ビジネスパーソンインタビュー

【コラム】貯められない体質を変えるには? 半年で100万円貯めた男が教える貯金術

大前提は「貯金額を増やす」こと

【コラム】貯められない体質を変えるには? 半年で100万円貯めた男が教える貯金術

新R25編集部

2019/03/23

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記事提供:マネ会

ムダ使いをしてしまう」「お金が貯められない

けっこう多くの20代が悩んでいることではないでしょうか。

かくいう自分も金銭管理がかなりヘタな方で、20代の終盤まで貯金が存在するのはボーナスが出たときだけという状態でした。

6月の賞与で貯金ができ、12月に賞与が出るころには残高がゼロに近くなっているのです。

自分は新卒時点から高めの給与を受け取っていました。バカみたいにもらっていたわけではないですが、平均よりは全然高い水準でした。が、まったく貯まらない。理由は明確で「貯めるマインドを持っていなかった」から

宵越しの金を持たない…といえばカッコイイですが、単純にバカだったのです。

毎月、女の子がらみの交遊費(合コン代・アポ代)で7万近く使っていたのではないでしょうか。当然、ここには通常の友人との交際費は含まれていません。

ファッションにかかる費用(特に1年目は服装を変えたのでゴッソリ使った記憶があります)も他に必要です。また、ひとり暮らしなのでその他、家賃・公共料金・生活費の諸々がかかっています。自炊はできないからすべて外食です。

さて、そんな自分が半年で100万を貯めた方法です。きっかけは友人と飲んでいて、「その年収でその貯金の状況はドン引きだわ」と言われたことです(笑)。

自虐的に爆笑して応答した自分だったのですが、ふと「たしかにプールしているお金があれば、いざって時にやりたいことができるな」と朝帰りの電車で思ったのです。

お金に対する考え方

お金はすべてではない。だけど、すべてにお金が必要だ。

『闇金ウシジマくん』(小学館)

漫画『闇金ウシジマくん』に出てきた名言です。

俺の考え方では、お金ってパスポートなんです。なんらかの体験を得るための種銭。

金額の多寡が体験の価値と比例しない(俺の場合は当時、キャバクラとかがそうでした)のだけど、体験が「できる」「できない」を切り分けるわかりやすいパスポートです。

そして、その種銭は多いほうが選択肢が広がる。使わないのは、使うときに気持ち良くドカッと使うためなんですよね(いまでもお金は貯めるだけでなく、使わないと意味がないと考えています)。

「使っても、使わなくてもいい、まとまったお金が手元にある状態」を作りたくなったのです。

貯金に対するマインド

お待たせしました。ここからは具体的な考え方を書いていきましょう。

細かいノウハウに関しては、みなさんも知っていることでしょう。

余ったら貯金するのではなく、先に貯金してしまう天引き貯金をしなさい。お金を使った実感が減るクレカは使うな

逆にポイントを貯めるために公共料金を含めて、クレカを有効活用せよ。スーパーやドラッグストアでは底値でまとめ買いをしなさい。作りおきを視野に入れて、かしこく自炊しましょう、等。

これらはすべて正しいと思います。が、細かいノウハウを知っても貯められない体質の人は、結局貯まらないんですよ

すべてを帳消しにする無駄遣い(それも無自覚な)をやってしまう。反面、貯めることができてる人は、共通して持っているマインドがあります。

それは「大前提として貯金額を増やす」という考え方が息を吸うようにできているということです。

すべての物事は動機づけに始まります。モチベーションが弱ければ、小手先のテクを使っても破綻します。すぐにあきらめてしまいます。

そう、貯められない人は「貯金があればいいな」という妄想ではなく、「貯金額を増やす」という確固たるアクションにつながるマインドをまずは持つべきなのです。

と、これだけでは俺が書く意味がないので、もう少し分解しましょう。

貯金には「式」を意識すること

貯められない人は「収入」「支出」しか頭にないんです。言い換えると、「給料」か「使えるお金」です。

一方、貯められる人は「収入」「支出」「月々の貯金額」になります。

そう、つまり「収入(Income)」「支出(Outcome)」「貯金(Saving)」に対する考え方が重要なのです。

ここはダイエットに通じるものがあります。ダイエットの場合と、痩せるという観点でいえばやることはシンプルで、「基礎代謝+運動量≧ 摂取カロリー」です。この式を破ってしまった時に太ります。

「収入(Income)」=「支出(Outcome)」は、当然ながら貯金(の増額)ができません。プラマイゼロの現状維持です。なんとなく心が休まらない心境…すごくわかります。

「収入(Income)」<「支出(Outcome)」は、借金生活です。リボ払いはやめましょう(多く見られるケースは、ボーナスで補填している人たち)。

そして「収入(Income)」>「支出(Outcome)」。これだけが唯一、差額であるお金を「貯金(Saving)」にまわしていくことができる状況なのです。

貯められる人は大前提として、自分の収支がこの式に収まるように自然とアクションを取っているのです。

当たり前すぎると思いますか? これが“本当に当たり前”だと心底思えているマインドであれば、確実に貯金ができているはずです。できていないのであれば、それはこの「式」を自分のなかに腹落ちさせられていないのです。

自分が月々にもらうお給料と、使ってしまうお金、収支のバランスのゴールの形が明確に見えていること、これが最も大事なことなのです。

逆に、これが腹落ちすれば貯金もダイエットも確実にうまくいきます。すべてはInとOutのバランスが支配しています。勝間和代さんが出した片付け本では、以下のように書かれていました。

家に入ってくるもの(In)が、捨てるもの(Out)を上回っている状態が続くと収納破産=汚部屋になる

『2週間で人生を取り戻す! 勝間式汚部屋脱出プログラム』(文藝春秋)

だからこそ、「使ったお金(Out)」を見える化する家計簿が存在するんですよね(俺の場合はほとんどのシーンでクレジットカードを使っていて、データを確認できるので使用しませんでしたが)。

もうひとつ重要な視点は、時間です。「貯金額」というのは「月々の貯金額」の累計です。

毎月2万円の貯金が半年貯まれば、12万円です。3か月で10万円を貯めたければ、毎月3.4万円の貯金が必要です。

貯金額の推移の勾配を急にしていくには、月々にそれなりの痛みをともないます。時間をかけていいのであれば、勾配を緩やかにできます。だから、若いうちからコツコツと言われるわけですよね。

やっぱ短期間で貯めるためには「高額の収入(副業」か「極端な節約」をせざるを得ないですから。

意識が変わると行動が変わる

最後にオカルトな話をします。俺はコツコツと管理していくことが苦手です。今回で言えば、月々の自分の収支を計算してやりくりすることができるタイプではありません。

ですが、「半年後に自分の口座に100万円がある状態」を意識の大前提にすることにしました。すると、半年後にはその通りになっていました。

自分の中では、生活レベルもライフスタイルもほとんど変わっていませんでした。ですが、潜在意識的には「貯金(Saving)」が足りていないという感覚があったのでしょう、「収入(Income)」を増やし、「支出(Outcome)」を減らすアクションを結果的に取っていました。

わかりやすく言うと、衝動買いの衝動が消えていました。副業による収入が格段に増えていました。

いままでは貯金がゼロに近いところにあることが「なんとなく自分の場所」だと思っていたのが、「貯金残高が100万円が自分の状態」となってからは、これまでの場所が居心地悪くなり、100万円に近づくアクションを自然と取っていったのだと思います。

それが200万円になるのも比較的すぐでした。

これは自分のコンフォートゾーン(快適な領域)が変わったことが理由だと自己分析しています。

自分のコンフォートゾーンが「昨日のまま」であれば、行き着く先は「貯金が出来ない自分」です。新しく設定したコンフォートゾーン(貯金がある自分)は、意思の力を使わなくとも、無意識の力が自分をそこまで連れて行ってくれるはずです。

100万円がひとつの分岐点

個人的には、貯金なんかに意味はないと思っています。100万円よりも500万円、1000万円よりも2000万円、いくらあっても不安が消えないのがお金というものではないでしょうか。

それよりも「どんな年齢になっても稼げる自分」でいることの方が大事なことのように思います。

ただし、松浦弥太郎さんが著作で書かれていたことですが、

「使っても使わなくてもいい100万円」を貯めてみることで得られる感覚

『松浦弥太郎の新しいお金術』(集英社)

そのお金を増やしていってもいい。一晩で豪遊してみてもいい。何もしなくても、もちろんいい。

右から左に消えるのではない「お金」が手元にある事実は非常に大きいです。それはいざという時に、いかようにでも使えるパスポートです。

いま現在ゼロの人も、自分なりに無理のない「収入(Income)」>「支出(Outcome)」を構築して、まずは目標の「貯金額(Saving)」、できれば100万円に到達してみることにチャレンジしてみてください。

お金に対する捉え方がまったく変わっている自分に気づくことが出来るから。応援しています!

〈文=桐谷ヨウ(@yohkiritani)〉

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