ビジネスパーソンインタビュー
睡眠を許しあう方法とは?
睡眠は次世代のベーシックインカム? 若新雄純が「寝るために生きれば、結果的に生産性も上がる」と語るワケ
新R25編集部
「いい仕事」には「いい睡眠」が大事。そう痛感しつつも、つい寝不足で仕事をしてしまうことってありますよね。
睡眠の「量」を増やすのは難しくても、せめて「質」だけは追求していきたい…
ということで新R25では、睡眠の質を高めるプロダクトを次々と開発している「ブレインスリープ」とのコラボ企画として、プロデューサーの若新雄純さんをお招き。
【若新雄純(わかしん・ゆうじゅん)】(株)NEWYOUTH代表、慶應大学特任准教授などを兼任するプロデューサー。日本全国の企業・団体・学校などと実験的プロジェクトを多数企画・実施し、ビジネス、就職・キャリア、生涯学習、教育、まちづくり、ライフデザインなどさまざまな分野で活動している
若新さんの睡眠事情はあまり語られておらず、謎に包まれているのがやや不安なものの…
革新的なアイデアで組織づくりに邁進してきた若新さんならきっと、ビジネスパーソンの睡眠意識を高めるアイデアをたくさん教えてくれるはず。
…と思いきや若新さん、想像以上に睡眠を“偏愛している”ことが早々に判明。
常識がひっくり返る“若新流の睡眠論”、ぜひお楽しみください。
〈聞き手=石川みく(新R25編集部)〉
若新さんが「寝るために生きたほうが幸せになれる」と豪語するワケ
若新さん
今日は「睡眠」がテーマなんですよね。僕、寝るの大好きですよ!
石川
ほんとですか!よかった…
やっぱり仕事のパフォーマンスを上げるためには、質のいい睡眠が大事って言いますもんね。
若新さん
あ、いやいや、そういう感じじゃなくて。
僕は「仕事のパフォーマンスを上げるために寝よう」とはあんまり思ってないんですよ。
寝るために仕事してるし、なんなら寝るために生きてるんで。
分かりあえたと思ったのに、もしかして一瞬ですれ違いました?
若新さん
僕にとって睡眠は目的達成の手段ではなくて、睡眠そのものが目的。気持ちよく寝れたらそれだけで最高じゃないですか。
そうやって“睡眠至上主義”で生きたほうが、人間は幸せになれると思うんですよ。
ここから、若新さんによる“睡眠至上主義人生”の熱いプレゼンが始まります
若新さん
だって、考えてみてください。
仕事でなにかを達成して褒められたときとか、高級車やタワマンを買ったときの高揚感って、そう長くは続かないじゃないですか。
すぐに現状では満足できなくなって、どんどん欲がレベルアップしていく。そういう“劣化する幸福”を追い求めつづける人生って、しんどいと思うんです。
石川
そうですね…
若新さん
でも、睡眠の喜びは一生劣化しません。
子どものころに体験した、ソファでうとうとしてスーッと寝落ちする、最高に気持ちいい瞬間…
あれって大人になってからも最高じゃないですか。
「もう寝るの飽きた」とかなくないですか?
石川
ほんとだ。全然飽きたことない。
若新さん
しかも、「年収2000万」とか「会社上場」とか「YouTubeで成功する」みたいな目標って、ぶっちゃけ達成できる人は一握りなんですよね。
“努力は必ず報われる”って、残念だけどウソなんで。
石川
キビしい…けどそうですよね。
若新さん
でも、「睡眠」という幸福はちょっと手を伸ばせば必ず手に入るし、誰にでも夜はやってくる。
つまり睡眠は、すべての人に平等に約束されている幸福なんです。
「ベーシックインカム」ならぬ「ベーシックハッピー」みたいなものなんですよ。
若新さん
「睡眠」という幸福がつねにベースにあるからこそ、「ついでに仕事も頑張っちゃおうかな」って気力が湧くわけだから。
「睡眠には及ばないけど、仕事で得られる喜びもあるよな」くらいで生きたほうがハッピーじゃないかなと。
石川
だんだん分かってきました。若新さんにとっては、すべての“起点”が睡眠なんですね。
若新さん
そう。それなら仕事がうまくいかなくても、「俺は負け組だ」なんて悲観的にならなくて済むじゃないですか。
受験に落ちても起業に失敗してもフラれても、寝れば幸せなんで。
毎日気持ちよく寝れてる時点で、人生の勝ち組ですよ。
石川
なるほどなぁ…
若新さん
僕は運よく仕事がうまくいって、ある程度好きなものを好きに買えるようになりましたけど…
そんな幸せなんて睡眠に比べると、ねぇ。
睡眠がこのへんだとしたら、ここらへんくらいの話でしかないんで。
雲泥の差を示してくれる若新さん
若新さん
よくみんな、「休日に昼まで寝ると損した気になる」って言うじゃないですか。
石川
あ〜なりますね…
若新さん
何を損したんですか? 睡眠に罪悪感を持つの、もうやめたらいいのに。
痛恨のダメ押し
「睡眠は“報酬”になりえる。企業はもっと寝たい欲求に寛容になるべき」
若新さん
あと…これからの社会において、睡眠は「報酬」になりえる気がしてるんですよね。
石川
というと?
若新さん
たとえば「給料を1.5倍にするから1時間早く出社して」って言われるのと「給料据え置きだけど午前中はゆっくり寝ていいよ」って言われるのだったら、どっちを選びます?
石川
私は断然後者ですね。朝起きるのツラいので…
若新さん
でしょ? とっさに後者を選ぶ人、けっこう多いと思うんですよ。
つまり「睡眠」には「給料アップ」と天秤にかけられるぐらいの重みがあるわけです。
好きなだけ寝れるのが幸せだって、みんな本能的に理解してるからね。
石川
だから「睡眠は報酬になる」ってことですか…!
若新さん
そう。今の社会って、ちょっと寝坊しただけですごい責められるじゃないですか。
寝坊って、なぜか窃盗ぐらいの罪の重さを感じません?
窃盗のほうが絶対に罪重いのに…
それはそう
若新さん
企業はもっと、社員が「好きに寝れる」ことを保証してあげてもいいと思うんですよね。
たとえば福利厚生に、午前中をフリー出社にする「AMフリー」の制度を入れるとか。
石川
ほう。
若新さん
午前中に出社するかどうかは好きに選べて、出社しなかった人は、平日の朝の時間を自由に使っていい。
出社した人は「残業」ならぬ「前業(ぜんぎょう)」扱いになって、「残業費」ならぬ「前業費」をもらう…みたいな。
石川
前業。いいな…
若新さん
ちょっと前に「プレミアムフライデー」ってありましたけど…
平日の夜に自由な時間ができても、みんな真面目だから罪悪感で残業しちゃうんですよ。
「日本人は時間を守る」とか言われるけど、守れるのは始まる時間だけ。だったら、始まる時間を遅くするしかないと思うんですよね。
石川
AMフリーまでは行かなくても、コロナがきっかけで少しづつ「朝必ず出社しなきゃいけない」文化は変わりつつありますよね。
若新さん
うん。僕も最近は、朝のオンラインMTGはベッドで転がりながら出たりしてますもん。
それが許されるようになったということは、社会が「睡眠」を許しあう方向に前進してるんだと思うんですよ。
若新さん
最初に「睡眠は仕事のパフォーマンスを上げる手段じゃない」って言いましたけど…
健康に人間らしく「寝る」ことを社会が許せば許すほど、結局は仕事のパフォーマンスも上がってくると思うんですよ。
石川
おお…話が戻ってきた…!
若新さん
僕は寝るの大好きですけど、寝てばかりで仕事してないかって言われたら、もちろんそうではないわけで。
おそらく一般的なサラリーマンよりは長時間働いてるし、お金も稼げてます。
一番大事な「睡眠」を納得いくかたちで楽しめてるからこそ、残された時間で仕事に集中できてるんですよ。
若新さんが身をもって証明済みでした
石川
「好きに寝られない」というストレスを排除することで、かえって生産性も上がると。たしかに納得できます。
ただ…若新さんも、若手のころは睡眠をおろそかにしたこともあるんじゃないですか?
若新さん
ないない。
イタリアンスーツ着て首から海外製の携帯下げてた“意識高い系”の時代ですら、睡眠時間はたっぷりとってましたからね。
バリバリの学生起業家だった若新さん。人にはいろんな過去がありますね
睡眠愛が深すぎる若新さんに「ブレインスリープ」のアイテムを紹介してみた
石川
若新さんのように睡眠を最重視している方にこそ、「ブレインスリープ」のアイテムを知ってほしいなと思っていて。
まずはこの「ブレインスリープ ピロー」、見たことありましたか?
石川
テレビで紹介されて話題になったり、芸能人やアスリートの方でも使っている方が多かったりして、たびたび品薄になる人気商品なんだそうですよ。
若新さん
撮影前に、これと同じサイズのを使ってみたんですけど…。すごいですよね、この弾力。
ねちょっとした感触というか…頭に密着してくる感じが好きです。
石川
場所によって硬さの違う、「3層」と「7つのグラデーション」のブレインスリープだけの特許構造となっていて、一週間くらい使うと自分の頭の形にフィットしていくみたいですよ。
スタンダード、ロー、ハイと3種類から好みの高さも選べます。
石川
若新さんは「寝落ちが最高の幸せ」とおっしゃってましたけど…この枕はまさに“速く、深く寝落ちできる”ところがポイントなんですよ。
睡眠の質を上げるためには、眠りはじめの“黄金の90分”の睡眠の質をいかに高くするかが大事なんですって。
そのためには表面の皮膚温度ではなく、脳や臓器などの深部体温を下げるといいそうで、この枕は脳を冷やして深部体温をさげるために通気性のいい素材で作られているんです。
実物の拡大図がこちら。ポリエチレンの糸が立体的に編み込まれた「メッシュ構造」になっています
若新さん
なるほどねぇ、空気の通りがいいのが大事なんだ。
「これ考えた人すごくないですか?」
石川
ちなみに、枕と同じ素材でできた「ブレインスリープ マットレス フロート」もあります。
石川
このマットレスで寝ると、NASAが提唱する「中立姿勢(無重力空間で人間が自然ととる、体に負担が少ない姿勢)」に促してくれて、究極のリラックス姿勢で眠りにつけます。
枕と同じ素材なので通気性も抜群ですし、丸洗いもできます。
若新さん
すごいですね。睡眠の質にとことんこだわってて、いろんな理論を詰め込んで、しかも見た目も洗練されてる。
こういう枕とかマットレスがベッドにあるだけで、睡眠への愛が深まりそうですよね。
家でベッドが目に入るたびに「ああ、俺の愛する睡眠の時間だ…」みたいな。
告白?
石川
ブレインスリープで扱っているのは、寝具だけではないんですよ。
ぜひピローやマットレスとセットで使ってほしいのが、こちらの「ブレインスリープ コイン」。睡眠状態を詳しく分析できるデバイスです。
石川
無料の睡眠計測アプリと連動させると、4つのデータを計測できます。
① パーソナルな睡眠ステージ(リズム)
② いびき(環境音)の録音・解析
③ 睡眠時の寝姿勢
④ 寝床内温度の計測
石川
特に、寝ているときの姿勢や寝床の温度まで計測できるデバイスはかなり珍しいそうですよ。
これらのデータや睡眠時間を分析することで、睡眠をスコア形式で評価してくれるので、睡眠の質を可視化できます。
ワンタッチでウエストにつけられるクリップ型。若新さんにもつけていただきました
若新さん
僕、寝る前はなるべく手間を省いて、シームレスに寝落ちたいんですよ。
前に腕につけるタイプのデバイスを使ってたんですけど、つけ忘れたりしてあまり使いこなせなくて。
これならパジャマのズボンにつけるだけだし、電源を入れる必要がないのもいい。
ずっと寝落ち基準で品評してる若新さん
石川
ここが「ブレインスリープ コイン」の一番の特徴なんですが…
じつはこれ、まさに若新さんの言う通り、寝ることが報酬になってるんですよ。
若新さん
へぇ! どういうことです?
石川
睡眠スコアを測るたびに、計測したスコアの点数が「スリープコイン」として溜まっていって行きます。
溜まったコインでほかのアイテムを割引購入できたり、ヒーリングミュージックを購入したりできるんです。
ようは「よく寝れば寝るほどおトク」ということですね。
若新さん
それは…ブレインスリープさん、ちょっと禁断の領域に手を出しましたね(笑)。
若新さん
ブレインスリープのアイテムを使うと、睡眠がプラスを増やすための行為になるのがいいですよね。
石川
プラスを増やす…?
若新さん
たとえば歯磨きって、「虫歯」とか「口臭」みたいなマイナスを減らすための行為だと思うんですけど…
睡眠もそうなってしまったら、つまんないじゃないですか。
石川
たしかに。
若新さん
でも、こういう睡眠への愛を深めてくれるアイテムがあれば、睡眠が「マイナスを減らすもの」じゃなくて「プラスを増やすもの」になる。
どんな人にでも、今夜から睡眠は待っているので…まずは今日の睡眠を楽しんでみてほしいですね。
睡眠事情が謎に包まれていた若新さんでしたが…寝るために生きるほど睡眠愛が深かったことが判明。
「いい睡眠のためにいい仕事を」という考え方もまた、幸せへの近道なのかもしれません。
次の土日は、ブレインスリープのアイテムとともに昼まで寝ようと思います…!
〈取材・編集=石川みく(@newfang298)/文=山田三奈(@l_okbj)/撮影=中澤真央(@_maonakazawa_)〉
睡眠計測アプリのダウンロードはこちらから!(無料)
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