ビジネスパーソンインタビュー

「運命の人は、意見がピッタリ合う人じゃない」ミキティが語る“結婚に本当に必要なこと”

結婚生活に必要な「本当の相性」とは

「運命の人は、意見がピッタリ合う人じゃない」ミキティが語る“結婚に本当に必要なこと”

新R25編集部

2020/08/13

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結婚に必要なこと」ってなんだと思いますか?

経済力、見た目、肩書き、いろいろ頭に浮かぶけど、幸せな結婚生活を送る人は、何を基準に結婚を決断したのだろう…?

20代って意外と、「結婚に本当に必要なこと」を勘違いしがちだったりして。

そこで今回は、24歳でお笑い芸人・庄司智春さんと結婚したミキティこと藤本美貴さんに、「結婚を決断するとき何を基準にしたのか」をお伺いすることに。

結婚リアリティーショー『いきなりマリッジ 結婚に本当に必要なこと』(ABEMA、8月1日より配信スタート)でも、カップルたちの結婚観をバッサリ斬っていた藤本さん。

※『
いきなりマリッジ 結婚に本当に必要なこと
』(ABEMA)=本気で結婚したいと願う男女が、マッチングパーティを経て結婚式で初めて結婚相手を知り、そのまま30日間の新婚(同棲)生活に突入。両親へのご挨拶や、結婚生活を継続するか否かの判断を行いながら、新婚生活最終日に晴れて本当の夫婦となるのか、それとも別れを選択するのかを決める結婚リアリティーショー

藤本さんが語ってくれた、意外な結婚観とは…?

〈聞き手=サノトモキ〉

【藤本美貴(ふじもと・みき)】歌手、タレント、YouTuber。女性アイドルグループ・モーニング娘。の元OGメンバー(6期)で、愛称はミキティ。YouTubeチャンネル「ハロー!ミキティ」配信中。

「ダメなところ見せないで結婚するって、爆弾抱えて結婚するようなもの」

サノ

今日のテーマは「結婚に本当に必要なこと」なんですが…

藤本さんは結婚前、どんな結婚観を持ってたんですか?

藤本さん

もともと結婚願望がそんなに強くなくて、なんとなく「30歳くらいで結婚できればいいかな~」くらいに考えてたんですよ。

「こんな人とこんな暮らしを送りたい!」みたいな、結婚に対する理想もそんなになくて。

ただ出会った”のが早かっただけなんですよね。

サノ

(かっこいい…)

藤本さん

ただ、強いて言うなら…

「相手のいいところ」より、「相手のダメなところ」で結婚を決めたほうがいいっていうのは、今でも思ってるんですよね。

サノ

普通は「相手のいいところ」が一緒にいる理由になると思うんですけど…

なぜ「相手のダメなところ」で決めるべきなんでしょう?

藤本さん

もちろん、最初は「いいところ」を理由に相手を好きになると思うんですけど…

長く付き合っていけば、どうしたって「ダメなところ」も出てくるじゃないですか。

うちもいまだに出てきますし。「毎日ソファに靴下埋めこんでんな」とか…

めちゃくちゃ思うところがありそうなミキティさん

藤本さん

でも、結婚相手って血のつながった家族よりも長い時間を共にするわけで、ずっと素敵な自分だけを見せていられるはずがないんですよ。

すっぴんとか、だらしない自分とか、「オラアッ!」ってブチ切れたときの自分とか…お互いに「ダメなところ」も共有しなくちゃいけない。

そう考えると、「ダメなところ」をどれだけ許し合えるかというのが、結婚生活に必要な相性だと思うんですよね。

サノ

なるほど。

でも、それを結婚前に確かめるのって難しくないですか? 結婚したいと思うような相手に「ダメなところ」なんて見せたくないし…

藤本さん

自分のダメなところ見せないで結婚するって、爆弾抱えて結婚するようなもんじゃないですか(笑)。

私はむしろ早めの段階からガンガン爆弾投下していきます

無駄な時間を過ごしたくないので。

どうせ爆散するならさっさと散る。潔すぎる

藤本さん

これでどうだ!」「さあフラれるか!?」みたいに思いながら、他の人には見せられない爆弾を思い切って投下する。

結婚するまで2、3年はあったんですけど、お互いのダメなところを2人で乗り越えられるかはどんどん確かめてましたね。

収入とか見た目とか…「何かがあった」というよりも、「すり合わせをするなかで“別れる”という選択肢が出なかったから結婚した」という感じなんです。

サノ

「一緒にいたい理由」より、「一緒にいたくない理由」を潰せる関係性かを確かめていたと。

藤本さん

結婚する前に、「相手と自分の『ダメなところ』がある程度出そろってる状態」が理想だと思うんですよね。素を出せたもん勝ちというか。

その人の「いいところ」なんて好きに決まってるけど、相性ってそこじゃない。

イヤなところが見えてきても「まあいっか」と思える相手なのかどうかが、見極めるべき相性だと思うんです。

運命の人は、「なんでもピッタリ意見が合う人」じゃない

サノ

でも、そもそもお互いにとっての「ダメなところ」がいっぱい出てきちゃう時点で相性がよくないんじゃ…?

イヤなところなんてない」みたいに、お互いのデコとボコがガチっと合う相手こそ“運命の人”のような気もするんですけど…

藤本さん

いや合わない合わない!「合わせる」んだよ‼

合うまで努力できるかどうかです!

サノ

「いい夫婦 パートナー・オブ・ザ・イヤー2018」を受賞されるようなお二人でも、日々めちゃくちゃ努力されてるってことですか?

藤本さん

もちろん!会話はものすごく多いと思います。ケンカも(笑)

意見が合うときは「やっぱりそうだよね」って一緒に確認し合うし、意見が合わないときはすり合わせて、「じゃあここだよね」と落としどころを導き出す。

とにかく、「二人で一つの答えを出す」という習慣はずっと続けてますね。

藤本さん

結婚した後も、合わせていかないといけないズレって永遠に生まれ続けるんですよ。

子どもが生まれる、幼稚園に行く、2人目が生まれる、小学校に上がる…常に生活のサイクルが変わっていくから、夫婦で回さなきゃいけないルーティーンも変わりつづけていくんですよね。

そのたびに「じゃあまたすり合わせましょう」をやるんです。れ違いつづけて当たり前なんです

サノ

すり合わせをするなかで、険悪な空気になってしまうことはないんですか?

僕はけっこうケンカを回避しちゃうタイプなんですけど…

藤本さん

これはうちの旦那さんもよく言ってるんですけど、私たちは「夫婦ケンカを悪いことだと思ってない」んですよね。

年齢も性別も育った環境も違うんだから、合わないことがあって当たり前。

「別れるためのケンカ」じゃなく、「よりいいチームになっていくために」という前提さえあれば、どんどんすればいいと思うんですけどね。

サノ

「僕ら、なんでもわかり合えるね!」が相性ではないと。

藤本さん

うん。相手に対する新しい不満なんて、一生生まれ続けるから

藤本さん

「合わないところがたくさんある」という前提で、それを一緒に乗り越えていけるかですよね。

この人とだったらきちんと会話ができて、一緒にポジティブな結論を出していけるんだろうなと思えるかどうか。

「なんでもピッタリ意見が合う」みたいな相手を“運命の人”だと思って探しちゃうと、なかなか出会うのは難しいんじゃないかな…

「その人と一緒に生きること」以外、全部オプション

サノ

藤本さんは、「旦那さんに何もなくなったとして、私がどこか外で働いてもいいと思ったから結婚できた」ともお話しされていますよね。

一般的には「経済力」ってすごく大切な要素だと思うんですけど、こう思えたのはどうしてだったんでしょう?

藤本さん

うーん…もちろん、「経済力」はあったほうがいいですよ。

でも、少なくとも私は…贅沢をしたいがために結婚をしたいわけじゃないというか。

「その人といること」が一番の目的であって、それ以外の要素はオプションでしかないんですよね。

藤本さん

お金を稼いでくれるから一緒にいるとか、家事をやってくれるからとか、何かメリットがほしくて一緒にいるわけじゃない

私のことを本当に想ってくれてる人がいる」という、その安心感や愛おしさが結局、一番大事だと思うんですよね。

運が良ければ、そこにたまたま、お金とか見た目とか、いろんなオプションがついてくるだけで。

サノ

す、素敵すぎる…

藤本さん

逆に、お金とか見た目とか、「今あるものがいつまでもあると思うなよ?」とも思うかな。

藤本さん

たとえば私の旦那も、いつまでもあんなにムキムキとは限らないじゃないですか(笑)。歳を取れば体力もなくなるし、髪だって薄くなる。

今お金を持ってる人だって、何かのきっかけで借金まみれになるかもしれない。

「将来どうなるかわからないもの」を基準に相手を選んでしまうと、それがなくなったときに幸せな結婚生活じゃなくなってしまうと思うんですよね。

サノ

でも20代、それやっちゃいがちかもな…

藤本さん

もちろん、相手のために努力しつづけることは大事だと思いますよ。

結婚したときすっごいスタイルがよかった人が、歳とってすっごい太った体型になって「全然愛してくれなくなった」って言っても、現実的に一つ魅力を失っちゃってるわけですからね。

でも、何か少しでも相手のために努力をしていたら、相手も「頑張ってくれてありがとう」と新しい愛おしさが生まれていくと思う。

藤本さん

でもやっぱり、「いつかオプションが全部なくなったとしてもこの人と一緒にいたい」と思えたら、それが一番いいのかなと思います。

もっとお金を持ってる人、もっと見た目がタイプな人なんて、世の中見まわしたらきっといくらでもいるじゃないですか。

「贅沢できなくても、米さえ食べられればまあ…いっか!」と思えるくらい、この人といること自体が楽しいとか安心できるとか、そういう気持ちを信じたほうがいいのかなと。

最悪の状況を想像してみて、それでも私一緒にやっていけそうだなと思えたら、それは本当に仲良くやっていけるんじゃないですかね。

サノ

ありがとうございます。

結婚する前に何を見極めるべきか、持つべき視点が分かった気がします!

藤本さん

まあ、いいんですよ、ダメだったら離婚したら!

今の時代、離婚なんてそう珍しいことでもないし。

子どもが生まれたらそう簡単に離婚ってわけにはいかないけど、本当に迷ってるなら一回してみて、お互いの相性を確かめちゃうのもいいんじゃないかな!

…と、最後に背中を押してみました!(笑)

とことん現実主義者な感じがすごくかっこよかった…今日はありがとうございました!

“「いいところ」じゃなく、「ダメなところ」で結婚を考えろ”

藤本さんの、“超現実的”な結婚観。「相手に対する不満なんて、一生生まれ続けるから!」という表情がとってもやさしく温かく、自分もこのセリフをこんなふうに明るく言える結婚生活を送りたい…と切に思いました。

結婚という大きな決断を前に、何を確かめ合えばいいのか迷ってしまうこともあると思いますが、そんなときは藤本さんの言葉を思い出して、思い切って自分の「ダメなところ」を見せてしまえばいいのかもしれません!

〈取材・文=サノトモキ(@mlby_sns)/編集=天野俊吉(@amanop)/撮影=長谷英史(@hasehidephoto)〉

藤本さんがゲスト出演する『いきなりマリッジ 結婚に本当に必要なこと』が好評配信中!

■ABEMA『いきなりマリッジ 結婚に本当に必要なこと』

初回配信日時:2020年8月1日(土)よる10時~

本気で結婚したいと願う男女が、結婚式で初めて結婚相手を知り、そのまま30日間の新婚(同棲)生活に突入。両親へのご挨拶や、結婚生活を継続するか否かの判断を行いながら、新婚生活最終日に、晴れて本当の夫婦となるのか?それとも別れを選択するのか?を決断します。

本番組では、マッチングパーティを経て4組のカップルが新婚生活に突入。新婚生活前は、「結婚に必要なこと」として“遺伝子”や“お金”が挙げられていたが、実際に新婚生活を行いその価値観に変化は生まれるのか?

男女ともに普遍的な“結婚”をテーマに、恋愛リアリティーショーとは一線を画す、胸キュンだけでは終わらないカップルのリアルな新婚生活を、ぜひお楽しみに!

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