ビジネスパーソンインタビュー

「すべての結果を数値化する」「仲間を見つける」元東大王が教える“独学”のコツ4選

林輝幸著『一生役立つ独学戦略』より

「すべての結果を数値化する」「仲間を見つける」元東大王が教える“独学”のコツ4選

新R25編集部

2022/09/08

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「資格を取りたい」「外国語を話せるようになりたい」といった意欲はあるけど、なかなか続かないという悩みはありませんか?

それらの悩みは「独学」のノウハウを学ぶことで解決できるかもしれません。

TBSのクイズ番組『東大王』に出演し、現在はクイズ制作集団「Q星群」の代表を務めている、林輝幸さんの著書『一生役立つ独学戦略』では、あらゆる独学に共通する成功ポイントを紹介しています。

今回は同書より、独学を始める際の重要なポイントを一部抜粋して紹介。

ポイントを押さえるだけで、独学の質は格段にアップしそうです…。

この記事はこんな人におすすめ(読了目安:5分)
・独学に興味がある人
・自己管理が苦手な人
・学習を求められているビジネスパーソン

独学とは、自己管理をすること

「独学」を『広辞苑 第七版』で引くと、「師に就かずに独力で学問すること」とありますが、僕なりに、もう少し深く掘り下げてみたいと思います。

前段の「師に就かずに」というのは、わかると思います。

学生の場合は、「学校や塾の先生の教えを受けずに」勉強するということ。

社会人の場合は、「スクールやセミナーなどに通ったりせずに」勉強するということですね。

では、後段の「独力で」とは、どういうことでしょうか。

これは、「自己管理をして」というのが僕の解釈です。

「学校や塾の先生の教えを受けない」ことが前提ですから、授業や宿題に頼らないということになります。

つまり、本書でいう「独学」とは、「学校や塾の先生の教えを受けずに、自己管理をしながら勉強すること」と定義できます。

「資格試験に合格したい」「ある分野の知識を身につけたい」「教養を深めたい」「雑学やクイズに強くなりたい」など、みなさんが独学をする動機はさまざまでしょうが、そのときに役立つノウハウをご提案できればと願い、書きました。

独学には無限の可能性があります。

「ひとりで学べる」ことは一生モノの武器になります。

そして、その武器は誰でも、いつからでも手に入れることができるのです。

独学ポイント① すべてを数値化する

目標は「勉強する理由づけ」であり「独学を続ける力の源」になる。

だから目標を設けることが独学では欠かせない。

そのうえで重要になるのが、「自分のいまの実力を測る」ということです。

言い換えれば「現在地」を把握するということです。

それも、なるべく正確に「数値」で把握することが、適切な計画を立てる必須条件なのです。

受験や資格試験など「合否」が下されるものなら、模試を受けずとも、「過去問」を解くことで、自分の現在地を数値で把握できます。

こうしたわかりやすい指標がない場合でも、何かしら数値的な指標を設け、そのなかで自分の現在地を把握することをおすすめします。

たとえば次のように。

「ネイティブと問題なくチャットできるくらい英語力をつけたい」

ネイティブの知人がいれば、1時間くらいチャットして相手に点数をつけてもらう

「経済ニュースに対して自分の見解を述べられるくらいの知識をつける」

日経新聞からサンプル記事を採取し、そのうち何割、経済用語を正確に理解しているかを点数化する

一生役立つ独学戦略

このように、独学では「数値化」する、ということが非常に重要になってくる場面があります。

ポイントは主観的ではなくなるべく客観的に行うことです。

また、目標も「すべて数字で表す」ようにしてください。

「数値化できない目標もあるでしょう?」そう思うかもしれません。

しかし、独学では「無理にでも数値目標に落とし込む」ことが欠かせないのです。

「無理にでも数値目標に落とし込む」ことで一気に明確に、具体的になっていきます。

「ビジネス英会話が『できる』って、数値にするとどれくらい?」

TOEICで660点を取る!

「その数値に達するには、何を、どれくらいやればいい?」

問題集を10冊、間違えるところがなくなるまで、みっちり解きまくる!

「経済学の基礎知識を身につける」

日経新聞で理解できない記事を「ゼロ」にする!

「その数値に達するには、何を、どれくらいやればいい?」

経済の入門書を5冊、中〜上級の本を3冊、半年以内に読み込む!

一生役立つ独学戦略

独学ポイント② やらないことを決める

計画を立てるとは、つまり「やることを決める」ということですが、反対に、「やらないことを決める」というのも大切です。

入試や資格試験など、「合格ラインに達することが目標」という勉強の場合は、特にそういえます。

生真面目な人ほど、とにかくすべてを満遍なく学ぼうとするものかもしれません。

でも、目標を達成する過程で、しかるべきところで手を抜くのは悪いことではないのです。

それは「怠け」などではなく、「有限な時間と自分の力を、適切に配分する」ということだからです。

僕の場合、東大受験で最大のネックだったのは「国語」です。

たとえば論述形式で答える問題で、問いのポイントをつかみ、答えらしきものは思い浮かんでも、それを文章で的確に表現するというのが苦手だったのです。

東大の国語の入試問題は、予備校の模試によると、「評論文(40点)」、「古文(30点)」、「漢文(30点)」、「随筆(20点)」という配分でした。

センター試験(現在の共通テスト)の国語には「小説」もあったのですが、東大の入試には入っていません。

だから、僕にとって「小説」は手抜きポイントでした。

もちろんセンター試験で悪い点を取るわけにはいかないので、一応は、「小説」の問題も練習していました。

でも、ほかのところで点を稼ぐことが重要ととらえており、「小説の問題は、たいして解けなくても気にしない」くらいの意識だったのです。

戦略的に「あえて、やらないこと」を見極めることも重要です。

独学ポイント③ 仲間を作る

先にお話しした「独学」の定義を覚えていますか?

辞書的には「師に就かずに独力で学問すること」であり、それを僕なりに、もう少し具体的に定義し直したのが、「学校や塾の先生の教えを受けずに、自己管理をしながら勉強すること」というものでしたね。

「独力で学問すること」「自己管理をしながら勉強すること」いずれも、言い換えれば「あらかじめ与えられた学習環境がない場での勉強」という意味であり、まわりに人がいるかどうかは関係ありません

「ほかの人と一緒に勉強すること、一緒に勉強する仲間を独自につくることは、独学の定義から外れていない」と僕は考えます。

一緒に勉強する仲間がいると、実際、「モチベーション維持に役立つ」や「情報共有に役立つ」といった効果が期待できます

身近なところに一緒に勉強できる人がいない場合は、オンラインで一緒にがんばる仲間を見つければいいのです。

「独学は“ひとりぼっち”でするものとは限らない」というのは、いまの話でおわかりいただけたかと思います。

もちろん、なかには、「どこまでいっても、自分ひとりで大丈夫。ちゃんと独学を続けられる」という意志の強い人もいるでしょう。

ただ、「ふと孤独感に襲われることがありそう……」「自分で解消できない疑問に直面したときはどうしよう……」といった不安がある人もいるでしょう。

むしろそんな不安があるのが当然だと思います。

その備えとして、積極的に仲間をつくることで、一つ強力な「継続の仕組み」を手に入れることができるのです。

独学ポイント④ 教材は“3割未知”

「勉強を始めるぞ!」と決めたまではよかったが、「どんな教材を使えばいいのだろう?」と迷ってしまう人は多いと思います。

学校や塾なら、たいていは指定の教材がありますが、自分で選ぶとなると難しいですよね。

少し大きめの本屋に行くとたくさん教材が並んでいて、「選択肢が多すぎて選べない」なんてことも起こりがちです。

ずらりと並んだ教材のなかには、自分にぴったりのものもあれば、当然、そうでないものもあります。

だからこそ、慎重にいきたいところです。

そこで教材を選ぶ際の基準として、「実際に読んでみて、わからない部分が3割ほどあること」というのをご提案したいと思います。

まったく理解できないと勉強がイヤになってしまいます。

かといってほとんどすべて理解できるようでは、新しいことを学べなくなります。

独学を継続させるには、自分に課すハードルは適度に低いほうがいい。

その「適度な低さ」が、教材では「3割くらいわからないところがあること」なのです。

7割はもう知っているのですから、その復習をしながら、3割の未知部分を学んでいく。

「無理なく進められる」というのが独学を継続する重要なカギです。

もちろん「3割」というのは厳密に測るものではなく、そこは自分の感覚でかまいません。

①少し大きめの書店で、勉強したい分野の参考書の「もくじ」を確認する。

②それから本文部分もパラパラとめくってみる

③そして複数の本を手に取って同じチェックをする

④「3割未知」の条件を満たしている本が何冊かあったら、今度は、自分が勉強しやすそうかどうかを比較検討する(たとえば、教材Aは文章での説明が多い、教材Bはイラストでの説明が多い、教材Cは監修者オリジナルの勉強法もあわせて載っている、など)。

一生役立つ独学戦略

といった流れで絞り込んでいくのをおすすめします。

効率的な学びを手に入れられる一冊

「勉強は学生がするもの。大人になれば勉強しなくていい」と考えていた方はいませんか?

しかし、大人になっても勉強する機会って多いですよね…。

さらに、大人になると時間が限られてしまうので、効率的な勉強法が重要になってきます。

ぜひ同書で独学のノウハウを学び、効率的な学習を目指してみてはいかがでしょうか。

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