ビジネスパーソンインタビュー
ROLAND著『俺か、俺以外か。ローランドという生き方』より
無理に自信を持とうとしなくていい。まわりに左右されず、自分を信じるマインドセット
新R25編集部
18歳でホストデビューし、20歳にして店舗の代表取締役に就任。
2018年には月間6000万という歴代売上最高記録を樹立し、歌舞伎町の帝王とも呼ばれるローランドさん。
彼の発する「ローランド名言」には、人を惹きつけるものがあります。
そんな彼の名言を集めた初の著書『俺か、俺以外か。ローランドという生き方』には、数々の名言とともに、その言葉の裏にある彼の美学が詰まっていました。
同書の中から、ホストとしてだけではなく、人として、仕事人としての哲学が詰まった2つの記事をお届けします。
ご堪能ください。
100人が100人ダメと言っても、その100人全員が間違えているかもしれないじゃないか
※周りの大反対を押し切ってホストになったことについて
「多ければ正しい」という、この思考。
これって、非常にリスキーな考え方だと思う。
多ければ正しいの? 少なかったら間違っているの?
少ないほうが正しいことを言っていることだってある。
たとえば、「金銭感覚がおかしい」という言葉。
俺は、努力不足の人が開き直っている言葉にしか聞こえないから嫌いだ。
世の中の割合で言えば、金持ちとそうでない人は、そうでない人のほうが多い。
必然的に多数決を取れば、金持ちではない人のほうが勝るわけだ。
多数決で多いから正しいのだと考えて、金持ちの金銭感覚を「違っている」と揶揄するのは、おかしくはないか?
冷静に考えれば、稼いだぶん使っているだけなのだ。
多ければ正しいとは限らない。
これは、常に自分に言い聞かせてきた言葉だ。
自分の価値観というものを大切にしてきた。
入店初日に俺は、「歴史を塗り替える伝説のホストになる」と言った。
100人が100人できないと言ってきた。
選ばれる側ではなく、あくまで選ぶ側というスタンスで仕事をした。
100人が100人、それは違うと言った。
大学に入学して、早々に辞めた。
100人が100人、馬鹿げていると言った。
その時、俺はこう思ったんだ。
その100人全員が、間違えているのだと。
自分が信じた道を、仮に全員が反対と言うのならば、その全員が間違っていたのだということを証明すればいいだけの話だ。
数年経った今、その100人が全員間違えていたということを、俺は証明できたと思っている。
良くも悪くも、ローランドというホストは、現役のホストとして史上最も名前が売れたと自負している。
そんな俺のセカンドキャリアは、いやでも注目されるであろう。
次の目標は、ホストを経て次のステップでもこれだけ頑張れるのだ! と業界に夢を与え、世間をあっと言わせること。
そして、ホスト業界の一卒業生として、まだ誰も踏み入れたことのない領域まで歩みを進める。
世の中の誰にも、「ホストは将来がない仕事」なんて言わせない。
全力でホストをした先には、明るい未来が待っていると証明してみせる。
ん? 君にはできないって?
なに、気にしないさ。
もし100人全員にできないと思われても、
またその全員が間違っていたと証明してやる。
自信を持てとは言わない。自信のあるフリをしてみな!
※ローランド氏の番組内にて、自信がないと悩む女性に向けての一言
人を魅力的にさせる最も大切なツール。それは自信だと思っている。
では「はい! 今から自信を持ってください!」と伝えれば、誰でも簡単に自信が持てるようになるかと言えばそうではない。
そんな簡単に自信が持てたら、今頃スマホの所有率と同じぐらい、みんなが自信を所有しているはずだ。
だからいつもアドバイスするのは、自信のあるフリでいい。自信のあるフリを頑張ってやってごらん、と。
人の心とは難しい。自分でどうこうできない部分が大半だ。
だから、無理に自信を持とうと気負いすぎると、
「自信持たなきゃいけないのに、自信が出てこない。あぁどうしよう…」
って、負の連鎖に陥るのが関の山。
そんなときは、「自信がない自分」を素直に受け入れてあげればいいんだよ。
「そうか、お前は自信が持てないんだな! よしわかったよ。もうしょうがねぇよ!」って(笑)。
・まず受け入れる
・そのうえでどうしたら自信があるように見せられるかに視点を変える
・背筋を伸ばしてみる
・ゆっくりとしゃべってみる
・声のトーンを落としてみる
などなど。
どう? これならできそうじゃない?
建設的じゃない?
昨年のロシアW杯グループリーグ初戦のコロンビア戦。前半3分の香川のPKだって、蹴る前に笑っていた。
あの表情を見て、ああ、これはまず外さないな、と俺は思った。
心理状態は変えられなくても、仕草ならその瞬間から変えられる。
自信のあるフリをしていて、たまたま話が少しウケて流れを摑んできて、
「あれ? そういえば、気づいたらいつのまにか自信満々でしゃべれているじゃん!」
ということになったことが多々ある。
自信があるように振る舞っているうちに、なりたい自分に近づけた、というわけ。
だから、従業員たちにも常日頃から言っている。
自信のあるフリをしろ、と。
ま、俺クラスになると、常に鏡とジャンケンしても勝てるぐらいの自信が備わっているのだけど!(笑)
嫉妬や妬みは、いい男のアクセサリーみたいなもんだろ?
※妬まれるのが多いことに対して聞かれ
職業柄、人気商売のため、それなりにファンを抱えている。
おそらく10億人程度なので、まあそんなに多いわけではないが…。
そんな数少ない(!)貴重なファンのことは、とても大切に思っている。
だがしかし、ホストという仕事ゆえに、ファンを嫉妬させてしまうことも多い。
また、ローランドという圧倒的な存在を、妬ましく思う人も数多くいるのが現実だ。
でも、そんな嫉妬や妬みといったものは、いい男にとってのアクセサリーみたいなものだと思っている。
いい男は、嫉妬されて妬まれてナンボなのだ。
俺はアクセサリーというものを、ほとんどつけていない。派手な指輪もネックレスもしていない。
多少古臭い考え方かもしれないが、「男がつける装飾品はシンプルな機械式時計だけだ」というのが俺の考え方。
宝石は、確かに美しい。
でも結局、光がなければ、そのへんの石ころとかわらない存在なんだ。
俺は、自分だけで輝ける。
なぜなら、スターだからね。
なんていうのはジョーク(半分本気)だが、とにかく俺は、アクセサリーは身につけない。
そんな俺を見て、「なぜアクセサリーをつけないのか?」と聞いてくる人もいる。
そんな人達には、こう言っている。
「女の嫉妬と、男の妬みが俺のアクセサリーだ」と。
妬みや僻みに悩む人も多いが、別にそんなこと気にしなくたっていいじゃないか。
嫉妬されない人生のほうがつらくない?
陰口は言われないに越したことはないが、それでももし、自分の耳に陰口が入ってこようものなら、それはアクセサリーだと思って堂々と身につけてやればいい。
今日も俺は、たくさんの嫉妬とたくさんの妬みを身につけて、颯爽と出勤する。
ローランドさんの至高のプロ意識にもっと触れたいという方に
「謙遜が美徳」と言いますが、ローランドさんの哲学はその真逆。
自己愛を全面に出し、傲慢なほど自分中心に生きることを美徳としていました。
「ローランドが下を向くのは、出勤時に靴を履くときだけさ」
「歴史なんて勉強するもんじゃないね、作るものだから」
この名言の意味が気になった方はぜひ手に取ってみてください。
〈撮影=428.kei/muse design&edit〉
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