ビジネスパーソンインタビュー
「何をやっても65点だから、打率を高めようと思った」ひろゆきを形成する“寝る力”

平均能力を下げないための方法を考えるべき

「何をやっても65点だから、打率を高めようと思った」ひろゆきを形成する“寝る力”

新R25編集部

連載

私のターニングスキル

Sponsored by 株式会社div

2020/06/15

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新しいスキルを身につけたとき、人生が思いもしていなかった方向に進んだり、大きく前進したりすることがあります。

“人生を変える”エンジニア養成スクール「テックキャンプ」と新R25のコラボでお届けする新連載「私のターニングスキル」では、テックキャンプを運営する株式会社div 代表取締役・真子就有さんが、さまざまなジャンルで活躍するチャレンジャーに、「人生を変えるターニングポイントとなったスキル(=ターニングスキル)」を伺っていきます。

第2回に登場するのは、匿名掲示板「2ちゃんねる」(現:5ちゃんねる)を開設したひろゆきさん

【西村博之(にしむら・ひろゆき)】1976年、神奈川県生まれ。中央大学卒。1999年にインターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2003年「未来検索ブラジル」取締役に就任。2005年にはニワンゴの取締役に就任(のちに辞任)。2015年には英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。著書に『1%の努力』(ダイヤモンド社)など

小学生のころ、「MSX」(1983年10月に発売された家庭用PC)を誕生日プレゼントに買ってもらったことをきっかけ、プログラミングをはじめたそう。

そんなひろゆきさんのターニングスキルは、意外にも(?)私たちにとって身近でシンプルなものでした。

ひろゆきさんの人生を変えたターニングスキルとは?

ひろゆきさん

取材現場に遅れてきたひろゆきさん)ごめんなさい、遅くなってしまって。

真子さん

いえいえ。本日はよろしくお願いします!

真子さん

本連載のテーマが「私のターニングスキル」ということで、まずはひろゆきさんのターニングスキルについてお伺いしたいです。

これまでの人生を振り返って、自身のターニングポイントとなったスキルや考え方をこちらの色紙に書いていただけますか?

ひろゆきさん

わかりました。

一瞬で書き終わったよう

ひろゆきさん

書けました。見せていいですか?

真子さん

お願いします!

「寝ること」

真子さん

これは…予想していなかった角度からの回答です(笑)。

※繰り返しますがこの日、ひろゆきさんは数十分の遅刻をしています

睡眠でコンディションを維持して、自分の打率を上げてきた

真子さん

なぜ「寝ること」がひろゆきさんのターニングスキルなんでしょうか?

ひろゆきさん

僕、子供のころから多動症で飽きっぽくて、遅刻もめっちゃしてたんです。

同級生は1時間の授業をずっと聞いてられるのに、自分だけ耐えることができなかった。

そういうこともあって、僕は能力値でいうと80点以上取れないタイプなんです。どんなことをやっても、だいたい65点くらいなんだなって早々に悟りました

真子さん

これまでの実績からすると、そんなふうにはみえないですが…

ひろゆきさん

ただ、自分もそれなりに成果を出したいという気持ちはあったんです。

そういうとき、多くの人は自分の能力を上げようと70点、80点を目指す努力をするんですけど、僕はそれをしなかった。

能力を上げるんじゃなくて、今の自分の能力をできる限り下げないことで、打率を維持して成果を出そうと考えたんです

ひろゆきさん

平均能力を下げないためには、自分のコンディションを整えておくことが超大事なんですね。そのために、「寝ること」を第一優先するようになりました。

80点を出す能力のある人が、体調が悪くて50点のパフォーマンスしか出せないときがあって。

寝ることを大事にしたら、65点の自分でもそういうときに勝てるようになっていったんです。

真子さん

なるほど(笑)。

ひろゆきさん

睡眠不足だと余裕がなくなります。だいたいそういうときに、大きなミスをしたり判断を間違えたりして、打率が下がっていくんです。

だから、冷静な自分でいるためにも寝たほうがいい。

真子さん

体力がある若い人にとっても、寝ることは重要ですか?

ひろゆきさん

そうですね。よく自己啓発本で「成功するためには××せよ」っていろんなこと書かれてますけど、効率よく成果を出すには寝ることがイチバンですよ。

まあ、「成功するためには寝ることが大事」って書いてある本、当たり前すぎて絶対売れないですけど(笑)。

徹夜している人は、能力値が低い

真子さん

でも、仕事で成果を出したいと思うときに、寝ないで頑張ってしまうことってありますよね?

ひろゆきさん

寝ることの優先順位が下がるのは、明日の自分に期待しすぎだからです。

誰だって、風邪を引いていたり眠かったりするとアウトプットのレベルは下がります。

だから体調は常に万全にしておいたほうがいいはずなのに「馬力で乗り切れる(かもしれない)」って謎の自信で突破しようとする。

わかる…

ひろゆきさん

東大を受験する前日に徹夜する人なんていないじゃないですか。

翌日のアウトプットを意識できれば、寝ることの優先順位は自然に上がると思うんです。

だから僕、徹夜している人を見ると能力値が低いと思っちゃいますね。

真子さん

ひろゆきさんは睡眠時間を確保するために、何か工夫していることはあるんでしょうか?

ひろゆきさん

仕事の途中でも、好きなときに寝ることですかね。

うらやましい生活

ひろゆきさん

プログラミングで、夜にコードを書いていてうまく進まなくても、一晩寝て朝になるとなぜがスラスラ書けるようになってることがあるんですよ。

真子さん

わかります。

ひろゆきさん

集中力が切れたり、アイデアが浮かんでこなかったり、うまくいかないときはさっさと寝ちゃったほうが、切り替えにもなるし明日のアウトプットのためにもなる。

寝ることって、みんなが思ってるよりコスパがいいんですよ

完璧じゃなくてもいい。とにかくアウトプットすることがプログラミング上達のコツ

真子さん

「寝るべき」というひろゆきさんの哲学に反しちゃうかもしれないんですけど…

僕たちが運営する「テックキャンプ エンジニア転職」では、最長6カ月の間、1日平均10時間プログラミングを学んでいただくんです。

ひろゆきさん

すごいハードですね。プログラミングってカンタンだと思うんですけど…そこまで勉強する必要あります?(笑)

真子さん

タイピングもできない状態からスタートする受講生もいるので、600時間と設定してるんです。卒業後はエンジニアとしての転職を保証していて、内定が出なければ全額返金しています。

ひろゆきさん

ちゃんとしてますね。

真子さん

プログラミング自体は決して難しくないんですけど、やり切ることが難しいと思っていて。

テックキャンプでは「やり切らせる環境」にこだわってます。

ひろゆきさん

プログラミングの勉強って、自分の書いたコードでコンピューター上の動きが変わるというシンプルな経験をひとつずつ増やしていくだけなんですよね。

でも、最初からきれいなコードや完璧な動作を求めすぎると挫折してしまう。僕が挫折しなかったのって、自分ができるやり方でしかコードを書いてなかったからだと思うんです。

ひろゆきさん

2ちゃんねるも、つくりはじめてから1カ月くらいでリリースしたんですけど、最初はフォームから送られたデータをファイルに溜めて、それを表示するというシンプルな機能でした。そこからアップデートしていけばいいと思ってたので、正直、誰でもつくれるものだったんですよね。

なのでまずは完璧じゃなくてもいいので、とにかく世の中に出してみることが上達するコツだと思ってます。

真子さん

1カ月…! それが日本で知らない人がいないほどの掲示板まで発展したんですね。

テックキャンプの受講生にも伝えたいです。

「人間性」とは別の軸で評価されるのが、プログラミングの世界

ひろゆきさん

プログラミングっていいなと思うことがあるんですけど。

どんなに偉い人でも間違ったコードを書いたら動かないし、逆にどんなにクソ野郎でもコードが正しければ必ず動くんですよね

ひろゆきさん

コンピューターの世界って、人間性とは別の軸で評価されることが多いんですよ。

法律と似てるんですけど、どれだけ優しい人であっても法を犯せばアウトになる。そこに主観や感情は一切入らないんです。

真子さん

討論番組などで感情的に怒ってる人と接する機会もあると思うんですけど、そんなときはどう思ってるんですか?

ひろゆきさん

…おもしろいな〜って(笑)。

「むしろ、怒った側ってボロが出やすいので、ラッキーだと思ってます」

真子さん

(笑)。そう考えるとプログラミングって、感情に左右されないひろゆきさんの生き方と近い気がしますね。

ひろゆきさん

そうかもしれないです。僕、誰かの感想とか意見ってあんま興味がないんですよ。

事実として確定していないものを知識として入れてしまうと、脳のメモリがムダになると思ってるので(笑)。

プログラミングをやっていたからこそ、論理や事実から物事を見る習慣が身についたのかもしれないですね。

「若い人はとりあえずエンジニア目指しとけばいいんじゃない?」

真子さん

ここ数年、AIの進化によって「エンジニアという仕事がなくなるんじゃないか」と言われることもありますが、ひろゆきさんはこの意見に対してどうお考えですか?

ひろゆきさん

たしかにAIが発達するとエンジニアの数は減るかもしれませんが、それ以外の職種のほうがもっと減ると思うんですよね。

中国には、これまで人間がやっていた作業をロボットが代替する野菜工場があるんです。

そこでは、人間が行う農業の仕事はなくなりましたが、ロボットが正しく動くか、設備に不具合がないかをプログラミングでメンテナンスするエンジニアの仕事はあるんですよね。

求められているのが、畑仕事から機械のメンテナンスに変化してるんですよ。

真子さん

そう考えると、これからあらゆる産業において、プログラミングの知識が必要とされる可能性もありますよね。

ひろゆきさん

そう。だから、エンジニアの仕事がなくなるころには、どんな職種であれ人間ができる仕事なんて残ってないんじゃないかなと思うんです。

ひろゆきさん

実際に若い人で「エンジニアだけど職がない」という人は聞いたことがないです。それに、学歴や人間性、これまでの経験ではなく、実力で評価してくれるので誰にでも平等にチャンスがある。

若い人は、とりあえずプログラミング勉強しておけばいいと思います。そしたら、将来困ることはないんじゃないですかね?

「成果を出すためには寝たほうがいい」「プログラミングを上達させるには早く成果物を出したほうがいい」。

シンプルだけど本質を捉えたひろゆきさんの発言から、“背伸びせずに成果を出す考え方”を教えてもらった気がします。

ということで…今夜は早めに寝ましょう!

オンラインスタイルも大好評!

テックキャンプ エンジニア転職」は、未経験からプロのエンジニアになるまでを保証する短期集中プログラムです。

オンライン完結で挫折せずにエンジニア転職できる「オンラインスタイル」も大好評です。

これまで、転職成功率99%の実績があり、もし転職できなかった場合、受講料は全額返金させていただきます。

興味がある方は、ぜひオンラインでの無料カウンセリングにお申し込みください。

〈取材・文=宮内麻希(@haribo1126)/撮影=長谷英史(@hasehidephoto)〉

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