ビジネスパーソンインタビュー

「これを言えるのは、今の芸能界には俺しかいない」手越祐也が企む“世界をポジティブにする方法”

「彼らのことを、絶対守りたい」

「これを言えるのは、今の芸能界には俺しかいない」手越祐也が企む“世界をポジティブにする方法”

新R25編集部

2020/11/18

X
FacebookLINE

この記事をシェア

リンクのコピー

説明不要のカリスマアーティスト、手越祐也

今年6月に自身のYouTubeチャンネルを開設し、今後の活動などについて語った「緊急記者会見」のライブ配信動画は1000万再生を突破。ほかにも時事ネタを斬る動画をアップするなど、その自由なスタイルにますます称賛が集まっています。

【手越祐也(てごし・ゆうや)】1987年生まれ、神奈川県出身。2003年デビュー。2020年6月には自身のYouTubeチャンネル、Twitterアカウントを開設

手越さんの魅力は、なんといってもその突き抜けたポジティブさ

いつでも明るく元気で、落ち込む瞬間なんて微塵もなさそうな手越さんですが…独立直後に公開した動画では、「俺だって怖いよ、正直。めちゃくちゃ怖い」と語る場面も。

そこで今回新R25は、「手越流・ポジティブに生きる秘訣」を本気で掘り下げました。

・「手越さんが企む、“世界をポジティブに変える方法”とは?」

・「苦しいときに自分をポジティブに持っていく方法とは?」

・「自分の未来をポジティブに信じる方法とは?」

スーパーポジティブ・手越祐也の真髄、新R25が全力でお届けします

〈聞き手=サノトモキ〉

「僕がお茶の間を、世界を、もっとポジティブに変えていきます」

サノ

今日は、手越さんの「ポジティブさの秘訣」を伺いにきました!

よろしくお願いします!

手越さん

わかりました! よろしくお願いしまーす!

「よろしくお願いしまーす!」で手ぇ合わせてる…ダメだかわいい…

サノ

手越さん、記者会見で「活動を通して、人にポジティブなエネルギーを与えたい」と言ってましたよね。

具体的に、どういうイメージを持っているんですか?

手越さん

まずは、俺ががむしゃらにチャレンジする姿を見て、一人でも「自分も前向きに挑戦してみよう」と思ってくれる人がいたらうれしいですね!

そのために、歌もYouTubeも全力でやってるんで。

今回の取材も明るく全力対応してくれる手越さん。筆者ちょっと光合成してる気がします

手越さん

ただ、僕がポジティブにしていきたいのは、自分を応援してくれる人だけじゃないのね。

僕は、芸能界全体をポジティブに変えて、お茶の間を、世界をもっとポジティブに変えたいと思ってます。

サノ

規模が大きい話になってきた…。どういうことですか?

手越さん

今って、いろんな人が何か問題を起こすと、その人が活動できなくなるまで叩いたりするじゃないですか。

僕はこれ、すごくネガティブな空気だなと思うんですよね。

人の不幸で、自分が幸せになんてなれないのに。

手越さん

芸能人が活動自粛になることで、国民全員の懐にお金が入ったりするならわかりますよ?(笑)

でも、1円も入らないし、叩いてる人たちの人生は1mmも明るいものにならない。

だったら、「そのぶんもっと頑張っていいパフォーマンス見せなさいよ」って言ってやったほうが、圧倒的にポジティブな世の中になると思うんですよね。

サノ

なるほど…! 叩いて誰も得せず終わるより、そっちのほうがハッピーかも。

手越さん

個人的には、「謝罪会見」もわざわざ開かなくていいじゃんって思う。

不倫してしまった方が「ご迷惑おかけしました」って謝ってますけど、実際俺らの生活には何のプラスもマイナスもないじゃないですか。

いやいや! ご迷惑こうむってないよ!」って思うんですよね。

「事務所、仕事の関係者、ファンのみなさん。そこにはしっかり謝るべきですけどね」

サノ

でも、この空気はなかなか変えらないですよね…

手越さん

いや、僕は本気で変えていきたいし、変えられると思ってます。

!?

手越さん

僕、芸能界を変えるのは「先輩」の立ち振る舞いだと思ってるんです。

サノ

先輩…?

手越さん

最近、先輩たちが後輩を守ってやる、っていう動きが少ないなと思うんです。

今、大御所と呼ばれてるような人たちも、長い人生のなかでいろんな失敗経験があったと思うんですよ。

番組の大御所コメンテーターとかが不祥事にあれこれ言ったりしてますけど、「いやアンタがそこまで言うか!?」って思うこともありますもん(笑)。

サノ

か、書けるかわからないレベルの本音が炸裂している!

手越さん

いや、もちろんダメよ!?未成年飲酒も不倫も、ダメなのは大前提。

でもみんな、週刊誌やアンチと一緒になって叩くでしょ。

スポンサーやテレビ局の“人形”になっちゃって、「弱っている人を守る」という動きをできる人が少なすぎる。

サノ

でもそう思ってても、やっぱり「別にこの人そこまで悪くなくない?」って言えない空気があるというか…

手越さん

そう。それが言える人って今の芸能界にいないと思うんですよ。地上波やってる人はまず無理。

でも、俺は言えるんですよ。フリーの、俺なら。

…!

サノ

つまり、手越さんがそういう存在になるってことですか?

手越さん

そうです。僕が後輩を守る先輩」になって、芸能界を変えていく

芸能人が叩かれたり、自死のニュースがつづいてしまったりしたときに、本当に思います。

人生を棒に振るほど、追い込まなきゃいけなかったのか?」って。

サノ

…本当に、そうですよね。

手越さん

頭下げてる人に、さらに石投げて…イヤな気持ちになるじゃないですか。そんなテレビ、観てらんないですよ。

そう思ってる人はたくさんいると思うんですけど、誰も止められないんですよね。

だからこそ、僕が動きたい

手越さん

これから多くの人の前に立つ仕事を目指す子や、もともといた事務所の後輩たちが20歳、25歳となって世に出たとき…彼らのことを絶対守りたい

彼らが健全にパフォーマンスに集中できるような、生きやすい未来を実現したいんです。

その世界、誰も損しないんで。叩いてる人にとっても、人を叩く時間が減るって絶対プラスだと思うし。

サノ

叩いてる人にすら、ポジティブなエネルギーを与えようとしてるのか…

でも、手越さんがそういう存在になったら、後に続く人も増えそうですよね。

手越さん

誰かが言っちゃえばね。

最初の一人が出れば、“僕も私も”ってなりますよ。

まあその「誰か」になれるのは僕くらいしかいないと思うので、頑張りたいっすね。

明るい語り口でしたが、とても強い覚悟を感じました

手越流・ポジティブに生きる秘訣は「普段通り過ごす」

サノ

ちなみに…

そんな手越さんにも、「ポジティブになれない瞬間」ってあるんですか?

手越さん

僕も人間なんで、たまーにありますよ(笑)。

ただ、長続きはしないっすね。長くて1日、2日です。

サノ

はや! 引きずらないために何かされてるんですか?

手越さん

僕ね、ネガティブな気持ちに飲まれそうなときほど、「普段通りに過ごす」が大事だと思うんですよ。

手越さん

たとえば、入試の前日に不安だからって夜遅くまで勉強したり、ご馳走を食べて気合を入れたりしたら、余計ソワソワしちゃうじゃないですか。

落ち込んだときもそれと同じで、サッカーが趣味ならサッカーしに行って、お酒が好きなら仲間とぱーっとお酒を飲みにいったほうがいい。

家に閉じこもったりして、「普段と違う日常」を過ごしてしまうからこそ悩むんですよね。

サノ

なるほど…!

ちなみになんですが、手越さんが「人生で一番ネガティブになったとき」ってどんなときですか…?

手越さん

うーん…それはやっぱり、「家族の死」かな。

犬や父親が亡くなったときね。

父親は、僕が『イッテQ』の収録をしているときに亡くなったんですよ。

手越さん

前日に急に倒れて「危篤状態」と告げられたんですけど、仕事は空けられないから翌日も収録に行って。

途中でいったん抜けて病院に向かおうとしてるときに、母親から「お父さんが亡くなった」って電話があった。

サノ

そうだったんですね…

手越さん

「え、ドッキリかな?」と思ったんだよね。何の予兆もなかったから。

正直、ダメージはめちゃくちゃ大きかったんだけど…でも、そこでも「普段通りでいよう」って思った。

泣かないように、普段通りテレビ局に行って、普段通りにイッテQの収録をしました

手越さん

喪主をしたときも、「みなさんのお気持ちはうれしいんですけど、親父は本当に明るい人だったので、できれば泣きながらじゃなくて、笑って送り出してあげてほしいです」って話しましたね。

ネガティブになりそうなときほど、「普段通り」を頑張る

僕がポジティブでいるために心がけてるのは、これに尽きます。

“後悔のない決断”についてきいたら「アメリカ大統領」の話が出てきた

サノ

人生の一大事ということで言うと…

少しお聞きしづらいんですが、“独立”のときもポジティブに、普段通りに決断されたんでしょうか?

手越さん

うーん…やっぱり大きな決断だったんで、普段通りというのは難しかったかな

18年間やってきた事務所を32歳で退所するという決断は、並大抵のものではなかった

表には見せていない葛藤がたくさんあったんだろうな…

手越さん

嫌いで辞めたなら清々してると思うんですけど、実際そうじゃない。

人生でやりたいことを後悔なく挑戦し尽くすために、最終的に今の道を選びましたけど…

俺は誇りを持ってやってたし、両方やれるなら両方やりたかった。でもそれはルール的に許されなかったから、出ざるを得なかったんですね。

サノ

記者会見でも、想いはすごく伝わってきました。

後ろ向きな迷いもたくさんあったなかで…どうやってポジティブに決断をしたんですか?

手越さん

自分で選んだということが、責任につながると思ったからです。

なんて言えば伝わるかなあ~…

たとえば、「アメリカの大統領と日本の首相の選挙制度の違い」ってわかります?

サノ

手越さんからそんな「社会の授業」みたいな質問が来るとは…

これ答えられないと恥ずかしいけど、なんだっけ…

手越さん

誰が選んでるか」が違うってやつですね。

アメリカの大統領は、国民の投票によって選ばれるでしょ。自分たちの1票でリーダーを選んでるから、国民にも少なからず責任感がある。

アメリカ大統領選は、「どちらの候補に投票するか明言している“選挙人”」に国民が投票するので、実質的な直接選挙制といわれています(調べた)

手越さん

でも、日本の首相は国会で政治家によって選ばれますよね。

国民一人ひとりが投票して首相を選んでる実感がないから、何かちょっと問題があるとすぐ「ふざけんな」って声が上がってしまう。

何が言いたいかというと…自分で選んだほうが結果に責任を持てるし、責任を持てたほうが後悔がないと思うんですよ。

サノ

…!

手越さん

僕の友人は基本、経営者とか歳上の先輩方ばっかりなんですけど、年を取ってから「やらない後悔」を引きずってる人ってすごく多いんですね。

いろんな人を見ていて、もしコロナが長引いて“2年後もライブできない”みたいなことになったとき、自分も「あのとき動いとけばよかった」って後悔するのが見えたんです。

手越さん

何かを選べば必ず「いい結果」も「悪い結果」も生まれるけど、自分で選んだほうが「悪い結果」も“自分のもの”として納得して背負っていける

そう思ってるからこそ、自分が選びたい未来をポジティブに信じられたのかな。

サノ

なるほど…!

ポジティブでいる方法、ポジティブな未来を信じる方法、そして世界をポジティブに変える方法。

今日はとても大切なお話をしてくださって、ありがとうございました! これからも応援してます!!

手越さん

僕も落ち込んだりしますけど…今まで通りついてきてくれたファンの方、「自分もチャレンジしたい」って新しくついてきてくれた方も、すごくたくさんいるんで。

もう、やるだけっすね

これからもがむしゃらにチャレンジしていくんで、見守ってもらえたら!

取材をしながら、手越さんのポジティブさは、“人柄”であると同時にひとつの“覚悟”であるようにも感じました。

いつでも強くいられるわけじゃないし、当然不安にもなる。

それでも、「お茶の間を、芸能界を、世界を明るくする」という信念を貫くために、「前を向いて、ポジティブに生きる」という生き様を見せつづけたい。そんな熱い覚悟を、僭越ながら筆者は(勝手に)感じてしまいました。

受け取ったエネルギー燃やして、これからも頑張るぞ!

〈取材・文=サノトモキ(@mlby_sns)/編集=天野俊吉(@amanop)/撮影=長谷英史(@hasehidephoto)〉

手越祐也チャンネル

手越さんのYouTubeチャンネルはこちらから!

ビジネスパーソンインタビュー

またスゴいことを始めた前澤さんに「スケールの大きい人になる方法」を聞いたら、重たい宿題を出されてしまいました

またスゴいことを始めた前澤さんに「スケールの大きい人になる方法」を聞いたら、重たい宿題を出されてしまいました

新R25編集部

【不満も希望もないから燃えられない…】“悟っちゃってる”Z世代の悩みに共感する箕輪厚介さんが「幸せになる3つの方法」を伝授してくれた

【不満も希望もないから燃えられない…】“悟っちゃってる”Z世代の悩みに共感する箕輪厚介さんが「幸せになる3つの方法」を伝授してくれた

新R25編集部

「実家のお店がなくなるのは悲しい… 家業を継ぐか迷ってます」実家のスーパーを全国区にした大山皓生さんに相談したら、感動的なアドバイスをいただきました

「実家のお店がなくなるのは悲しい… 家業を継ぐか迷ってます」実家のスーパーを全国区にした大山皓生さんに相談したら、感動的なアドバイスをいただきました

新R25編集部

「俯瞰するって、むしろ大人ではない」“エンタメ鑑賞タスク化してる問題”に佐渡島庸平が一石

「俯瞰するって、むしろ大人ではない」“エンタメ鑑賞タスク化してる問題”に佐渡島庸平が一石

新R25編集部

社内にたった一人で“違和感”を口にできるか?「BPaaS」推進するkubell桐谷豪が語るコミットの本質

社内にたった一人で“違和感”を口にできるか?「BPaaS」推進するkubell桐谷豪が語るコミットの本質

新R25編集部

【仕事なくなる?そんなにすごい?】“AIがずっとしっくりこない”悩みへのけんすうさんの回答が超ハラオチ

【仕事なくなる?そんなにすごい?】“AIがずっとしっくりこない”悩みへのけんすうさんの回答が超ハラオチ

新R25編集部