ビジネスパーソンインタビュー
エンジニアにとっての“幸せ”とは…?
いけあやが「ここで働くエンジニアは幸せ」と評した“アジャイル開発”組織が快適すぎる
新R25編集部
2013年にKDDI社内のシステム開発チームとして誕生し、2022年7月に分社化した「KDDIアジャイル開発センター」。
その名のとおり、「アジャイル開発」によってさまざまな企業のDX支援をおこなう会社です。
アジャイル開発とは、「設計→実装・テスト→リリース→フィードバック」までの開発工程を小さいサイクルで回して、よりよいプロダクトをスピーディに開発する手法。
これまでは開発工程を上流から下流に流す「ウォーターフォール開発」が主流でしたが…
時代の流れが早い昨今、ピボットしやすいアジャイル開発に切り替える企業が増えているのだとか。
そんなアジャイル開発のエキスパートが集まるKDDIアジャイル開発センターでは、現在エンジニアを絶賛募集中!
同社の魅力を深掘るべく、スタートアップでアジャイル開発を経験してきた“いけあや”こと池澤あやかさんを聞き役に迎え、エンジニアの笹子さんと開発部長の岡澤さんとの鼎談を実施。
左から池澤あやかさん、KDDIアジャイル開発センター開発1部のエンジニア・笹子義弘さん、開発1部 部長・岡澤克暢さん
「リモートが増えて孤独を感じている」
「今後どんな分野を極めたらいいかわからない」
「仕様書どおりに開発するだけでつまらない」
など、今の開発環境に100%満足できていないエンジニアのみなさん。そのモヤモヤを解消できるかもしれません。
アジャイル開発のエンジニアが幸せな理由
池澤さん
KDDIアジャイル開発センターさんって、社名にまんま「アジャイル開発」という言葉が入っているじゃないですか。
「ガチでアジャイル開発をやるぞ!」という強い意思を感じたんですけど(笑)。
実際どうなんでしょうか?
岡澤さん
ありがとうございます。
実際には“アジャイル開発をやる”というよりも、“昔から続いている、上流から下流に流すだけの開発はしない”という意味合いが強いかもしれません。
そのほうが、ユーザーもエンジニアも幸せなんじゃないかなと思っていて。
岡澤さん
これまでの開発は、機能追加するだけでも数ヶ月以上かかっていました。
でも、それだけの月日をかけてやったことが、テクノロジーや文化の変化によってすべて徒労に終わることもあり得てしまうんです。
たとえば、コロナ前に “オフィス出社前提”のサービスを考えて1年かけてつくったけど、リリースするころにはみんなリモート出社してて「全然使われないじゃん」ってなったり。
池澤さん
ありますね…
岡澤さん
一方でアジャイル開発は、機能リリースまで1〜4週間。
「今の世の中の変化に対応するためにはこういう方向だよね」「こういう機能も欲しいよね」みたいなアイデアベースで、どんどんよりよい方向にピボットしていけます。
その過程で技術のアップデートもできるので、最先端の開発で“ちゃんとユーザーに使われるサービス”を追求できる。
サービス愛の強いエンジニアなら、一番幸せになれる開発方法だと思うんですよね。
笹子さん
僕は3年くらい前に転職してきたんですけど…
アジャイル開発は、チームで「スクラム」を組んで進めていくので、“孤独感が薄い”という意味でも幸福度が高いと思います。
スクラム…チームを円滑に回す「スクラムマスター」を中心とした開発メンバー全員でレビューをしながら、よりブラッシュアップしていく開発のかたち
笹子さん
一つのチームに、企画を考える「プロダクトオーナー」とかスクラムを円滑に回す「スクラムマスター」、サービスを形にする「エンジニア」に「デザイナー」などがいて。
クライアントのDX支援をするときには、自社のメンバーだけでなくクライアントと一緒に、「この事業をどうしていこうか」という計画から振り返りまでを全員でやっていくんです。
池澤さん
リリースしたら、みんなで「イエイ!」って達成感を味わえるみたいな。
笹子さん
そうなんですよ。
僕自身、一人で黙々と開発していたときより喜びもひとしおでした。
チームで働くのが好きな人とかチームで何かを成し遂げたい人は、アジャイル開発が向いていると思いますね。
“疑似スクラム”に陥りがち? どうやってうまく回るスクラムを組んでいるのか
池澤さん
スクラムを組むことで小回りも効くし、孤独感も薄れるし、エンジニアが幸せになれるっていうのはすごく共感します。
ただ…私のイメージでは、スクラムってけっこう“疑似スクラム”に陥りがちというか。
池澤さん
本来であれば、みんなが自主的に役割をまっとうするのが理想だけど、「スクラムマスターの荷ばかりが重くなってうまく回らない」みたいなケースも多いと思うんです。
そういうことはないんですか?
岡澤さん
そういうのってよく聞きますよね。
そうならないために、僕たちはメンバー全員が「Scrum Inc.」の認定資格を持っていまして…
Scrum Inc. Japan #TeamworkMakesTheDreamWorkScrum Inc. Japan
なぜ、1年半で組織をアジャイルに変えられたのか住宅設備機器・建材メーカーのLIXILのデジタル部門では2019年から、部門や企業規模でアジャ
スクラムの考案者によってつくられた、世界的なスクラムの研修機関
岡澤さん
アジャイルとスクラムのベースを理解しているメンバーしかいない。
だから自律的にチームを回せているんですよね。
笹子さん
僕も初めてアジャイル開発を知ったときに、たまたまこの研修を受けて。
「アジャイル開発っていいな」と思っていたときに、ちょうどKDDIが「スマートホーム」のアジャイル開発をするエンジニアを募集していたんです。
それに申し込んだことがキッカケで、KDDIに転職したんですよね。
池澤さん
運命の出会いじゃないですか!
入社してすぐ、スクラムになじめましたか?
笹子さん
なじめました。
当時からスクラムに知見のある人が社内にたくさんいたので、わからなくなったら聞けばすぐ回答がくるっていう環境でしたし…
チームによっては「スクラムマスターをローテしてみよう」ってこともあるので、一人に負荷がかかることもなく回していけています。
岡澤さん
あとは…
「フルスタックエンジニア」が多く在籍しているのも、スクラムがうまく回っている要因かもしれません。
フルスタックエンジニア…フロントエンド(ユーザーの目にふれる部分)とバックエンド(ユーザーの目にふれない部分)の両方をスキルとして持っているエンジニア
岡澤さん
クライアントにとって優先度の高い開発から臨機応変に対応していけるので、いい関係性のままスムーズに開発をすすめられるんですよね。
池澤さん
なるほど。みんながスクラムをうまく回すための知識を持ち合わせているのか。
はぁ〜…それは、幸せなスクラムだ…
幸せじゃないスクラムに思いを馳せる(?)いけあやさん
KDDIアジャイル開発センターの開発環境が快適すぎる
池澤さん
入社したら幸せなスクラムで働けるということはわかったのですが…
実際に「どんな開発をするのか」とか「どんな開発環境なのか」も気になるなって。
岡澤さん
安定性がありながら新しいチャレンジもできる環境にあります。
エンジニアの取り組みを紹介しますね。
【開発内容】KDDIの大型案件から新規サービスまで「何でもできるようになる」
岡澤さん
まずは開発内容ですが、大きく3つのサービスを開発しています。
①
KDDIのサービス
契約者数359万人にのぼる
「auでんき」
のアプリ開発など
②
クライアントのサービス
JR東日本と共創して地方分散型のまちづくりを目指す
「空間自在プロジェクト」
のサービス提供など
③
自社サービス
ワーケーション検索サービス
「タビトシゴト」
の開発など
岡澤さん
今後は自社サービスにも力を入れていきたいと思っていて…
その取り掛かりとして、ワーケーション(リゾート地などで休暇を楽しみながら働くスタイル)ができる場所とか施設をまとめた「タビトシゴト」というサービスを開発しています。
池澤さん
へぇ〜面白い! それってKDDIの事業とは関係なくですか?
岡澤さん
はい。僕たちは「たのしくやる」がカルチャーなんで、それをもっと形にしていきたいなと。
熱意あるメンバーが集まって社内ピッチを実施したときに、「旅も仕事も全力で楽しめるワーケーションを後押しするようなサービスをつくりたい」「将来的には“人と人との新たなつながり”を創れたらもっと楽しそう」とアイデアが出て。
短期間でサービスをリリースすることに決まりました。
三島市でワーケーション体験にトライしたブログより。ワーケーション先で観光を楽しみながら、地元企業の課題解決も目指すのだとか。たしかにこれがエンジニアのスタンダードになったら面白そう
池澤さん
けっこうフランクな感じで事業が決まるんですね…!
岡澤さん
社内のコミュニケーションが円滑なので、フランクに決まることが多いですね。
アジャイル開発には“ビジネスをつくるサイクル”まで含まれているので、エンジニアからも新しいビジネスアイデアがどんどん出てくるんです。
それにKDDI Digital Divergence Holdings の一部として分社化したことで、社長を含めた経営陣との距離がめちゃくちゃ近くなって。
承認フローが短くなって実行スピードが早くなった結果、より新しいチャレンジがどんどんできるようになったんですよね。
岡澤さん
入社して数年でサービスの立ち上げに携わるエンジニアもけっこう多いんですよ。
笹子さんもそうだよね?
笹子さん
そうですね。
僕は入社して3年ほどで3つのプロジェクトに携わらせていただいたんですけど、うち2つは立ち上げから入らせてもらっています。
池澤さん
おぉ~ !
ゼロイチから携われるなら、まんべんなくスキルが身につきそう。
笹子さん
ビジネススキルも身につきますし…
Webだけじゃなく、iOS・Androidといったモバイルアプリの開発やUXも見たりして開発全体を見るので、状況に応じて一番いい技術を使えるようになりました。
何でもできるエンジニアになれると思いますね。
【開発環境】「フルリモート・残業なし」「言語・取り組み方は自由」で快適
池澤さん
開発環境はどんな感じでしょうか?
笹子さん
ハード面で言うと、スペックの高いパソコンとか開発に必要なガジェットも貸してもらえますし、フルリモートOKだから自宅でも快適に開発できます。
技術面のアーキテクチャ(基本設計)もけっこう自由で、エンジニアがそのサービスに合った言語とかフレームワークを選べますね。
池澤さん
えぇ…! それいいですね。
スタートアップとかだと、一人がノリで決めちゃって、あとからみんなが苦しい思いをする…みたいなのがあるあるなので(笑)。
スタートアップのエンジニアのみなさん、そうなんですか?
笹子さん
開発の取り組み方も、基本的には各チームに任せてもらっていて。
僕のチームは、2人で1つのコードを書く「ペアプログラミング」で進めています。
池澤さん
へえ〜! ペアなら適度な緊張感もあるし、スキルも早く身につきそう。
笹子さん
今は1年目のエンジニアと一緒に開発しているんですけど…
チャットとかZoomでこまめに会話したり、2週間に1回は1on1をしたりしているので、わからないことがあってもすぐ相談しやすい環境かなと思います。
池澤さん
ペアということは…就業時間も2人で合わせるんですか?
笹子さん
そうですね。
朝の開始はチームによりますが、僕たちはだいたい10時から18時までで、残業もほとんどありません。
しかもペアプログラミングってお互いに進捗をわかっていてサポートしあえるから、休暇も取りやすいんですよ。
自由に使える時間は多いと思いますね。
岡澤さん
空いた時間に、結局メンバー同士で遊んでリフレッシュする人もけっこういるんですよ。
仕事終わりに「ダンスしに行ってきます」みたいな(笑)。
すごい輝いている
岡澤さん
やっぱりそういう自由な環境から自由な発想も生まれると思うんです。
今は約8名1チームで40〜45チームぐらいできる規模なので、次の案件に行くタイミングでどうしてもチームがスプリットしちゃうんですけど…
これから規模がどんどん拡大していったら、固定したチームで自由に選んだ“得意領域のプロダクト”を完遂できるようにしたいと思っていて。
池澤さん
スタートアップみたいな?
岡澤さん
まさにそんな感じです。
“好きな事業に情熱を注ぐスタートアップ”が社内にいくつもあって、お客さまと一緒にプロダクトをつくっている…みたいな状態をつくって、ワクワクする事業がたくさん育つ環境づくりをしていきたい。
そうすればエンジニアはもっと豊富なキャリアを積めると思うんですよね。
KDDIアジャイル開発センターで働くと…
・最先端の開発ができる
・“ちゃんとユーザーに使われるサービス”をつくれる
・自分のアイデアを実行するチャンスがある
・チームでリリースを喜べる
・エンジニアスキルだけでなくビジネススキルも身につく
・ワークライフバランスが取れる
などなど、仕事とプライベートのバランスを取りながら、エンジニアの枠を超えたスキルの幅を広げられることがわかりました。
快適な環境で“幸せな開発”をしてみたいエンジニアのみなさん。まずはHPから募集要項をチェックしてみてください!
〈取材・編集=福田啄也(@fkd1111)/文=山田三奈(@l_okbj)/撮影=長谷英史(@hasehidephoto)〉
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