現役Webマーケターが熱弁!
“前例主義”では活躍できない。4人のプロが語る「デキるWebマーケターの条件」
新R25編集部
「企業」対「消費者」とのコミュニケーションにおいて、急速にオンライン化が進んだ近年。
従来のマーケティング理論が半ば通用しなくなった今、身につけるべきは「Webマーケティングスキル」だという声をよく聞きます。
そこで注目したいのが、「Break Marketing Program」という実践型のマーケティング講座。
現場で使えるWebマーケティングの基礎知識・スキルを短期間で習得できるとのことですが…
エンジニアやデザイナーのような専門職と違い、どんな仕事内容なのか、どんなスキルがあれば活躍できるのかをイメージしづらいのがWebマーケターの難しいところ。
そこで本企画では、業界の第一線で活躍する現役のWebマーケターたちをお招き。
・ Webマーケターがこれからの時代に必要とされる理由
・「こんな人に任せたい」と思う、“デキる”Webマーケターの条件
・Webマーケターに必須だと思うスキル
こちらの3つの質問にお答えいただきました。
木下勝寿「Webマーケターは、3~4年で大ベテランを“ごぼう抜き”できるチャンスのある職種」
【木下勝寿(きのした・かつひさ)】北の達人コーポレーション(東証一部)代表取締役社長兼現役Webマーケター。健康美容の分野でeコマース事業を展開する。自著に『売上最小化、利益最大化の法則』
Q1.木下勝寿が考える「Webマーケターがこれから必要とされる理由」
木下さん
コロナ禍において、コミュニケーションはリアルよりWeb上のほうが活発になっています。
そのため、今までのマーケティング理論が通用しなくなってきています。
Web普及以前のマーケティング理論は、リアル世界での人間の行動が「競合と物理的距離がある」「売り場のスペースには限りがある」「コミュニケーションには高額のコストがかかる(広告費、印刷費、郵送代など)」という前提で組み立てられていました。
しかし、Web上の人間の行動はワンクリックですぐに移動できるので、その前提でマーケティングを組み立てなければなりません。
今後求められるのは、そういった変化に適応できる“本物”のWebマーケターになるでしょう。
Q2.木下勝寿に聞く「“デキる”Webマーケターの条件」
木下さん
Webマーケティングは変化が激しいし、セオリーがすぐに変わるので、「前例主義」の人が活躍するのは難しいでしょう。
私自身も20年の経験値を持っていますが、その経験の多くは3~4年しか保ちません。逆に言うと、経験が少なくても3~4年で大ベテランをごぼう抜きできるチャンスがある職種です。
なので、Webの世界の変化をすばやくキャッチし、ユーザーの視点で新たなWebコミュニケーション方法のセオリーを“自ら”生み出せる人に任せていきたいと思います。
いいたかゆうた「今後は“出口だけで評価しない”マーケターが求められていく」
【いいたか・ゆうた】株式会社ホットリンクCMO兼IS責任者。Books&Apps、COUXUなどのアドバイザーを務める。自著に『僕らはSNSでモノを買う』
Q1.いいたかゆうたに聞く「“デキる”Webマーケターの条件」
いいたかさん
「部分最適思考」でなく「全体最適思考」で考えられる人。
「部分最適思考」で考えてしまうと、“出口”だけを評価するようになり、視野が狭まってしまいます。
たとえば服を買うとき、ある人は店舗で気になったアイテムをネットで検索して購入したかもしれない。
またある人は、友達がInstagramに上げているのを見て興味を持ったうえで、店舗まで見に行って購入したかもしれない。
つまり、「どこで買ったか」だけでは、ユーザーの動きを評価しきれない時代です。
全体を俯瞰し、出口だけで評価しないマーケターが、今後は求められていくと思います。
Q2.いいたかゆうたに聞く「Webマーケターの必須スキル」
いいたかさん
「ユーザー理解力・分析力・遂行力」という3つのポイントがあると思います。
企画力が大事という話をよく聞きますが、それは上記の3つがあっての話です。ユーザーを理解し分析し、そのうえで企画を考え遂行することが必要で、“企画ありき”ではないのです。
3つの力を伸ばすための最初のステップとしては、とにかくたくさんの書物に触れ、そこから概念や手法を学びましょう。人は単語を知らずして会話は難しいのと同じです。
さらに、知識と経験はまったく違います。ダサくてもいいから、自分でサイトをつくって集客し、数万円でもいいから売上をつくってみる。学んだことを実行してみてください。
エジソンも言ってましたよね。「天才とは、1%のひらめきと99%の努力である」と。
西崎康平「“売れる仕組み”ではなく“買いたくなる仕組み”が求められている」
【西崎康平(にしざき・こうへい)】トゥモローゲート株式会社 代表取締役社長。新卒で人材コンサルティング会社に入社後、2010年に27歳でトゥモローゲート株式会社を設立。「ブラックな企業」という独自ブランディングで注目を集める
Q1.西崎康平が考える「Webマーケターがこれから必要とされる理由」
西崎さん
「ユーザーと直接的に、濃いつながりをつくること」が、愛される企業やサービスに不可欠だからではないでしょうか。
情報が容易に手に入る今、ユーザーは短期的なつながりより、長期的に育むつながりを求めていると感じます。
弊社では、YouTubeやTwitterといったSNS上でユーザーと関係をつくっていて、そのつながりは売上や採用にも直結しています。
自分たちが学んだこと経験したことなど、誰かにとって知りたい情報を共有することで人が集まり、応援してもらえる。
それが結果的にマーケティングにつながっているのかなと思います。
つまり、「売れる仕組み」ではなく「買いたくなる仕組み」が求められているという意味で、その仕組みの構築に長けているWebマーケターが必要とされていると思います。
Q2.西崎康平に聞く「Webマーケターの必須スキル」
西崎さん
【西崎が考える、マーケターが身につけるべきスキル】
①成功事例から学び、盗む
②相手の求めることを考える
③まずはやってみる
④感覚ではなく数字で課題を見つける
⑤課題に対してすぐに改善しつづける
まとめると、「市場を理解し、すぐに実践し、数字で判断しながら改善しつづけられる」力が必要かなと。
うまくマーケティングできている会社のやり方は? ユーザーが求めていることはなにか? ニーズに対して応えられる武器とは? …と、市場を知ることからスタートし、思いついたものをまずやってみる。
アクションに対する成果は必ず数字で取る。そして迅速に改善しつづけるのが基本じゃないかと思いますね。
これらを楽しみながらやりつづけられれば、必ず成果につながると信じています。
小川佳祐「“マーケティングの本質”を理解し、身につけることが重要」
【小川佳祐(おがわ・けいすけ)】株式会社ブレイク代表取締役。1985年生まれ。東京都小平市出身。日本全国・海外から年間400名以上が参加するWebマーケティング講座 “Break Marketing Program” の主催者。
Q1.小川佳祐が考える「Webマーケターがこれから必要とされる理由」
小川さん
マーケティングの本質は「コミュニケーション」であり、商品・サービスの魅力をさまざまな形でメッセージとしてターゲットに届け、自然と行動を起こしてもらえるような仕組みをつくることです。
何か新しいモノ・コトが生まれる限り、マーケティングが不要になることはありませんが、その手段は時代によって変化しつづけています。
昔はチラシや街看板、電話、FAX、TVなどを通して行われていたことが、今は「Web」を中心に展開されている状態。
特にコロナ禍で対面でのコミュニケーションが制限されたなか、非対面型コミュニケーションが可能なWebを通じて売れる仕組みを創り出せる「Webマーケター」は、ますます貴重な存在となっています。
もしかしたら数十年後は「Web」という言葉自体がなくなっているかもしれませんが、時代の変化を先読みし、最適なコミュニケーションツールを活用して新たな価値を生み出すことができる「マーケター」は、どんな時代でも重要な役割を担っていくと考えています。
Q2.小川佳祐に聞く「Webマーケターの必須スキル」
小川さん
まずは「そもそもWebマーケティングとは何か?」という本質部分をきちんと理解することが重要だと思います。
「Webマーケティング=Web広告なのでは?」とよく聞かれることが多いのですが、Web広告はあくまでも一つの手法でしかありません。
Google、Yahoo!、Twitter、YouTubeなどさまざまな媒体を活用してマーケティングをおこなうなかで、すべてに共通して必要な部分が「リサーチと分析」「戦略・戦術の立案」です。
求められた「予算、スピード感」などを考慮したうえで、この商品・サービスを買ってもらうためには、どんなターゲットに、どんなメッセージを、どんな手段で発信するのが最適なのか?
それを徹底的にリサーチして施策を考え、実行するのがWebマーケターの役割。
変化の激しいWebの世界で、部分的なスキルを身につけてもすぐに使えなくなることがほとんどですので、どんな時代にも適応できる「マーケティングの本質」をきちんと身につけることをおすすめします。
未経験でも徹底サポート。最短ルートでWebマーケティングを習得できる“超実践型”講座とは?
小川さんが主催しているBreak Marketing Programは、全200時間(12週間)という短期間で“Webマーケティングの本質”が身につく、超実践型のマーケティング講座。
現役Webマーケターの講師陣による手厚いサポート体制で、初心者・未経験からでもWebマーケティングの現場で必要なスキル・マインドを体系的に習得することができます。
さらにこの講座で特徴的なのが、徹底した“実践型”であること。
自分の会社で実際に抱えている案件を持ち込んで、課題として取り組むこともできるため、現場で“使える”知識が身につきます。
小川さん
講座内では、受講生の皆さんに一貫して「構え・打て・狙え!」とお伝えしています。
外さないように慎重になりすぎるのではなく、とにかくまずは打ってみてから、照準を合わせて的に当てていく。
なぜならWebマーケティングの利点は、実行した施策結果が数値データとしてリアルタイムに把握できることだからです。
出てきたデータを分析して「もっとこうしたらうまくいくんじゃないか」「これを組み合わせたらハマるのでは」と様々なアイデアを出していき、PDCAを高速で回して最適解を導き出す。
その過程で好奇心とチャレンジ精神をくすぐられるのが、Webマーケターという仕事の醍醐味だと思います。
小川さんいわく「とりあえずやってみる」という前向きな姿勢のある人は、卒業後もさまざまなフィールドで活躍されているんだそう。
長く活かせるスキルを身につけ、ビジネスパーソンとして一皮剥けたいと思っているそこのあなた。
来年一発目のチャレンジとして、「Webマーケティング」の世界に足を踏み入れてみませんか?
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