「夢に向かってがんばることが、人生を豊かにしてくれる」

「“心技体”で心が一番鍛えづらい」それでも吉田沙保里が気持ちを強く持ちつづけられた理由

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記事提供:Woman type
2018年12月20日(木)、ザ・リッツ・カールトン東京にて日本最大規模の女性活躍アワード『Forbes JAPAN WOMEN AWARD 2018』授賞式(主催:株式会社アトミックメディア 協力:株式会社LiB)が開催された。

『Forbes JAPAN WOMEN AWARD 2018』にゲストとして登壇したのは、レスリング選手兼コーチとして活躍する吉田沙保里さん
レスリング女子で五輪3連覇を果たし、「霊長類最強女子」の異名を持つ吉田さんから、働く女性たちへと送られたメッセージとは?

勝利に近道はなし。とにかく練習あるのみ

――ビジネスでもスポーツでも、勝ち続けるのは大変なことです。吉田さんは、どうしてここまで強いのでしょう? そして、なぜここまで勝ち続けてこられたんでしょうか。

吉田さん(以下、敬称略):私は3歳からレスリングを始めて、家の中に道場がある環境で育ってきました。指導者でもある父はとにかく厳しい人で、レスリングのためなら何でも習わせてくれました。

でも、レスリングに関係なければ、「全部だめ」と言われて。例えば、ピアノが習いたかったんですけれども「ピアノが弾けても強くならん!」と言われたり。そういったことも我慢して、レスリングをやらなきゃいけないという感じで育てられたんです。

あと、とにかく性格も負けず嫌いなので、勝ちたいという強い気持ちでここまで来れたのかもしれません。小さい頃からの積み重ねと、努力と、この性格が、ここまでの記録になったのかなという風に思っています。

――勝つため、成果を出すために必要なのはどんなことなんでしょうか?

吉田:とにかく練習あるのみ。練習をして、自信をつけて、強くなる。最後は気持ちの部分ですかね。

小さいときは本当に、「やらされている」とか、「やらないといけない」みたいな状況で、やるしかなくて強くなっていったという感じでした。でも、自分自身で目標を掲げて、夢を持ち出してから見える景色が変わりましたね

勝つためにはどうしたらいいかということを自分で考えるようになると、またそこからレスリングが楽しくなってきて本当の意味で強くなれたと思います

――「気持ち」が大切だということでしたが、どうやったら気持ちの強さというものを身につけることができるんでしょうか?

吉田:心技体とありますが、心が一番鍛えにくいんですよね。仰るとおり、どうやって鍛えたらいいか分からないものですから。

私の場合は365日、お盆と正月ぐらいしかお休みがない中で、あとは練習、とにかく練習! という中で育ってきたので、自然と心の部分も強くなって、それで根性もついたかもしれない。

これまでレスリングを通していろんな経験をさせてもらって、試合に負けたりもしてどん底に落ちた時でも、また頑張ろうという風に思えたのは、たくさんの方の声援や応援があったからです。

金メダルを取って、勝った姿を見せて、喜んでもらいたいっていう、その一心でした。そういった部分でも、気持ちは強く持てたのかな。1人で戦わないって、大事なことですよ。

私の周囲にも、一緒に戦う仲間がたくさんいて、指導者もたくさんいて、だからこそ頑張れたので。

夢が叶わなくてもいい。夢を追いかけることが人生を豊かにする

――たくさんの方の応援が力になったとおっしゃっていましたが、それ以外にこんなことがモチベーションになりますか? 吉田さんはいつも、どうやって元気を保っていますか?

吉田:物事は繰り返しだって考えることですかね。つらいことがあると、また楽しいことは絶対にやってきますから。

――吉田さんが最も大切にされていることとか好きな言葉だったりとか、ご自身が寄り添えるようなものはありますか?

吉田:夢追人(ゆめおいびと)」という言葉が好きです。自分もずっと、夢を追い続けていたい。夢が広がる限り、人間は頑張れるし、楽しい人生を送ることができます。また、夢が叶わなかったとしても、夢に向かってがんばることそれ自体が、人生を豊かにしてくれると思うんです

――最後に、ここの会場にいらっしゃる特に女性に向けて、メッセージをいただけますか?

吉田:私が言うことじゃないかもしれないですけれど、人生は一度きりなので、自分のやりたいこと、楽しいことを見つけて、笑顔で毎日過ごしていただけたらいいなと思います。

私はレスリングばかりの人生をこれまで歩んできましたけど、これからまだまだ別のことにもチャレンジしていきたい。恋愛も、結婚も、その一つかな。一緒に頑張りましょう!

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