ビジネスパーソンインタビュー

「好きなようにやれ」と任せるのはかっこいいけど…キンコン西野が考える“優秀な上司の仕事”

西野亮廣エンタメ研究所Voicyより

「好きなようにやれ」と任せるのはかっこいいけど…キンコン西野が考える“優秀な上司の仕事”

新R25編集部

2020/09/02

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リーダーにとって、後輩の指導や新人育成は重要な役割のひとつ。

新R25の読者のみなさんのなかには、そのような責任ある役割を担っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

キングコングの西野亮廣さんは、『西野亮廣エンタメ研究所Voicy』で「『好きなようにやれ』と若手に仕事を任せるのなら、“ある状態”を作っておくことが重要だ」と、話しています。

「自分のエンターテイメントを300年続ける」と宣言している西野さんは、強いチームを作るために、どういった後輩育成をしているのでしょうか?

根性だけではどうにもならないこと

ボクは諦めの悪い男なので、できないことがあったらできるようになるまでやります。なので、ある程度のことは根性で何とかできます。

しかし、どう頑張っても、根性ではどうにもならないことがあります。

それは、僕が死んでしまったあとのこと

死んでしまっては持ち前の根性も発揮できないので、コントロールできなくなるのは当たり前ですよね。

とはいえ、僕が死んだ瞬間に、これまでみんなで作り上げてきたエンターテイメントが止まってしまうことだけは、絶対に嫌だと思っています。

最近、「次はどこを目指しているの?」「今何に興味があるの?」と聞かれるのですが、ボクが今興味を持っているのは、この「自分のコントロールが効かない仕事」について。

ボクは「このエンターテイメントを300年続ける」と言っていて、実際ボクが死んだあともエンターテイメントが止まらないよう、すでに準備を始めています。

ずっと続いていくエンターテイメントに必要なものは、「」と「お金」の2つです。

作りつづけてくれる人がいないと止まってしまうし、作りつづけられるだけの予算がないと止まってしまう。

これは僕のエンターテイメントにかぎらず、すべてのサービス業に言えることです。

今回は、ずっと続いていくエンターテイメントに必要な要素のひとつである「人」の育成について、お話ししたいと思います。

後輩が一番早く成長する方法

今、うちの若手は、ブロードウェイミュージカルを作ったり、VR関連の開発をしたり、エンタメ施設を立ち上げて運営したり、貧しい国の教育や雇用の創出をしたりと、さまざまな挑戦をしています。

早く成長しようと思ったら、実践するのが一番です

なぜなら実践していると、理屈の通らない場面が次々とやってくるから。

机の上で設計したとおりにはいかないことを解決していくうちに、対応力がつきます。

要するに、後輩を成長させようと思ったら、時期尚早だろうと試合に出して、シュートを打たせてしまったほうがいいということ。

ぶっちゃけ、最初は話になりません。

新人にいきなりシュート打たせて、「なんだ、その眠たいシュートは! そんなもんで戦えると思ってんのか?」と、思うこともあります。

しかし、それでもボクは、仮に自分がシュートを打ったら確実に決められる場面だとしても、後輩にシュートを打たせることが必要だと思うのです。

「好きなようにやれ」と言う上司は、いい上司なのか?

好きなようにやれ」と、若手にどんどんチャンスを与える上司はかっこいいですよね。

ただ、自分が実際に上司になってみてわかったのは、どのような状態で「好きなようにやれ」と言うのかが、非常に重要だということです。

自分では点を取れないくせに、後輩に「好きなようにやれ」と言うのと、たとえ後輩がシュートを外しても、チームが負けない程度に自分が点を取ったうえで「好きなようにやれ」と言うのとでは全然違います。

圧倒的な結果をもってラストパスを出してこそ、責任を取ることができるので、ボクは後者でありたいです。

後輩にいろいろと仕事を任せてはいますが、ボクはボクで、圧倒的な結果を出そうと思っています。

強いチーム作りに必要な「上司の仕事」とは

ボクが死んでも終わらないエンタメを作るために、後輩育成において意識していることが3つあります。

1つめは、後輩にどんどんシュートを打たせること

2つめは、シュートが外れた後輩も、試合に出しつづけること

そして3つめは、後輩に任せてもチームが負けないよう、自分で点を稼いでおくこと

「新人に任せたらクオリティが落ちるから、自分でやる」「後輩に任せたら時間がかかるから、自分でやる」と、考えている方もいると思います。

たしかに、まだ技術のない後輩に任せたら、クオリティもスピードも落ちますよね。

でも、「チームの延命作業」と「その瞬間のクオリティ」は、トレードオフの関係にあります。

チームや会社を続けていこうと思うのであれば、後輩にシュートを任せないといけません。

あまり結果を出せなかった後輩も試合に出しつづけなければいけないので、チームのパフォーマンスはどうしても一時的に落ちてしまいます。

だからこそ、パフォーマンスが落ちてもチームが終わらないよう、自分はよそで圧倒的に結果を出す

これが、ボクの考える「上司の仕事」です。

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キンコン西野さんの頭の中をのぞけるVoicyはこちら

西野さんが日々携わるエンタメビジネスの話だけではなく、「お金」や「集客」「時代」についても語ってくれる「西野亮廣エンタメ研究所」のVoicy

1つの放送は10分程度にまとめられているので、通勤時間やお昼休みなどちょっとした時間に、西野さんの思考に触れてみてはいかがでしょう?

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さらに、ビジネス書に掲載するレベルの記事を毎朝投稿しています。

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