ビジネスパーソンインタビュー
働く場所にもおすすめな佐賀県
まちの個性が強すぎ! 行政のキーマンが語る「佐賀の地味にすごいところ」
新R25編集部
「佐賀県」と聞くと何を思い浮かべますか?「有田陶器市」「伊万里焼」「嬉野温泉」「呼子のイカ」。
そんな佐賀県では現在、「若者が働きたいと思うまち」を目指し魅力的な雇用の場を増やす目的で、県内の各エリアでIT企業を誘致する取り組みを行っているそう。
今回、OFFTOKYO(東京にこだわらない働き方)を推進するシビレ株式会社の協力のもと、地方への進出を検討しているIT関連産業の経営者と県内の自治体が出会うマッチングイベント「SAGA×IT INNOVATION Summit」が都内で開催されるとのことで、私たち編集部もイベントに参加してきました。
参加してみて驚いたのは、佐賀県内の各エリアで個性的な取り組みをしており、まだまだ知らない魅力がたくさんあった点。今回は、そのイベントの一部を紹介します。
イベントでは、佐賀県で今アツい4エリアのキーマンたちが集い、それぞれの魅力をPRしました。
(写真左から)嬉野市長・村上大祐さん、唐津市 企業立地課 係長・畔田(あぜた)嘉陽さん、有田町 まちづくり課長・木寺寿さん、伊万里市長・深浦弘信さん
イベント開催前には唐津焼の湯呑みで嬉野茶がふるまわれ、乾杯は有田焼のおちょこで、伊万里の日本酒『古伊万里 前』で行うという、佐賀県の味覚にあふれた演出がなされました。
フランスで開催される「KURA MASTER 2019」で金賞を受賞した、「古伊万里 前(さき) 純米吟醸」を有田焼のお猪口に注いで乾杯!
第一部のトークセッションでは、佐賀県に拠点立地を決めた経営者と佐賀県での拠点立地を検討する経営者が対談。
「佐賀県で仕掛けたい10のこと」というトークテーマで、どのエリアで何をやりたいかをディスカッション。
「エリアを盛り上げるアプリの開発」「名産品に絡むコンテンツづくり」「映像クリエイタースクールの開校」など、「若手が活躍できる場をつくりたい!」という熱い想いを聞くことができました。
当日きていた市町のキーマンたちとも実現に向けたブレストも盛り上がるなど、イベントタイトルのとおり、INNOVATIONがここから始まる予感を感じました。
第二部では、有田町・伊万里市・嬉野市・唐津市、それぞれのキーマンが市町の魅力をプレゼン! その様子を詳しくお届けします。
有田:伝統的な町並みを体験できる文化のまち
✔︎佐賀県の西部に位置し、
美しい景観を誇る岳の棚田や、黒髪連山
など豊かな自然に恵まれた町
✔︎有田焼は、1616年に朝鮮人陶工の李参平らによって泉山に陶石が発見され、日本で初めて磁器が焼かれたことから始まった
✔︎有田焼の繁栄とともに、「日本の20世紀遺産」20選に選定された「有田千軒」と呼ばれる町並みが魅力
木寺さん
有田焼はもちろん、伝統、歴史、自然など推したいポイントはたくさんあるのですが、「有田にいるからこそ出会える人々」と出会えることが有田町の魅力です。
木寺さん
有田焼は分業制で作られているので、町内には、職人、デザイナー、人間国宝、商人など、ものづくりから販売まで、さまざまな職種で有田焼に携わる方々が暮らしており、まさにプロフェッショナルのまちなんです。
みなさんの持つスキルと有田に暮らす人が持つ伝統スキルを融合させて、新たなイノベーションを起こすタネを増やしてもらえたらいいですね。
有田町まちづくり課長木寺さんが選ぶ、有田のおすすめスポット
伊万里:伝統とITの融合に挑む、ハイテクな田舎まち
✔︎佐賀県の西北部に位置する市
✔︎江戸時代には将軍家への献上品として、その当時の最高の技術で、採算度外しで生産されていた
伊万里焼
が伝統産業
✔︎きめ細やかな肉質で上質な脂がのった
伊万里牛
、粒が大きくジューシーな
ぶどう
、
伊万里梨
などが特産品
深浦さん
伊万里は、「伊万里焼」「伊万里梨」「伊万里牛」などの生産が盛んな伝統と食のまちです。
決して便利とはいえませんが、心温かい人々が多く、ほどよい田舎を味わえる場所です。
深浦さん
私はこれまで、市役所内の行政情報のシステム化、市ホームページの開設、市のICT化の推進、プログラミングスクールの主催、IT企業の誘致など、伊万里市×ITの分野に注力してきました。
私自身がIT分野に取り組んできた知識を生かして、人材採用のサポートやビジネスマッチングのセッティングなど、地方への進出にチャレンジしたいという企業さんに、万全の体制でサポートできることが、伊万里市の強みだと考えています。
伊万里市長 深浦さんが選ぶ、伊万里のおすすめスポット
嬉野:五感で人を癒す、不思議なパワーの宿るまち
✔︎佐賀県の南西部に位置する市
✔︎1300年以上前の太古の時代から人々を癒してきた高温で良質な泉質から“
日本三大美肌の湯“として名高い嬉野温泉
には外国からも観光客が訪れる
✔︎長い歴史と伝統が息づく日本一の「
うれしの茶
」、嬉野温泉水で煮込んだとろける「
嬉野温泉湯どうふ
」なども名産品
村上さん
嬉野は、人を癒やすパワースポットの宝庫です。
たとえば、日本三大美肌の湯といわれ1300年の歴史を誇る嬉野温泉。ここ数年中国からの観光客が増加しているのですが、嬉野を紹介する現地のパンフレット「肺洗」と記載されているんですよ。
…肺が洗われるくらい、癒やされるという意味で(笑)。
村上さん
また、うれしの茶が特産ということもあり、市内の至る所に茶畑が広がっていて、視覚からも癒やしを感じることができます。
嬉野で働くと「まるで市全体が福利厚生施設になった気分を味わえる」という点を伝えていきたいです。
嬉野市長 村上さんが選ぶ、嬉野のおすすめスポット
唐津:海の幸、サーフィン、森林。自然をアクティブに楽しめるまち
✔︎佐賀県の北西に位置する市
✔︎玄界灘に突き出した東松浦半島の北端に位置する呼子町(よぶこちょう)名産、呼子のイカ。
動いたままの透き通ったイカを味わう「イカの活造り」
が人気
✔︎ユネスコ無形文化遺産にも登録された、唐津の伝統的なお祭り「
唐津くんち
」は毎年11月2日~4日に開催される
畔田さん
周辺が島々に囲まれており、玄海灘の美しい青と豊かな田園と山林の緑が織りなす景観が唐津の魅力です。
呼子のイカなど海の幸が豊富でおいしいことに加え、釣りやサーフィンなどアクティビティも楽しめるので、アフター5の充実は保証します(笑)。
畔田さん
市内には伝統産業、第一次産業をはじめ、様々な業種の企業がいらっしゃいます。
その企業とITの技術のコラボによって、双方の課題解決や新しいビジネスの創出につながるきっかけを提供していきたいと考えているので、まずは唐津にお越しいただき、魅力を体感してもらえたらうれしいです。
唐津市企業立地課 係長 畔田さんが選ぶ唐津のおすすめスポット
プレゼン後の交流会では、イベント参加者が各市町のブースを回り、時間が足りないほどの盛り上がりをみせていました。
残念ながら佐賀県ではなく東京での開催となった今回のイベント
実際に足を運べなかった分、キーマンたちが話す魅力を“想像”することしかできなかったのですが、「気持ちまで豊かに、穏やかになる場所なんだ」と、佐賀県の魅力をまたひとつ発見することができました。
働く場所としても盛り上がっている佐賀県。お話を聞く前は「田舎で働く」というイメージが湧かなかったのですが、伝統産業とITと組み合わせることで、色々なチャレンジができる点に魅力を感じました。
日中は働き、アフター5に佐賀牛、嬉野温泉、釣り…って、最高の働き方では?
気になった方は、ぜひ足を運んでリアルな魅力を感じてみてはいかがでしょうか?
〈取材・文=新R25編集部/撮影=中澤真央(@_maonakazawa_)〉
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