ビジネスパーソンインタビュー
マーケターがやりがちな“無意味な仕事”とは?
いいたかゆうたが「激務マーケターから抜け出したいなら“販促”を考えるな」と主張するワケ
新R25編集部
多忙を極めるマーケターの仕事。
「忙しいわりに、なぜか仕事が進んでいない…」
こんな謎の現象が起こることってありませんか?
一体何がマーケターの時間を奪っているのでしょう…
その答えを教えてもらうためにお呼びしたのは、マーケターの仕事を知り尽くすこの方。
マーケターのためのWebメディア「ferret」の元編集長でもあり、これまでに100社以上のコンサルティング経験を持つ、いいたかゆうたさんです。
テーマは、マーケターの時間を奪う作業の話から、マーケターが効率的に成果を出すために考えるべきこと、そのための時間の使い方の話へ。
「たくさん仕事をしているのに、成果を出せない…」と悩むマーケターが陥りがちな“悪い思考のクセ”が明らかになりました…
〈聞き手:福田(新R25編集部)〉
「“っぽい”仕事は無意味」マーケターがやりがちな意味のない作業
福田
「マーケターは激務」と聞きますが…今回はその原因を探りたく。
なぜ業務量に追い込まれるマーケターが多くいるのでしょうか?
いいたかさん
うーん…
ひたすら“販促”のことばっか考えてるからじゃないですかね?
福田
え…マーケターならそれが当然じゃないんですか?
いいたかさん
いや。
本来のマーケティングの仕事って、顧客の問題を見つけて、市場を把握して、「どういうソリューションを提供すれば顧客が幸せになれるか」を考えて、「じゃあ販促どうしようか」までを一気通貫でやらなきゃいけないんですよ。
なのに今って、「顧客の幸せ」をすっ飛ばして「販促どうしよう」ばっかになっちゃってる。
福田
言われてみればたしかに…
いいたかさん
で、数十時間以上とかかけて、いかにも顧客に寄り添ったようなそれっぽいカスタマージャーニーを引くんだけど…
“っぽい”だけなんですよ、全部。
き、厳しい…
いいたかさん
でもじつはこれって、マーケターの問題じゃなくて企業の問題なんですよね。
福田
と言うと?
いいたかさん
会社のトップ層が市場と商品と予算を決めて「そのなかでやってね」って言われたら、そりゃあマーケターは顧客の幸せよりも顧客数を追うよねと。
「あと15件足りない。よし、とりあえずアポ取れ!」みたいになった瞬間に、顧客を不幸せにしてる。
多くの企業が“自社ファースト”だから、“っぽい”だけのマーケターが増えちゃうんです。
いきなりマーケターが抱えるジレンマの本質に辿り着いた
福田
そこから脱するためにはどうしたらいいんでしょう?
いいたかさん
超シンプルに、顧客を見ればいいんですよ。
「顧客が何に悩んでいるのか?」ということに深く向き合って、顧客が本気で解決したい課題にまっすぐアプローチする。
そしたら“マーケターっぽい”無駄な作業からは解放されるはずです。
いいたかさん
SEOでの集客を例に説明してみましょう。
たとえば「シャンプー」を紹介するSEO記事をつくるなら…
※SEO記事とは…検索エンジンで上位表示されることを目的とした記事のこと。SEOは「Search Engine Optimization」の略で、検索エンジン最適化を意味しています。
いいたかさん
「シャンプー」というみんなが検索するようなキーワードを狙うよりも、「シャンプー 乾燥肌」みたいな細かいキーワードを狙って記事をつくったほうが、“本気で悩んでいるユーザー”に興味を持ってもらえる。
これはわかりますよね?
福田
本気で困ってる人は、パーソナルな悩みも入れて検索するから?
いいたかさん
そうです。
でも顧客理解が浅いマーケターは、とりあえず「シャンプー おすすめ」とか「シャンプー 人気」みたいに検索する大量の人を狙って、「なんかいいシャンプーないかな〜」くらいの“浅い悩みのユーザー”しか集まらないような記事をつくるんですよ。
それが、成果にはつながらない、“マーケターっぽい”無駄な作業になってしまうんです。
やっちゃいがち
いいたかさん
つまり、成果を出せず激務に押しつぶされてしまう人は、“本当の顧客”を見極められていない。
販促だけのために大掛かりな施策を手掛けようとするから、時間がいくらあっても足りないんです。
一人ひとりの顧客の課題にしっかり向き合う時間を取れれば、最短距離で成果につながるアクションができると思うんですよね。
マーケターがもっと顧客に向き合うためにツールは役立つのか?
福田
顧客に深く向き合うために、時間の使い方を改めないといけないなと思いました…
でも最近では“マーケターの作業を代行してくれる”テクノロジーも発達していますよね。
SEOを例に挙げると、もう記事の執筆なんかも必要ないかもしれません。
いいたかさん
「ChatGPT」とかも出てきましたからね…
まあ、もちろん人にしかできないことだってありますよ。たとえば感情が含まれるコンテンツとかだと、体験談って人それぞれなので。
ただ今後は分析から広告運用まで、SEOに関わることの多くはAIで代替できるようになるんじゃないですかね。
福田
もしそういう“こなす作業”だけテクノロジーが代替してくれたら、もっと顧客に向き合って、人間の感情や体験がのったコンテンツをつくることに時間を割けるようになるんじゃないでしょうか?
いいたかさん
なると思うし、それ自体はポジティブだと思うんですけど…
気になるのは、ツールの精度ですよね。
僕たちがその作業を手放しても、本当に問題ないレベルにあるのか。
福田
そこは僕もコンテンツを制作する身として気になってました。
じつは今日、SEO運用で発生する作業時間を大きく削減できる「SEARCH WRITE(サーチライト)」というツールのご担当者に来ていただいてまして。
SEARCH WRITE
SEARCH WRITE(サーチライト)は、SEO成果の可視化・分析・施策立案からタスク管理までを総合的にできるSEO対策支援ツールです。自
知識がなくてもすぐに使えて、成果を最大化させられるSEOツール
福田
このツールを触りながら、今どこまでSEOの作業時間を減らすことができるのかを見せてもらいましょう。
というわけで、株式会社PLAN-Bの松本健吾さんにレクチャーいただきます
松本さん
今日はよろしくお願いします!
さっそくですが「SEARCH WRITE」を活用して、SEOの一般的な流れである「キーワード選定」→「コンテンツ設計」→「施策管理・成果計測」でどのように効率化を図れるかを説明しますね。
効率化ポイント① キーワード分析
松本さん
まずはSEOの最初のステップである「キーワード分析」。
キーワードを1つ登録すると、関連するキーワードを自動で抽出できます。
いいたかさん
キーワードはどこから拾ってきてるんですか?
松本さん
基本的には、グーグルの「サジェスト」や「他の人はこちらも質問」の欄などから取ってきています。
通常おこなうキーワード分析をすべて自動化できるイメージですね。
いいたかさん
なるほど。
松本さん
各キーワードの「検索ボリューム」や「ユーザーの検索意図」なども出てくるので、そこを見れば次に対策するキーワードを迷いなく選ぶことができます。
福田
選ぶために必要な要素がすべて並んでいるんですね。
既にめっちゃ便利だ…
効率化ポイント② 競合分析に基づくコンテンツ立案
松本さん
それから、「競合分析」も効率化できます。
競合コンテンツのタイトル・ディスクリプション・見出しを自動で抽出してくれるので、「必要な文字数」や「含むべき単語」などがわかった状態からコンテンツをつくれるんです。
いいたかさん
この作業、僕やってましたよ(笑)。
すごい。半日ぐらいかかっていた作業を代わりにやってくれるんですね。
松本さん
見出しを見ることで、その先にいるユーザーがどんな課題を持っているのか?という深い理解にも役立てることができるので、ぜひ活用していただきたいですね。
凄すぎて前のめりになっちゃう
効率化ポイント③ タスク管理と定点観測
松本さん
特にチームで運用される方には、「タスクリスト」が便利です。
「新規のキーワード」や「リライト対象のコンテンツ」にチェックを入れるだけでタスクのToDoリストに入るので、リアルタイムで進捗を追えます。
松本さん
コンテンツの公開後は完了タブに移動すると「検索順位」が見れるようになるので、施策ごとの順位変動を誰でも確認できますし…
「いつどんな施策をしたか」の履歴も残るので、「そろそろもう一回リライトが必要そうだな」みたいな感じでライターさんに振り分けることもできます。
いいたかさん
この機能めっちゃいいっすね。
いいたかさん
事例記事のような“SEO上位にはいかないけどコンバージョンが取れる記事”ってあるじゃないですか。
そういう記事をリライトしちゃうような人が使ったらヤバいけど…
そこを精査できる人がこのタスク管理を握れたら、すごい便利な機能だと思います。
松本さん
ありがとうございます。
このタスクリストを起点に各機能への導線があるので、「何をやるべきかがわかりやすい」とSEO担当者からも特にご好評いただいております。
このほかにも、自動化できることはまだまだありまして…
・
サイト全体の動向を把握
「セッション数」「ユーザー数」「新規訪問率」「コンバージョン数」など、サイト運⽤上の主要KPIをダッシュボード化
・
SEOの課題の洗い出し
「SEO評価項目」や「スピード判定」など、自動で内部構造の問題を発見して修正点を提案
・
上位表⽰のしやすさを検討
⾃社ドメインと競合ドメインの「サイトインデックス数」「キーワードインデックス数」を⽐較して、サイトポテンシャル的に上位表⽰しやすいか否かを検討
・
レポート作成
社内振り返り用のレポート(PPT形式)をワンクリックで作成
松本さん
このツールだけで「施策の考案」「コンテンツ制作」「施策管理」「効果検証」まで、効果が出やすいSEO対策を簡単におこなえます。
福田
いや〜…できることが多すぎて、正直びっくりしました…
1コンテンツにかかる労力がかなり省けそうですよね。
いいたかさん
おもろいと思います、これは。
ただ、“ツールに言われた通りに直すだけの人間”にならないことだけは注意しないとな、と思いましたね。
「なぜこれを直したら順位が上がるの?」という理由がわからないままリライトしてたら、機械と変わりませんから。
どっちが機械かわからん状態だ
いいたかさん
僕が若手だったころを思い返しても、泥臭い工程は必要だったと思っていて。
「キーワード分析」や「競合分析」「リライト」…これらの作業の意味と大変さがわかって、初めてツールを使いこなせるようになると思います。
自動化できない“本質的な仕事”は、やっぱり…
いいたかさん
ただ、この「SEARCH WRITE」があるだけで、激務から解放される人、めっちゃいると思いますよ(笑)。
福田
その浮いた時間って、何に使うべきなんですかね?
いいたかさん
ますます顧客にもっと向き合ったほうがいい。
ここはマジで変わらないです。
だってみんながツール通りに動くってことは、究極を言うと世の中のコンテンツが全部一緒になるってことなんですよ。
でも、顧客ってひとりじゃないんで。
いいたかさん
たとえば同じ「鎌倉」で検索してる人でも、それぞれに違う課題を持ってるわけじゃないですか。
「鎌倉の観光名所を知りたい」って人もいれば、「鎌倉の歴史が知りたい」って人もいる。
もしSEOツールが前者の課題を解消するためだけの記事に導いたら、「顧客に向き合ってる記事」とは到底言えないですよね。
福田
たしかに…
いいたかさん
つねに「どういう人が使ったらこのサービスが最高な状態になるのか」を突き詰めることが大事なんですよ。
そこからずらさない意思を持ったうえでこういうツールを使えば、分析とか数字の振り返りとかは格段にやりやすくなると思うんで。
本気で顧客のためになるサービスづくりが加速していくと思いますね。
迷ったらインパクトよりも「顧客」。
頭ではわかっていても、なかなか体現できるマーケターはまだ多くないのかもしれません。
もっと顧客理解に時間を割くために、“こなす作業”を代替してくれるのが「SEARCH WRITE」。
自分でリサーチや仮説検証をしなくても具体的な改善事項がすぐにわかる、SEO担当の救世主となるツールです。
こちらのHPではツール画面を見られるほか、実際にデータをつないで自社サイトの分析までできるのだそう。しかも無料(!)で。
SEO担当はのぞいてみては?
〈取材・編集=福田啄也(@fkd1111)/文=山田三奈(@l_okbj)/撮影=長谷英史(@hasehidephoto)〉
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