

幸せが見つからないなら、固定費を収入の10%に
自分にとっての“パンの耳”を考えろ。年収1千万のプロ奢ラレヤーが語る「お金と幸せ」
新R25編集部
突然すいません。「幸せ」ってなんだと思いますか?
当方、老後に備えて2000万円貯めなきゃとか、オリンピック後は景気が悪くなるとか、晩婚化とか言われて、将来への不安を抱えながら過ごしている20代。漠然と「幸せになりたいなあ」とは思うのですが、どうすれば幸せになれるのかがいまいちイメージできません。
やっぱり、お金持ちになれば幸せなのかな…?
ということで、この人に話を聞いてみることにしました。
【プロ奢ラレヤー】「面白い人と効率的に会うため」という理由で、「他人に奢られる生活」をしつづける22歳。Twitter上で「奢ってくれる人」を募集し、食事をはじめ、家まで奢られる(空き家をもらう)などしている
“他人に奢られる生活”をしていることで、一昨年あたりから一躍有名人となった「プロ奢ラレヤー」さん。
奢られる生活、と聞くとけっこう厳しいんじゃないの?と思ってしまいがちですが、さまざまな人と会って面白い話を仕込み、「会いたい」と連絡してくる人に奢られ続けることで「無限奢られ状態」になり、お金には不自由していないとのこと。家ももらったことがあるらしいです。

おごられて生きる…!? 21歳・無職・既婚の“プロ奢ラレヤー”に価値観を揺さぶられた|新R25 - 20代ビジネスパー
なぜそんな生活ができるの?
詳しい経歴などはこちらの記事にあります
“じつはめちゃくちゃ稼いでいる”という噂もあるプロ奢さんに、「お金と幸せ」について聞いてみました!
〈聞き手=森伽織〉
お金の「効力」があるラインは、人によって違う

森
プロ奢さん、今ってどのくらい収入があるんですか?

プロ奢さん
noteで月額698円のマガジンを書いてるんだけど、その購読者が1500人くらいいるから、月に100万円くらい入ってきてて…
あとはサービスの感想や求人をつぶやく広告媒体的なことをTwitterでやってて、それが1案件2~3万円だから…
年収1000万円くらいじゃないすか?
22歳で年収1000万!? しかもダルそう

森
す、すごい…
私は収入もそんなにないし、将来に不安を感じてるんですけど…。やっぱりそれだけお金があると「幸福感」があるものなんですか?

プロ奢さん
いや、関係ないですよ。
なんでお金があると幸せになれると思うんですか?

森
え、好きなものなんでも買えるし…

プロ奢さん
欲しいものを全部買ったあとはどうするんです?
僕、「お金で幸せを感じられるのは、その人にとって効力のある段階まで」だと思うんですよね。
たとえば小学生のころって道端に10円落ちてたらうれしかったじゃないですか。でも今、10円落ちていたらひろいますか?

森
いや、スルーしますね。

プロ奢さん
ということは、10円には今の森さんを幸せにする効力がないんですよ。持っていても価値がないのと同じなんです。
森さんにとってはその金額は10円だけど、人によっては、1000円や1万円や10万円あっても幸せを感じない人もいる。お金持ちだったり、使い道がない人だったり…
だから、僕は「お金を持っている=幸せ」は幻想だと思っています。

森
それに気づいたのって、お金持ちになったからですか?

プロ奢さん
いや、中学生のころっすね。
あまり裕福ではない家庭だったので、お金を稼げば幸せになれるんじゃないかと思って、インターネット上でビジネスをしてみたら、100万円くらい稼げたんですよ。
いや、どんな中学生?

プロ奢さん
でも、それだけお金があっても、中学生が欲しいものなんて文房具とかゲームくらいだし、ばんばん使ってても怪しいから、すぐに使い道がなくなっちゃって。
「使わないお金はないのと同じだな」って気づきました。
「ムリして2000万円貯めるよりも、池袋西口で将棋してるホームレスのほうが贅沢」

森
少し前に、「老後のために2000万円貯めなきゃいけない」という話が話題になりましたが、プロ奢さんは貯金ってしてますか?

プロ奢さん
いや、まったく。

森
そんな気はしてました。不安とかはないんでしょうか…?
貯金をしない理由があるんですか?

プロ奢さん
そうですね。森さん、池袋駅の西口を出たあたりって行ったことありますか?

森
え? よく通ります。

プロ奢さん
あのへんに行くと、ホームレスの人たちがけっこういるんですよ。で、路上で将棋をやってるんですね。
それを見てると、「こういう生活も理想的なんじゃないか」とすごく思わされる。

森
いや、大変な生活なんじゃないでしょうか…

プロ奢さん
もちろんそうだとは思いますよ。
でも、やりたくない仕事で死ぬほど苦しい思いをしているビジネスパーソンも多いじゃないですか。それで必死に2000万円貯めて、やっと普通の老後が送れるというのもおかしな話というか…

森
それはそうかもしれません。

プロ奢さん
そう考えたら、日が暮れるまで仲間と将棋を打って遊んでる老後のほうが、僕は贅沢だと思うんですよね。
「みんな2000万円貯めること」にとらわれすぎですよ。何かを楽しむ余白がある生活のほうが、ずっと魅力的。
僕も、やりたくないことをしてムリに貯金するよりは、「余白がある生活」を目指している。貯金しない理由があるとすればそれですね。

森
ちょっと納得しました…
ちなみにプロ奢さんって何にお金を使っているんでしょうか?

プロ奢さん
行きたいと思ったところにはすぐに行きます。
この間は、ペンギンを見たくて旭川まで行きました。 ペンギンかわいいですよね…
あ、だからリュックに…(かわいい)

プロ奢さん
あとは『HUNTER×HUNTER』100話分買って、イッキ読みしたり…
年収300万円くらいの人でもできそうな贅沢だ

森
もし私がプロ奢さんくらいお金を持ってたら、服をたくさん買ったり、高級料理を食べに行ったり、もっと贅沢をする気がするのですが…

プロ奢さん
僕だって十分贅沢してますよ。
その都度自分のやりたいことをやって、消費したいものを消費して自由な生活をしています。
贅沢の価値観も、金額で決められるものじゃない。僕にとっての贅沢は、そのように日々を自由に楽しむ「余白ある生活」なんです。
「幸せになりたい」と言っている人は、自分なりの「パンの耳」を見つけるべき

森
お金で幸せになれないとしたら、どうすれば幸せになれるんでしょうか?

プロ奢さん
まず、「幸せになりたい」っていう考えがオワコンだと思います(笑)。
「幸せが何か」って定まってないのに、それに“なりたい”って言ってるの、ヘンですよね。
幸せって、けっこう相対的なものだと思うので、波があれば幸せになれる。つまりいったん不幸になればいいと思うんですけど(笑)。

森
う~ん。

プロ奢さん
幸せになりたいなら、まずは自分にとっての幸せを定義してみるといいと思いますよ。そして、それを「ほしい」と発信してみる。
「幸せになりたい」と言っている人には何もしてあげられないけれど、「〇〇がほしい」「××がしたい」と具体的に言っている人になら、物や機会を提供できるじゃないですか。実際、僕、それで空き家をもらったことありますし。

森
「ほしいもの」や「幸せ」をもらえることなんてあるのかな…

プロ奢さん
「パンの耳」みたいなものだと考えればいいんですよ。

森
パンの耳…?

プロ奢さん
パンの耳って、パン屋さんによっては無料でくれたりするじゃないですか。パン自体はもらえないけど。
“誰かが捨てようとしてた「パンの耳」が、自分の欲しいものややりたいこと”ってけっこうあるはずなんですよ。
パンの耳、つまり幸せの定義が他人と違うものであればあるほどいいですよね。

森
そういう意味だったんですね…!

プロ奢さん
だから「自分なりの幸せ」をピンポイントで定義づけておくことは幸せになれる近道なんじゃないかな。
幸せの定義が見つからないなら、「固定費」を収入の10%以下に

森
幸せの定義かあ…難しいなあ。自分だけの幸せを定義づけるコツとかってありますかね?

プロ奢さん
これツイートしたら燃えたんですけど、とりあえず家賃や光熱費などの固定費を収入の10%に抑えればいいと思います。

森
10%!? 20万円稼いでたとして、2万円ですよ?
少なすぎません?

プロ奢さん
まあ、もちろんできる範囲でいいんですけど。
「自由に使えるお金を増やせ」って言いたいんです。好きなことって実際にやって、ある程度続けてみないとわからないから、いろんなことに挑戦できるだけのお金と時間が必要なんですよ。
それに、自由に使えるお金が増えれば、人材としても優秀になれます。

森
なんでですか?

プロ奢さん
人の能力値って、人生においてどれだけ偏ってお金と時間をかけたかが反映されてると思うんです。
スポーツ選手とかがまさにそうで、あの人たちはみんなが遊んでいる時間もずっとトレーニングしているし、道具にもこだわってお金をかけるじゃないですか。
それくらい極端に打ち込むことで、圧倒的になれるんですよ。みんなと同じようにお金と時間を使っていたら、まわりと差別化できないのは当たり前ですよね。

森
ってことは、収入が多ければ多いほど優秀になれるってことですか?
世の中って、お金持ちの人にめちゃくちゃ有利にできてるんですね…
「そこなんですよ!」

プロ奢さん
だからこそ、収入が低い人ほど、住居とか食事みたいな「みんなと同じ消費」を抑えて、自由に使えるお金を増やすべきなんですよ!
だって、急に給料を1万円上げるより、固定費を毎月1万円浮かせるほうが簡単でしょ?

森
そうかあ…
家賃とか、食費とか、具体的にどこを下げるべきなのでしょう?

プロ奢さん
人と比べたときに、自分が何にこだわりがないのかを見つけるのがコツですね。
どこでも寝られる人だったら狭い家でもいいはずだし、社会的になんとなく化粧をしているだけの人なら化粧品を買うのをやめればいい。

森
さすがに化粧をやめるのは、社会人としてリスキーじゃないですか?

プロ奢さん
いやいや、気になるのは最初だけですよ。そういうキャラだと定着させちゃえばこっちのもの。
「みんながやってること」が多少欠けていても、他の人にできないことができれば、人材としての価値は高くなります。
そうかも…

プロ奢さん
たとえば、惰性でやってることをやめて浮かせた1万円で、1年間語学学校に通えば、普通の人より外国語が喋れて重宝されるかもしれませんよね?
仕事で活躍することが「心地いい」と感じる人にとっては、これもまた幸せになる方法のひとつです。

森
しかも、仕事で活躍して給料が上がれば、自由に使えるお金がさらに増えるという好循環…!

プロ奢さん
そう!「自分は別にこだわっていないけれど、社会が許していないからやっていること」がないか、探してみてください。
固定費を抑えるメリットって、思っているより大きいと思いますよ。
幸せになるためには、お金を介する必要はなく、自分が「心地いい」と感じることフォーカスして考えるのがいいみたい。
とりあえず固定費を下げるために水筒やお弁当を持参するようにして、社会人になってからずっと行きたいと思っていた「英会話教室」に9月から通うことにしました!(ホントです)
〈取材・文=森伽織(@orca_tweet1)/編集=於ありさ(@okiarichan27)/撮影=長谷英史(@hasehidephoto)〉
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