

来場者がのろけあう「のろけBAR」に潜入!
「スキ活サロン」「のろけBAR」仕掛け人が語る、日本の夫婦がうまくいかない3つの理由
新R25編集部
「スキ活サロン」というオンラインコミュニティがあります。
サロンの説明に書かれているおもな活動は「パートナーののろけ」「仲良しのコツの共有」「お悩み相談」など…。
主宰者は、新R25で「結婚2.0」という連載を持つライターのあつたゆかさん。じつはあつたさん、「夫のことが好きすぎる」といった内容をツイッターで発信し、支持を集めている人なのです。
そんなスキ活サロンがこのたび開催したオフラインイベントが、「のろけBAR」。なんでも、参加者同士が、パートナーの「のろけ」を思う存分語りあうイベントなんだとか。
いったいどんな人来るのか!? どんな「のろけ」が展開されているのか!?
怖いもの見たさで潜入してみることにしました。
〈聞き手=天野俊吉(新R25副編集長)〉
※お知らせ本記事にはパートナーへの「のろけ」が大量に登場します。ご自身の精神状態とよく相談してからお読みください。
すごい空間に来てしまいました
場所は、都内某所のスナックを借りて開催されました

あつたさん
今日はよろしくお願いします!

天野
すごい盛り上がってますね!
一見ふつうのスナックのようですが…

バーテンダーのまろさん
私のパートナーとののろけを言いますね!
夏、同棲してる彼氏が寝ている間に服を脱いでしまって、朝起きたら全裸になってることがよくあるんです。タオルケットが巻きついた状態なので宗教画の天使のようで…!
毎朝そのお姿を見ながら「マイエンジェル…」と手を合わせて拝んでいます!
\キャーーーーーーーーーーーー!!!!/
\カワイイーーーーーーーーーー!!!!/

天野
…どうやらすごい空間に来てしまったようだ。

あつたさん
自己紹介をして、そのあと順番に自分のパートナーののろけを言っていくっていう流れになってます。

天野
「スキ活サロン」には、どれぐらいの会員がいるんですか?

あつたさん
88人ですね(2019年9月17日現在)。

天野
「のろけたい」っていう願望がある人ってそんなにいるものなんでしょうか…?

あつたさん
「のろけたい」というよりは、「パートナーをずっと大切にしつづけたい」という前向きな人たちが集まっています。
日本って飲み会で奥さんや旦那さんの愚痴を言うことが多いじゃないですか。
だからこそ逆に「パートナーのことが大好きな人同士で、悩み相談できたり、のろけを共有できたりするコミュニティがあったらいいのでは?」と思ってツイッターでつぶやいたら、「ぜひやってほしいです!」ってかなりの反響があったんですよ。それで、2018年11月にサロンをオープンしました。

あつたさん
今までメンバーから集まったのろけをまとめた「のろけBOOK」も作ったんですよ! 見てください。
「ふだん『好き』と
言わない夫がいきなり
『○○は本当にかわいいなあ…
70歳になっても○○とだったらずっと笑ってられるんだろうなあ
本当にいいお嫁さんだ…』
としみじみ言い始めたので
可愛くてきゅんとした」

あつたさん
どうですか!?

天野
どうって言われても。
もう帰っていいですかね?
「なんで? 最高ののろけじゃないですか!」
「のろけBAR」参加者にも話をきいてみたぞ

天野
早くも胃もたれがスゴイですが、ここからは1人1人に話を聞いていきたいと思います!
あんじゅさん。高校時代から付き合った旦那さんと結婚が決まった新婚さんです

天野
スキ活サロンに入ったきっかけはなんですか?

あんじゅさん
今の旦那さんとは高校時代から付き合ってるんですけどずっと大好きで、その「のろけ」をツイッターに書いてたんです。
そしたら友だちに「ああいうこと書かないほうがいいよ」って言われることがあったり、人によってはブロックしてくる人もいたんですよ!

天野
イラっとさせてしまったんでしょうね…

あんじゅさん
でもみんな少女マンガ読んで、ラブラブなシーンとかでキュンキュンしますよね? それと何が違うの?って思っちゃいます。
そういうことがあったので、パートナーが大好きな人たちが集まるコミュニティでなら、思いっきりのろけ話ができるかなって。心理的安全性が確保されてるのでのろけやすいんです。

天野
人を不快にさせるおそれなくのろけられると。

あんじゅさん
ちなみにこれ、さっき旦那さんを撮った写真なんですけど、どうですか?超かわいくないですか!?
かわいい…?

天野
あっ、はい…。優しそうな方ですね………(無の表情で)。
店内では「ずっと好きだった」「チェリー」など、“大好きソング”がエンドレスリピートでかかっています。助けて

天野
えっ、男性の参加者がいる…!!
今日はどちらから来たんですか?

Neruさん
静岡県から、このイベントのために東京に来ました!
Neruさん。パートナーは外国人とのこと

天野
Neruさんはなぜ「のろけBAR」に?

Neruさん
パートナーのことが大好きすぎるんですが、まわりの男友達にそれを話すと、やっぱりちょっと引かれたり、イジられたりするんですよ。
僕は公務員として内定してるんですが、内定先の先輩と話してても「若いんだから、もっといろんな女性と遊んだほうがいい」って言われるばっかりで。

天野
一般的に男性が「のろける」ってあまりない気がするんですが、そういう風潮に対してはどう思いますか?

Neruさん
反対していきたいですね。
過去の価値観が残ってるだけなのかな、と思うので、「男ならのろけるな」なんて言われたら、ちゃんと議論していきたいと思います。

天野
(のろけに対する意志が強い)
あつたさんが考える、日本のパートナーがうまくいかない“3つの理由”

天野
お腹パンパンになってきたので、ここからは再びあつたさんに、「スキ活サロン」を運営する動機などを教えてほしいと思います。

あつたさん
動機はやっぱり「夫のことが大好きだから」です。本当に優しくて素敵な夫なので、「夫とずっと仲良しでいつづけるためにはどうしたらいいか?」を日々考えるようになりました。
あとは、ライターとしていろんな人を取材をしているうちに「夫婦関係で悩んでいる人って、すごくたくさんいる」と気づいて、ずっと円満でいつづける難しさを痛感したのもきっかけです。

天野
内容が内容だけに、揶揄されるようなこともありますか?

あつたさん
「のろけるコミュニティやってるんだよね(笑)」みたいにちょっとバカにされることはあります。「変な趣味持ってる人」みたいな扱いっていうか…

天野
これはちょっと失礼な質問かもしれませんが…「仲良いのは最初だけだよ」って言われません?

あつたさん
言われますね! でもその指摘は事実なんだろうと思います。
だからこそ、「なぜ最初だけなのか」「どうしたらずっと円満でいられるのか」をちゃんと研究して、仕組みで解決したいんですよ!
私、「パートナーと良好な関係性を築くのが難しいワケ」をずっと考えてて、最近3つの理由にまとめたんです。

天野
なんでしょうか?

あつたさん
1つは、「パートナーを大切にするインセンティブが弱い」こと。
たとえば会社で部下に感謝を伝えたら、チームの雰囲気がよくなって業績が上がったり、マネージャーとしての評価が上がったりするかもしれない。
でもパートナーに「ありがとう」と言っても誰も見てないし、お金がもらえるわけでもない。これはインセンティブが弱いという“構造”の問題。仲良くしたって得しないなら、自然にしなくなっちゃいますよね。

天野
なるほど。メリットが見えにくいんですね。

あつたさん
2つ目は、「地味」なことです。
パートナーシップには、派手な一発逆転がない。

天野
たしかに、さっきからBARに来ている人に「パートナーシップのコツは何ですか?」って質問しても「思いやりです」とかばっかりで、正直「めっちゃ普通だな」って思ってました。

あつたさん
そうなんですよ。夫婦仲を良くする方法って「相手の立場に立つ」「感謝を伝える」とか、毎日コツコツ続けるようなことしかなくて、すごい地味だし難易度が高い。
それだと、やり続けられる人は必然的に少なくなってきますよね。

天野
3つ目の理由はなんですか?

あつたさん
「パートナーシップを学ぶ場がない」ことです。
「恋活本」「婚活本」は巷にあふれてるけど、結婚したあとどうすればいいのかを教えてくれる本って少ないんです。
学校で教えてくれるわけでもないですし、映画やドラマも「両思いになってめでたしめでたし!」で終わっちゃいますよね。

天野
むしろ“マイナス”を扱ったコンテンツのほうが圧倒的に多いですね。「仮面夫婦」「家庭崩壊」みたいなマンガとかドラマとか。

あつたさん
そうそう。
…そんな3つの理由があるので、苦労する人が多いのは当然だと思うんです。
それに対してあつたさんが考える“3つの解決法”とは?

天野
ダメな理由はすごく納得できましたけど、かなり根深そうな問題ですよね。
あつたさんはどうやって解決していこうとしてるんですか?

あつたさん
それも3つあって、1つ目は、同じ志をもった仲間と刺激しあえる「コミュニティをつくること」です。

あつたさん
人間って、1人だとサボるんですよ。
最初は愛情表現をしていても、だんだん相手の存在が当たり前になって思いやりを忘れてしまう。これはしょうがないことだと思います。
その点、スキ活サロンに参加していれば、「今彼氏に記念日の手紙を書いています」「今日は妻に花を贈りました」っていうグループへの書き込みが流れてくるんです。
サロンのFacebookグループに投稿されたもの

天野
コミュニティがあればサボらない。なんかジムみたいな話ですね…

あつたさん
2つ目は、「パートナーへの愛をオープンに語るのが当たり前の文化を全国的につくること」。
今回のイベント「のろけBAR」を、いずれは全国でやってる状態にしたいなと思っていて。9月22日には、大阪でも「のろけBAR」が開催されるんです。
パートナーの愚痴を言う飲み会じゃなくて、愛を語る飲み会が全国各地で行われていれば、めっちゃハッピーな社会になると思いませんか?
あなたの街にものろけBARがやってくるかもしれない!?

あつたさん
3つ目は、「話し合いやすくなる仕組みをつくること」。今「ふたり会議」っていうWebサービスを開発中で。
「家事代行を使いたいか」「出産後も仕事を続けたいか」みたいないろいろな項目に「Yes/No」で答えていって、パートナーと話し合えるようにするサービスなんです。

天野
実際にサービスまで開発してるんですね…! すごすぎる。

あつたさん
「仲良いのなんて最初だけ」って言われるのは、多くのカップルがお互いの価値観について話し合わないまま育児に突入しちゃって、すり合わせができてない状態で大変な時期を迎えるからだと思うんですよね。
なので、「事前に話し合うきっかけになるサービス」になればいいなと思って、開発してます。
なんと法人化!? どんなビジョンを描いているのか?

天野
すごい…! めちゃくちゃ考え抜いている!
なんかこれ、ビジネスになる気がしますね…

あつたさん
そう! 実は、今月には法人化するんです。

天野
お~! やっぱり! いいですね。
会社名は何にするんですか?

あつたさん
「株式会社すきだよ」です。
株式会社すきだよ!!!!!
もうダメだ。さすがに爆笑。申し訳ございません

天野
株式会社すきだよ…! 最高なネーミングじゃないですか!

あつたさん
ですよね!
ビジョンは、「誰もが好きな人とずっと幸せでいられる社会をつくること」。世界中に“すきだよ”を増やしていきたいです。
「のろけBAR」とか言ってると遊びっぽく見えるかもしれませんが、実際は、世の中の多くの人をポジティブにする事業だと考えています。
あつたさんの野望はどこまでも広がっています

あつたさん
誰だって、好きな人とずっと仲良しでいたいじゃないですか。
でも、今はその仕組みやノウハウが共有されてないから、悲しい思いをする人もいる。
そんな世の中で、少しでもポジティブなパートナーシップが広がっていけばいいなと思ってます!
あつたさんの熱い野望と、熱量高いサロンメンバーたちの笑い声とともに「のろけBAR」の夜はふけていきました。
とかくブラックボックス化しがちな夫婦間やパートナーシップ間のトラブル。
「のろけ」と聞くと条件反射的に「ケッ!」と思ってしまっていましたが、実際には世の中をポジティブにする手段のひとつなのかも…という気がしてきました。
記事を読んで、自分も“パートナーを大切にしたい”と思った人は、「スキ活サロン」の門を叩いてみるのもいいかもしれません。
〈取材・文=天野俊吉(@amanop)/撮影=高橋佑樹〉
スキ活サロンに興味を持った人はこちらをチェック!
あつたさんの理念のもと、精力的に活動を続ける「スキ活サロン」。
「のろけ共有」「仲良しのコツ共有」「お悩み相談」などのオンラインコンテンツから、オフラインイベントまで、活動内容は盛りだくさん。
興味が出てきた方は、ぜひチェックしてみてください!
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