ビジネスパーソンインタビュー
なんで格安SIMは安いの?
【2019年】専門家3人が評価!格安SIMおすすめランキング。デメリットも解説
新R25編集部
目次
- 今回レビューしてくれた格安SIMの専門家3人をご紹介!
- 格安SIMとは? 何のために必要なの?
- なんで格安SIMは安いの?
- 格安SIMのメリットとデメリット
- 格安SIMのメリット① 大手キャリアでは実現できない安さ
- 格安SIMのメリット② “2年縛り”がないため、自由度が高い
- 格安SIMのデメリット① 通信容量が多いプランは安くない
- 格安SIMのデメリット②:サポートが弱め
- 格安SIMのデメリット③ 通信速度が遅くなることも
- 専門家3人の評価で格安SIMをランキング化!
- 最終的なランキングはこちら!
- 【1位】Y!mobile(ワイモバイル):実態は大手キャリアと同じなので、全体の質が高い!
- 【1位】UQmobile(モバイル):実態は大手キャリアなので価格は高めだが、質も高い
- 【3位】楽天モバイル:通信品質が高く、通信容量を使い切ってもかなり速い通信が可能
- 【4位】mineo(マイネオ):ユーザーコミュニティが活発で根強いファンが多い
- 【5位】BIGLOBEモバイル:動画や音楽が視聴し放題・通信容量を複数人で分けられるプランも
- 【6位】IIJmio(アイアイジェイミオ):老舗なだけに、全体的にバランスのいいサービスを提供
- 【6位】LINEモバイル:主要SNSが使い放題のプランあり。ソフトバンク回線が特におすすめ
- 【8位】OCN モバイル ONE:スマホとのセット商品がセールでお得に手に入りやすい
- 【8位】nuroモバイル:プランがシンプル。少ないデータ通信なら無料で持てるプランも
- 【10位】DMMモバイル:通信制限がかかっても、通信開始の初速が高速になる機能あり
- 【格安SIM活用法①】通信量を抑え、それに合ったプランを選ぶ
- 【格安SIM活用法②】利用してる大手キャリアと同じ回線を選び、手間を減らそう
- 【格安SIM活用法③】端末との組み合わせで初期費用も抑えよう!
- 【格安SIM活用法④】次世代SIM規格「eSIM」を活用し、大手キャリアといいとこ取りも
- 専門家たちの詳細プロフィール
月々のスマホ料金をビックリするほど安くしてくれるという「格安SIM」。
たとえ興味はあっても、種類が多いうえに違いもわかりづらいため、どの格安SIMを選べばいいのかわからないという人は多いはず。
そんな方に向けて、最良の選択を最短でできるよう、プロによるクロスレビューを新R25がお届け。その名も「新R×R(シン・ランキンレビュー)」!
今回は格安SIMの専門家3人に人気の格安SIMを比較していただき、ランキング化しました。
・おすすめの格安SIM
・速度が速いもの
・格安SIMのデメリット
など、後悔しないための格安SIM情報も聞いています。
今回レビューしてくれた格安SIMの専門家3人をご紹介!
横田英明(よこた・ひであき)
株式会社MM総研 常務取締役 研究部長。IT系シンクタンクMM総研の取締役研究部長。携帯電話・スマートフォン・MVNO、ブロードバンド市場を専門として研究。大手メディアに多数出演するなど、スマホ領域において幅広い知見と経験を持つ
石野純也(いしの・じゅんや)
ケータイジャーナリスト。宝島社にて携帯電話関連のムック本の編集に携わったのちにフリーランスとして独立。通信事業者や携帯メーカーへの取材を重ね、格安SIMをはじめとしたスマホ関連の記事を執筆している
道越一郎(みちこし・いちろう)
市場調査やマーケティング支援をおこなう株式会社BCNのチーフエグゼクティブアナリスト。格安SIM領域を含む、IT・デジタル家電のデータを長年分析しており、ビッグデータに基づいたトレンド分析を得意とする
格安SIMとは? 何のために必要なの?
横田さん
普段使っているスマホには、「SIMカード」という通話やインターネット接続に必要な小さいカードが入っています。
一般的なSIMカードはドコモ、au、ソフトバンクといった「大手キャリア」から発行され、各社の回線が利用できる仕組み。
格安SIMはその格安版。大手キャリアではなく、「MVNO(仮想移動体通信事業者)」と呼ばれる事業者が提供しています。
なんで格安SIMは安いの?
石野さん
格安SIMが“格安”である大きな理由は、自社で通信回線を持たず、大手キャリアの回線を借りてサービスを提供していることにあります。
おかげで土地代や設備費などのコストをカットして、安くサービスの提供ができるんです。
一方で大手キャリアとしても、余っている通信回線を格安SIMの事業者へ割り振れるのでWin-Winの関係が築かれています。
格安SIMのメリットとデメリット
格安SIMのメリット① 大手キャリアでは実現できない安さ
格安SIMのメリット② “2年縛り”がないため、自由度が高い
横田さん
ほとんどの格安SIMは、1年ほど利用すれば解約・乗り換えをしても違約金が発生しないのもメリットですね。
大手キャリアだと2年ごとに来る契約更新月でないと、解約・乗り換えをする際に1万円ほどの違約金が発生します。それがないことで、新しい魅力的なサービスが出たらすぐに移れます。
※2019年9月から大手キャリアも“2年縛り”の軽減を実施
格安SIMのデメリット① 通信容量が多いプランは安くない
石野さん
たくさんデータ通信をする人は要注意。大容量のプランだと、大手キャリアの価格とあまり変わらないかもしれません。
たとえばドコモの20GBまでの通信が可能な「ウルトラデータLパック」は月額6000円。一方、楽天モバイルで24GBまで利用できる「プランLL」は6980円。データ容量の差を考慮しても、ほぼ同水準の価格です。
格安SIMのデメリット②:サポートが弱め
道越さん
格安SIMは値段が安い代わりに、サポートが弱い傾向にあります。大手キャリアのような実店舗がないか、あったとしても少ないので対面での相談が難しい。
また、ネット経由の契約となると初期設定を自分でやることになります。
石野さん
なので、ある程度ガジェットなどに慣れている人向けと言えますね。ただ最近は、IIJmioなどの格安SIM事業者が、簡単に設定ができる専用アプリを提供しています。
昔よりはだいぶとっつきやすくなっているはずです。
格安SIMのデメリット③ 通信速度が遅くなることも
横田さん
格安SIMは大手キャリアから回線を借りているため、利用者たちが同時に通信可能なデータ量が比較的少なく、通信速度が遅いものもあります。
また、利用者が増える「通勤時間に重なる朝」や「ランチタイムの昼」に通信速度が低速化してしまうこともありますね。
専門家3人の評価で格安SIMをランキング化!
今回は3人の専門家に下記の3つの観点から、人気の格安SIMを総合的に評価していただきました。
【評価基準】
①料金料金
プランの安さやプランの豊富さ
②通信速度
通信速度は速いか、一定で安定しているか
③サポート体制
実店舗でのサポート、オンラインサポート体制など
最終的なランキングはこちら!
点数が高かった1位から順に、サービスの特徴を見ていきましょう!
【1位】Y!mobile(ワイモバイル):実態は大手キャリアと同じなので、全体の質が高い!
画像は公式サイトのスクリーンショット
利用回線:
ソフトバンク
特徴:
新規・他社からののりかえ、自宅のインターネット回線とをセットで申し込むことで、月々の利用料金が大幅に割引できる(最大2600円割引)。また、買い物の補償や、雑誌・マンガの読み放題など様々な特典が含まれている「
Yahoo!プレミアム for Y!mobile
」も追加料金なしで利用可能。
料金プラン:
通信容量 | データ通信専用 | データ通信+SMS | データ通信+SMS+音声通話 | |
---|---|---|---|---|
S | 3GB | × | × | 2680円/月 |
M | 9GB | × | × | 3680円/月 |
L | 14GB | × | × | 4680円/月 |
横田さん
実は、ワイモバイルはソフトバンクのサブブランドであるため、実態はいわゆるソフトバンクと同じ。
価格は安いのに、通信速度は大手キャリアと同等なんです。なので通信の質を重視するならとてもおすすめです。
ソフトバンクショップと併設しているY!mobileショップや家電量販店での店舗展開も多いため、スタッフに対面で相談したい人にも便利ですね。
石野さん
ほかの格安SIMと比べるとプランの柔軟性は低く、料金がやや高くなるのはネックですが、品質とのバランスを考えれば納得できるものだと思います。
道越さん
総合すると「少しでも安くしたいけど、大手キャリアの質の高いサービスは捨てがたい」という人に向いてます。
【1位】UQmobile(モバイル):実態は大手キャリアなので価格は高めだが、質も高い
画像は公式サイトのスクリーンショット
利用回線:
au
特徴:
通信容量が余った場合は、翌月に繰り越し可能。自宅のネット回線と合わせて契約することで、月間通信容量の制限がなくなる「ウルトラギガMAX」を月額6060円から利用できる。
料金プラン:
通信容量 | データ通信専用 | データ通信+SMS | データ通信+SMS+音声通話 | |
---|---|---|---|---|
プランS | 3GB | × | × | 1980円/月 |
プランM | 9GB | × | × | 2980円/月 |
プランL | 14GB | × | × | 3980円/月 |
※記載している基本料金は、利用開始月から最大25カ月目までの割引を適用しているもの。それ以降は月額1000円が加算される(
「スマトク割/長期利用割引」「イチキュッパ割」
)
横田さん
auのサブブランドなので実態はauです。そのため料金は一般的な格安SIMより高めですが、通信速度は大手キャリアと同等。
UQの販売店「UQスポット」や家電量販店での展開も多いため、対面で相談したいユーザーには便利です。
道越さん
安定的に高速通信ができるのが最大の魅力。昼休みごろなど、回線が混み合う時間帯であっても通信が遅くなることはほとんどなく、安定している印象です。
大手キャリアのユーザーで、節約金額は少なくても質を落とさず格安SIMへ移行したい人に向いてますね。
【3位】楽天モバイル:通信品質が高く、通信容量を使い切ってもかなり速い通信が可能
画像は公式サイトのスクリーンショット
利用回線:
スーパーホーダイ…ドコモ 組み合わせプラン…ドコモ、au
*2010年10月より、楽天回線を用いたキャリアサービスも開始
特徴:
楽天会員なら月々の利用料が割引に。余ったデータ容量は翌月に繰越し可能で、使い切った場合も、最大1Mbpsの速度でデータ通信が使い放題。月額利用料金の支払い100円につき、1ポイントの楽天スーパーポイントが貯まるのに加え、通話SIMを契約していると楽天市場での買い物でポイント還元率が2倍に。
料金プラン:
〈スーパーホーダイ〉
通信容量 | データ通信専用 | データ通信+SMS | データ通信+SMS+音声通話 | |
---|---|---|---|---|
プランS | 2GB | × | × | 2980円/月(楽天会員:1480円/月) |
プランM | 6GB | × | × | 3980円/月(楽天会員:2480円/月) |
プランL | 14GB | × | × | 5980円/月(楽天会員:4480円/月) |
プランLL | 24GB | × | × | 6980円/月(楽天会員:5480円/月) |
〈組み合わせプラン〉
通信容量 | データ通信専用 | データ通信+SMS | データ通信+SMS+音声通話 | |
---|---|---|---|---|
ベーシックプラン | × | 525円/月 | 645円/月 | 1250円/月 |
3.1GBプラン | 3.1GB | 900円/月 | 1020円/月 | 1600円/月 |
5GBプラン | 5GB | 1450円/月 | 1570円/月 | 2150円/月 |
10GBプラン | 10GB | 2260円/月 | 2380円/月 | 2960円/月 |
20GBプラン | 20GB | 4050円/月 | 4170円/月 | 4750円/月 |
30GBプラン | 30GB | 5450円/月 | 5520円/月 | 6150円/月 |
横田さん
楽天モバイルは通信容量を使い切っても、最大1Mbpsの通信速度で利用できます。ほかのキャリアでは200〜300Kbpsが多いので、かなり速い部類。
メッセージはもちろん、Webブラウジングや地図アプリもストレスなく使用できます。
道越さん
大手キャリアほど店舗数は多くないですが実店舗があるので、初心者が店員へ相談してから契約できる点が強みです。初めての格安SIMでわからないことを対面で聞きたいなら、おすすめです。
石野さん
料金プランは比較的シンプルで分かりやすいです。通信品質もそこそこ高く、対応端末が充実しているため、選びやすい格安SIMと言えますね。
楽天カードユーザーや楽天ショッピングをよく使う人にはもちろんおすすめです。
【4位】mineo(マイネオ):ユーザーコミュニティが活発で根強いファンが多い
画像は公式サイトのスクリーンショット
利用回線:
ドコモ、au、ソフトバンク
特徴:
繰り越したデータ容量を特定のユーザーとシェアできる「
パケットシェア
」、余ったデータ容量を「パケット貯蔵庫」経由で全国のユーザーとシェアできる「
フリータンク
」など、パケットを交換できる制度が豊富。mineoユーザー限定のコミュニティ「
マイネ王
」には、ユーザーによる質問やレビューが投稿されている
料金プラン:
〈ドコモ〉
通信容量 | データ通信専用 | データ通信+SMS | データ通信+SMS+音声通話 |
---|---|---|---|
500MB | 700円/月 | × | 1400円/月 |
3GB | 900円/月 | × | 1600円/月 |
6GB | 1580円/月 | × | 2280円/月 |
10GB | 2520円/月 | × | 3220円/月 |
20GB | 3980円/月 | × | 4680円/月 |
30GB | 5900円/月 | × | 6600円/月 |
〈au〉
通信容量 | データ通信専用 | データ通信+SMS | データ通信+SMS+音声通話 |
---|---|---|---|
500MB | 700円/月 | × | 1310円/月 |
3GB | 900円/月 | × | 1510円/月 |
6GB | 1580円/月 | × | 2190円/月 |
10GB | 2520円/月 | × | 3130円/月 |
20GB | 3980円/月 | × | 4590円/月 |
30GB | 5900円/月 | × | 6510円/月 |
〈ソフトバンク〉
通信容量 | データ通信専用 | データ通信+SMS | データ通信+SMS+音声通話 |
---|---|---|---|
500MB | 790円/月 | × | 1750円/月 |
3GB | 990円/月 | × | 1950円/月 |
6GB | 1670円/月 | × | 2630円/月 |
10GB | 2610円/月 | × | 3570円/月 |
20GB | 4070円/月 | × | 5030円/月 |
30GB | 5990円/月 | × | 6950円/月 |
※このほかに、回線が混雑する時間帯に速度が遅くなる代わりに料金が安くなる「
エココース
」もある
横田さん
格安SIMを利用するために本来は必要な手続き「SIMロック解除」が不要です。そのため面倒な手続きを避けたい人にはおすすめですね。
ユーザーコミュニティ「マイネ王」でのユーザー同士の交流が盛んで、掲示板上でわからないことが聞きやすい環境にあります。運営からの情報発信も多く、根強いファンが多いです。
石野さん
料金プランが細かく用意されているうえに、サービス・オプションが豊富なので自分好みの契約にしやすいです。
通信品質は格安SIMのなかでは比較的いいほうだと思います。
【5位】BIGLOBEモバイル:動画や音楽が視聴し放題・通信容量を複数人で分けられるプランも
画像は公式サイトのスクリーンショット
利用回線:
ドコモ、au
特徴:
YouTube、AbemaTV、Facebook Messengerなど動画・音楽配信サービスをデータ通信量の制限なしで利用できる「エンタメフリープラン」を月額480円(税別)から利用できる。6GB以上のプランで契約すると、全国約8万スポットで使えるWi-Fiサービス「BIGLOBE Wi-Fi」も利用可能。
料金プラン:
通信容量 | データ通信専用 | データ通信+SMS | データ通信+SMS+音声通話 | |
---|---|---|---|---|
1ギガ音声通話スタートプラン | 1GB | × | × | 1400円/月 |
3ギガプラン | 3GB | 900円/月 | 1020円/月 | 1600円/月 |
6ギガプラン | 6GB | 1450円/月 | 1570円/月 | 2150円/月 |
12ギガプラン | 12GB | 2700円/月 | 2820円/月 | 3400円/月 |
20ギガプラン | 20GB | 4500円/月 | 4620円/月 | 5200円/月 |
30ギガプラン | 30GB | 6750円/月 | 6870円/月 | 7450円/月 |
横田さん
ドコモ回線とau回線に対応し、1~30GBまで幅広いプランを展開しています。それだけでなく、エンタメフリープランという普段使いするエンタメアプリが使い放題になるオプションがあるのも魅力です。
2キャリア対応かつ幅広いプランから最適なものが選べて、オプションでカスタマイズもできるので、プランの柔軟性が高い事業者と言えるでしょう。
道越さん
プランの通信容量を複数人で分け合える「シェアSIM」に対応してるので、家族や複数端末での利用に向いています。
たとえば4人家族で「30ギガプラン」を契約し追加でシェアSIMカードを3枚発行することで、30GBの通信容量を家族全員人でシェアできます。
追加可能な枚数は4枚なので、最大5端末まで。1つの契約で大容量をムダなく利用したいならおすすめです。
【6位】IIJmio(アイアイジェイミオ):老舗なだけに、全体的にバランスのいいサービスを提供
画像は公式サイトのスクリーンショット
利用回線:
ドコモ、au
特徴:
どのプランも複数枚のSIMを発行できるため、通信容量をシェアすることで利用料を削減できる。(ミニマムスタートプラン、ライトスタートプランでは最大2枚、ファミリーシェアプランなら最大10枚まで)また、全国15万カ所以上のWi-Fiスポットが月額362円で利用できる「
IIJmio WiFi by エコネクト
」も併用すればさらに通信容量の節約が可能。
料金プラン:
〈ドコモ
〉
通信容量 | データ通信専用 | データ通信+SMS | データ通信+SMS+音声通話 | |
---|---|---|---|---|
ミニマムスタートプラン | 3GB | 900円/月 | 1040円/月 | 1600円/月 |
ライトスタートプラン | 6GB | 1520円/月 | 1660円/月 | 2220円/月 |
ファミリーシェアプラン | 12GB | 2560円/月 | 2700円/月 | 3260円/月 |
〈au
〉
通信容量 | データ通信専用 | データ通信+SMS | データ通信+SMS+音声通話 | |
---|---|---|---|---|
ミニマムスタートプラン | 3GB | × | 900円/月 | 1600円/月 |
ライトスタートプラン | 6GB | × | 1520円/月 | 2220円/月 |
ファミリーシェアプラン | 12GB | × | 2560円/月 | 3260円/月 |
道越さん
老舗の格安SIMだけに、全体にバランスの取れたサービスを提供しています。回線が安定しており、安心感があります。
また、利用期間が2年以上のユーザーを対象に、「長得IIJmioプレミアム特典」というキャンペーンを実施しています。
これは各種オプションが永年無料になり、1GBのデータ追加クーポンが年3枚まで配布されるもの。これから長く利用する予定があるならお得になりますね。
石野さん
料金は比較的安くサポートもしっかりしていますが、最近は通信速度が低下しているという声も聞くので、そこがネックかもしれません。
特にお昼休みには1Mbpsを大きく下回ることがあり、Webがまともに表示できないことがあるのは要改善といえます。
【6位】LINEモバイル:主要SNSが使い放題のプランあり。ソフトバンク回線が特におすすめ
画像は公式サイトのスクリーンショット
利用回線:
ドコモ、au、ソフトバンク
特徴:
コミュニケーションフリープランのほかにも、通信容量がカウントされないプランが充実している。LINEのみの通信容量を消費しない「LINEフリープラン」は月額500円から利用でき、コミュニケーションフリープランに加えてLINE MUSICの通信もカウントされなくなる「MUSIC+プラン」は月額1810円から利用可能。また、格安SIMの多くが対応していない、LINEのID検索に
対応している
料金プラン:
通信容量 | データ通信専用 | データ通信+SMS | データ通信+SMS+音声通話 | |
---|---|---|---|---|
LINE フリープラン | 1GB | 500円 | 620円 | 1200円 |
コミュニケーション フリープラン(※1) | 3GB | × | 1110円 | 1690円 |
5GB | × | 1640円 | 2220円 | |
7GB | × | 2300円 | 2880円 | |
10GB | × | 2640円 | 3220円 | |
MUSIC+ プラン(※2) | 3GB | × | 1810円 | 2390円 |
5GB | × | 2140円 | 2720円 | |
7GB | × | 2700円 | 3280円 | |
10GB | × | 2940円 | 3520円 |
※1:LINE、Twitter、Facebook、Instagramの利用については、データ通信容量を消費しないプラン
※2:LINE、Twitter、Facebook、Instagramの利用に加え、LINE MUSICの大半の利用にデータ通信容量を消費しないプラン
石野さん
ドコモ、au、ソフトバンクの3回線が利用できますが、ソフトバンクのグループ会社が運営していることもあり、特にソフトバンク回線の通信品質がいい印象です。
あえてほか2社の回線を選ぶ理由はあまりありません。同じくソフトバンク傘下のワイモバイルより料金は一回り安く、お得感がありますね。
道越さん
格安SIMのデメリットである、「LINEのID検索ができない問題」をクリアしています。
また、LINEを含めた主要SNSの通信量がカウントされないプランがあるので、SNSヘビーユーザーにはおすすめしたい格安SIMのひとつですね。
【8位】OCN モバイル ONE:スマホとのセット商品がセールでお得に手に入りやすい
画像は公式サイトのスクリーンショット
利用回線:
ドコモ
特徴:
1回10分までの通話がかけ放題のプラン、よくかける3つの番号への通話が無料になるプラン、どちらもセットになるプランなど、電話に関するオプションが豊富。全国に8万7000カ所あるWi-Fiスポット「OCN モバイル ONE アクセスポイント」を追加料金なしで使うことができる(
2019年9月時点
)。
通信容量 | データ通信専用 | データ通信+SMS | データ通信+SMS+音声通話 | |
---|---|---|---|---|
1GB/月コース | 1GB/月 | × | × | 1180円/月 |
3GB/月コース | 3GB/月 | 880円/月 | 1000円/月 | 1480円/月 |
6GB/月コース | 6GB | 1380円/月 | 1500円/月 | 1980円/月 |
10GB/月コース | 10GB | 2280円/月 | 2400円/月 | 2880円/月 |
20GB/月コース | 20GB | 3800円/月 | 3920円/月 | 4400円/月 |
30GB/月コース | 30GB | 5380円/月 | 5500円/月 | 5980円/月 |
横田さん
ECサイト「goo simseller」では端末と格安SIMがセットになった「スマホセット商品」のセールが頻繁におこなわれていて、端末を安く手に入れたいユーザーからの厚い支持を得ています。
格安SIMへの移行に合わせて端末を変えるつもりなら、要チェックです。
また、「MUSICカウントフリー」という追加料金のかからないオプションに申し込めば、SpotifyやLINE MUSICなどの音楽配信サービスを利用しても、通信容量にカウントされなくなるのでお得です。
石野さん
NTTグループの格安SIMですが、ドコモのサブブランドというわけではなく、通信品質は一般的な格安SIMレベルです。とはいえ通信会社が運営していることもあり、比較的速度は安定している印象です。
ただ、実店舗がないため、サポートは大手キャリアと比べると手薄と言わざるを得ません。
【8位】nuroモバイル:プランがシンプル。少ないデータ通信なら無料で持てるプランも
画像は公式サイトのスクリーンショット
利用回線:
ドコモ、au、ソフトバンク
特徴:
格安SIMの使い勝手を手軽に試せる「お試しプラン」が用意されている。このプランは通信容量は0.2GB、最低利用期間は0日、解約金0円、プラン変更も可能。また、当月分のデータ通信容量を使い切ってしまった場合、翌月分のデータ容量を使える「
データ前借りプラン
」がある。
料金プラン:
〈ドコモ〉
通信容量 | データ通信専用 | データ通信+SMS | データ通信+SMS+音声通話 | |
---|---|---|---|---|
お試しプラン | 0.2GB | 300円/月 | 450円/月 | 1000円/月 |
Sプラン | 2GB | 700円/月 | 850円/月 | 1400円/月 |
Mプラン | 7GB | 1500円/月 | 1650円/月 | 2200円/月 |
Lプラン | 13GB | 2700円/月 | 2850円/月 | 3400円/月 |
〈au〉
通信容量 | データ通信専用 | データ通信+SMS | データ通信+SMS+音声通話 | |
---|---|---|---|---|
お試しプラン | 0.2GB | 500円/月 | 650円/月 | 1200円/月 |
Sプラン | 2GB | 780円/月 | 930円/月 | 1480円/月 |
Mプラン | 7GB | 2100円/月 | 2250円/月 | 2800円/月 |
Lプラン | 13GB | 2980円/月 | 3130円/月 | 3680円/月 |
〈ソフトバンク〉
通信容量 | データ通信専用 | データ通信+SMS | データ通信+SMS+音声通話 | |
---|---|---|---|---|
お試しプラン | 0.2GB | 500円/月 | × | 1200円/月 |
Sプラン | 2GB | 980円/月 | × | 1680円/月 |
Mプラン | 7GB | 2100円/月 | × | 2800円/月 |
Lプラン | 13GB | 2980円/月 | × | 3680円/月 |
石野さん
基本の料金プランは容量ごとに3種類とシンプルな設計。
さらに大手キャリアから乗り換える際に「SIMロック解除」の手続きなしで端末をそのまま使えるので、とりあえずラクに乗り換えたい人には便利だと思います。
道越さん
月間500MBまで無料の「0SIM」があるのが特徴。少ないデータ通信であれば、維持費がかからずスマホを持てます。
お試しプランと合わせて、「まずは格安SIMを試してみたい」という人が触ってみるのにいいのでは。
横田さん
ただ、通信速度やサポートの面では若干不安な面があるように思います。
【10位】DMMモバイル:通信制限がかかっても、通信開始の初速が高速になる機能あり
画像は公式サイトのスクリーンショット
利用回線:
ドコモ
特徴:
決められた容量を超えてしまいデータ通信が低速になった際も、通信開始直後のみ高速通信ができる「バースト機能」がある。そのため通信容量を使い切ってしまっても、容量を追加せずに済むケースも。また、SIMカード3枚まで通信容量をシェアできる「シェアコース」が用意されている。
※2019年8月27日時点で新規の申し込み受付は終了
料金プラン:
通信容量 | データ通信専用 | データ通信+SMS | データ通信+SMS+音声通話 |
---|---|---|---|
ライト(※) | 440円 | × | 1140円 |
1GB | 480円 | × | 1260円 |
2GB | 770円 | × | 1380円 |
3GB | 850円 | × | 1500円 |
5GB | 1210円 | × | 1910円 |
7GB | 1860円 | × | 2560円 |
8GB | 1980円 | × | 2680円 |
10GB | 2190円 | × | 2890円 |
15GB | 3280円 | × | 3980円 |
20GB | 3980円 | × | 4680円 |
※通信速度が落ちる代わりに安く利用できるプラン
道越さん
低価格にこだわり、料金プランが非常に細かく用意されている格安SIMです。
月額250円でSNSの利用による通信容量をカウントしない「SNSフリー」のオプションもあるので、ほとんどSNSしか利用せず、とにかく安く使いたいのであればおすすめです。
石野さん
2019年9月1日にDMM社から楽天モバイルに事業移管されています。
そのため支払い金額に対して最大で11%の楽天スーパーポイントが付与されるようになりました。楽天ユーザーであれば、楽天モバイルだけではなくこちらも検討に値すると思います。
横田さん
通信制限がかかってしまってからも通信開始直後のみ高速通信ができる「バースト機能」があるのは魅力です。ただ、ワイモバイルなどの優秀な格安SIMと比較すると、通信速度が若干劣っているかもしれません。
それぞれの格安SIMのサービスが分かったところで、専門家の皆さんに「後悔しない格安SIM攻略法」を教えてもらいました!
【格安SIM活用法①】通信量を抑え、それに合ったプランを選ぶ
横田さん
格安SIMへ移行して最大限スマホの利用料を下げたいなら、1カ月あたりの通信量に合わせてプランを選ぶことが必須です。
「My au」「My Softbank」「My docomo」など、大手キャリアのサービスでチェックしておきましょう。
道越さん
通信量を抑えるポイントは、できるだけWi-Fiを活用すること。自宅だけでなく外出時にも積極的にWi-Fiスポットを利用するなどの工夫で、節約しましょう。
おすすめのモバイルWi-Fiを専門ブロガーが厳選!「最大速度」「通信量無制限」に惑わされるな!?|新R25 - シゴトも
ただ速度の速いものを選べばいいわけじゃない
持ち運びできる「モバイルWi-Fi」について、精通している方にこちらで解説していただいています。おすすめの商品も紹介しているので、モバイルWi-Fiに興味がある方はこちらもどうぞ。
【格安SIM活用法②】利用してる大手キャリアと同じ回線を選び、手間を減らそう
大手キャリア経由でスマホを購入した場合、そのキャリア以外のSIMカードが利用できないように制限がかけられています(SIMロック)。
端末にSIMロックがかけられている場合も格安SIMは利用できるんでしょうか?
横田さん
SIMロックがかかっていても、解除の手続きをすればそのままの端末で格安SIMは利用できます。
ただし手続きを少しでも減らしたいなら、今のキャリアの回線を利用している格安SIMを選びましょう。そうすれば解除手続きなしで、ラクに移行できます。
また、Apple Storeなどで購入できる端末には、ロックがかけられていない「SIMフリー端末」もあるので、これから別の回線を使いそうであればそちらも検討しましょう。
【格安SIM活用法③】端末との組み合わせで初期費用も抑えよう!
横田さん
格安SIMへ移行するのであれば、合わせて端末も見直してもいいかもしれません。
日本で主流のiPhoneの新しい機種を買うと8万円ぐらいしますが、型落ちしたiPhoneやAndroid端末であれば約半額の4万円代から買えるものもあります。
最新機種の機能をフルに使いこなしている人は、そう多くないと思うので、安く済ませたいのであれば端末も再検討しましょう。
【格安SIM活用法④】次世代SIM規格「eSIM」を活用し、大手キャリアといいとこ取りも
格安SIM事業者のIIJmioは、次世代SIM規格「eSIM」を利用したサービスの提供を始めました。これは通常のSIMと何が違うんでしょうか?
石野さん
eSIMはSIMカードの代わりの部品を端末に内蔵する新しい技術。通常のSIMカードも差し込めるため、2回線を同時に利用できるんです。
つまり大手キャリアの最安プランを音声通話用として契約しておきながら、データ通信はすべて格安SIM経由にして安く済ませられるということ。
iPhoneだとXS、XS Max、XRから対応しているので、完全に移行するのが不安な人はまずeSIMを活用して半分移行するのもありかもしれません。
格安SIM業界の盛り上がりは、一時期に比べるとだいぶ落ち着きつつありますが、お得なことに変わりはありません。
「今さら変えるのもなぁ」とためらわず、固定費を安くする有効手段として検討してはいかがでしょう。
給料を上げるよりも簡単に、使えるお金を増やせるかもしれませんよ。
〈取材・文=大久保志朗(@OKB460)/編集=葛上洋平(@s1greg0k0t1)〉
専門家たちの詳細プロフィール
【横田英明(よこた・ひであき)】株式会社MM総研 常務取締役 研究部長。IT系シンクタンクMM総研の取締役研究部長。携帯電話・スマートフォン・MVNO、ブロードバンド市場を専門として研究。大手メディアに多数出演するなど、スマホ領域において幅広い知見と経験を持つ
【石野純也(いしの・じゅんや)】ケータイジャーナリスト。宝島社にて携帯電話関連のムック本の編集に携わったのちにフリーランスとして独立。通信事業者や携帯メーカーへの取材を重ね、格安SIMをはじめとしたスマホ関連の記事を執筆している
【道越一郎(みちこし・いちろう)】市場調査やマーケティング支援をおこなう株式会社BCNのチーフエグゼクティブアナリスト。格安SIM領域を含む、IT・デジタル家電のデータを長年分析しており、ビッグデータに基づいたトレンド分析を得意とする
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