ビジネスパーソンインタビュー
スワン著『あなたの24時間はどこへ消えるのか』より
SNS・ニュース・娯楽アプリはすべて消す。スマホのリセットが生み出す“無限の可能性”とは
新R25編集部
「いつか、時間ができたらやりたいんだよね」
おそらく多くの人が、一度は口にしたことのある言葉ではないでしょうか。
旅行や読書といった「いつかはやりたい」と思っていることを、思い返せば何カ月、何年も放置してしまっている人も多いはず。
なぜ時間を思い通りに使えないのか。
いったい何に時間を奪われているのか。
その答えは累計25万PV突破のnoteをもとにした時間管理の実用書『あなたの24時間はどこへ消えるのか』(SBクリエイティブ)に書かれています。
著者であるスワンさんの実体験をもとにした同書より、無意識のうちに時間を失う理由と、それを取り戻す方法を、一部抜粋してお届けします。
恐ろしいスクリーンタイム
平均して一日5時間以上、現代人の誰しもが「あるもの」に時間を使っています。
5時間以上なんて言われるとほぼ仕事並みの時間量なので、思わずギョッとしてしまうのではないでしょうか。
一体わたしたちは何に使っているのでしょうか。
それは、情報の消費です。
試しにあなたのスマホに付いている「スクリーンタイム」を確認してみてください。
今日、何時間スクリーンを見ていたでしょうか。
今まであまり気にしてこなかった、という人は結構ギョッとする時間が表示されているのではないかと思います。
大部分の人が4〜5時間、多い人だと7〜8時間なんてことも決して珍しくありません。
わたしはIT関係の仕事に就いていたので、初めて自分のスクリーンタイムを見た時は7時間ほどで「これは何かの間違いではないか」と思ったのを今でも覚えています。
でもつらい現実を直視できたなら、もう大丈夫です。
今日から対策に取り掛かかり、淡々と改善すればいいのです。
心を鬼にして「アプリを消す」
で、いきなりこれか。
随分と期待に胸を膨らませたのに、思わず「げぇ」と声を漏らした人も多いのではないでしょうか。
ごめんなさい、一番嫌なやつからもってきました。
ああ、ちょっと待って、逃げないで(笑)
なにも今すぐあなたのTwitterのアカウントを消そうとしたり、何年も積み重ねてきたインスタグラムの写真を1枚ずつ削除しようとしているわけではありません。
では、「どのアプリを消せばいいのか」という点について詳しく解説していこうと思います。
見極めは実に簡単で、スマホを眺めながら次の2点に当てはまるものをどんどん消していってみてください。
『あなたの24時間はどこへ消えるのか』①相手とのコミュニケーションが発生する
②無限に見られるコンテンツがある
まずはTwitterやInstagram、Facebookをはじめとする各SNSはもちろん、仕事でもプライベートでもおなじみのGmailをはじめとするメールアプリを消してみましょう。
これだけでも、なかなかインパクトが大きいのではないでしょうか。
続いてSlackやMessengerなどデフォルト以外のメッセージアプリ。
加えてスマートニュースやNewsPicks、日経新聞をはじめとするあらゆるニュースメディア。
極め付きに無限の魅惑的コンテンツを提供してくれるYouTubeやNetflixなどの動画ストリーミングサービスをとにかく片っ端から消してみてください。
重要なのは仕事用か、プライベート用かということに全く関係なく一律で断捨離するということです。
これは仕事で使うから、連絡が取れなくなるから、毎日使ってるからという言い訳もここでは通用しません。
心を鬼にして、いやむしろ無心になって、とにかく端からアプリをアンインストールしてみてください。
それ以外の基本機能である電話やSMSメッセージ、カレンダー、天気、健康管理など当てはまらないものだけを残して、ようやく準備完了となります。
極限まで「通知」を減らす
アプリを消したら、次に「設定」を開いてアプリの通知設定をすべて「オフ」にしていきます。
文字通り、ほとんど「すべて」です。
事前にかなりの数のアプリを消しているはずなので、オフにするのは意外と簡単。
唯一残すのはデフォルトの電話とSMSくらいになります。
またデスクトップPCの通知機能も、意外に気を散らしてくるので注意です。
日常の中でサービスを想起させる「通知」の威力は計り知れません。
思い切って通知をオフにしてみると、それが肌で分かります。
通知を切ってしまえば、アプリを「思い出す」機会がほとんどなくなるのです。
思い出さないのだから、アプリも見ないしもちろんスマホも開かない、開いても思い出すきっかけがどこにもない。
そうなると、自然と「とりあえずアプリを開く」という無意識の習慣が減っていくのを実感していただけると思います。
「じゃあ、何しよう?」と思えたら大きな一歩
いざアプリを消して、加えてニュースなど溢れ出る情報の摂取量を減らしてみるとその効果をすぐ実感していただけると思います。
そして、ふと、こう思うはずです。
「やることがない」と。
だって見ようとしても、その魔法のデバイスに「それ」はもうないのです。
楽しいSNSも、無数の新着バッジが付いたメールアプリも、流し見できる動画や映画のサブスクリプションも何もない。
やることがなくなったら、それは大きな一歩です。
ぽっかり時間ができると、埋もれていた自分の欲が浮かび上がってきます。
例えば「あ、そうそう。あの本が読みたかったんだ」と自然に本棚に手が伸びたり「下書きのままだったブログを書こうかな」と、実はやりたかったけど日々に埋もれていた作業に意識がいくようになります。
他にも「ちょっと丁寧にお茶をいれてみよう」とか「街の風景を見ながら帰ってみよう」など、ゆるやかな楽しみでも構いません。
なんなら頭を空っぽにし、ボーッと何も考えない無の時間を味わうのも一興です。
スマホ以外の時間を確保するため、悲しいことにこれほどの創意工夫が必要な時代となってしまいました。
でもひとたび画面の外に出れば、いつでもそこには無限の可能性が変わらぬ姿であなたを待っています。
減らさないと、始まらない
ここまでの話を読んで「ちょっと極端なんじゃないか」と抵抗を感じる方もいるかもしれません。
そこまでして減らして、本当にその生活は楽しいのか、人とのコミュニケーションを大切にしていないようで、なんだか勝手に聞こえる、という声もあるかもしれません。
それでも、あえてわたしは「減らす」ということのメリットを強くすすめます。
なぜなら、現代人は量に麻痺しているからです。
自分がどれくらい食べたり、見たり聞いたり、買ったりしたら幸せなのか。
どんな人と、どれくらいの頻度でコミュニケーションしたら疲れず、楽しめるのか。
現代はあまりの情報量と、巧みな広告手法によってわたしたちの感覚は一杯いっぱいで、ずっとキャパオーバーしているのです。
生まれた余白は、新しい可能性を呼び込みます。
しかし余裕がなければ、変わるための時間そのものが足りません。
だからまず、減らすことから始めましょう。
そしてまた、足せば良いのです。
減らしたあとで、大切なものが見えてくる
同書では、スワンさんの実体験を交えながら現代人の無言の叫びを代弁し、かつ、具体的な解決策が語られています。
解決策として強調されているのは「減らす」こと。
『あなたの24時間はどこへ消えるのか』人は「適度な余裕」があってこそ思考がクリアになり、正しいものを選んだり、捨てることができます。
だから怖がらないで、小さな一歩を踏み出してみてください。
そしたらきっと、本当に必要なものが見えてくるはずだから。
減らした先で見つけた“本当に大切なもの”だけを手に、あなたの24時間を取り戻していきましょう。
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