ビジネスパーソンインタビュー
堀江貴文著『ハッタリの流儀』より
常識を捨てるだけでは足りない。ハッタリをかますために捨てるべき4つのコト
新R25編集部
起業家・堀江貴文が突出した存在になれた理由。
それは「大きなハッタリをずっとかましてきたからだ」と堀江さんは言います。
プロ野球の球団やフジテレビの買収、選挙に出馬、ロケット打上げなど、まわりから無謀とも言われるチャレンジをして、日本中にホリエモンという名を知れ渡らせました。
そんな堀江さんの著書『ハッタリの流儀』では、みんなが腰を抜かすようなことを言いつづけ、それに挑みつづけることで、自分の株を上げる方法が語られています。
同書より、自分の価値を上げる堀江さんの「ハッタリ術」を3記事でお届けします。
もっともらしい言葉を捨てろ
さて、背伸びをして「ハッタリ」をかませ、と言われても、これまでのんびり生きてきた人が、いきなりハッタリをかませられるようにはならないだろう。
自信を持ってハッタリをかますための心構えを伝授する。
まず必要なことは「こうあるべき」という世間一般の常識を一切捨てることだ。
日本では、世間の常識やすでにある考え方に対して疑いを持たないよう、子どもの頃から叩き込まれる。疑うことなくやみくもに信じてしまえば、不安を感じずに済むからなのだろう。
保険をたくさん掛けている人、リクルートスーツを着て何十社も会社訪問する学生、せっせとエンディングノートを作っている中高年。「こうあるべき」という社会が決めた常識のレールに沿って生きていく。
反対にこの国では新しいことをやると「嘘くさい」「いかがわしい」と叩かれる。
しかし「いいハッタリ」とは完全に常識の外部から来る。計算や論理の先にある予定調和なものに人は熱狂しない。
「そんなこと考えもしなかったけれど、実現したら最高に面白い」という発想に、みんな魅せられるのだ。
テレビ局を買おうとするのも、民間の力で宇宙にロケットを飛ばすのも、最初は誰もが耳を疑った。だから、世間からの注目を一身に浴びたのだ。
ZOZOの前澤社長の月に行くという発言も、ツイッター一億円お年玉企画も、考えもしなかったことだから世間が騒ぎ、宣伝効果が抜群だったのだ。
「そんなことできるわけないじゃん」ということを自信満々に言い切るのが肝なのだ。
誰かが思いつきそうなことを言っても「価値」にはならない。唯一無二の希少性こそが「価値」なのだ。
つまり、世間の99パーセントの人が持っているような「こうあるべき」という常識を頭から外さなければハッタリはかませない。
ハッタリはその業界その世界の人間たちが眉をひそめるようなことでなくてはならない。
「もっともらしい言葉」には未来の真実はない。過去の結果でしかない。
まずは頭の中から「もっともらしい言葉」を捨てよう。まるで地球の常識など知らない宇宙人のような脳みそに変えていこう。
親の教えを捨てろ
常識と一緒に捨てるモノ。それは親の教え。
親の言うことを何でも素直に聞いてしまう人がいる。これまた真面目な人に多いのだが、親の言うことを聞いたところで、いいことなんてほとんどない。
そもそも、親というのは価値観が古い。育った時代が違うのだから、当然のことだ。親の持っている知識や経験というのは、子世代から見れば30年遅れている。
そのことを念頭に置き、自分の頭でしっかり考えなければいけない。
僕がIT関連企業を設立できたのは、幼い頃からパソコンに接してきたことが大きく関係している。明けても暮れてもパソコンの前から離れず、成績は一気に下がった。
すると母親は、僕とパソコンを引き離そうと、あの手この手を打ってくる。夜中にこっそりパソコンをゴミ捨て場に持っていかれたことさえあった。
しかし、今の僕があるのは、間違いなくパソコンに親しんできたからだ。親の言うことを聞いて、素直にパソコンから離れていたら、今の僕はなかった。
親はわが子のためを思い、あれこれ口を出す。その気持ちに嘘はないだろうが、その内容が正しいとは限らない。間違っていることのほうが多いのだ。
当たり前だ。これだけ変化が激しい時代において、30年以上前の常識が通用するわけがない。
なのに驚くほど多くの人が、親の言うことを鵜呑みにして、損な生き方を選択している。
ベンチャー企業に就職しようとしたら、親に反対された。起業しようとしたら、親から「やめておいたほうがいい」と言われた。
親の反対くらいで、諦めることはない。親ストップに何度も従っているうちに、あなたの中からハッタリ精神がどんどん消えていく。
古い考えの人との付き合いは時に毒にもなる。いかがわしくても、うさん臭くても、時代の波に愛されている新しい人から積極的に情報を拾い、常識をアップデートし続けないといけない。
親の教えなど片っ端から捨てていこう。
プライドを捨てろ
常識を捨て、親の教えも捨てたはずなのに、ハッタリをかませない人がいる。
それはなぜか?
それは簡単。まだプライドを捨て切れていないからだ。
こんなことを言ったらバカだと思われる、頭がおかしいと思われる、笑い者になる。
しかし周りからどう見られているかを気にしていては、一歩も動けない。
残念ながら、真面目な人ほど「世間の目」を気にしてしまう。つまり、どうにもプライドが高すぎる。
「勤めるなら大企業でないと…」「マイホームくらい持っていないと…」「職を失うなんて恥ずかしい…」
自分の望みとは関係なく、世間の目を気にして物事を決めてしまう。そんなツマラナイ人間のハッタリなんかに誰も乗ってこない。
自分は恥ずかしくてできないがこの人はフルスイングでやってくれる。そういうスカッと突き抜けた宇宙人のような存在にならなくてはいけない。
恥をかくことこそが最大のプロモーションなのだ。
SNSを見るとよくわかる。派手なハッタリをかましバカ丸出しで挑戦する人たち。
ロケットを飛ばす、美術館を建てる、ユーチューバーになる、歌手デビューする。
そして、その挑戦をバカにし揶揄する匿名アカウントたち。
一見、冷静に斜めから人を論評する匿名アカウントのほうがクールに見えるかもしれない。
しかし、よく考えてみよう。必死に他人を評論する彼らには一切、フォロワーも共感も集まらない。お金を1円ももらっていないのに毎日せっせとAIのように休まず、批判的なコメントをしている。
しかし、バカ丸出しで挑戦するハッタリ人間たちはどうだろう。最初は周りがバカにし、笑い者にしていても、とにかく目立つ。ツッコまれることによって良くも悪くも注目される。
すると局地的に熱が生まれ、次第に共感が集まり、結果として人とお金が回っていく。
今の時代「つっこみ」であることには何の得もない。「ボケ」をかまして最大の恥をかく。そして周りから叩かれる。これこそが最高のプロモーションになるのだ。
プライドを捨てろ、そして、自ら恥をさらしに行くのだ。
大人になることを捨てろ
僕はこれまで何度となく「大人になれよ」と言われてきた。
彼らが言う“大人”とは、周りの空気を読んで自分の意見を押しとどめ、その状況を無理やり納得するために、自ら進んで思考停止のプロセスに入っていける人のことだ。
そんな“大人”たちが、「大人になれよ」と僕にまで同調圧力をかけてくる。
ライブドア事件の後、「村上ファンドの村上世彰さんみたいに、世間にきちんと詫びを入れていたら、許してもらえたんじゃないか」と言われた。これは、まったくその通りだと思う。
村上さんは、ニッポン放送株についてインサイダー取引をしていたということで逮捕された。控訴審で、村上さんは3年の執行猶予付きの判決であった。
一方、僕は懲役2年6カ月の実刑判決。この差は、僕が反省の態度を示さなかったことからきているのだろう。
親しい人からも、こんなことを言われた。「堀江自身が詫びる必要はないけれど、多くの人が誤解しているホリエモンのイメージとして、お詫びしなさい」と。
複雑でちょっとわかりにくい構図だけれど、それが正しいやり方なのだと思う。
つまり、パフォーマンスとして詫びを入れておけ、ということだ。
頭では理解できていたけれど、絶対にやりたくなかった。
悪いことを何もしていないのに頭を下げるだなんて、皮膚感覚的にイヤなのだ。村上さんはそこを演じられる人なのだが、僕にはそれができなかった。
一度自分に嘘をついたら一生自分に嘘をつき続けなければいけなくなる。どんどん自分が自分ではなくなっていってしまう。そんな不自由な生き方はしたくない。
あのとき頭を下げることができなかった僕は、自分が築いてきた会社も、地位や名声も、根こそぎ失ってしまった。
しかし、僕はまったく後悔していない。もし、あそこで僕が「大人」になり、謝っていたら、その後悔は一生ついて回っただろう。
「大人になれ。後で便宜をはかってやるから」という交換条件を出し、相手から「イヤ」という感覚を奪っていく。これはとても危険な洗脳である。皮膚感覚でイヤなものは、断固として断るべきだ。
僕に人と違うところがあるとすれば、それは「折れない」ことである。
少年時代、僕は普通の田舎で育ち、普通の小学校に通っていた。世間的な殻に閉じ込められ、意味のわからない我慢を強いられてきた。
多くの人はそこで、折れてしまう。妥協してしまう。抵抗するのは疲れるし、言われた通りのことをやっているほうが、ずっとラクだから。
しかし僕は、自分の意志で殻を突き破ってきた。我慢も遠慮もしない。正しいと思うこと、好きなことを、ただひたすらやり続けた。
もちろん、たくさん叱られたし、批判もされた。でも、そんなことは気にしない。
「人はいろいろ言うけれど、そのうち飽きる」「他人は自分になんて興味がない」ということが、わかっていたからだ。
折れずに、前に進む。周囲の声なんかに振り回されず、好きなことだけをやり続ける。結果的に、そうしていたほうが何事もうまくいった。
自分が目指しているレベルには、まだまだとても到達していない。
それでも、社会的には「成功者」と呼ばれるようなところまで来ることができた。安易に折れていたら、きっと多くのものを失っていただろうと、本気で僕はそう思っている。
だから、僕はあなたにも「好きを貫くこと」を諦めないでほしいと思う。
これからは労働がオワコンになり「遊び」の時代になる。
そこでは、「大人」になってしまった退屈な人は価値を生まない。バカ丸出しでボケ続ける「子ども」こそが魅力を放っていく。お金より大切な共感や応援を得るようになってくる。
人生は短い。せっかくなので、人を揶揄したり、揚げ足をとったりして、舞台の袖から石を投げる人生はやめにしよう。舞台のド真ん中に立ち、堂々とハッタリをかまして生きていこう。
できないことは、何もない。
さあ、行動だ。
「ハッタリ」を武器に成長する方法はこちら
「ハッタリ」と聞くと、つい「ウソ」や「騙す」といったネガティブなイメージを抱きますが、堀江さんに言わせれば“自分を突き抜けた存在にする”ためのツールなんだとか。
ハッタリをかまして、それを実現させるために努力することを繰り返すことで圧倒的に成長できると言います。
堀江さんの『ハッタリの流儀』を糧にして、自分の成長スピードを底上げしましょう!
『ハッタリの流儀』の特設サイトはこちら
光本勇介さんの『実験思考』で実施された「価格自由」の取り組みが『ハッタリの流儀』でも採用されています。
本を定価以上だと感じたら、その「気持ち」を支払えるこのサービス。リターンには「堀江貴文による一斉コンサル」「堀江貴文とLINE交換」など、堀江さんと実際に話すチャンスもあります。
「ハッタリをかまして、行動していきたい」という人はぜひのぞいてみてください!
ビジネスパーソンインタビュー
またスゴいことを始めた前澤さんに「スケールの大きい人になる方法」を聞いたら、重たい宿題を出されてしまいました
新R25編集部
【不満も希望もないから燃えられない…】“悟っちゃってる”Z世代の悩みに共感する箕輪厚介さんが「幸せになる3つの方法」を伝授してくれた
新R25編集部
「実家のお店がなくなるのは悲しい… 家業を継ぐか迷ってます」実家のスーパーを全国区にした大山皓生さんに相談したら、感動的なアドバイスをいただきました
新R25編集部
「俯瞰するって、むしろ大人ではない」“エンタメ鑑賞タスク化してる問題”に佐渡島庸平が一石
新R25編集部
社内にたった一人で“違和感”を口にできるか?「BPaaS」推進するkubell桐谷豪が語るコミットの本質
新R25編集部
【仕事なくなる?そんなにすごい?】“AIがずっとしっくりこない”悩みへのけんすうさんの回答が超ハラオチ
新R25編集部