エリック・バーカー著『残酷すぎる成功法則』より

数学者によると、この法則に従えば約90%の確率で最適なパートナーと結婚できます

恋愛
世の中に流通している本の量は数知れず。

その多くはもちろんビジネスパーソンの学びになるものですが、どの本が自分のためになるのか、選ぶことすら難しいですよね…。

そこで新R25では、ビジネスの最前線で活躍する先輩たちに「20代がいいキャリアを積むために読むべき本」というのをピックアップしてもらいました。

それがこの連載「20代の課題図書」。
第2回の推薦者は、起業家のけんすうさん

Twitterで本をオススメすると、その販売数が伸びるとも言われるけんすうさんが選んだのは、エリック・バーカーさんの『残酷すぎる成功法則』。

経験則だけで語られがちな「成功法則」を、科学的なエビデンスをもって解き明かした全米ベストセラー本です。

「親切な人が成功する」「好きな人と結婚すれば幸せ」「名刺を配れば人脈ができる」

これらの一般常識は、本当に正しいのでしょうか。同書から抜粋した3記事を通して、けんすうさんも絶賛する「真の成功法則」を見ていきましょう!
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出会いの定番となったマッチングアプリ。本当に出会えるの?特におすすめのアプリは?など、初心者が気になるあれこれをマッチングアプリの精通者たちに聞きました。

理想の結婚相手を見つける理論

婚活をするとき、いずれどこかでふんぎりをつけなければならない。

でもどの時点で?

よく聞く答えは「この人、というひとに出会ったとき」だ。

だが、次に出会う人がその人を超えないとどうしてわかるのか?

もっと現実的な答えは、「まずまずの人に出会って、婚活にいいかげん疲れたとき」だろうか。

じつは興味深いことに、数学者たちが確率論に基づいてこの難題を解いた

何回デートし、最適な結婚相手をどうやって見つけるかという問題に答えてくれる簡単な法則が見つかったのだ。

それは「最適停止理論」と呼ばれる。

では、自分とぴったり合う人を見つけるために、何人の人と付き合えばいいのか?

数学者でコメディアンのマット・パーカーは著書、『四次元で対処すること』でこう説明する。

まず、あなたが一生のあいだにデートできる人数を予想する。

大ざっぱな推測で大丈夫。

ここではきりのいい100人としておこう。

次に、その数の平方根を求める(計算が面倒なら、スマホのアプリに頼ろう)。

すなわち、ここでは10人だ。

そして、10人目までの交際相手を丁重にお断りする

ただし、10人のなかで1番良かった人を意識に留めておく

それから婚活を継続し、最初の10人中1番良かった人よりいいと思える人に出会ったら、それがあなたの最適な結婚相手だ。

この法則はどの程度正しいかというと、これがかなりの精度だ。

パーカーによると、潜在的配偶者を100人とした場合、約90%の確率で最適な相手をパートナーにできるという。

なかなか面白い話だが、いざ現実となると、誰もこの通りにはしないだろう。

ロマンティックさのかけらもないからだ。

結局は、感じたままに行動するはずだ。それが人間というものだ。

恋愛結婚と見合い結婚、どちらが幸せか

多くの人が、「ソウルメイト」という言葉に惹かれる。

自分にとって理想通りのピッタリな人で、優しくて、完璧で、思いやりがあって、寛容で、いつも親切で、プレゼントもたくさんくれて、おまけにゴミ出しも忘れない。

だが、ソウルメイトなるものが存在するとして、あなたがその人に会える確率は実際どのくらいなのか?

ウェブコミックXKCDのクリエイターで、元NASAのロボット研究家のランドール・マンローが数字をはじきだした。

それによると、ただ1人の完璧な人に出会える確率は、1万回の生涯でたった1回だという。

たしかにこの数字は痛い。

それでも、実際役に立つ情報だ。

というのも、心理学者のアンドレア・ロックハートによると、ディズニーのおとぎ話のような出会いを期待している者は、そうでない者に比べて、現実に直面したときの落胆が大きいからだ。

つまり問題は、私たちが現実を考慮せずに、理想の人を夢見ていることだ。

人生で待ちかまえるさまざまな障害について具体的に考えないので、最適な誰かを見つけ、一緒に生活するための堅実なプランを組み立てることができない。

また、この人と私は「最高に相性がいい」と思ったら、その後、関係を維持するための努力はとくに必要ないと思い込みがちだ。

昔より離婚が簡単になり、選択肢も増えたこの時代、見切りをつけること、すなわち離婚が日常茶飯事になって不思議ではない。

ではどうすればいい?

運命の出会いとは対照的な、見合い結婚について考えてみよう。

いやいや、知らない人と結婚しろと言っているわけではない。

コロンビア大学ビジネススクール教授のシーナ・アイエンガーの研究によると、結婚後1年以内では、恋愛結婚は見合い結婚より満足度が強かった(91点満点中70点対58点)。

これはもっともだ。

しかし結婚後10年を超えると、これが逆転する

見合い結婚での満足度は91点満点中68点と健闘するのに対し、恋愛結婚では40点に下がっていた。

いったい何が起きているのか?

重要な要素の1つは、見合い結婚した2人は、初日から現実に直面せざるを得ないということだ。

恋愛結婚と違って、「私たちはソウルメイトだから」と安心できない。

そのかわり、結婚の喜びが楽々と手に入らないと落胆することもない

見合い結婚したあなたは「赤の他人と一緒になるのだから、私がうまくいくように頑張らないと」とつぶやくだろう。

やがて時を重ねながら、あなたは折にふれて努力する。

実際に結婚生活を送ってきた人間が言うように、うまくやっていくにはそれなりの努力を要するのだ

もしあなたが結婚しているなら“WOOP”で将来を確かめてみる

1人の研究者が、びっくりするほど簡単なシステムをあみ出した。

それはウープ(WOOP)と呼ばれるものだ。

WOOPとは、願い(Wish)、成果(Outcome)、障害(Obstacle)、計画(Plan)の頭文字を取ったもので、仕事や人間関係、運動、減量など、ありとあらゆる目標に適用できる法則である。

これはビジネスでも使える法則だ。

まず、自分の願いや夢をイメージする(「素敵な仕事に就きたい」)。

次に、願いに関して自分が望む成果を具体的に思い描く(「グーグル社で事業部長として働く」)。

それから現実を直視し、目標達成への具体的な障害について考える(「同社の面接を受ける方法がわからない」)。

障害に対処する計画を考える(「グーグル社で働いていて、人事部に連絡してくれる知人をリンクトインでチェックする」)。

WOOPはとても簡単だ。

WOOPは、私たちがあることを最後までやり遂げるか、見切りをつけるかを判断するうえで決め手となる。

だから、「私たちはソウルメイトなの!」と言うかわりに、一歩離れて考えよう。

私の願いは?「完璧な結婚」?

ではその具体的成果は?「争いのない幸せな家庭」?

起こりうる障害はなんだろう。「何を買うかでいつも喧嘩する」?

それに対処するプランがあればいい。

もしこのようにWOOPを試して、愛する人とイケアに買い物に行く元気が湧いてきたら、あなた方夫婦はうまくいっている。

逆に、配偶者と問題を解決する意欲がますます失せてしまったら、残念ではあるが、WOOPによって結婚生活の現実を知り、この先何年かの歳月を無駄にせずにすむかもしれない。

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