ビジネスパーソンインタビュー
一生に一度の初任給、何に使えばいい?
「社会人3年目にした決断は、未だに自分をホメたい」澤円に学ぶ、未来につながる“買い物”
新R25編集部
あと払いサービス「ペイディ」が、コロナ禍就活世代の新社会人の夢を応援する「#初任給でファーストバイ キャンペーン」を展開中。
一生に一度の初任給。せっかくならただの浪費で終わらせず、自分の可能性を広げるために使いたいところです。
そこで、有益な使い道を提案してくれそうなこの方に「若手時代のお金の使い方」について聞いてみることに。
“プレゼンの神”として数々の講演を行うかたわら、たくさんの趣味を持つ行動派としても知られる澤円(さわ・まどか)さん。
澤さん、初任給、何に使いましたか?
【澤円(さわ・まどか)】生命保険のIT子会社勤務を経て、1997年、マイクロソフト株式会社(現・日本マイクロソフト株式会社)に転職。2017年、株式会社「圓窓」を設立。琉球大学客員教授。プレゼンテーションに関する講演を多数行い「プレゼンの神」とも呼ばれている。著書に『マイクロソフト伝説マネージャーの世界No.1プレゼン術』(ダイヤモンド社)、『未来を創るプレゼン』(プレジデント社)
〈聞き手=石川みく(新R25編集部)〉
とにかく「余裕」がないと始まらない
澤さん
初任給かぁ…恥ずかしいですけど、ぶっちゃけ何も考えてなかったんですよ。
石川
あ、そうなんですか!?
澤さん
正確に言うと、考える余裕がなかったんです。
僕が社会人になった1993年は、ちょうどバブル崩壊直後。世の中的にも不景気だったうえに、僕は文系から未経験でSEになっているので、さらにお給料が安くて。
だから、初任給も生活費に充てるしかなかったっていうのが正直なところですね。
実は30代中盤までお金に苦労していたという澤さん。服を買う余裕もなく、ノベルティでもらった謎のロゴTで出社していたそう
澤さん
そこから僕が学んだのは、若手のうちはとにかく「余裕」を生み出さないと始まらないということ。
気持ちに余裕がないと、どんなに有能な経営者でも判断を誤ったりしますよね。余裕というのは、あらゆるビジネスをするうえで欠かせないものなんです。
石川
たしかにそうですね。
澤さん
で、「余裕」を細分化してみると、3つの要素があるんですよ。
石川
3つの要素?
澤さん
「体力」「時間」「お金」です。
この3つに余裕があると、気持ちにも余裕ができるので、判断ミスも起こりにくくなります。
石川
その3つすべてに余裕を持つのって、若手の場合は特に難しくないですか…?
澤さん
3つを一気に伸ばす必要はなくて、「どれが一番早く伸ばせるか」って考えればいいんですよ。
澤さん
僕の若手時代の場合、お金に余裕はなかったけど、「体力」はまだまだ伸ばせるなって思ったんです。
で、体力がつけば、こなせる仕事量やキャパシティが増えるから、次は「時間」を捻出できるようになるはず。
その時間を有効活用できれば、ゆくゆくは「お金」の余裕も出てきますよね。
石川
どれか1つでも伸ばせれば、どんどんいい方向に進んでいくんですね。
ちなみに、澤さんはどんな方法で体力を鍛えたんですか?
澤さん
スキーにどハマりしたんですよ。それなりにお金も時間もかかる競技ですけど、上達するのが楽しくて、正指導員の資格まで取りました。
スキーでつけた体力が今も大きな武器になっているので、多少ムリしてでも続けててよかったなと。
ちなみに、澤さんは空手も三段の腕前。「腹が立ったらいつでも相手を殴れるけどそれは勘弁してあげよう」と思うことで気持ちの余裕が生まれるそうです
澤さん
つまり、初任給は「余裕」を生み出すために使いましょうというのが、当時余裕がなかった僕からのアドバイス(笑)。
石川
澤さんのように、まずは体力に投資するのがマネしやすそうです。
澤さん
余裕を生み出す方法はいくらでもあるはずなので、まずは考えて、できることから行動してみるといいと思いますよ。
澤さんが「未だに自分をホメたい」と語る、最高の買い物
澤さん
そんな感じで、初任給は有益に使えなかったんですが…
社会人3年目に、今振り返っても「よくやった、自分!」って言えるような大きな買い物をしたんですよ。
石川
何を買ったんですか?
澤さん
40万円以上するパソコンです。
澤さん
僕は文系出身というハンデもあって、まわりよりも明らかに技術が劣っていたんですよ。
でも、1995年のWindows95発売を皮切りに、「インターネット」というまったく新しい世界が広がって…そのときまわりを見渡して、ふと思ったんです。
「あれ? みんな初心者に戻ってるぞ?」って。
石川
これはチャンスかもしれないと。
澤さん
そう! Windows95が出た瞬間に、当時一番速いCPUと最大のメモリとハードディスクを積んだカスタムPCをローン組んで買って。通信インフラにも相当なコストをかけました。
みんなが初心者に戻った今、インターネットを少しでも早く体験することがアドバンテージになると直感したんです。
「もう、ドンピシャでしたね」
澤さん
今でも覚えてるんだけど…パソコンを買ったことを同僚に話したら「よくやるよねぇ」って言われたんですよ。
石川
というと…?
澤さん
「会社でずっとパソコン触ってるのに、家でまでパソコン触るなんてイヤじゃない?」って。
それで確信しました。「あっ、これは差がつくぞ」と。
澤さん
フロイド・メイウェザーという元プロボクサーが、こんなことを言っていて。
「お前が休んでいるとき、俺は練習している。お前が寝ているとき、俺は練習している。お前が練習しているとき、もちろん俺も練習している」。
だから俺は強いんだ、って。
石川
かっこよすぎる…!
澤さん
僕も昼夜問わずパソコンを触ることで、「社内で一番インターネットに詳しい人」という、当時で言えば“唯一の存在”になれた。
みんながやっていないときの努力が、自分を大きく成長させると実感したんです。
澤さん
若手のうちこそ、「これだ!」と思ったものは惜しまずにお金と時間を投資したらいい。
「これだ!」が見つかったときにすぐ動けるようにしておくためにも、最初に話した「余裕」が必要なんですよ。
他人に惑わされなくていい。大事なのは「自分がハッピーになれるか」
石川
逆に、若手が避けたほうがいい「ダメなお金の使い方」はありますか?
澤さん
「他人」が動機なら、一度考え直したほうがいいんじゃないかなぁ。「友達がいいクルマに乗ってるから自分も欲しい」みたいな。
それって、“子供のおねだり”と同じですからね。
石川
おねだり、ですか?
澤さん
そう。子供がおねだりするときって「みんなが持ってるから買って!」とか言いがちじゃないですか。
子供は他者との位置付けによって自分を理解するので、そういうセリフが出るのもしょうがないんですけど…
社会人になってそれはマズイんじゃないかな? 思考が小学生並みってことだから。
澤さん
お金の使い道に限らず、他人を行動基準にするのはやめたほうがいいでしょう。自分が苦しくなるだけですからね。
石川
でも、どうしても人の目は気になってしまいますよね? 私が新卒のころなんて、同期と比較して焦ってるだけだった気が…
澤さん
僕も「みんなが行ってるし…」って理由で必要のない飲み会に参加してしまったこともあるから、気持ちはわかるんですけどね。
でも、もっと“自己中”でいい。なぜかというと、他人はコントロールできないから。
石川
たしかに…
澤さん
先ほどのインターネットの話も、「自分が行動する」ことで結果的にまわりと差がついたというだけのこと。何よりも、自分が楽しかったから努力し続けられたんです。
つまり、自分でコントロールできるのは、自分だけなんですよ。
澤さん
判断基準は「自分の未来がハッピーになるかどうか」。これだけでいいんです。
自分を中心に、ハッピーなゴールを考える。そして、そこに到達するためには何が必要なのかを逆算して、自分ができる範囲内で少しずつ行動する。
その繰り返しで、少しずつ自分の可能性が広がっていくと思いますよ。
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初任給を使って、自分の夢につながる思い切った買い物をしたいときにもぴったり。
さらに、3回あと払いを使えば、若手のうちはなかなか捻出しづらい「お金の余裕」が手に入るかもしれません…!
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〈取材・文=石川みく(@newfang298)/編集=天野俊吉(@amanop)/撮影=森カズシゲ〉
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