ビジネスパーソンインタビュー
「“目標がなくちゃダメ”なんて、呪いみたいなもん」
空手も茶道もキャリアになる。澤円が「U30世代は“行き当たりばったり”でいい」と主張する理由
新R25編集部
20代のみなさん。30歳を迎える心の準備はできてますか?
仕事でもプライベートでも、大きな節目となる「30歳」という年齢。もう二度と戻らない20代に悔いを残さず、気持ちよく30歳を迎えたいものです…。
そこで今回は、U30世代を応援するおトクな料金プランを提供するauとのコラボ企画として、おなじみ澤円さんをお招き。
文系出身の“自称・ポンコツプログラマー”としてキャリアをスタートさせ、28歳であのマイクロソフトに転職した澤さん。
業務執行役員を務めたマイクロソフトを2020年に退職し、現在は自身の会社の代表取締役に就任。
その巧みなプレゼン力に定評があり、“プレゼンの神”の二つ名でも知られる存在です。
そんな華々しいキャリアをお持ちの澤さんに「30歳までにやっておくべきこと」を聞いてみたところ…話は意外な展開を見せました。
〈聞き手=福田啄也(新R25編集部)〉
【澤円(さわ・まどか)】生命保険のIT子会社勤務を経て、1997年、マイクロソフト株式会社(現・日本マイクロソフト株式会社)に転職。2017年、株式会社「圓窓」を設立。琉球大学・武蔵野大学客員教授。プレゼンテーションに関する講演を多数行い「プレゼンの神」とも呼ばれている。著書に『マイクロソフト伝説マネジャーの世界No.1プレゼン術』(ダイヤモンド社)、『未来を創るプレゼン』(プレジデント社)
「20代のころは、目の前のことを必死こいてやってるだけだった」
福田
今日は澤さんが思う「30歳までにやっておくべきこと」をお聞きしたくて。
澤さん
30歳までにかぁ…正直に言うと、自分の将来のことってあまり考えたことがなくて。
ぶっちゃけボクのキャリアって、かなり行き当たりばったりだったんですよね。
福田
そうなんですか!?
澤さん
そもそも就活の時点で、レールを外れてましたから。
生命保険会社に内定をもらって、内定式まで行ったんだけど…大学4年の12月に「すいません、行くのやめます」って内定辞退しちゃった。
福田
お、思い切りましたね…
澤さん
みんなと同じように就職して、集団のなかに普通に埋もれることへの違和感がどうしても拭えなくて。ナチュラルボーン・ひねくれもんなんで(笑)。
さりげなく固い韻を踏む澤さん
澤さん
だから結局、当時まだまだマイノリティーだった「文系出身のプログラマー」になったんですね。
そこからはもう、必死ですよ。プログラマーとしてはかなりのポンコツだったから、人並みになるためにずっと何かに追っかけられてる感じで。
「30歳までにこれをやっておこう」みたいな建設的なことを考えたこともなくて、ただ目の前のことを必死こいてやってましたね。
スティーブ・ジョブズに学ぶ、「点と点をつなげる」キャリアの切り開き方
福田
ちょっと意外でした。澤さんのように華々しく活躍されてる方は、20代のころから明確な目標を持っていたのかと思ってたんですが…
澤さん
よく言われるんだけど…ボクは全然そんなことないんですよね。
「目標がなくちゃダメ」という思い込みって、呪いみたいなもんなんですよ。
澤さん
スティーブ・ジョブズの“Connecting the dots”っていう有名な話があるじゃないですか。
福田
聞いたことあります。卒業式のスピーチのやつですよね。
澤さん
そう。一見仕事と関係なさそうな経験も、あとから点(dots)と点がつながるように、思わぬところで活きてくるという話ね。
ボクもジョブズと同意見。目の前のことを必死にこなしてると、いつか点と点がつながっていく。キャリアって、そういうものだと思うんです。
福田
澤さんも、点と点がつながったと感じた経験があるんでしょうか?
澤さん
たとえば…ボクはインターネットが普及した1995年のタイミングで、ローンを組んで最新のPCを購入したんですよ。
誰も知らない「インターネット」なるものを誰よりも早く体験したことで、“社内で一番インターネットに詳しいヤツ”というポジションになれた。
澤さん
で、“社内で一番インターネットに詳しいヤツ”になると、いろんな人が「これってどういうことなの?」と聞きにくるんですよ。
福田
なるほど、澤さん以外に聞ける人がいないから。
澤さん
そうそう。で、説明を繰り返すうちに自然とウマくなっていったのか、「澤の説明はわかりやすい」と評判になっていったんです。
これが、今の僕の“プレゼン力”の原点になっています。
福田
“プレゼンの神”はそうやって生まれたんですか…!
澤さん
そう、たまたまね(笑)。
そのうち、社内向けにインターネット関連のレクチャーをする機会が増えて。
そしたら今度は「澤に新しいものを覚えさせると、社内にわかりやすく伝えてくれる」という噂が広まった。
おかげで、当時普及しはじめていたソフトウェアに絡んだ社外向けの講習会に行かせてもらえることになったんですよ。
福田
どんどんチャンスが広がっているじゃないですか…
澤さん
その講習会をきっかけに社外の価値観を知ったことで、視野も人脈も大きく広がりました。
そうして社外のコミュニティが広がった結果、28歳で「マイクロソフト」に声をかけてもらうに至ったわけです。
点と点と点と点がつながった話でした。壮大だ…
平面図でキャリアを描く時代はもう終わり。今はキャリアも立体的に捉える時代
福田
「目標がなくてもキャリアは広がる」というのは理解できたんですが…正直、そんなにトントン拍子にいくのかな?と思ってしまって。
僕のような普通のビジネスパーソンが、澤さんのようにキャリアを広げるためにはどうしたらいいのでしょうか?
澤さん
たしかに、何がどうキャリアに活きてくるのかは、そのときを迎えないとわからないですよね。
だからこそ、“点”は立体的に打ちましょうということは伝えたいかな。
澤さん
たとえばボクは、空手三段を持ってます。あと、方円流(ほうえんりゅう)という煎茶道の師範も持ってます。
かつ、マイクロソフトという外資系企業に長く勤めていたボクにしかできない仕事があるんだけど、なんだかわかります?
福田
えぇ…さっぱり…
澤さん
外国人に日本のビジネスマナーを教える講師ができるんですよ。
「空手も茶道も“礼儀”を重視する日本文化でしょ? 外資系にいたおかげで、外国人のこともよくわかってるから」
福田
言われてみればたしかに。
でもまさか、空手や茶道まで、キャリアに活きることがあるとは思いませんでした…
澤さん
“点”を打つのは、茶道だろうが空手だろうがなんだっていいんですよ。
むしろ「出世するためにこのスキルを身につけよう」みたいに予定調和的な“点”を打っちゃうと、かえってキャリアがコンパクトになっちゃうと思うんですよね。
澤さん
出世とか昇給みたいな「上下」に囚われると、平面的なキャリアにしかならない。
でも、今っていろんな価値観がある、立体的な時代です。だから、キャリアももっと立体的に捉えていいと思うんです。
福田
なるほど…“点”も上下につながるだけじゃないんですね。
澤さん
そう!宇宙空間にいるとイメージしてみたらいい。宇宙には上も下もないじゃん!
なるほど…?
澤さん
ボクらが20代のころは、いわゆる「出世ルート」みたいな平面的なキャリアしか見えなかったんですよ。
なぜかというと、情報量が今と比べて圧倒的に少なかったから。
でも今の20代は、スマホでちょっと調べたら、世の中にはいろんな価値観があるってすぐにわかるじゃないですか。
福田
まさにそうですね。
澤さん
せっかくこれだけ情報が充実してる時代なんだから、いろんなものを見聞きして、興味のおもむくままに“点”を打っていったらいいんじゃないかな。
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福田
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福田
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澤さん
へぇ。値段の安さももちろんだけど、プランに動画が当たり前のように組み込まれているのはとてもよいと思います。
澤さん
僕が20代だったころと今の世の中の違いって、待ち時間が極端に減ったことだと思ってて。
映画で言うと、当時は映画館に観にいくのが当たり前。しかも席の予約もできないから、ドアオープンと同時に席取りをするためにダッシュしてたんですよ(笑)。
「時間を有効に使うためにはショートスリーパーになるしかなかった(笑)」とのこと。だから澤さんは今も体力派なのか…?
澤さん
でもこの「au応援割(U30)」があれば、膨大な情報をおトクかつ待たずに手に入れられるんですよね。そりゃあ価値観も広がりますよ。
20代のうちは、「ああしなきゃ」「こうしなきゃ」って気負いすぎず、どんどん情報を仕入れて、興味があることをがむしゃらに楽しめばいいと思います。
「大丈夫だよ。愚直にやってれば、30代半ばくらいで“キャリアが噛み合ってきた”って感じる日がくるから」。
取材後に澤さんからいただいた一言が、とても印象的でした。
夢も目標もなくたっていい。目の前のことに必死になれば、いつか点と点がつながるようにキャリアが切り開かれる。
悩み多き20代のみなさん。まずは必死になりましょう。そしていつか“噛み合う”30代を夢見ながら、ガツガツ点を打って生きていきましょう…!
〈取材・編集=福田啄也(@fkd1111)/文=石川みく(@newfang298)/撮影=森カズシゲ〉
ビジネスパーソンインタビュー
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