ビジネスパーソンインタビュー
“マジメタイプ”と言われても気にしない。鈴木愛理が努力を続けられる「3年の法則」

努力は、無理してやってるわけじゃない

“マジメタイプ”と言われても気にしない。鈴木愛理が努力を続けられる「3年の法則」

新R25編集部

2019/10/24

X
FacebookLINE

この記事をシェア

リンクのコピー

鈴木愛理さん

2002年、8歳のときにアイドル活動を開始。人気メンバーとしてハロー!プロジェクトを引っ張りながら、並行して女性誌のモデルもつとめ、慶應義塾大学を現役で卒業した才女です。

℃-ute解散後はソロアーティストとして活躍し、来春には横浜アリーナの単独コンサートも決まっています。

超順調に見える鈴木さんですが、もちろん裏には悩みと努力があります。

外からは「マジメ」「常に順調」と見られてしまう鈴木さんに、その心の内をきいてみると、ネガティブをポジティブに変換する「3年の法則」を教えてくれました。

それっていったい…!?

〈聞き手=小沢あや〉

【鈴木愛理(すずき・あいり)】1994年生まれ。千葉県出身。6歳のころ、アップフロントミュージックスクールに入学。2005年に℃-uteを結成。2007年にBuono!メンバーに選出される。2017年に℃-uteが解散。ハロー!プロジェクトを卒業し、ソロアーティストとして活動を開始する。12月18日に、セカンドアルバム「i」を発売する

褒められたいけど、いつも「殻を破れ」と言われちゃうタイプの葛藤…

小沢

パフォーマンスのスキルの高さに定評があった鈴木さん。ハロプロ時代にメンバーから「愛理は天才」と言われて「私だって努力してるんだよ!」と反論したこともあるんだとか。

鈴木さん

そう! 「安定感がある」とか「完璧」って言われることが多くて、でも本当はちょっと嫌だったんですよ。

それって、つまらない人ってことかな?」って思っちゃって。

小沢

「なんでもできるから」って言われて逆に悩んじゃう人、会社員にも多いですよね。

鈴木さん

本当は褒められたいタイプなんですけど、なんか「すごいね!」みたいに褒められるというよりは、ちょっと“できて当然”みたいに言われちゃうことが多くて。

つんく♂さんのブログでも、いつも「鈴木は殻を破らなきゃいけない」とか書かれてたんですよ(笑)。

そう言われがちなタイプの人、いますよね~(笑顔かわいい)

小沢

「私頑張ってます感」をゴリゴリに出すとか、アピールにはいかなかったんですか?

鈴木さん

私、成長過程を見せたくないタイプなんです。

たとえば振付を習うときも、できなかったら家に持ち帰って、部屋の全身鏡を見ながら自主練してました。リハーサルのときには、できる状態にしておきたいんですよね。

小沢

そういう人を「マジメ」とか「意識高い」って揶揄する風潮もあるじゃないですか。それについてはどう思いますか?

鈴木さん

あら、そーう?」って感じ(笑)。

「あ~ら、そうですか?」

小沢

気にしてない!

鈴木さん

私もそうだし、“意識高い”って言われるタイプの人も、別に無理して努力してるわけじゃないと思うんですよ。

自分が成長するために、自分に合う最適な方法を選んでやってるだけなんです。

努力を人に押し付けるつもりもないし。だから、人の目は気にならないかな

鈴木さん、めちゃくちゃ芯が強い

ネガをポジに変換する母の教え「3年の法則」

鈴木さん

あと、何かを言われても気にならないのは、私、ネガティブな気持ちをポジティブに持っていくのが得意だからなんですよ。

小沢

それすごいですね! どうやって切り替えるんですか?

鈴木さん

母親に教わって、大切にしている「3年の法則」っていうのがあって。

気になる法則名が

鈴木さん

自分の今の環境は、3年前の自分が作っている」っていう考え方なんです。

今の自分が楽しいと思えてるなら、3年前の自分が努力したおかげ。もし今が苦しいなら、3年前の自分の頑張りが足りていなかったということ。

だから今ネガティブなことが起きても、それは3年前の結果だから、今悩んでもしょうがないんです。

小沢

なるほど…! ネガティブになりそうなときは、“今は3年後のための仕込みの時期”だと意識して行動するってことですね。

鈴木さん

そうそう。常に「3年後の自分のために頑張ろう!」と思えば、毎日ポジティブに頑張れるんです。

不機嫌な人と接するときは、自分から進んで「笑顔ゲーム」にする

小沢

やっぱり、超マジメですね…!

ほかに、仕事上のポリシーとかはありますか?

鈴木さん

「人には常に笑顔で接する」ようにしてますね。仕事でもプライベートでも、どんな相手でも。

小沢

それ、大事なのはすごくわかりますが…。でも、ハードスケジュールだと常にご機嫌でいるのって難しいですよね。どうやって乗り切ってますか?

鈴木さん

この仕事をしていると、徹夜の現場もたまにあるんですよ。そういうとき、疲れたら無駄にテンション上げて「おはようございま~~~~す!」ってオペラみたいにあいさつして、バカになっちゃうんです。

テンション高く頑張ろうとする空気って伝染するんですよ。

最終的には、スタッフさんも真似してくれて、笑顔で「おはようございま~~~~す!」って。みんなでおバカになりました(笑)。この間もそうだったよね(周囲のスタッフに目配せしながら)。

小沢

なるほど~。とはいえ、仕事をしてると不機嫌で攻撃的な人に遭遇することもありますよね…

自分から避けられないときは、どうしてますか?

鈴木さん

うんうん、感じ悪い人、いますよね~。

そういうときは「笑顔ゲーム」にするんです。

小沢

笑顔ゲーム?

鈴木さん

絶対ポジティブな空気に巻き込める!と思って、自分から笑顔になって最後まで笑顔で乗り切る。その人がちょっとでも笑ったら勝ち、っていうゲーム感覚です。

不機嫌に不機嫌で返すより、笑顔ゲームにしたほうが、結局は人生楽しいと思うんですよね。

小沢

強い…!

鈴木さん

私、“しんどいことは全部神様から与えられた試練だ”って考えてるんです。

合わない人と出会ったときは「おまえはまだコミュ力が足りてない」って神様に言われてるんだ!って思うようにしてますね。

でも、そもそもの人柄は本当に大事。今はスタッフさんも、技術や仕事は大前提として、笑顔が素敵な人が集まっています。

“鈴木愛理流のチームマネジメント”をしつつも、タクシーで一人反省…

小沢

スタッフさんに関してですが、鈴木さんは普段からチームのマネジメントも意識してるという話も聞いたことがありますが、そうなんですか?

鈴木さん

そうですね~、たとえば積極的に「ごはん会議」をやってます。

ごはん会議…

鈴木さん

狭い会議室とか、緊迫感があるところで会議すると、経験ある優秀な人ほど「これやっちゃだめだ」と、“制限すること”に意識がいっちゃうんですよ。

だから焼肉屋で、お酒飲みながらテンション高くブレストしたほうが、面白い演出アイデアが出るなって思って。

小沢

「オフサイトミーティング」的なやつですね。鈴木さんは、自身のWebサイトのデザインやステージ衣装など、企画段階から打ち合わせに出ているんですよね?

鈴木さん

そうです! ソロになってからは特に、なんでも自分で考えるようになりましたね。

ソロデビューするときも、やりたいことや方向性を資料にまとめて、事務所の人にプレゼンしたんですよ。プレゼン資料に画像や動画を埋め込んで、ライブ演出や衣装の世界観をみんなに伝えてみようと。

小沢

ホントにビジネスパーソンのような…!

鈴木さん

一方で、ずっと一人で考えてるのもダメだなと思うこともあります。

この前、タクシーの中で反省したんですよ。

座ると流れてくる「そのマネジメント間違ってませんか!?」みたいな動画を見て、「あっ、そうかもな」って(笑)。

そんな中間管理職みたいな反省を…

鈴木さん

ワンマンになって、アイデア持ってる人を潰しちゃだめだなって。だから、意見は素直に聞くし、自分にできないことがあったら人を頼るようにしています。

感情コントロールのうまさは、努力するための下地になる

小沢

お話を通して、笑顔と努力を継続することが「鈴木さんらしさ」だということがわかってきました。逆に、息抜きのためにしていることもありますか?

鈴木さん

うーん、息抜きか。私、家を一歩でも出たらスイッチが入るんですよね。背中にいつも一本線がピッと入ってるようになる。

小沢

さすがすぎますね…

鈴木さん

あ、でも、悔しい想いをしたら寝る前に思いっきり泣くようにしています。

そういうときは、メモに今の気持ちに書き出して、感情を整理しつつ「歌詞のネタにしよう!」と思って乗り切っています。

鈴木さん

本当にやばいときは、電線にとまってる小鳥を見てます。「スズメがきれいに並んでるな~」って思うと、気持ちが落ち着くんですよね。スズメ、かわいいし

小沢

スズメ!? でもたしかに、上の方向を見るとポジティブな気持ちになる説ありますね。鈴木さん、感情コントロールがうまいんですね。

鈴木さん

うん、多分それはありますね!

努力を続けるには、前提として気持ちをちゃんとコントロールできるようになってないとムリですよね。

大人になってから「病は気から」みたいな、ベタな言葉がよく響くようになったんですよ(笑)。私は「3年の法則」とかお話ししましたけど、R25世代の皆さんも、自分に合ってる“感情のコントロール方法”を探してみるといいと思います!

なんでもできる優等生に見える人も、実はただならぬアツさを持っている

約18年間の芸能生活、仕事を休むことなくやってきた鈴木さんのポリシーは、説得力がありました。

自分に合った努力を継続する鈴木さんを見習って、ちゃんと成長し、頑張っていきたいですね。

どうしようもないときは、スズメ見て乗り切りましょう!

〈取材・文=小沢あや(@hibicoto)/編集=天野俊吉(@amanop)/撮影=池田博美(@hiromi_ike)〉

■鈴木愛理 シングル「Escape」

2019年9月4日(水)発売中!

■鈴木愛理 アルバム『i』

2019年12月18日(水)発売!

鈴木愛理New Album『i』よりアルバム発売に先駆けて、今話題のOfficial髭男dismが楽曲提供・演奏で参加した「Break it down」を、Apple Music / iTunes Storeにて10月26日(土)より先行配信!

■鈴木愛理 LIVE PARTY No Live, No Life?

2019年12月21日(土) Zepp Tokyo(東京)

2019年12月24日(火) Zepp Namba(大阪)

2019年12月25日(水) Zepp Nagoya(愛知)

■鈴木愛理 横浜アリーナ公演

2020年4月21日(火) 横浜アリーナ(神奈川)

ビジネスパーソンインタビュー

「学生時代の経験を活かそうとか、論外です」北の達人・木下社長に“社会人1年目の働き方”を相談したら、キャリア観が180度変わりました

「学生時代の経験を活かそうとか、論外です」北の達人・木下社長に“社会人1年目の働き方”を相談したら、キャリア観が180度変わりました

新R25編集部

【朗報】誰もが『頭のいい人』になれるたった一つの方法を学んだら、Fランでも無双できそう

【朗報】誰もが『頭のいい人』になれるたった一つの方法を学んだら、Fランでも無双できそう

新R25編集部

“愛嬌でここまで来た…”新卒女子に、話し方のプロ千葉佳織さんが授けた「信頼される魔法」

“愛嬌でここまで来た…”新卒女子に、話し方のプロ千葉佳織さんが授けた「信頼される魔法」

新R25編集部

またスゴいことを始めた前澤さんに「スケールの大きい人になる方法」を聞いたら、重たい宿題を出されてしまいました

またスゴいことを始めた前澤さんに「スケールの大きい人になる方法」を聞いたら、重たい宿題を出されてしまいました

新R25編集部

【不満も希望もないから燃えられない…】“悟っちゃってる”Z世代の悩みに共感する箕輪厚介さんが「幸せになる3つの方法」を伝授してくれた

【不満も希望もないから燃えられない…】“悟っちゃってる”Z世代の悩みに共感する箕輪厚介さんが「幸せになる3つの方法」を伝授してくれた

新R25編集部

「実家のお店がなくなるのは悲しい… 家業を継ぐか迷ってます」実家のスーパーを全国区にした大山皓生さんに相談したら、感動的なアドバイスをいただきました

「実家のお店がなくなるのは悲しい… 家業を継ぐか迷ってます」実家のスーパーを全国区にした大山皓生さんに相談したら、感動的なアドバイスをいただきました

新R25編集部