ビジネスパーソンインタビュー

「ハッタリ」は、覚悟という名の信用。大きな成果をもたらす人生の最高奥義だ

堀江貴文著『ハッタリの流儀』より

「ハッタリ」は、覚悟という名の信用。大きな成果をもたらす人生の最高奥義だ

新R25編集部

2019/07/09

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起業家・堀江貴文が突出した存在になれた理由。

それは「大きなハッタリをずっとかましてきたからだ」と堀江さんは言います。

プロ野球の球団やフジテレビの買収、選挙に出馬、ロケット打上げなど、まわりから無謀とも言われるチャレンジをして、日本中にホリエモンという名を知れ渡らせました。

そんな堀江さんの著書『ハッタリの流儀』では、みんなが腰を抜かすようなことを言いつづけ、それに挑みつづけることで、自分の株を上げる方法が語られています。

同書より、自分の価値を上げる堀江さんの「ハッタリ術」を3記事でお届けします。

まずは自分にハッタリをかませ

ハッタリをかます人には共通点がある。それは「根拠のない自信」を持っているというところだ。君から見たら能天気なバカかもしれない。

ハッタリ人間たちは、

「やったことはないけれど、きっと自分だったらできるはず」だと信じている。つまり、他人より先に自分に対してハッタリをかましているのだ。

大学を中退して起業する直前、IT企業でアルバイトをしていたときのことである。個人で仕事を請け負うチャンスがやってきた。

「堀江くん、オラクルのWEBシステムを制作する案件があるんだけど、会社を通さずにやってみない?」

案件を紹介してくれたのは、仕事でやり取りしたことがあった人だった。

やります! やらせてください

僕は、“いつもの通りに”即答した。

オラクルというのは、データベースを提供している世界トップの企業である。

このとき僕は、オラクルのデータベースなど使ったことがなかったし、データベースサーバーのこともよくわからなかった。

しかし、僕は「やりたい」という直感に従い、涼しい顔で快諾した。そしてその足ですぐに書店に行き、参考書を何冊も買い漁った。

ハッタリをかましてとりあえず請け負ってしまえば、あとは何とか実現できてしまうものである。必要な情報や知識は、必死に取り組んでいるうちに必ず後からついてくるのだ

結局僕は、ひたすら勉強しながら、何とかシステムを作り上げることができた。

そして、さも当然のことのように、何食わぬ顔で納品したのだ。

ハッタリをかまして受けたこの仕事で、僕はわずか数カ月の作業で90万円もの報酬を得ることができた。当時、時給1200円のアルバイトだった僕にとって、これは大きな衝撃であった。

僕が後に起業を決断したのは、この体験が根底にある。

「自分ならきっとできる」とハッタリをかまそう

実は、僕がインターネットに出合ったのも、小さなハッタリがきっかけだ。

今でこそ誰もが知っているアップル・ジャパンという会社が、六本木ヒルズではなく、まだ千駄ヶ谷に全面ガラス張りのビルを構えていた頃のことだ。

僕は、月に1回そこに出入りしていた。アルバイト先の会社が、アップル社の開発者向けパソコン通信サービスの運営を担当していたからだ。

ある日、定例ミーティングの席で、アップルの担当者からこんな打診を受けた。

うちのホームページを作ってくれない?

1994年の暮れの話である。当時、「ホームページを作る」という行為が即座にイメージできないのは、僕だけではなかったはずだ。

内心かなり焦ってはいたものの、決してそれを顔には出さなかった。

そして当然、「ああ、あのことですね」といった口調で、自信満々にこう答えた。

わかりました、ちょっと作ってみますね

1994年というのは、パソコン通信からインターネットへ移行する過渡期にあたる。インターネットについての一般的な認知や普及は、ほとんど進んでいなかった。

僕は会社に戻るなり、大急ぎでホームページについて調べまくった。

先輩に聞いたり、書店で買い込んだ関連書籍を読み漁ったりしていくうちに、僕の心はどんどん高揚していった。

こ、こんな世界があったのか! そこには、圧倒的に自由な世界が横たわっていた。

僕はこうして持ち前のハッタリをかますことで、誰よりも早くインターネットに出合うことができた。

ハッタリをかましてその後で辻褄を合わせること」は、あらゆる場面で大きな成果をもたらしてくれる。僕はこれを、人生の最高奥義だと思っている。

僕は「ハッタリ」と「その後の辻褄合わせ」によって、大切な局面において人生を大きく前進させ続けてきた。

ただ、「ハッタリをかませ」と聞くと、多くの人は、外に向かって虚勢を張ることを想像するだろう。

確かに外に向かってハッタリをかますのは大切なことだ。しかし、いきなり外に向かってハッタリをかませられる人など、そう多くはいないだろう。

その前に、まずは自分自身に向かって「自分ならきっとできる」とハッタリをかまそう。

パクってパクってパクりまくる

今の時代、いざやってみればできないことなんてほとんどない。

昔は情報が少なく正解がわからないことがたくさんあったから、どう勉強すればいいかすらわからなかった。

しかし今やインターネットで検索すれば、その分野で大きな成果を上げている人がいくらでもノウハウを公開している。

起業の仕方、動画の編集、オンラインサロンの開き方、ベストセラーの出し方、その成功ノウハウが溢れている。

たとえばダイエットの方法を探る場合は、「短期間で体重を落とした人の方法論」を探っていくことになるだろう。

営業の方法を調べるならば、「自分が売りたいものと同じ分野で、最も高い売上を誇っている人のノウハウ」から調べ上げていく。

英語の勉強法なら、「最も短期間のうちに、たとえばTOEICの点数を上げた人のやり方」からリサーチするといった具合である。

早く成功したければ、最も効果的に成果を上げた人の方法論から取り入れていくべきなのは当然のことだ。

昔と違ってSNS時代には情報は公開すればするほど、公開した人のもとにも情報が集まる。だから情報は出し惜しみされなくなってきた。

人類史上初、成功ノウハウがタダ同然で手に入る時代。ノウハウの価値は下がり、あとはやるか、やらないかだけ。つまり、行動する人が最高に得をする時代なのだ。

人の真似なんてしたくない」とか「自分のスタイルと違う」といった変なプライドを持っている人はかなりもったいない。

「この人、いいな」と思ったら、どんどん真似することだ。じっくり観察し、それと同じことをやってみる。

すでに上手くいっている方法をパクるのは基本中の基本だ。大して才能もない人間が、机の前であーだこーだ考えている時間ほど無駄なものはない。

僕のメルマガ「堀江貴文のブログでは言えない話」は、2010年2月に開始して10カ月で早くも会員が1万人を突破。以降もじりじりと会員数を伸ばし続け、今では2万人を優に超える会員数を誇っている。

しかし、この有料メルマガというビジネスモデルは、何も僕が思いついたことではない。

人気のある有料メルマガを購読し、メルマガの構成はどうなっているのか、どういう企画が好評なのかをじっくり観察。それを真似て、自分のメルマガに取り入れたというわけだ。

僕は真似と改良を繰り返している。

僕が運営するオンラインサロン「堀江貴文イノベーション大学校(HIU)」の前身である「堀江貴文サロン」は、勝間和代氏の運営する「勝間塾」や、岡田斗司夫氏の「FREEex」などを参考にした。そこに数々の改良を重ね、オープンに至ったわけだ。

そして本書の編集者でもある箕輪くんは僕のオンラインサロンのやり方を丸パクりして軌道に乗せた。

彼がやったことは、ただパクって行動してみたというだけ。

別に箕輪くんは、元々有名人だったわけではない。だから「○○さんだからできる」というのは単なる言い訳にすぎない。ただ「やるか」「やらないか」だけなのだ。

人生、パクり合い。アイデア自体には価値がないのだから、上手くいったやり方はみんなでシェアしていけばいい。

特別な才能や学歴は必要ない。今この世でいいとされている方法を片っ端からパクればいいと考えたら、ハッタリをかます勇気が出てこないだろうか?

ハッタリは「覚悟」という名の「信用」

ハッタリと聞くと、どこか悪いことをしているような気がしてしまう真面目な君に最後に伝えておこう。

ハッタリというのは、相手に大きな驚きを与えて気持ちを引きつけるのと同時に、信用を得るためのツールでもある。

信用というのは、他の人があなたをどう評価するかであり、不確実で主観的なものである。だから、相手に信用してもらうためには、「これだけの価値が自分にはあります」と、積極的にアピールしていく必要がある。

このときに、あなたを大いに助けてくれるのが、「ハッタリ」なのだ。

大学時代、僕はある会社のインターネット事業部でアルバイトをしていた。そこでも僕は、いつだって強気にハッタリをかましていた。

技術的に可能かどうかもわからない案件を引き受けては書店に走り、専門書を読み込んで対応する。そんなことばかりだった。

それは、起業した後も、まったく変わらない。

当時、オン・ザ・エッヂでは、ある人に非常勤の技術顧問を務めてもらっていた。

月額15万円という、起業したてにしては結構な額の顧問料ではあったが、技術顧問がいるということが、胎動期の会社を大きく飛躍させる圧倒的な原動力となっていたのだ。

その頃僕は、「技術力の高いWEB制作会社」を標榜して会社を運営しており、あちらこちらに積極的な売り込みをかけていた。

技術力があるので何でもできますよ」というスタンスだ。

正直なところ、それは完全なるハッタリであった。

実際には、そこまで技術力があったわけではなく、クライアントからの要望の多くを、無理難題のように感じていた。その仕事をやるにはどの技術が必要なのかさえわからない、そんな依頼も数多くあった。

それでも僕は、「できません」とは決して言わなかった。

大丈夫です。できますよ

と、臆面もなく答え、仕事をすべて引き受けた。

そして、仕事を受けると、すぐさま会社に飛んで帰り、技術顧問に連絡。「こういう依頼があったんですけど、どうしたらいいですか?」と、今後の進め方を事細かに確認する。

対応の方針さえわかったら、あとは書店に飛んでいって、それを実現するために必要な技術を専門書で調べ、必死に手を動かすだけだった。

これは、かなり危なっかしいやり方に見えるかもしれない。しかし、この方法は功を奏し、受けた案件は、すべて無事に完成させることができた。

こうして、オン・ザ・エッヂは競合他社では受けられなかった仕事をどんどん受注し、守備範囲を大きく広げていった。

これこそが、僕の会社が他社を抑えて、ありえない角度の成長カーブを描いて急伸することができた最大の秘訣である。

ここでいう信用とは「できます」と断言する「覚悟」のことを言う。

僕はいつも大量の案件を抱えているから、多くの知り合いに仕事を投げまくる。その際に「できるかわかりません」「検討します」とレスをしてくる人には正直冷めてしまう。

しかし元気よく「やります」「できます」と答える人にはまたお願いしようと思う。

ハッタリとはできると言い切って、辻褄を合わせる「覚悟」のことを言うのだ。

そして、それが10も100も積み重なると「信用」に変わる。

「ハッタリ」を武器に成長する方法はこちら

「ハッタリ」と聞くと、つい「ウソ」や「騙す」といったネガティブなイメージを抱きますが、堀江さんに言わせれば“自分を突き抜けた存在にする”ためのツールなんだとか。

ハッタリをかまして、それを実現させるために努力することを繰り返すことで圧倒的に成長できると言います。

堀江さんの『ハッタリの流儀』を糧にして、自分の成長スピードを底上げしましょう!

『ハッタリの流儀』の特設サイトはこちら

光本勇介さんの『実験思考』で実施された「価格自由」の取り組みが『ハッタリの流儀』でも採用されています。

本を定価以上だと感じたら、その「気持ち」を支払えるこのサービス。リターンには「堀江貴文による一斉コンサル」「堀江貴文とLINE交換」など、堀江さんと実際に話すチャンスもあります。

「ハッタリをかまして、行動していきたい」という人はぜひのぞいてみてください!

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