ビジネスパーソンインタビュー
上司がしてはいけないコミュニケーションって?
デートでサプライズしたがる人は危ない!? 産業医・大室正志に聞く“いま慕われる上司像”
新R25編集部
エイジング臭をケアし、「話かけやすい上司」の香りを演出してくれるという「リセッシュ 除菌(※)EX アクティブアップ」。「エイジング臭対策を知ってもらうことで、イキイキ働けるR45世代を増やしたい」という想いから生まれた商品です。
そんな同商品と新R25のコラボ企画として、特集企画「新R45」がスタート! 全3回にわたって、R45世代向けの記事を展開していきます。
※すべての菌を除菌するわけではありません。
最終回となる今回、お話を聞くのは産業医・大室正志さん。
パワハラ、セクハラ、職場での悩み…プロフェッショナルとして数多くのビジネスパーソンの悩みの相談に乗ってきた大室さんに「これからの時代に慕われる上司像」をお伺いしてきました。
〈聞き手=いちかわあかね〉
【大室正志(おおむろ・まさし)】大室産業医事務所代表。産業医科大学医学部医学科卒業。ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社統括産業医、医療法人社団同友会 産業保健部門 を経て現職。現在日系大手企業、外資系企業、ベンチャー企業など約30社の産業医業務に従事
職場の「ニオイの相談」は意外と多い!?
いちかわ
今回は、慕われるR45世代になるための“マナー”についてお伺いしたいです!
…というのは、「リセッシュ除菌EXアクティブアップ」は、外出前に衣類に吹きかけるだけで、エイジング臭(加齢臭)の発生を1日予防・消臭して、また香りもターゲットとなる40代男性だけでなく、20~30代の男女にヒアリングして、「話しかけやすい上司」をイメージして作られた商品なんです。
大室さん
なるほど。エイジング臭が気になる男性向けの商品なんですね。
いちかわ
そうなんです。
大室さん
嗅いでみてもいいですか?
大室さん
あ、いい香り。
これは産業医になってから驚いたことのひとつなんですが、実は「ニオイの相談」を受けることってすごく多いんですよ。
いちかわ
えっ、そうなんですか?
大室さん
最近も1件「隣の席の人のニオイが気になって仕事に集中できません」って相談がありましたね。
「本人に言ってもいいですか?」とか「誰から伝えるべきでしょうか?」とか、めっちゃ多いですよ。
いちかわ
言われてみれば、本人に「ニオイが気になります」とは言えないですよね。先輩や上司だったら、なおさら無理です…。
そういったニオイの相談に対して、大室さんはどんなアドバイスをされるんですか?
大室さん
以前受けた相談では、社内で多くの人が特定の人のニオイを問題視していたことをふまえて、人事から本人に指摘してもらうケースも多々あります。
当事者は自身のニオイに気づいていないケースが大半なので、言葉を選んで伝えるものの、やはり皆さんかなりショックを受けます…
でしょうね…
いちかわ
それはつらい…
大室さん
なので、日常的に「リセッシュ 除菌EX アクティブアップ」のような商品を使って、ニオイを意識してケアしたり、生活習慣に気をつけたりするのは大事だと思います。
マナーの盲信はNG! 100年後も変わらない「本能で感じる不快」を避けるべし
いちかわ
ニオイケアのように、R45世代が気をつけるべきマナーはほかにもありますか?
大室さん
最近なにかとマナーについて議論されてますが、そもそもマナーとは、相手を不愉快にさせないための基準のこと。
年代性別を問わず「動物的に感じる不快」の有無がポイントになるでしょうね。
いちかわ
動物的な不快…?
大室さん
たとえば、ニオイや騒音。これらは動物が本能で避けようとする“不快”なんですよね。
文化や世代、時代を問わず人間が本能で感じる不快は、おそらく100年後も変わらないと考えられます。
逆に、それ以外のマナーは過渡期を迎えていて暫定的なものなんです。マナーの基準は文化環境によるものが大きいので、その多くは地域や時代によって変わっていきます。
大室さん
R45世代が若手だったころは、今よりもドレスコードが厳しい時代だったので、スーツとカジュアルスタイルの使い分け意識が強い人も多い。
でも最近は、Tシャツ・ジーンズのようなカジュアルな服装の企業も増えていますよね。
おそらく今は、ボロボロ、ブカブカなスーツを着るくらいなら、清潔感のあるTシャツの方がよっぽど印象がいいと感じる人のほうが多いんじゃないですか?
つまり、マナーとは相手を不快にさせないための手段なんですよ。
いちかわ
“不潔”って、人間が本能的に感じる嫌悪感ですもんね。
大室さん
そう。でも最近話題になっているような「クライアントの前で社内の人を呼び捨てにする必要があるのか」「スマホでメモを取るのは失礼なのかどうか」というマナーは、時代とともに変化していくはずです。
大室さん
だからこそ、今のビジネスマナーを盲信しすぎない、ゆるやかなスタンスでいることが今どきの上司には求められますね。
慕われる上司のコミュニケーション術とは?
いちかわ
私自身、いろいろなタイプの先輩と出会ってきて、同じ結果を出していても、慕われる人とそうでない人がいた気がします。
若手に慕われる上司とそうでない人には、どんな違いがあると思われますか?
大室さん
大きな違いは、「コミュニケーションのとりやすさ」でしょうね。
大室さん
体育会系のような上意下達な組織が一般的だった時代は、とにかく仕事ができてカリスマ性のある「背中で語る上司」が人気でした。
でも今は違います。慕われるのは個々人に合わせて対話のできる「話しやすい上司」。適度に隙があって話しかけやすかったり、部下からいじられたりするような愛嬌のある人が人気ですね。
いちかわ
今と昔で慕われる上司像が変化したのはなぜなんでしょう?
大室さん
ダイバーシティが進んで、若い世代が縦のつながりに絶対性を感じなくなったんです。
R45世代の男性って、年来や社会的立ち位置からとか“上か下か”を確認しないとコミュニケーションできない人が多いんですよ。ママ友ランチはあっても、パパ友ランチはあまり聞かないのはこれが理由でしょうね。
いちかわ
たしかに。
大室さん
さらにR45世代って、若いころカリスマ的なリーダーに憧れた人が多いと思うんです。
でも、今成果を出すリーダーってサーバント型(※)も多いんですよ。
(※)ワンマンタイプで部下を引っ張る「支配型リーダー」の逆で、部下を支えチームに奉仕する「支援型リーダー」のこと
大室さん
統率ではなく傾聴でチームを引っ張る。横のつながりが重要視される時代には、そんなリーダーが求められているのかもしれません。
上司は部下の“モチベーションはどこにあるか”を意識すること
いちかわ
ただ、「ある程度権力を誇示しないとなめられてしまうんじゃないか…」と考えてしまう人もいそうですよね。
大室さん
なにもしなくても年齢が上がれば上がるほど話しかけられづらくなるんだから、ちょっとくらい隙があったほうがいいんですよ。
それに“話しかけられやすい上司”でいることって、部下だけじゃなく自分にとっても大事なんです。
大室さん
若い世代と話さないと、感覚もどんどんズレていく。自分の情報をアップデートするという意味でもコミュニケーションを密にとるのは大事ですね。
いちかわ
たしかに。私(1993年生まれ)も、2000年代生まれの後輩と話すと驚くことがたくさんあるのですが、同じですね(笑)。
ちなみに大室さんは“若手とのコミュニケーションに悩んでいる”というR45世代に対してどのようなアドバイスをしているのですか?
大室さん
あれこれやれと言っても難しいので、絶対にやってはいけないコミュニケーションを2つ教えています。
ひとつは、部下に嫌われることを恐れるあまり、何も言えなくなること。もうひとつは、部下の気持ちを考えず、独りよがりになってしまうこと。
いちかわ
なるほど。
大室さん
つまり、対話する相手の“モチベーションがどこにあるか”をいかに意識できるかが大事なんです。
「部下の数字をあげさせる」ことひとつとっても、「みんなより秀でたい」なのか「数字を達成したいという責任感」なのか、人によってモチベーションが違いますよね。
大室さん
恋人同士でもあると思うんですけど、サプライズで高級レストランを予約していたとしても、彼女からしたら「こんな格好で行きたくなかった」ってこともあるじゃないですか。
結局、いいことやってる自分が好きなだけっていう(笑)。
いちかわ
わかりやすい(笑)。
大室さん
仕事も同じで「俺は若いころ出世したかったから、部下も同じだ」ってなんの疑いもなく思ってしまう上司はダメですよね。
対話で大事にすべきは、部下がどんなことにモチベーションを感じているのかを分析すること。
大室さん
R25世代は自分とは異なる文化や価値観を持った人間であると理解して、個々人に合わせてコミュニケーションを変えていくことが大事ですね。
職場での「ニオイ」に悩むビジネパーソンが多いことが判明した今回の取材。
どんなに話しやすい上司や同僚でも、ニオイを指摘するのは難しいもの…。もしかしたら、気づかないうちにエイジング臭やタバコ臭がコミュニケーションの壁になっていることがあるかもしれません。
コミュニケーションを意識する前に、最低限の身だしなみを意識したいですよね。
「リセッシュ 除菌EX アクティブアップ」でニオイケアをしつつ、部下とのコミュニケーションについて工夫してみるのはどうでしょう。
〈取材・文=市川あかね(@ichi_0u0)/編集=宮内麻希(@haribo1126)/撮影=中澤真央(@_maonakazawa_)〉
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