ビジネスパーソンインタビュー
西野亮廣エンタメ研究所Voicyより
キンコン西野「結果を出したい人は、“前に進むだけ”で満足してはいけない」
新R25編集部
ビジネスパーソンのなかには、「大きく成長したい」「成し遂げたいビジョンがある」という大志を抱いている人も多いはず。
ただ、日々努力をしていて、ちゃんと成果を実感できている人はどのくらいいるのでしょう?
ビジネス書を数多く出版し、今もエンタメビジネス界の最先端を走るキングコングの西野亮廣さんは、成長するためには“絶対に忘れてはいけないこと”がある、と自身のVoicyで語っていました。
今回は、成長したいビジネスパーソン必見の内容です。
人間は前に進むだけで安心できる
何年か前に『E.T.チャレンジ』というのをやりました。
目白に、都内でもっとも急な坂があったんです。それをママチャリで一気に駆け上がったら、そのままの勢いで映画『E.T.』のラストシーンみたいに空に飛べるのでは?というチャレンジですね。
でも、坂のふもとから登りはじめても、勢いがたりない。だから、大阪の難波から約600kmの助走をとろうってなったんです。
当然、間に信号機が2000個くらいあるから、2000回くらい止まります。何だったらホテルで4泊くらいしてるので、助走もへったくれもありません。
しまいには、その急こう配の坂の手前の信号機で止まったので、実際の助走距離は5mくらいでした。本当にただの悪フザケ企画だったんです。
この企画は、のどのポリープの手術を受けて1週間ほど休んでいたときにやっていたんですけど、その間にライバルたちはいろんなエンターテイメントをつくって、テレビやラジオでいろんな人を笑わせているんですよ。
その裏で僕は、人知れず大阪から東京までママチャリを漕いでいる。
普通は「こんなことしていていいんだっけ?」と思うわけですよ。
でも実際にやっていると、不安を一切感じなかったんです。なぜなら、自分が前に進んでいることを実感できたから。
あくまで物理的なんですけど、「昨日よりも前に進めている」と思えて満足していたんですよ。
そのときにわかったのは、人は進んでいることを確認できると、精神が安定するということ。
これは自分のなかで発見だったんですよ。
大きなゴールを掲げる人は「どのくらいのスピードで前進したか」を考えよ
この「進んでいることが確認できれば、精神が安定する」って、実は危ういんです。
たとえば、今の自分の力に見合った仕事のオファーが来ます。それって大体頑張れば期待に応えられるものなんですよ。
そうすると、お客さんもクライアントも喜んでくれる。仕事のクオリティによっては、お給料も増える。
たしかにこれは前に進んでいるんですよ。つまり、満足して精神が安定する。
ただ、ここで「自分の仕事のゴールはどこにあるんだっけ?」ということを一度考えてみてください。
僕の場合は、「エンターテイメントでディズニーを超える」というゴールがあります。
「ディズニーを超える」という目標を掲げているとなると、ディズニーよりも速いスピードで成長しなくてはならない。
目の前の仕事をこなして満足してしまっているようでは、絶対にディズニーには追いつけないし、世界一にはなれないんです。
僕に仕事のオファーをしてくる人は「キンコン西野を世界一にしよう」という意図でオファーを出しているわけではないですからね。
だから、目を向けないといけないのは、「昨日より進んでいるか」ということではない。前に進んでいるのは当たり前で、「どのくらいのスピードで前進しているか」ということなんです。
これを毎日言い聞かせていないと、僕たちは前進しただけですぐに満足してしまうんです。精神が安定して、これでいいんだと思ってしまう。
でも、いいわけないですよね。
大事なのは、自分が本当に頑張らないといけないゴールはどこにあるのか、ということ。
そして、そのゴールへどのくらいのスピードで向かわないといけないのか、ということを逆算しないといけないんです。
前進するということは当たり前なんです。
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