ビジネスパーソンインタビュー
福岡みなみ著『ライブ配信で1億円稼いだ話』より
“最初は視聴者3人しかいなかった”福岡みなみが、1億円ライバーになれた戦略とは
新R25編集部
ライブ配信を始めてわずか半年弱で史上最高記録で日本一、累計約1億円(!)を稼いだ、ライバー(ライブ配信者)で起業家の福岡みなみさん。
2021年にはライバー事務所「Live-Labo」を立ち上げ、ライバーの育成・マネジメントにも力を入れています。
「東京理科大出身の才女」「負けず嫌いで研究熱心」だという福岡さんは、一体どのような戦略で日本一売り上げるライバーになれたのでしょうか…?
福岡さんの新著『ライブ配信で1億円稼いだ話』(幻冬舎)より、1億円ライバーになるまでの軌跡を一部抜粋してお届けします。
この記事は、こんな人におすすめ!(読了目安:5分
)
・個人の名前で勝負してみたい
・ファンが自らお金を払いたくなる戦略を知りたい
・熱狂できるチームをつくりたい
ライブ配信を始めた理由は「自分の力で稼ぎたいから」
私がライブ配信アプリ「Pococha(以下、ポコチャ)」のライバーになったのは、2020年の3月。
実はわりと最近のことです。
きっかけは、新型コロナウイルスの流行でした。
タレント活動ができないなら、他の手段でなんとかしなきゃ。
まずはこのライブ配信を本気で頑張って、自分の生活費くらいは稼いでみよう!
そんな気持ちでライブ配信を始めることに。
最初から1億円を稼ごうと思っていたわけではなく、「自分の力で稼ぎたい」というシンプルな気持ちが私を動かす原動力となりました。
初めてのライブ配信のリスナーはたった3人
ライブ配信で稼ぐためには、多くのリスナーさんに応援してもらって、アイテムをたくさん投げてもらう必要があるのですが、そのためにはまず、自分の配信を大勢の人に見てもらわないことには何も始まりません。
ところが、この「見てもらう」というハードルが結構高かったのです。
私が初めてのライブ配信をした日、見に来てくれたリスナーさんは、なんとたったの3人(最初の同時視聴人数)。
こんなに見てもらえないものなんだ…。
一瞬落ち込みかけたものの、この事実が私の中途半端だったやる気に火をつけました。
ライブ配信で絶対1位になる。
私は、日本一になりたい!!
日本一になると決めたその日から、私の本気の挑戦が始まりました。
ライブ配信が、リスナーを巻き込んだ“部活”になった
強いライバーになるためには、まず応援してくれるファンをつくることが大事だと思ったので、毎日配信も当たり前に。
外出自粛期間中で他にやることもなかったので、暇さえあれば配信し、リスナーさんたちとコミュニケーションを取っていました。
配信の中ではつねに「私は日本一になりたいんです。だから、どうか応援よろしくお願いします!」と、繰り返し伝えることも意識していました。
「生活費を稼ぎたい」と言うよりも、高い目標に向かって本気で頑張っている人の方が、みんな応援したくなると思ったからです。
実際に、私が目標を堂々と公言するようになってから、より熱を持って応援してくれるリスナーさんがどんどん増えていきました。
ただアイテムを投げてくれるだけではなく、「来月のイベントで1位になるためには、こんなことをやってみたらどう?」などと、具体的なアイデアを出してくれるリスナーさんも現われました。
配信で自分の目標を熱く語っているうちに、一緒にそれを達成するための戦略を考えてくれる仲間たちが自然とできていったのです。
いつしか、ライブ配信は私にとって部活のようなものになっていきました。
お金を稼ぐということはだんだんどうでもよくなり、ただみんなと一緒に日本一を目指すことが楽しかった。
みんなで甲子園を目指しているような、熱い戦いがそこにはありました。
「すごい新人が現われた」2カ月でマンスリー1位に
私が本気で日本一を目指して配信を続けていると、応援してくれるリスナーさんたちがものすごい数のアイテムを投げてくれるようになりました。
ポコチャ内でも「先月始めたばっかりの女の子がとんでもないポイントあげてるらしいよ」と話題になり、新規のリスナーさんもどんどん増えていきました。
そして、ライブ配信を始めてから約2カ月後にはなんと、「マンスリー1位」になることができたのです。
マンスリー1位とはその名の通り、その月の一番ということ。
わかりやすく言えば、その月に一番稼いだライバー、ということです。
強豪がひしめく中、新人ライバーがいきなりマンスリー1位になるというのはかなり難しい、というか、結構ありえないこと。
おそらく、「すごい新人が現われた」とみんなに思われていたと思います。
チャンピオンシップで優勝。本当の意味で“日本一”に
マンスリー1位になったものの、そこで満足する私ではありません。
その月の一番ということは、私が当初から目標に掲げていた「日本一」を達成したと言うこともできるのですが、たった一回なっただけでは足りない気がしました。
と言うのも、ランキング上位のライバーの中には、何度もマンスリー1位になっている人がいたからです。
そんな時、ポコチャ内で大型イベントの開催が発表されました。
ポコチャのトップライバーたちの頂点を決める戦い『チャンピオンシップ』が8月に開催されることになったのです。
本選に出場できるのは、6月と7月に行われる予選を勝ち抜いたライバーだけ、という条件も発表され、私はこれだ! と思いました。
この『チャンピオンシップ』で優勝して、私は本当の意味で日本一になる!
そう覚悟を決め、ここからは寝る間も惜しんで配信し、日本一になるためのガチな戦略を考え、ライバルチームにはスパイを送り込み…と、死闘とも言える戦いが始まりました。
毎日10時間近く配信していたため、途中で声が出なくなったこともありました。
それでも挑戦をやめず、時には筆談をしてでも配信を続けました。
2カ月以上に及ぶ激戦に死ぬ気で挑んだ私は、2020年8月の『チャンピオンシップ』本選に出場し、史上最高記録で優勝。
本当の意味で「日本一」になることができました。
「私は、私に『日本一の称号』をつけてあげたかった」
2020年8月、『チャンピオンシップ』で優勝した私はそのまま、ポコチャのライバーを卒業しました。
半年に及ぶ激闘の果てに私が見たものは、何だったのか?
身を削ってでも私が手に入れたかったものは、一体何だったのか?
日本一になってみて一番変わったことは、「福岡みなみには価値がある」と周りから認識してもらえるようになったことでした。
わかりやすい肩書きや、圧倒的な実績、大勢からの評価。
そうしたものがあって初めて、みんなが「この人はすごい人なのかもしれない」と思うようになる。
だからこそ、一番というわかりやすい称号を手に入れることが重要なのです。
私がライブ配信でどうしても日本一になりたかった理由。
私は、私に「日本一の称号」をつけてあげたかったのです。
「なんでライバーを卒業したの? もっと稼げたのに」とよく聞かれますが、そこに甘えていたら次の成功は手に入らないと思っています。
もう一回やっても勝てると思うけれど、勝てる戦いに興味はない。
私はつねに、どう考えても負ける戦いに挑む挑戦者でありたいと思っています。
一番にこだわる人しか一番になれない
「一番しか嫌だ。負けている自分を見たくない!!」
「絶対に負けたくない、1位以外は全員負けだ」
同書を読むと、並々ならぬ思いでライブ配信に挑み“日本一のライバー”になる夢を実現した福岡さんに、きっと鼓舞されるはず。
自分の力で勝つための戦略を、ぜひ学んでみては?
新R25が福岡さんの仕事観をとことん掘り下げたインタビュー記事も、あわせてご覧ください!
ビジネスパーソンインタビュー
またスゴいことを始めた前澤さんに「スケールの大きい人になる方法」を聞いたら、重たい宿題を出されてしまいました
新R25編集部
【不満も希望もないから燃えられない…】“悟っちゃってる”Z世代の悩みに共感する箕輪厚介さんが「幸せになる3つの方法」を伝授してくれた
新R25編集部
「実家のお店がなくなるのは悲しい… 家業を継ぐか迷ってます」実家のスーパーを全国区にした大山皓生さんに相談したら、感動的なアドバイスをいただきました
新R25編集部
「俯瞰するって、むしろ大人ではない」“エンタメ鑑賞タスク化してる問題”に佐渡島庸平が一石
新R25編集部
社内にたった一人で“違和感”を口にできるか?「BPaaS」推進するkubell桐谷豪が語るコミットの本質
新R25編集部
【仕事なくなる?そんなにすごい?】“AIがずっとしっくりこない”悩みへのけんすうさんの回答が超ハラオチ
新R25編集部