ギャルだから、久保りん（久保裕丈さんの愛称）の印象にはめちゃくちゃ残りやすくて「ラッキー、チャンスじゃん」って思ってました。

まず、スタッフさんに挨拶したら褒められる。頭下げたら褒められる。ほかの人と比べて、スタート位置が低いんですよね。

さすがに収録ではないですけど、プライベートで遊ぶ時なんかは、遅刻しても「ギャルだから仕方ないわ」で済んじゃいます（笑）。

そうやって期待されてない分、ガツガツいけるんですよ。

もりもり（森田紗英）とか（蒼川）愛ちゃんは、久保りんにすごい気を使ってたじゃないですか。ギャルはね、そんなんじゃないんです。「なんとかなるから大丈夫」っていうマインドだから。

うれしかったです。でもそれも、変にかしこまらずに自然体で参加できたからなのかな。

久保りんは「ギャルは見ず知らずの生物だけど」って言いながら、すごく内面を見てくれた。だから変に「ちゃんとしなくちゃ」って思わなかったのもよかったんだろうな。

ただ、この格好をしているからこそ、“世間から後ろ指さされる”ってこともわかってます。

街を歩いていて、目の前の人がポイ捨てしたとするじゃないですか。そうすると、注意されるのはいつもゆきだし、電車で誰かのスマホが鳴ったら真っ先に視線がくるのもゆき（笑）。

おばあちゃんになったときに、絶対後悔したくないから。

幼稚園の頃から髪の毛にブリーチかけてたんですけど、当時の写真を今見ても、その頃の自分を誇りに思えるんですよ。

「幼稚園のゆき、かっわい〜」って（笑）。

もし清楚な格好をして写真に写ったとしても、自分がおばあちゃんになった時に「かわいかったでしょ？」って自信を持って孫に見せられない。

だからゆきは、未来の自分が誇らしく思えるように、この姿でいたいんです。

違うんです！ ゆきにとっての“かわいい”は、自分が一番イキイキできて輝けること。

たしかに、バチェラーの時みたいに、清楚メイクに黒いウィッグで仕事したりすると、エライ大人たちからも「絶対にこっちの方がいいよ」って言われます（笑）。

でもそれだと自分が納得できないんです。まわりにいくら納得してもらえても、自分が納得できなかったら人生楽しめないって思っちゃうから。

高校卒業のタイミングで、進路を決断したときからですかね。

ゆき、高校で留年してるんです。ネットでは「モデル活動が忙しかったから」と書かれてるんですけど、本当は学校でいじめられてて、不登校になっちゃったんですよ。

当時、『egg』や「Vine」ですでに芸能活動的なことをしていたので、同級生には「調子に乗ってる」と思われたんでしょうね。

そんなこともあって、芸能界に入るなんて考えていませんでした。

だから「高校を卒業したら、美容の専門学校に進もう」って決めてたんです。

そう。進路面談で担任の先生に「美容系の専門に行こうと思います」って話したら、「え？ モデル続けるんじゃないの？」って、当たり前な感じで言われて。

そのときに初めて、「あ、続けていいんだ。まわりから言ってもらえるなら、きっとうまくいくはずだ」って、本当にやりたかったことに気がつけた感覚だったんですよね。

自分はまわりと違うことをやって孤立してしまった。でも、「それをやり続けたほうがいい」と背中を押してくれた人がいたっていう事実がうれしくて。

あの時、「ちゃんと見てくれてる人は絶対いる」って思えた。だから今も、自分らしくいられてるんです。

センター街を歩いてると、日本人より外人に話しかけられるようになりました。

でも、最初はけっこう散々で、初めて撮影でアメリカに行ったときに税関で止められたんです。4時間くらいかな？ 別室に閉じめられて（笑）。

でも2回目に撮影でアメリカに行ったときは、反応がまったく違ったんです。

税関のおっちゃんが「オ〜ユキ〜！ 今日は撮影？」ってノリノリで話しかけてくるんですよ！ プライベートでグアムに行ったときも、税関で話しかけられました。

スケールの大きな国でバチェラーという輝いている場所に立てたのは、日本人でゆきだけ。

だから自慢だし、人生で誇れるものができました。

1番大きかったのは、“自分を励ます糧”を自分のなかに持てるようになったことですかね。

ゆきと同じ、モデルとかタレントの女の子たちって、何かツライことがあった時に励ましてくれるのはまわりの大人なんです。

でもアメリカ版バチェラーはマネージャーなしで参加したから、励ましてくれる大人は誰もいなかった。英語も喋れないし、もうめちゃくちゃ不安で。

そんな状況で最後まで自分の力でやりきれて、声までかけてもらえるようになった。

この先、仕事でうまくいかないことがあっても、「アメリカに行けば、同年代のなかで一番になれる」って、アメリカ版バチェラーの経験が心の支えになってます。

いや、事前に言ってたし、本当のことだから大丈夫（笑）。

1人目、2人目がギャル男でしょ。3人目は地元の先輩。4人目が爽やかボーイで、今度こそは捕まらないだろと思ったんです。

そしたらある日、連絡が取れなくなって。彼のお母さんに連絡してみたら、LINEで「捕まっちゃった〜」って。あ、まだそのときのラインが残ってます。

だから次はマジメな人がいいの！ でも慎重になりすぎちゃって、全然いい恋ができてないんだけど。

いない！ “ゆきぽよ”じゃなくて“ゆき”って呼んでくれる素敵な人、募集してますよ〜（笑）。

そう？ みんなはそうやって生きられないんですかね？

繰り返しになっちゃうけど、「おじいちゃん、おばあちゃんになったとき、今の自分を孫に自慢できるか」って考えてみるといいんじゃないかな。

ゆきは悩んだら、いつもそうやって自問自答してます。だって孫に「うわ、かわいくない」って言われるの、マジでチョ〜屈辱だから！