ビジネスパーソンインタビュー
上岡正明著『株メンタル:トップ3%投資家の最強ソリューション』より
「個人投資家の約9割は負けている」上位3%の勝ち組投資家の秘訣にある“メンタル術”とは
新R25編集部
「株式投資で勝敗を分けるのは、心理状態である」
MBA保有の脳科学者であり、個人投資家として活動しながら登録者数20万人越えのYouTubeチャンネルを運営している上岡正明さんは、そう主張します。
では、どういった心理状態であるのが望ましいのでしょうか。
今回は上岡さんの著書『株メンタル:トップ3%投資家の最強ソリューション』(東洋経済新報社)より、勝ち組投資家の心理や成功の秘訣について一部抜粋して紹介。
行動経済学の知見からわかりやすく説明されています。
勝ち組投資家のメンタルは株式投資だけでなく、ビジネスにおいても役立つ情報だらけでした…。
この記事はこんな人におすすめ(読了目安:5分)
・「株メンタル」に興味がある人
・勝ち組になりたい投資家
・メンタルを強くしたいビジネスパーソン
勝敗を分けるのはメンタル
最初に断言します。
株式投資における勝者と敗者を分けるのは、あなたの心理状態です。
テクニカル分析やファンダメンタルズ分析以上に、心理状態が重要です。
加えて、その重要性に気づいて、常にメンタルの状態をチェックして、正しく運用できる必要があります。
さて、次の投資家心理、あなたはいくつ当てはまりますか?
株メンタル:トップ3%投資家の最強ソリューション☐「彼は〇〇株で儲けたらしいよ」という話を聞くと気になる。
☐フォロワー数10万人の人気投資家のつぶやきが気になる。
☐株価が下がり始めると、まだまだ下がると思ってしまう。
☐投資スクールに参加すると「買うべき銘柄」を聞きたくなる。
☐SNSや投資雑誌などの情報を見るとすぐに買いたくなる。
これらはすべて株式投資で確実に負ける人のメンタルです。
財務諸表を読む達人でも、チャート分析の達人でも、このようなメンタルの人は負けます。
逆に言えば、株式投資で勝ち続ける投資家に共通するメンタルを知れば、投資で勝つための傾向と対策がわかります。
株価暴落時の対応もわかります。
知っているだけで、少なくとも負けにくい投資家になれます。
この勝ち組投資家になるために心を制御することを、本書では「株メンタル」と呼んでいます。
いきなり、このようなことを言われて、少々面食らってしまう人もいることでしょう。
しかし、ほとんどの人が「投資において一番大切なことに気づいていない」という事実を知りました。
マーケットは不確実。
だからこそ、投資家のほうこそ勝つための一貫性を持つのです。
この逆相関の関係が、勝利をもたらします。
もちろん、無秩序で不確実であるがゆえに、マーケットはジェットコースターのように揺れ動き、あなたをふるい落とそうとしてきます。
そのたびに、私たちの中には葛藤や恐怖、過信や迷い、そして欲望が生まれます。
この心理状態に支配されたまま、チャートを使ったテクニカル分析や企業業績によるファンダメンタルズ分析を続けていても、大きな効果を期待するのは難しいでしょう。
「勝つための心理状態」を保つことができなければ、資産は増えるどころか、ますます減っていくのが相場のルールだからです。
勝ち組投資家は上位3%のみ
個人投資家の約9割が負けている、とよく言われます。
確たる証拠はありませんが、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析をセオリーどおりにやっても、稼げている人がほとんどいないのが現実です。
そのギャップを埋めるのが、株メンタルだと私は考えます。
つまり、ファンダメンタルズやテクニカル的には株価が上がりそうでも、「そのあと、すぐに金融危機が来るかもしれない」「怖いから、上がったらすぐに利確しよう」「逆行して下がり始めたけど大丈夫かな?」と、たえず心理的プレッシャーを感じてしまう投資家が一定数おり、そのため指数のとおりに動かなくなるわけです。
そこに機関投資家やヘッジファンドなどのヘッジやカラ売りが加わり、チャートは予測不可能な動きをするわけです。
個人投資家で実際に儲けている1割の人たち、その中でも資産をしっかり増やしているトップ3%の人たちはどのようにして継続して勝ちを引き寄せているのか。
それらの理由を知り、株メンタルを手に入れた人だけが、勝ち組投資家の世界に入れるわけです。
勝ち組投資家への扉を開くのは、知性でもなく優れた分析でもありません。
トレードで失敗している人の大多数は、社会的に名の通った聡明な人たちであることが結構あります。
私の周囲でも、弁護士や医師、ベテラン経営者などが投資に手を出して、多くの資金を失っています。
むしろ、社会的な地位を築いていたり、ビジネスで成功した人ほど、株式投資では失敗しやすくなるのではと思うほどです。
要は、頭の賢さであったり分析力が優れているというのは、株式投資で勝つための絶対条件ではないということです。
では、どういう人たちが、勝ち組投資家への扉をこじ開けることができるのか。
それは、自分の過去の経験や失敗に裏づけされたマイルールや勝ちパターンを持ち、それを正しく運用するための規律と集中力を保ち、他人やメディアに自分のメンタルが左右されない投資家になります。
株メンタルで勝ち組投資家へ
長期にわたって勝ち続けている「トップ3%」の勝ち組投資家に共通するメンタルを、行動経済学や行動ファイナンスの知見を加えて紹介します。
勝ち組投資家の理想の心理状態とはどういったものなのでしょうか?
勝ち組の投資家は、心理状態が一貫していて、何事に対しても中立であり、正しいトレードを続けているか常に初心を忘れずに自分に問いただし、また目を向けています。
そうした勝ち組の投資家は、どのようなメンタルの持ち主なのでしょうか。
第1に、過去の苦痛や高揚にとらわれず、常に自分のメンタルと向き合いながら、正しいトレードを心掛ける準備ができています。
そのことの重要性を理解して、日々のトレードを改善してメンタルを維持することにつとめます。
恐怖や欲望があることで、一貫性を保ったトレードができなくなると、大きな失敗を生み出します。
ですので、相場を分析する以上に、自分のメンタルを日々メンテナンスしています。
相場における恐怖、迷い、欲望、焦りを感じていても、正しいトレードができるようになるためには、一貫性や中立性にたえず意識を向けなければなりません。
トレードの技術とあなたの感情をコントロールする技術は、しっかりと区別しておく必要があるということです。
一貫性と中立性のある正しいトレードができない要因は、相手(相場)のコントロールに目を向けてしまう点にもあります。
これが2つ目です。
勝ち組投資家は、メンタルの制御が難しいのは、自分の心のコントロール以上に投資家が陥りがちな思考プロセスが邪魔している可能性がある、ということを理解しているのです。
勝ち組投資家の理想の心理状態を手に入れることができれば、株式市場だけでなく、それそれこそ暗号資産やゴールドの市場でも、心理サイクルとエントリータイミングを見極めて儲けることができます。
チャートテクニックやファンダメンタルズ分析も大切ですが、株メンタルは誰でも勝率を高めることができる王道の投資スキルだと私は考えています。
そう考えると、なんだかわくわくしてきませんか。
失敗の9割は自分のせいである事実を受け入れる
私が投資を始めた23年前には、今ほど一般人に資産運用が推奨されたり、また理解されてはいませんでした。
そのため、株式投資の本も難解な哲学書のようなものがほとんどでした。
1ページ目から、「株で勝つには無の境地になれ」「瞑想と投資は同じである」とこられると、さすがの私も辟易していたものです。
では、本書でいう一貫性とは、どういうものでしょうか。
それは恐怖や欲望を人間らしいメンタルだと前向きに許容しつつ、そうした要素がトレードに大きな影響を与えないよう、あなたが司令塔であることを自覚して、常にバランスの取れた状態を崩さないということです。
たとえば、株の敗者がよくしてしまうことに、ミスが起こったときに必要以上に自分を批判したり、萎縮してしまうことがあります。
それよりも、まず優先すべきは「なぜ、そのようなミスをしてしまったのか」を、自分のメンタルの状態を分析し、改善につなげることです。
基本、失敗は外部要因よりも、内部要因によることがほとんどです。
つまり、失敗の原因の9割はあなたにあるわけです。
ポジションを持ちすぎなければ、大きく負けるようなことはありません。
時間を味方につけて、エントリータイミングを遅らせておけば、暴落はむしろチャンスにもなります。
あなたのメンタルが失敗を誘因している、そのことに気づくことが大切です。
資産5億円まで上り詰めた成功の秘訣
投資歴23年で5億円の資産を築いた上岡さん。
しかし、その道のりは最初から順調だったわけではありませんでした。
同書は、そんな上岡さんの研究やアドバイスが詰まった集大成です。
投資や資産運用の初心者の方はもちろん、経験者にとっても価値のある一冊になること間違いなし。
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