ビジネスパーソンインタビュー
西野亮廣エンタメ研究所Voicyより
プレゼンの肝は“想像させること”じゃない。キンコン西野が教える、プレゼン成功率の高め方
新R25編集部
ビジネスパーソンにとって「プレゼン力」は、重要なスキルのひとつ。
チャンスをしっかりと掴んで成果につなげていくためにも、プレゼンの成功率を高めていきたいですよね。
今回は「西野亮廣エンタメ研究所Voicy」より、「勝つプレゼンと負けるプレゼンの違い」をご紹介します。
日々、たくさんのプレゼンを受けているというキングコング西野亮廣さんが考える「聞き手の気持ちがなびくプレゼンのコツ」、ぜひ参考にしてみてください!
あなたのプレゼンが採用されない理由
ボクは仕事柄、プレゼンを受ける機会が多くあります。
とくに、絵本「えんとつ町のプペル」との掛け合わせは無限大で、映画、VR、ARなどたくさんのお話をいただきます。
そのため「聞き手はどんなプレゼンに気持ちがなびくのか?」については、精度高くお伝えできるかと思います。
先日、オンラインサロンメンバーとの飲み会がありました。
そこでもいろいろなプレゼンを受けて、その中で、AIについて研究している男の子から「アニメキャラをデザインするAIをつくったので、なにかに使えないですかね?」という提案をもらいました。
実際に見せていただいたところ、5万通りくらいのキャラクターを読み込ませると、自動でキャラクターを生成してくれるAIでした。
人がデザインしたキャラクターとまったく遜色がないクオリティで、とても素晴らしい技術でした。
ただ、プレゼンを受けた側からすると「この技術が、自分が持っている素材(ボクだったら絵本)と、どう化学反応を起こすのか?」をその瞬間に判断しないといけないわけです。
その場で最適解が思いつけばいいですが、一瞬で判断できない可能性もありますよね。
重要なのは、あと10分考えれば答えが出ていたかもしれないのに、この一瞬で答えがでなかったというだけで、「素晴らしい技術だけど、ウチでは使えないねえ」という判断をされてしまうということ。
これ、めちゃくちゃもったいないですよね?
だって、もう少し考えてくれていたら成立していたんですよ。
このようなプレゼンの取りこぼしは、いっぱいあると思います。
聞き手は「このプレゼンに懸けている人」なのか見ている
では、プレゼンの成功率を高めるためにはどうしたらいいのか。
それは「プレゼン資料に相手の作品を使う」が基本です。
たとえばボクに「えんとつ町のプペル」VR化のプレゼンをするなら、プペルの試作版を作ってプレゼンする。
「あなたが持っている作品とぼくの才能をかけ合わせたら、こんなすごいものが作れますよ」というひとつの答えを見せてしまうんです。
想像させるのではなく、見せるということが大切です。
これで、プレゼンの成功率が一気に上がります。
このとき、あなたがブレーキを踏む理由は「プレゼンが失敗したら試作版を用意した時間が無駄になる」からでしょう。結構な時間がかかりますもんね。
その時間が全部無駄になるのは嫌だから、技術だけを見せたくなると思います。
ですが、プレゼンを受ける側はそこまで見ています。
「このプレゼンに懸けている人」なのか、「ここが駄目なら他をあたればいいやと思っている人」なのか。
どちらの人と仕事をしたいかといえば、絶対に前者じゃないですか。
前者は「相手の時間を奪わない」ってところまで配慮しています。
想像力がある人と仕事をしたほうが、いい仕事になると思いますよね。
毎回プレゼンに勝つ人は、決裁者がそこまで見ているということを見越して設計しています。
ですから「ぼくの技術を見てください」だけでは、絶対に負けてしまいます。
もし今、そういったプレゼンをしているのであれば、相手の意思決定のための時間を多く奪わないよう配慮してみてください。
具体的には「プレゼン資料は相手の素材を使って、ひとつの答えを見せる」ことがオススメです。
Embedly〈撮影=長谷英史(@hasehidephoto)〉
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