼んでるんですけど。
宮内
なぜですか? 満足度が高いほうがよさそうですけど…
ミッツさん
たとえば、バーのお客さんが「AかBかどっちがいいか悩んでる」と相談してきたら、なんて答えますか?
宮内
私なら…自分の経験を踏まえてAかB、どちらの選択肢をとるかを熱弁します!
ミッツさん
それだと1回きりになっちゃうわね。
理解は示すんだけど、100%の答えを与えちゃだめなのよ。「もう少しアドバイスしてほしい」「もっと聞きたかった」と思わせないと。
宮内
ミッツさんならどうするんですか?
ミッツさん
私ならそうね…悩んでる女子は、泣かせて帰す。男性は、“少し喜ばせて”帰す。そうするとまた来てくれます。
宮内
あ~、わかる気がします。
ミッツさん
あ、今の返しもだめね。
0点の回答を連発してしまいました…なんで…?
ミッツさん
「わかる~」って手っ取り早い言葉なんですけど、だいたいはとっさの反応として使ってませんか?
その“とっさ感”が相手に伝わっちゃうので、「ちゃんと聞いてもらってる」感じがしないんです。
「聞き上手」になれなくていいから、「聞いてるフリ上手」にならないと。
宮内
でも…「聞いてるフリ」ってバレません?
ミッツさん
口数は少なくして、“あなたのことを理解してる”と思わせます。
聞いてるフリをするときは、じっと相手の目を見て、キリのいいタイミングで深くうなずく。
私は話すのが苦手だから、ずっとこの方法で乗り切ってきましたね。
「その人がどんな1日を過ごしてきたか」を想像することが大事
ミッツさん
なにより大事なのは、お客さんがお店に来るまでどんな1日を過ごしてきたか汲み取る想像力。
たとえば、秋から冬にかけて急に寒くなった日は多くの女性が外出するんです。どうしてかわかりますか?
宮内
え~…。なんだろう…
ミッツさん
朝家を出る時に「今日は冷えますよ」って言われたら、いつもとは違うものを持っていきませんか?
宮内
…あ!コートですか?
ミッツさん
そう。その年初めてコートを着る日、女性は外へ出たがるんですよ。
特におろしたてのコートを着てる日なんてルンルンじゃない。髪も化粧もしっかりして、ちょっと寄り道したい気分になってるんです。
ここまで考えて、そういう日はいつもより多めにハンガーを用意しておくんです。
ミッツさん
帰り際はお客さん一人ひとりにコートを着せて、「ありがとうございました」と丁寧に見送る。それだけで「いい日だった」って思えるじゃない。
逆に、ハンガーが足りなかった、かけ方が雑だったとかでお店の印象が悪くなってしまうこともあります。
だから天気をみて、その日のおもてなしを考えるのは毎日やってました。お客さんの細かい心理を想像できるかどうかで、数字って如実に変わるんです。
宮内
たしかに。そんな細かいところまで気を配っていたんですね。
ミッツさん
バーのマスターって最初に「今日は飲んできたんですか?」「何軒目ですか?」って聞くでしょ。あれは、1軒目か2軒目かで、すすめるお酒や話しかける内容を変えるためなんです。
その人がここに来るまでにどんな時間を過ごしてきたのかを考えることって、コミュニケーション力でありマーケティング力なんですよね。
「人が人と向き合う時間を増やすために」取り入れるべきツールとは?
ミッツさん
とはいえ、飲食店の業務って接客だけじゃなくて、それ以外もけっこう大変なんです。
私が20代のころに(新宿)二丁目でアルバイトをしていたときは、次の日のお酒を発注するために、明け方クタクタになりながら酒屋に電話をして、晴れの予報だったらビールを多めに発注したりね…
宮内
ミッツさんも発注作業をしていたんですね…
ミッツさん
当時は電話やFAXがやるのがメインで、クタクタのなかFAX用紙を1枚ずつ作業したこともありました。あれは地味に面倒ですよね。
もちろんそれも大切な仕事なんですけど、もっとお店やお客さんのことを考えなくちゃいけないとも思ってたんです。だから裏側の仕事は手間に感じていましたね…
宮内
まさに、そういった飲食店の裏側の業務を一括管理できるようにしたサービスが、本日ミッツさんに紹介したい「BtoBプラットフォーム 受発注」です。外食産業のスタンダードになっている仕組みなんですよ!
ミッツさん
へえ~。今ってこんなサービスがあるんですか。
宮内
食材やお酒を発注したり、請求書を受け取って帳簿をつけたり、電話やファックスで行っていた発注業務を、パソコンやスマートフォンからすべて一括管理することができるようになります。
発注業務のムダがなくなることで、飲食店が本来注力すべき“おもてなし”に集中できるようになるというわけです。
ミッツさん
いいですね。こういうサービスをうまく活用して、マニュアルではなく一人ひとりに合わせた接客を考える時間をつくることが大事ですね。
宮内
まさに、“人間こそがやるべき仕事”にしっかりと時間を使えるようにして、飲食業界を盛り上げていきたいというのが「BtoBプラットフォーム 受発注」の根底にある想いなんです。
ミッツさん
いま、飲食業界は大変な時期ですよね。私「ポジティブに笑顔で頑張ればなんとかなる」みたいな精神論って嫌いだったんです。
でも、外出自粛期間中に近所のお店が、スタッフ同士とにかく明るく、テイクアウトでもなんでもできることからやっているのをみて、効率化できるところはシステムで効率化しつつ、お客さんやお店のこと、スタッフ同士の活気などアナログな部分も考えていくことが大切だと思いましたね。
ミッツさん
「希望を持って」なんて私の口からは軽々しく言えないけど、あまり無理はせず、はやく以前のような活気が戻ってくるといいなと思ってます。
心地よいコミュニケーションとは、その場の会話がすべてだと思っていましたが、実はその前の準備も同じくらい大切だと気がついた今回の取材。
本記事でも紹介した「BtoBプラットフォーム 受発注」は発注業務はもちろん、売り上げやレシピ管理も一括して行うことができます。
「BtoBプラットフォーム 受発注」を活用しながら、それぞれのお店、人にあわせて、“準備したおもてなし”を考えられるようになるといいのかもしれません。
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〈取材・文=宮内麻希(@haribo1126)/編集=天野俊吉(@amanop)/撮影=長谷英史(@hasehidephoto)〉
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