ビジネスパーソンインタビュー

浮気しやすい人の9つの特徴とは? 恋愛学の専門家が男女の視点から語る「浮気の科学」

男女ともに浮気性!?

浮気しやすい人の9つの特徴とは? 恋愛学の専門家が男女の視点から語る「浮気の科学」

新R25編集部

2019/05/31

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世の中のカップル・夫婦たちを悩ませる問題のひとつが「浮気(不倫)」

「浮気は良くないこと」と言われながらも、週刊誌の報道などでは浮気している人を頻繁に見かけます。一体なぜ浮気をされてしまうのでしょうか…。

浮気の理由などを教えてもらうべく、「恋愛学」の第一人者として知られる早稲田大学の森川友義教授にお話を伺ってきました。

男性、女性それぞれの視点から「浮気」をひも解いていきます。

※こちらの記事では森川教授の著作『大人の「不倫学」』に則り、浮気の定義を恋愛関係または婚姻関係にありながら別の異性とセックスを含む関係を持つこととし、不倫は婚外でセックスをすることとします。

【森川友義(もりかわ・とものり)】早稲田大学国際教養学部教授。1955年、群馬県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、国連専門機関勤務、オレゴン大学客員准教授などを経て、現職。日本における「恋愛学」の第一人者として知られる。著書に『大人の「不倫学」』(宝島社)や『一目惚れの科学』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある

男女を問わず、浮気は遺伝子にプログラムされた自然な欲求

葛上

週刊誌などでタレントの浮気・不倫報道が取り上げられ、世間からバッシングを受ける事例をよく見かけます。「浮気は良くないこと」とされていながら、なぜ人は浮気をしてしまうのでしょうか?

森川教授

端的に申し上げると、私たち人間の遺伝子にプログラムされた自然な欲求だからです。男女それぞれ、より優秀な子孫をより多く残そうとしてしまうんですよ。

葛上

男性が子孫繁栄のため浮気する、というのはなんとなくわかるんですが、女性もそうなんですね。何か証拠があるんですか?

森川教授

いくつかありますが、わかりやすいのは男性器の形状ですね。

葛上

女性の話なのに…?

森川教授

はい。男性器がきのこ状になっているのは、女性器内に入り込んでいる他人の精子をかき出すためだという仮説が有力になってきているんですよ。

ニューヨーク州立大学のギャロップ教授らが、大人のおもちゃの男性用と女性用を使って精子もどきがどれくらいかき出せるのか実験しました。すると、きのこ状になっていないものは35.5%しかかき出せなかったのに対し、きのこ状のものは91%もかき出せたんです。

男性器の形が他人の精子をかき出すのに最適化されているということは、短い期間に女性が複数の男性と関係を持つことが当たり前になっていて、男性が自分の精子を宿すために性器が進化したと考えられます。

葛上

なるほど! だから女性も遺伝子的に浮気性なんじゃないか、ということなんですね。

1年以内の浮気経験率は男性が76%、女性も40%近い

葛上

みんな言わないだけで、実は浮気をしている人は多そうな印象ですが、実際どれくらいの人がしているものなんでしょう?

森川教授

日本家族計画協会家族計画研究センターが実施した調査によると、20歳~69歳までの男女約7000人のうち、1年以内の浮気率は男性が76.3%、女性は38.3%(JEX ジャパン・セックス・サーベイ 2012年版より)にものぼります。

直近1年でこれですから、期間を広く取ればもっと数字は上がるでしょう。浮気・不倫は当たり前のように起きているんですよね。

葛上

そんなに多いんですね!

森川教授

交際や結婚といった社会制度は、遺伝子のプログラムに沿ってつくられたわけではありませんから、そのギャップが浮気や不倫といった形で表れているのだと思います。

葛上

浮気をされたくないとみんな思っているはずですから、とても生きづらいですね…

森川教授

そうかもしれませんね。ただ、考えてみてください。

浮気できないほど、パートナーに魅力がなくても良いのでしょうか。

葛上

うーん…

森川教授

きっと、ほとんどの人は「NO」と答えるでしょう。ほかの異性からもモテてしまうような人を選ぶんだから、浮気されてしまうのも仕方のないことですよね。

「男性の浮気はバレる、女性の浮気はバレない」ってホント?

葛上

よく「男性の浮気はバレやすく、女性の浮気はバレない」なんてことが言われてますよね。実際はどうなんでしょう?

森川教授

正確には「女性の浮気は特にバレない」という感じです。というのも、男女ともにバレてないんですよね。

葛上

マジか…

森川教授

ひとつの目安としてイギリスのデータがあります。65万人以上が登録している不倫サイト「UndercoverLovers.com」の調査によると夫の不倫の83%、妻の不倫の95%は顕在化してないとのこと。

日本のデータは少ないんですが、夫の不倫の79%、妻の不倫の93.2%はバレてないなんて調査もあります(※1)。

これらは不倫のデータなので同居をしていることが前提です。それでもこれだけバレてないわけですから、ただの交際であれば、基本的に見破れないでしょう。

葛上

なんかもうリアクションできなくなってきました。

浮気しやすい男女の9つの特徴

葛上

ちなみにネットなどでウワサされるような「こういう人は浮気しやすい」というような特徴は何かあるのでしょうか?

森川教授

外見からは判断できないものもありますが、浮気しやすい男性の特徴は、以下の9つに分かれます。

<浮気しやすい男性の特徴>

① 倫理観が欠如している男性:浮気を悪いと思っていなければ、する確率は高い。

② 男性ホルモン「テストステロン」が多い男性:顔全体の印象が「野生的」、逆三角形の体型、右手の人差し指と薬指を比較すると薬指が明らかに長いなどに表れる。

③ 脳内伝達物質「ドーパミン」が多い男性:性に快楽を感じやすい男性と言える。ドーパミンが多いとアウトドア派になり、少ないとインドア派になる。

④ お金持ちの男性:浮気には「お金・時間・労力」といった投資原資が必要なので、お金を潤沢に持っていると浮気しやすいと言える。

⑤ 五感的な魅力のある男性:容姿が整っているなど五感的に秀でている男性は、恋愛市場、結婚市場、浮気市場3つの市場で売れ筋。

⑥ 出会いが豊富な男性:浮気できるかどうかは、出会いの数と相関がある。

⑦ 惰性で付き合っている男性:付き合ったばかりの「恋愛バブル」が弾けてしまうと、パートナーに対する興味が薄れ、ほかの女性に目を向けることになる。

⑧ パートナーとセックスレスになっている男性:男性は1日に数千万という単位で精子が自動的に生産され、何かしらの方法で射精が必要。パートナーとセックスレスだとしたら、浮気をすることも1つの手段になる。

⑨ 恋人の存在を隠す男性:新たに出会った女性から「付き合っている人はいるの?」と聞かれたときに、恋人の存在を隠す男性は浮気する傾向がある。

葛上

女性の場合はいかがでしょうか?

森川教授

女性も男性とほとんど同じです。ただ、違う点を挙げるとしたら、デートでは男性が支払いをすることが多いので、女性自身が持つお金の多寡はそれほど重要ではないということ。

あとは⑥の「出会いが多い」という項目の亜種として、際どい服を好んで着たり、ボディタッチが多かったりなど隙がある女性は「セックスできる」と思われ、近づいてくる男性が多くなるので浮気の可能性が上がりますね。

葛上

ここまでの話を総合すると、「男女ともに浮気は当たり前のようにしてしまう」ってことですよね。

森川教授

そうなりますね。なんとかして交際や結婚といった社会制度との齟齬はなくしたいものですが、遺伝子が一朝一夕には変化しない以上、なかなか難しい。

なので自分も恋人も一生に一度は浮気をしてしまうもの、と覚悟を決めておくぐらいのほうのがいいんだと思います。

「浮気は遺伝子に基づいた自然な欲求」「1度浮気されたら、繰り返される」など、パートナーがいる人にとってはグサリとくる話でした。

もはやパートナーの浮気は疑っても仕方なく、「かけがえのない存在だ」と思ってもらえるよう努力するぐらいしか、私たちにできることはないのかもしれません。

〈取材・文=新國翔大(@n_sh2192)/取材・編集=葛上洋平(@s1greg0k0t1)〉

※1 以下の5つの記事や小学館が過去10年の間にネットで掲載している記事に基づいている。

・『週刊ポスト』 2010年12月17日号「2014人 史上最大の『人妻アンケート 不倫とSEX炎熱白書』」

・『週刊ポスト』 2010年9月24日号「夫が知らない人妻1000人『SEXのホンネ』」

・『女性セブン』 2011年3月31日・4月7日号「R40女性1000人 『性と体』アンケート」

・『女性セブン』 2011年4月21日号「夫の浮気〜嘘と真実〜」

・『女性セブン』 2013年1月10日・17日号「40、50代主婦の本音『夫との関係』」

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