ビジネスパーソンインタビュー
杉村太蔵著『“投資”“副業”お金の基本がゼロからわかる 稼ぎ方革命』より
消費者こそ、最高の投資家になれる。証券マンだった杉村太蔵が教える、投資家視点の養い方
新R25編集部
「今の働き方だと収入が増えるか不安」「少しでも今の生活を楽にしたい」…など、お金の悩みはつきません。
新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、今後の経済状況に不安を抱えている人はますます増えているのではないでしょうか。
「サンデー・ジャポン」をはじめ、さまざまな情報番組で大活躍する元国会議員で投資家としても有名な杉村太蔵さんの著書『“投資”“副業”お金の基本がゼロからわかる 稼ぎ方革命』では、そんなお金の不安を解消する、最初の一手が紹介されています。
「変えるのは『働き方』ではなく『稼ぎ方』だ!」
杉村さんの言う、変えていくべき稼ぎ方とは一体…?
経済状況がシビアになっている今こそ気になるお金の稼ぎ方・守り方を、同書より一部抜粋してお届けします。
投資家に求められる「投資脳」の作り方
さて、投資家としてやっていくためには、投資家らしい頭の使い方ができるようにならなくてはいけません。
いわば、「投資脳」になるということです。
これも決して難しいことではありません。
まずやるべきことは、批判に頭を使うのをやめることです。
投資家は、企業のいいところを見つけて、そのいいところを伸ばすためにお金を出します。
ということは、企業の悪いところをさぐっても仕方がありません。
「この企業のここがダメ」と詳しく説明できるようになってもあまり意味はありません。
それよりも、「この会社の経営者はこういうところが素敵だよね」「この新商品、ここが魅力だよね」「この技術はすごい」といったことに目を向けて、語れるようになること。
これが投資脳になるための第一歩です。
10年後も使われている商品を考えよう
投資というのは、未来を予測するものです。
たとえば「この会社は、将来もっと大きくなって株価が上がる。配当もたくさん出る」と思うからこそ株式を買うわけです。
投資家として成功するためには、未来の予測ができるようにならなくてはいけません。
もちろん、それは簡単なことではありません。
けれども、予測力を磨くことは誰にでもできます。
具体的なやり方としては、まず、「10年後も使われている商品」を考えてみましょう。
たとえば、デジタルカメラはどうでしょうか。
すでに、スマートフォンに高性能なカメラが当たり前に搭載されるようになっています。
それでも10年後もデジカメという商品は存在しているのだろうか。
私はかなり疑問だと思います。
FAXはどうでしょうか。
日本では意外と多くの官公庁や大企業がいまだにFAXを使っているようですが、このネット社会で10年後まで生き残れるかどうかというと、かなり難しいと感じます。
では、シャンプーとリンスはどうでしょう。
10年後、人類は髪を洗わなくなっているということはないでしょう。
シャンプー・リンスなしできれいに洗える技術が生まれている?
ちょっとそれは考えにくい。
どうやら10年後もシャンプーとリンスは今と同じように売られていそうだ、と考えられる。
私の予測に対して、「いや、そんなことはないんじゃない?」と考える方もいるでしょう。
実際のところ、未来のことは誰にもわかりません。
未来を予測できるようになろう、と言いましたが、人間には確実な未来の予測は難しいものです。
それでも、投資家は勇気を振り絞って、自分が集められる情報をもとに、自分で投資判断をしなくてはいけない。
たとえば「10年後も人類は髪を洗う」という判断をしなくてはいけないのです。
自分で商品を使ってみる
さて、あなたが仮に「10年後も人類は髪を洗う」という投資判断をしたとして、その次には何をすればいいか。
お近くのドラッグストアに行ってみてください。
そして、同じ価格帯、同じ容量のシャンプーとリンスを5社分、買ってきましょう。
自分で使ってみるのです。
5社のシャンプー・リンスを使い比べてみると、そのなかには一つくらい「これは」というものがあるでしょう。
「この会社のシャンプーは洗い心地も香りも、乾かしたときの髪質もいいなぁ!」そう思えたとしたら、そのシャンプー・リンスを製造・販売している会社こそが、あなたにとっての投資対象です。
ここで大事なのは、自分で使ってみて、「このシャンプーはいい」と実感したことです。
これは、そのメーカーが「どうやって儲けているのか」についての知識です。
品質のいいシャンプー・リンスを製造し、販売することでこの会社は儲けているんだ、と自分で確かめることができた。
それに加えて、「いい洗い心地だったなあ。こんなシャンプーをつくるなんていい会社だな」という愛情も湧いてきます。
「この会社を応援したい」という気持ちです。
これが、投資判断のための重要な手がかりになるわけです。
誰でもできる「市場調査」
売れ筋商品ばかりでなく、新商品にいち早く興味を持つことも重要です。
たとえばお菓子の新商品のCMを目にしたら、さっそく買って食べてみる。
手軽にできる情報収集です。
食べてみて、「おいしい。この値段ならお買い得だし」と自分で思えるかどうか、これはもちろん大事です。
しかし、それだけでは不十分なことは、ここまで読んでいただければもうおわかりですね。
投資家になるなら、次はそのお菓子を人に配ってみましょう。
みんなはどう評価するのか、を調べてみるのです。
このとき、「どうおいしい?」と聞くだけではダメです。
もらったお菓子をまずいと言う人はそういません。
仮に、心から「おいしい」と答えているとしても、商品の評価としてはまだまだです。
そこで、「いくらだと思う?」と質問してみましょう。
実際の値段が200円だとして、「300円くらい?」「280円かな?」といった答えが多い。
つまり、みんなの答えが実際の価格より高い傾向があるとしたら、そのお菓子はヒットする可能性が高いでしょう。
これに対して、「150円」とか「100円」と答える人が多いとしたら、ヒットするかどうかは微妙、という判断ができます。
自動車のように、買って試すのが難しい商品もあります。
その場合も、リサーチの方法はあります。
自動車ならディーラーに行って質問するのです。
シンプルに「この車、売れていますか?」と聞いてみましょう。
もちろん、ディーラーは必ず「売れています」と答えるでしょう。
そこでもう一つ、質問を重ねます。
「この車、在庫はありますか?」です。
即答で「あります」という答えなら、実は売れていないと判断します。
「すみません、在庫がなくて。納品は半年先になります」といった答えなら、たしかに売れているんだな、と判断できます。
ただし、この会社は儲かりそうだから投資しよう、と判断するかどうかは別の話。
半年も納品がないということは、売る機会をそれだけ逃すということ。
つまり、生産・販売の計画が甘い。
たとえ新車がいい車だとしても、こういう会社が長い目で見て儲かるのかは疑問ですよね。
「実は、大人気で当店には在庫がないんです。ちょっと他の店舗に問い合わせてみますね」
「○○店に1台だけ残っていました。1週間後の納品になってしまうのですが」
という対応なら、たしかに売れているし、この会社はしっかりしてるなという判断ができるでしょう。
新商品のお菓子を買ってみるのも、ディーラーに行って質問してみるのも、一種の市場調査です。
市場調査というと大変なことのように思えますが、実は個人が手軽にできる方法はいくらでもある、ということがおわかりいただけるかと思います。
世の人びとが、ある商品、ある企業をどう評価しているか、を自分で確かめることは決して難しくないということですね。
自分にとって、応援したい会社を見つける。
その会社をみんなはどう見ているかを調べる。
「自分視点」と「世の中視点」、二つの視点を持って考えてみる。
これが、投資先を見つけるための考え方。
投資家の頭の使い方です。
決して特別な人でなければできないものではない、ということがおわかりいただけるのではないでしょうか。
お金の不安をワクワクに変える
清掃員や証券マン、政治家から無職時代まで、あらゆる立場を経験してきた杉村さん。
『稼ぎ方革命』には、そんな杉村さんによる、どんな立場の人でもお金に対してワクワクできるようなノウハウが詰まっています。
同書を読んで、まずは自分でできる範囲で、お金と向き合ってみてはいかがでしょうか。
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