ああいう奴ら、新橋にいそうだなって感じ。あのおやじたちは、僕と大して年齢変わらないと思う。

まあ、ぜんぜん想像つかないですけど。

そうです。就職する意味がわからなくて。もともと学校や就職とか社会のシステムに対して、違和感がありつつも従ってきました。

大学に入学してみて、その意識から解放されたんですよね。大学に行かなくても、誰も怒らないじゃんって。

いや、一応僕もいろいろと考えてはいたんですよ。僕ら団塊ジュニアって、人口ピラミッドでいうと昭和後期生まれのピークなんです。大学受験も大変だし、就職は氷河期だった。

おまけに、これからどんどん人口が減っていく。企業のポストに対して、団塊世代の人数もすごく多いから回ってこないかもしれないし。年金支給年齢もどんどん後ろ倒しになるだろう、と。

そういったことをいろいろと考えた結果、「大企業に入るのって、全く割に合わないな」と。

いや、人口ピラミッドを見るなんて、バカでもできることですよ。出生率がすでに下がっている現状を知っているんだから、ものすごく簡単に予測できる未来ですよね。

働き方改革なんて、僕からしたら何言ってるんだろう、って感じ。

今さら感は全体的にありますね。なので、あの動画は風刺としておもしろいな、という感じ。

うん、世の中はそういう段階なんでしょうね。ただ、あの動画の話をしますと、飲み屋でグダッていた3人って、全員必要ないんですよ。

いや、あそこにいた若者も含めて。あいつらの仕事って、実質的にはもうないんですよ、本当は。

そうではなくて、彼らの仕事はすでにないんです。いなくていいんです、あの人たちは。僕だったら雇わないですよ。

遊べばいいんじゃないですか？ アリとキリギリスだったら、キリギリスになればいい。

そう、こういう話をすると、必ず「食っていくこと」について聞かれるんですよ。ちょっと攻撃しますけど、「食っていく」ってなんですか？定義を教えてください。

本当に生活できませんか？

支払わなければいいじゃないですか。恵んでもらえばいい。

あなたは別に社会全体のことなんて考えなくていいんですよ。自分が恵んでもらえるかどうか、とりあえずミクロ経済のことを考えましょうよ。

え、なんでですか？ 僕、おごってもらったら超うれしいですけど。

お金をもらうという意味では、投資されようが寄付されようが恵んでもらおうが働こうが、すべて一緒なんですよ。そもそも、お金じゃなくたっていい。

さっき食費の話をしていましたけど、飯はぜんぶおごってもらえばいいじゃないですか。

僕の意見はよく極論と言われるのですが、現実的な話をしています。ふつうに一人暮らしをしていくなら、服はファストファッションやメルカリで、すごく安いものが手に入る。

たとえば食べ物も、賞味期限切れ直前の食材を配っているNGOがある。そこまでいかなくても、安く調達する手段なんていくらでもありますよね。

家だって、シェアハウスならすごく安い。家入一真くんがやっている「リバ邸」とか、地方だったらかなり安い。

あと、地域おこし協力隊ってあるじゃないですか。東京から対象となっている地域に行けば、ほぼ無条件に300万円近くがもらえる。食っていくって、簡単ですよ。

遊びでは、やりがいを感じませんか？ たとえば僕、7〜8年前にゴルフにはまって、毎日行ってたんですけど、すごく充実してました。

僕は12年前に半強制的に会社を辞めさせられたのですが、いい機会だなと思って。すごく自由に時間を作れるようになったので。

ほとんどの人はいやな仕事をしていると思うんですよ。つまらない仕事と思うのであれば、やめちゃえばいい。

今でも役に立ってないと思いますよ。ぶっちゃけほとんどの人は、大して貢献していないんです。

自分が思っているほど、社会の役になんて立ってない。辞めても困らない。

病気になって会社に行かないと迷惑をかけるんじゃないか、みたいな人いますけど、いなくても別にいい。会社なんて、ぶら下がってる人が多いと思いますよ。

いやいや、どんなに素晴らしい組織でもぶら下がっている人は絶対います。それは仕方がない。

僕がいま、働き方としておもしろいなと思っているのは、個人が会社を利用するというやり方。昨年からポンとブレイクした編集者で、幻冬舎の箕輪厚介くんという人がいて、彼はめちゃくちゃ会社を使っているんですよ。

彼は「給料がもらえなくても、絶対に辞めない」って言ってるんですよね。

一方で、「幻冬舎は俺を雇っているほうが収益がいいはずだから俺を雇っている」とも。実際、彼は幻冬舎の給料の5倍以上は稼いでると思いますよ。

幻冬舎のブランドと出版流通じゃないですか。組織を自由に使えるんですよ。それはおもしろいなと思って。

個人の働き方として会社のリソースや資金力、ブランド力を使って、生きていくというのもありですよね。というか、そっちのほうがやりやすいじゃないですか、完全に独立するよりは。