ビジネスパーソンインタビュー
鴨頭嘉人著『自己肯定力』より
息子の卒業文集に答えがあった。講演家・鴨頭嘉人が学んだ「自分を成長させる考え方」
新R25編集部
かつてマクドナルドで“伝説の店長”と呼ばれ、現在は年間330回の講演活動をおこなっている“炎の講演家”・鴨頭嘉人さん。
そのYouTubeチャンネルは約60万人の登録者数(2019/7/29現在)を誇り、「楽しくない人生を楽しくする方法」が約955万回再生されるなど、人気を博しています。
そんな鴨頭さんの著書『自己肯定力』は、息子・ハルヒトさんとのエピソードを通し、“自己肯定感の高い人の習慣”について書かれた一冊。
今回はそのなかより、“自分を成長させる考え方”をお届けします。
鴨頭さんが衝撃を受けたハルヒトさんの考えとは、一体どんなものなのでしょうか?
必ず、いい人に出会える方法
僕は講演家として独立してから8年間、自己概念(セルフイメージ)を肯定的に高める行動を、習慣化できるまでたくさんやってきました。
そのおかげもあって、僕のセルフイメージはどんどん肯定的なものになってます!
僕の人生を変えた習慣化のアクションのことを、「ポジティブアンカー」と言います。
自己概念(セルフイメージ)を高めるためには、単なるお勉強、つまり本を読んだり、セミナーに参加しているだけじゃ足りないな、って思ってるからなんです。
セミナーや本の情報はあくまできっかけに過ぎない。
ほとんどの人は時間が経って日常に戻ると、前の自分に戻っちゃう...。
でも、それはサボっているのでもなく、ヤル気がないのでもないと思う。
ときどき味わう刺激だけでは、なかなか変われない。
それが人間だと思うんです。
だから僕は意図的に、「今日も最高の人生になる」って思える、暗示のような行動をたくさんやり続けて、習慣にしてきました。
そんな、ポジティブアンカーの一つに、「靴磨き」があります。
これは、靴が汚れているからきれいにするというだけではなく、「今日もいい人に会わせてくれてありがとうございます」ってつぶやきながら磨くのがポイントです。
かれこれもう、2年半以上やっています。
ある日、僕がいつものように靴磨きをやっていると、僕が師匠と呼んでいる息子ハルヒトがトコトコ〜ってやってきてこう言いました。
「父ちゃんって靴磨き好きだよね〜」
僕は、「うん、好きだよ〜。大好き」って答えたのですが、そしたら、「何でそんなに靴磨きすんの〜?」って聞いてきたんです。
師匠は最近、何で何でマンなので気になったんだと思います(笑)
そして僕は、「何で?」って聞かれたら、『本当に思ってることを答えよう』って決めているので、「靴を磨くといい人に会えるからだよ〜」って真剣に答えたんです。
そしたら、なんと師匠は、「そんなワケないじゃん!!」って答えたんです。
こういう否定的な言葉を言うようになったんだなぁ、と、師匠の成長をしみじみと感じました。
いろんな子と会ったり遊んだりする中で、受け取る情報が増えていきます。
そして、その情報は必ずしもいいことばかりではありません。
今まで使わなかった否定的な言葉も、きっとどこかで学んできたんだと思います。
「父ちゃんは、靴を心を込めて磨くといい人に会える。そう信じてるからやってるんだよ〜」って答えたんです。
彼のことを否定するでもなく、自分の考えをそのまま伝えました。
すると、師匠がこう言ったんです。
「あ、そっかぁ!靴がピカピカだと、店員さんとかお客さんも喜ぶね。だから、みんないい人になるんだね。 だから、靴磨きをするといい人に会えるんだね〜」
僕は最初、「何言ってるんだろう」って、一瞬ワケがわかりませんでした...。
でも、しばらくして、ピーンときました!
彼が言いたかったことはこういうことだったんです。
まず、いきなり、「店員さんやお客さん」という言葉が出たのは、僕がいつも店員さんに「ありがとう」を伝えるハッピーマイレージのカードを配って、「本当に素晴らしい仕事をしてるね」って、店員さんを承認していることを知っているからなんです。
だから、師匠にとって、「僕が人に会う」っていうのは、店員さんに会って、「承認する」っていうことなんです。
そして、店員さんが喜ぶ。
すると、店員さんは次に出会ったお客さんに通常よりもいい笑顔で接客をするので、お客さんが喜ぶ!
すると、「みんなが笑顔でいい人になる」っていうことなんです。
つまり、父ちゃんが靴を磨くと「いい人が増える」。
だから、巡り巡って「いい人に出会える」っていうことを言ったんです!
この意味がわかって衝撃を受けました!
正直に言うと、「靴を磨くといい人に会えるからだよ〜」そう僕が言っていたのは、違う意味でした。
僕は、世の中にはいい人もいるし、良くない人もいるけど、靴を磨くといい人に出会えそうっていう期待値のことを言っていたんです。
だから、彼の言葉を聞いて「僕は浅かったかもしれない...」って気づかされました。
いい人に出会うのではなく、自分がいい状態、自分がいい人間になることで、出会った人がいい状態、いい人間に変わっていって、それが次々に伝わっていくので...
結局、いい人にしか出会えない。
ハッピーマイレージがつくろうとしている世界を、実は本当にわかっていたのは師匠なんじゃないかって反省したんです。
僕は、ハッピーマイレージを通じて、相手を承認することによって「その人がいい状態になる」っていうことだけじゃなくて...
その人が次のお客さんを接客するとき、もっと笑顔が出るようになって、さらに次の人も良くなって...世界がどんどん変わっていく!
そして、「店員さんを承認した自分も気分が良くなる世界を作りたい!」「そのためにこの命を使う!」そう決意しました!
だからこそ、師匠の言葉を聞いてから、「これでまた自分がいい状態になって、世界が変わるんだ!」って思うようになりました。
世界を変えるっていうのは他人を変えることじゃなくて...靴磨きをしているときは、 自分が「いい人に出会おう」ではなく、「これでまた自分がいい状態になって、 世界が変わるんだ!」って思うようになりました。
世界を変えるっていうのは、他人を変えることじゃなくて、「自分がピカピカで生きること」なんだなぁって思えるようになりました!
ぼくの体育の過ごし方を変えたのは、ぼくだったんです。
もっとも、人間の成長を妨げる言葉。
もっとも、チャレンジする気持ちをくじく言葉。
もっとも、自分の中に眠る才能を殺す言葉。
「苦手」
僕は講師業のプロとして、いつもこの「苦手」という言葉と闘ってきました。
どうしたら成長したい人がこの「苦手」の呪縛から解き放たれて「成長モード」への道を歩んでいけるか!?
いつもこの問いの...答えを探し求めていました。
そして、ついに、「探し求めていた答え」その光明に出会ってしまったんです!
それは、師匠ハルヒトの小学校の卒業文集でした!
自己成長を志すすべての人に、このメッセージを読んでほしいと思います!
『自己肯定力』ぼくの体育の過ごし方を変えたのは、ぼくだったんです。
ぼくは、体育がきらいです。
でも、全然苦手ではありません。
体力テストでもAをとり、スポーツは大好きですけど...この学習方法があまり好みではないのです。
自分の思うように進まないし、一人で何かをするのが好きなぼくにとっては、ほかの人の特徴を探るためのツールでしかなかったです。
それでも、それはかなり前の話です。
なぜそのような思いがあったかというと、自分で「きらいな教科」にしていただけだったのです。
もちろん今は体育が大好きです。
どういう考えにしたかというと、「みんなを考える」のが必要だと思えました。
「積極的にアドバイスを」
そういう気持ちになれたんです。
つまり、ぼくの体育の過ごし方を変えたのは...ぼくだったんです。
自分には、どんなに好きな体育でも、苦手な種類はあります。
サッカーやベースボールです。
でもその苦手なものの中にも、いいことはたくさんあると思います。
「たくさんやる」ことで、 そのスポーツを「自分の中で鍛える」ことはできるし、たとえ自分がそのスポーツができなかったとしても、「ほかの人のことを知る」ことができて...
ぼくは体育を大好きになっていったんです。
小学生時代の体育は、とても楽しむことができました。
鴨頭陽人
自分で...「きらいな教科」にしていただけだったのです。
すべての原因が、「自分の中にある」という考え方、真理じゃないですか?
そして、苦手や嫌いを対象物や相手の問題で終わらせてしまうと、そこで思考停止になってしまう。
ぼくの体育の過ごし方を変えたのは、ぼくだったんです。
しかし、「自分の考え方」に活路を見出せば、「ぼくの過ごし方を変えたのはぼく」という心境に到達できる!
そして最後には、「楽しむことができました」という実感を味わえる!
これから、僕は「苦手」「嫌い」「困難」そんな言葉が浮かんできたときには、「自分の考え方に活路を見出す」「僕の考え方を変えるのは僕」「楽しむことができる」、この3ステップで突き抜けていきまーす!
成長する人と成長しない人の決定的な違い
「父ちゃん、今日は俺総合体育館で卓球して来た。でねー、総合体育館は素晴らしかったよ!多分、50歳か60歳ぐらいだと思うんだけど...人生の大先輩の人が卓球してて、学ぶことだらけだった!」
僕はハルヒトに聞きました。
「ほー、どんなところが学びポイントだった?」
ハルヒトは目を輝かせながら教えてくれました!
「やっぱり自分より、上の人からは学びポイントしかないんだよ!例えば、フェイントのかけ方とか、相手の動きを読んでレシーブする技術とか...」
「あと、体力を試合全体でコントロールする考え方も勉強になった!やっぱりさ〜、いつも同じ人とだけ会ってても、 成長しないんだよ!自分より上の人と会って、自分にないものを感じて、努力しない限り成長は止まってる!」
「でもさ〜いつも同じ人といると、楽なんだよな〜。だから、気をつけようって思った!」
衝撃波が体中を駆け巡りました!!
自分より上の人から学ぶ。
理解はカンタン、知ってもいる。
でも、本当にできてるか...。
どこかで、「自分は自分流で成功したい」そんなふうに成長にブレーキをかけてないか!?
そして、師匠ハルヒトが最後に言った、このひと言...。
「でもさ〜いつも同じ人といると、楽なんだよな〜」
参りました!
本当にそのとおりだと痺れました!
僕はまだまだ成長したいです!
だから...言い聞かせます!
「いつも同じ人とだけ会ってても成長しない!」
「自分より上の人と会って、 自分にないものを感じて努力しない限り…成長は止まってる!」
師匠!
いつも必要なタイミングで、必要な教えをありがとうございます!
自己肯定感の高め方をわかりやすく学ぼう
「物事の本質を知ると、多少のことで自分の価値は変わらないとわかる」
「だから、本質を知ることは、自己肯定感の向上につながる」
これが『自己肯定力』のメインテーマです。
同書には、“師匠”であるハルヒトさんの純粋な視点を通して「物事の本質」が見える15のエピソードが収録。
柔らかい文章のなかに、僕らが普段の生活で意識するべきポイントが隠されています。
鴨頭さんと“師匠”のストーリーを通して、自己肯定感を高めてみませんか?
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