ビジネスパーソンインタビュー
kemio著『ウチら棺桶まで永遠のランウェイ』より
kemio「過度の頑張りPR活動ってナンセンス。夢に向かうには脳をだますことが必要だよ」
新R25編集部
終身雇用のほころびが見えはじめ、「個の時代」という言葉がかなり浸透してきました。
定年まで30年以上も時間があるR25世代は、会社の一員としてではなく、個人として社会へと向き合う必要があります。
ただ、一会社員である自分がどうやって、社会と向き合う力・考え方を得るのか。
そこで、新R25が2月にお届けする特集「自己プロデューサーに学べ!」では、自己プロデュースに成功した先輩たちの書籍から、自分の武器を見つけるヒントになる考えをお届けします。
今回登場するのは、YouTubeをはじめ、歌手やモデルなど、独自の世界観で発信活動をおこなっているkemioさん。
“SNS社会で最も注目されるクリエイター”として、若者から圧倒的支持を集めるkemioさんの著書『ウチら棺桶まで永遠のランウェイ』は、これまでの人生で培ってきた、彼らしい生き方のヒントがぎゅっと詰まった一冊です。
しかし、「もともとは自信がないタイプで、コンプレックスも1億個どころか無量大数ある…」というkemioさん。
一体どうやって悩みと向き合い、毎日を楽しく過ごしているのか?
kemioさん流・個性を大切にする生き方についてご紹介します!
「夢に向かって頑張っている」ではなく「やっているだけ」と思う
世の中、ぜーんぶ結果で判断されちゃうの。過程より結果。
そういうものだって受け入れるしかないよ。1から10まであっても、全部結果で判断される。
だから、重要なのは「頑張ってる」って思いすぎないこと。頑張ってるって気持ちは自分を追い詰めるよ。
私は「報われなーい」って思うのがしんどいから、ただ「やってる」って思ってるし言ってる。
謙虚とかじゃなくて、自分を守るため。
あとさー、過度の頑張りPR活動ってちょっとナンセンスかもしれない。
「結果も出てないのにすごいな…」って、悪い意味ですごいなを感じちゃわない?だから、そこは脳をだましてほしいの。
「私は頑張ってる」じゃなくて「私はやってるだけ」「こうするしかないから、するんだ」って脳に思い込ませるんだよ。私は、ずっと昔からそうしてる。
脳をだますとか、脳の上に自分が立ってコントロールするのとかって、夢に向かうにはすっごく必要なことだと思ってる。
「できない」って思いそうな壁を発見しても「行ける」って信じるとか、失敗続いて向いてなーいってときでも「じゃあ私の場所はここじゃないんだ」「別の夢の叶え方があるはず」って切り替えるとか。
実は私、脳をコントロールして思い込んでるところもあるの。今まで書いてきたことの中にも「脳のだまし方」の話をしているところがちょいちょいある。
脳って自分のものだから、究極、自分で左右できるじゃん?自分がつぶれないように、つらくならないように、思い込むの。
自分が脳の上に立って、不安なことを「不安じゃない」、つらいことを「つらくない」って感じられるようにあやつるような感覚。
意味わかんないこと言ってんなって思われるかもだけど…。
そう、「あー無理」ってネガティブの解決策は、脳の上に立つことなの。
脳を自分が支配する勢いで、プレッシャーで首しめるだけの「頑張ってる」っていうワードを消すの。それしかない!!
「才能」は夢へのショートカットにはならない
才能って言葉は辞書から消してもらいたい。
だって、才能とは?
私、CDとか出してるけど、人様の耳に届けられる歌声のレベルではなくてめっちゃ加工してもらったんですけど。昔の話だしもういいよね、時効。笑
そのときは「でも別のことならできるし、そっちで夢追いかけよ」って思ったんだ。
見た目のコンプレックスもあったけど、見た目がいいって両親のDNAがたまたまいい感じにマッチしたってことにすぎないかもしれないし、逆にそれ以外は自分で作れるって思った。
できないこともそりゃあるけど、そもそも、撃つ弾が全部当たるなんてありえないし。
「才能があるからやりたい」んじゃなくて、「やりたいからやりたい」。やる前ってやめどきじゃなくない?
「ウチ才能ないから無理」ってあらかじめやめるんじゃなくて、やってみてもがいてでもこれ以上は無理ってわかったら諦めるの。
ゲームオーバーは自分で決めたい。
夢までの道のりなんて長いに決まってるから「才能があったら近道できるのに」って、やめる理由を探しちゃうんだったら、夢って呼ぶには中途半端だよねって思っちゃう。
近道がなくちゃ行きたいと思えない場所、本当に行く必要ある?
夢への本当のショートカットはね、才能じゃなくて口に出すこと。
私は「レディー・ガガに会う」「ランウェイ歩く」「CD出す」ってずっと言い続けて、全部叶えた。
口に出すとバカにしてくる人とかもいるけど「全然見返すので、ちょっとお時間頂いていいですか?」ってシャットアウトしちゃえ!あなたの間違いを5年後に私が証明しますってね。
さらに言うと「えー、やだ私才能ある~♡」って思っとけばいいの。なんでもいいから「えー、今日遅刻しなかった早起きの才能ある~♡」みたいな。
才能なんてそんなレベルの話。深く考えて足を止める理由にするなんて意味不明だよ。
お金は後からついてくる
人生に楽しみ追加するのって絶対に有料じゃん。でも、何もしないでお金が降ってくることってないじゃん。
だから働かなきゃいけないの。
欲しいものとか「誰か買ってよ~」って思うこともあるけど、バイトで「客ウザすぎて死ぬ」みたいな思いして買ってこそ喜び収益倍増ってテンションになれる気がする。
ブラックなところに勤めてて、働いてもお金がなーいってときは、もう転職しちゃえー!!
なんか最低2〜3年はいるべきみたいな意見あるけど…。
その意見を言ってる人って代わりに家賃払ってくれるわけじゃないし、無駄なアドバイスを聞いてる時間に時給は発生しないし、さっさと自分で決めて給料発生する時間多めに過ごしたほうがいいと思う。
お金稼げるのって自分が体動かして働いたときだけなんだから。
金金って響きが銭ってるけど…。矛盾するようだけど、お金ってすべてじゃないというか、後からついてくるものだとも思ってる。
お金は後回しにして好きなこと一生懸命やってたら、ついてくる。お金を追うんじゃなくて、お金に追わせたいの。
私が先行くからあんたがバトン渡しなって、私は本当にそんな感じ。
高校生で撮影に行き始めたころって、単純な時給計算だとコンビニで働いたほうがお金もらえたんだけど、私のやりたいことはコンビニじゃなかったし、やりたいことだけで最初から食べられる人なんていないって祖父によく言われた。
だから、少しずつステップアップして生活できるようになろって思った。そしたら狙ってたわけじゃないけどお金が後からついてきた。
だから、目の前にお金がないからって夢を諦めないでほしい。
もし叶わなくて5年後どうしようって思っても、それは5年後の自分が考える問題だから、今は気にしなくてきっと大丈夫。
「好きなこと」の出会い方は、人の数だけある
時代ってちょー速くない?秒だよね~。
将来どうしよ~ってこと考えてる時間なんてほんとになくて、目の前のもの倒していくしかないのかも。
やりたいことがあろうとなかろうと、そうだと思う。やりたいことがないって悩んでる人もいるけど、それって全然ダメじゃないの。
やりたいことをやるのが○なら、やりたいことに向かわず立ち止まってることが×な気がする。
やりたいことがない人も、目の前にあることをとにかくやればいい。
そしたらきっと、自分が好きなことと嫌いなことが見えてくる。
やってるけどまだ見つかってないって状況は、ちゃんと探してるんだから、やりたいことに向かっているわけだから、○だと思う。
逆に、目の前にあることをやらずに「興味ない~」「これじゃない~」ってシャットアウトして「好きなことがない」とか不満垂れ流してるのは、ちょっと何言ってるかわからない。
待ってるだけで見つかるとか、あんまりないと思うなぁ。
とにかくやったことないことをわかったように「興味ない」とか言うあんたの口はチャックしてやろう。笑
やってみたら楽しかったみたいなことなんか死ぬほどあるし、その逆もある。
私だって、空手サッカー野球ダンスいろいろ習ったけど半分以上合わなくて退部届書き疲れた。
仕事が迷路だったときも、なんか花の種とか飛行機とか詳しくなれること探して「全部無理」ってなったからYouTubeという動画の世界に戻ってきた。
興味ないことやるのにも、意味合いがある。周りに興味持てることがないからって環境のせいにしてるのはもったいない。
好きなこととの出会い方はきっと人の数だけあるはずだから、楽しいことと出会うチャンスが少ない環境だったとしても、工夫すれば大丈夫。
私、ケータイなくてPSPでネットしてたしね…。どこで何が見つかるかわからないって思いながら、目の前にあることをやるしかないのかも。私もまだまだ好きなこと探してるよ。
たぶん一生探し続ける。
立ち止まったら泡吹いて終わる、それがウチらの人生だから。一緒に探そ!
勇気が出ない全ての大人に読んでほしい!ポジティブになれるkemio思考
『ウチら棺桶まで永遠のランウェイ』は、kemioさんの子ども時代の話から、人間関係、恋愛、生き方…など前向きになれるメッセージがたっぷりと詰まっています。
「人の目が気になる」「〇〇に挑戦したいけれど勇気が出ない」
そんな、がんじがらめになっている大人たちにこそ読んでほしい一冊です。
kemioさんの面白く、温かい言葉で毎日をポジティブに過ごしていきましょう!
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