ビジネスパーソンインタビュー
クリス・モンセン著『そろそろ、大好きなことで生きていこうよ!』より
個人の幸せのためだけじゃない。今は企業も「“大好き”で生きている人材」を求めている
新R25編集部
タイトルが強いメッセージになっている同書を執筆したのは、教育系YouTuberとして活躍するクリス・モンセンさん。
自身のYouTubeチャンネル「クリスの部屋」では、「『やる気』が出ない時に5秒で動き出す方法」「メンタルが強くなる話」など自己啓発系の動画を投稿しており、チャンネル登録者数は30万人を超えています。
クリスさんが一貫して主張しているのは、「大好きなことで幸せに生きよう」ということ。
ただ、「そんなことをいわれても…」と思っている人もいるはず。そんな人のためにクリスさんはこの本を執筆したと言います。
クリスさんが考える「大好きなことで生きる方法」を、同書のなかから3記事にわたってお届けします。
好きなことで生きるのは楽じゃない!?
「好きなことを仕事にする」なんてできない。
そんなこと「やってはダメ」だし、「しっかりと努力して働く」のが普通。“楽”してはいけない――そんな考え方があまりに多くの日本人の“常識”になっている。
だから「大好きなことで生きる」なんて話を人にすると、「そんな楽なことできるわけないよ!」なんていわれることもあると思う。
確かにそれはある意味で正しいんだ。大好きなことで生きていくっていうのは決して楽にはできないし、実はとても難しい。
まず、自分自身が「そんなことできるわけがない」と思い込んでいる。
そんな思い込みをなんとか乗り越えても、今度は周りの人たちが「お前は甘い」とか「真面目に人生を考えろ」なんていってくる。この反対に立ち向かうのも、そんなに簡単なことじゃない。
自分自身の思い込みと周りの反対を乗り越えて、「やりたいことをやって生きる」には“本当の自分”と向き合う必要がある。
そのためには、やったことがないことを学び、周りから反対されても自分が正しいと思う道を歩かないといけない。
「恐れていること」から逃げないで、「なぜ辛いのか」と正直に心から向き合う時間をとり、原因を探り出し、解決していく勇気が必要だ。
このプロセスは決して“楽”とは言えない。
たとえば「仕事が辛い」のであれば「なんでそれが辛いのか」ということと向き合い、その原因を解決しないと仕事の辛さは解消されない。
多くの人の場合、「仕事が辛い」のは、「仕事で幸せになってはいけない」「仕事で成功するためには辛いことを続けないといけない」という心理的な“ブロック”があり、そのブロックを論理的にはずさない限り、「仕事が辛い」という現状が続いてしまうんだ。
でも、「自分の“大好きなこと”を仕事にできる」「大好きで得意なことを仕事にしたほうが安全」という“真実”に論理的に気づくことにより、ロジカルなプランを立てて、現実的な行動がとれるようになる。
そうすれば仕事がもっと楽になり、やりがいを感じるキャリアを手に入れることができるようになるはずだ。
だから、あえて書かせてもらうんだけど、「“大好きなこと”で生きていく」のは決して“楽な道”ではない。
正直にいうと、めちゃくちゃハードな時期もあると思う。
とくに最初のトランジション(過渡期)の時期は真っ暗な夜に裸で森に入って、暗闇のなかを自分の心の光だけを信じて進まなくてはいけないようなこともある。それはすごくハードな体験になる。
それでも、僕にとって「嫌いなことをしながら生き続ける」ほうが、はるかにハードで地獄だった。
夢をあきらめて“嫌いでやりたくないこと”を何十年も続けて生きる“痛み”と、ハードなトランジションをして夢をリアルにするときに必要な“痛み”は、同じ“痛み”でも地獄と天国のように違う。
もし、もう一度人生の選択をしなければいけなくなったら、何があっても絶対に僕は、現在好きな、この同じ道を選ぶ。
会社も“大好き”で生きている人を求めている
ちょっとここで人を雇う会社の視点から見てみよう。
まず、やりたいことを仕事にすると、自然にやる気が出てきて苦労せずに“努力”ができるようになる。それは、もちろんスキルアップにつながる。
つまり、その仕事の作業そのものが“得意”になるということなんだ。作業が得意な人は、仕事が早くて、そのクオリティも上がるよね。
逆に苦手なことをいやいや仕事にしている人は、当然やる気も出てこないし、努力もできない。そうすると、当然スキルも上がらない。クオリティも低いままになる。
つまり、作業が“苦手”な人は、会社側からすると仕事が遅い人、ということになる。そして当然、会社は仕事が早い人を求める。
さらに、“大好きなこと”を仕事にするということは、そのままの自分自身を仕事にフルコミットできるということでもあるんだ。
それは会社から見たら“プロフェッショナル”として頼れる人材だ。
そして、楽しみながら仕事をしていれば、それは態度にも出てくる。いつもニコニコとして幸せな雰囲気を漂わせている人は一緒に仕事をしていても楽しいよね。
逆に作業が嫌いで苦手な人は、その仕事に対してフルコミットすることはできない。それは、会社から見たら“いつ辞めても不思議じゃない人”ということになる。
当然、プロとして仕事を任せることも難しい。そして、いつもイヤイヤ仕事をしていてネガティブな態度を出しているような人とは、誰でも一緒に仕事をしたくないと思うはずだ。
つまり、会社にとって“大好きでやりたいことを仕事にしている人”は、信頼できて安心して仕事を任せることができる人材で、“苦手なことをいやいや仕事にしている人”は、モチベーションが低くて仕事を安心して任せられない人材なんだ。
この違いは明白だし、もちろん会社も自分たちが雇うべき人材は“大好きでやりたいことを仕事にしている人”だと気づいている。
「大好きなことをやる」ということは、自分自身を幸せにするだけじゃなくて、会社からも求められていることなんだ。
“大好きなこと”で勝負しないと勝てない時代
令和になった今は、もうすでに「“大好きなこと”を仕事にしないと成功できない時代」になっている。
ちょっと考えてみてほしい。やりたくなくて苦手なことをやっている人と、好きで得意なことをやっている人――どちらが仕事が早くて効率がいいと思う? 大きな成果を上げられると思う?
好きで得意なことをやっている人は仕事が楽しいから、余暇を使って「もっとスキルを高めたい」と思うだろう。嫌いで苦手だったら、そんなことを考えもしないはずだよ。
令和の時代は大好きで得意なことでキャリアを築いていく人がどんどん増えてくるはずだ。それなのに、嫌いで苦手なことを我慢してやっていても、絶対に勝てるはずがない。
もちろん、僕がいいたいのは「絶対に成功しなくちゃいけない」っていうことじゃない。
むしろ成功しなくたって構わないと思う。
そこまで仕事に本気にならなくても生きていけるし、人生の多くの時間を仕事に費やさなきゃいけないのは事実だけど、仕事だけが人生じゃないからね。
仕事と関係のないところで自分の居場所を見つけて、そこでちゃんと自分の役割を果たして、ちゃんと幸せを感じて生きている人はいっぱいいる。僕はそういう生き方も素晴らしいと思う。
ただ、もし本気で仕事で自由に生きていきたいと考えているなら、絶対に自分が大好きで得意なことをやったほうがいい。今、世界はそういう時代なんだ。
「働くのが辛い」「仕事を辞めたい」を救う一冊
「大好きなことで生きる」ことを主張するクリスさんも、実は20代のとき非常に厳しい環境の下で働いた経験があったといいます。
「みんなには辛い思いをしてほしくない」という一心で、人の人生をコーチングすることを学んだクリスさん。『そろそろ、大好きなことで生きていこうよ!』はその集大成とも言えます。
「今が一番辛い」と思う人にこの書籍が届いてほしいです。
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