納得感のあるキャリア選択を
「はたらいて、笑おう」を掲げるパーソルに、“はたらくWell-beingを推進する理由”を聞いてみた
新R25編集部
リモートワークの浸透などと相まって、「はたらき方改革」が世間の潮流となって久しい昨今。
現場ではたらくビジネスパーソンのなかには「本気で仕事に打ち込もうと思ったらはたらき方改革なんて無理」「自分らしいはたらき方なんて難しい」と感じている人も多いはず。
そこで、パーソルグループとのコラボでお送りする本連載「“はたらくWell-being”を考えよう」ではモヤモヤを感じているあなたへ「令和の新しいはたらき方」を提案していきます。
今回は、パーソルホールディングスのはたらくWell-being推進室の中山友希室長に、パーソルが“はたらくWell-being”を推進する理由についてお伺いします。
人的資本経営に対する注目度が高まりつつあるなか、総合人材サービス会社であるパーソルがどのような取り組みをおこなっているのか話を聞きました。
インテリジェンス(現パーソルキャリア)入社後、営業を経て経営企画、事業企画を担当。2018年にパーソルキャリアのミッション策定プロジェクト担当としてアンカースターへ出向。帰任後は対外的なミッション浸透のため、産学官とのパートナーシップを推進。2020年からはパーソルのグループビジョン「はたらいて、笑おう。」実現に向け、はたらく領域におけるWell-beingのグローバル指標策定、浸透に取り組む。2023年4月に新設されたはたらくWell-being推進室長に就任
「仕事が楽しくない」なんてもったいない
――(編集部)なぜパーソルは“はたらくWell-being”を推進しているのでしょうか?
中山さん
私たちは「はたらいて、笑おう。」というグループビジョンを掲げている総合人材サービス会社です。仕事をしていると嫌なことや辛いことに直面することも多いと思いますが、誰もが幸せや充実感を感じながら、はたらける社会を本気で目指しています。
日々の仕事にやりがいを感じている人は、そうでない人と比べて生産性が高いこともさまざまな調査で明らかになっています。
何より、仕事は私たちの人生のなかでも大きなウェイトを占めていますよね。それを嫌々こなすだけなんて本当にもったいない。そういう人たちを一人でも減らしていきたいんです。
――(編集部)ちなみに中山さん自身は嫌々仕事をしていた時期とかあるんですか?
中山さん
私の場合は新人で営業だった頃にテレアポが全然取れなかったことですかね。ガチャ切りされたり、電話口で怒られてしまったり。
あとは、キャリアアドバイザーをしていた頃、質問が下手すぎて、聞きたいことや聞くべきことがぜんぜん聞けずに、お客様も消化不良。私も「どのような軸で企業やお仕事をご提案すればいいかわからない」ということが多くありました。
(あれは私の黒歴史…)
――(編集部)どうやって克服したんですか?
中山さん
そのときは先輩のカウンセリングにたくさん同席させてもらいましたが、レベルが高すぎて参考になりませんでした。
マネできないものを見てもしょうがないと思い、同期のカウンセリングに同席させてもらったり、「どうすればいいと思う?」と聞いたりしてました。
最初は人に頼ることに抵抗があって、いきなりできたわけじゃないんですが、実際に頼ってみると拍子抜けするくらいみんな親切にアドバイスをくれました。そこから自分でもマネして、少しずつリズムをつかんでいきました。
パーソルにはいろいろなことに秀でたドラえもん的な人材がたくさんいるので、困ったときは話してみようと思ったのは、このときの経験が大きいかもしれません。
――(編集部)なるほど。
中山さん
私の場合はパーソルで勤め続けるキャリアを選択しましたが、もっと幸せや満足感を得られる職場があると思うのなら勤め先を変えることは選択肢のひとつです。
パーソルは転職支援サービスの「doda(デューダ)」や人材派遣サービスの「テンプスタッフ」といった事業を通して、みなさんにキャリアの選択肢を示し、最適なキャリアを歩んでもらうことで“はたらくWell-being”を少しでも実感してもらいたいと考えています。
“はたらくWell-being”を測る3つの質問
――(編集部)具体的に“はたらくWell-being”といってもどうしたらそういう状態になれるのでしょうか?
中山さん
私たちは、公益財団法人Well-being for Planet Earthと共同で実施している「はたらいて、笑おう。」グローバル調査における3つの質問で世界中の人々の“はたらくWell-being”の状態を測っています。
①あなたは、日々の仕事に喜びや楽しみを感じていますか?
②自分の仕事は、人々の生活をよりよくすることにつながっていると思いますか?
③自分の仕事や働き方は、多くの選択肢の中から、あなたが選べる状態ですか?
上記3つの質問にYesと答えられれば、その人の“はたらくWell-being”の状態は高いといえます。パーソルでは社員の“はたらくWell-being”をはかる質問としても活用しています。
「はたらいて、笑おう。」グローバル調査は前回122か国で実施。詳細はこちら
――(編集部)3つ目の質問は少しハードルが高そうですね。その人の置かれている状況にも左右されそうですし、企業に勤めている人は異動もあるので、自分のキャリアを能動的に決めづらい雰囲気があるように感じます。
中山さん
そうですね。私たちは自社ではたらく社員の“はたらくWell-being”を測るものとして、この3つの質問を他企業や団体にもおすすめしていますが、どうしても3つ目の質問に抵抗感を示す企業があるんです。
企業の都合で社員を異動させることもあるので、この質問を評価指標として導入することを躊躇してしまう気持ちはよくわかります。
しかし、「自分のキャリアは自分で決める」「自分の選択に納得感を持つ」ということは“はたらくWell-being”を実現するうえでは不可欠な要素です。
クリアすべきハードルは高いですが、パーソルは社員のキャリアオーナーシップを高めるためのさまざまな取り組みをしています。
「自分のキャリアは自分で決める」がキーワード
――(編集部)具体的にはどのようなことに取り組んでいるのでしょうか?
中山さん
キャリアオーナーシップを高めるための組織的な取り組みとしては、社員のキャリアにおける選択肢を増やし、自ら主体的にキャリアを切り開くことを後押しする制度も多く用意しています。
複業は2017年から全社員に解禁していますし、別のグループ会社や別部署の仕事を月最大8時間体験できるジョブトライアルという制度など、ユニークな制度もたくさんあります。
(ざっとこんな感じ。まだまだあります)
――(編集部)結構ありますね。
中山さん
ただ、組織として制度を整えても、個人のマインドに変化がなければキャリアオーナーシップは醸成されません。
キャリアの選択肢を増やすためには自分のキャリア選択についてさまざまな機会があることを知る必要があるし、そのキャリアを目指すために必要なスキルを身につける必要があります。
パーソルではキャリアに関する情報発信に力を入れていますし、多種多様な研修を用意して誰でもアプローチできる体制を整えています。
――(編集部)ちなみに中山さんはどんな勉強をしているんですか?
中山さん
私は会社の制度を活用して英語の勉強をしていますね。業務時間内に週1度、外国人講師との1対1で、レッスンやプレゼンテーションの練習などをしています。
――(編集部)なんで英語の勉強をしているのか聞いてもいいですか?
中山さん
きっかけは些細なことですが、パーソルの前身であるインテリジェンスという会社ではたらいていたときに、イギリスに出張する機会がありました。でも、入国管理局で自分の英語がまったく通じませんでした。
対応してくれた人たちも「なんだこいつは?」とあきれ顔で…。いくつか質問された内容のなかで「勤めている会社の名前は?」という単語は聞き取れたので「インテリジェンスです!」と答えたらその場にいた全員に大爆笑されました。
英語圏の感覚では社名に「インテリジェンス」とつけることが奇妙であることにくわえ、知性のかけらもない対応をしていた私とのギャップがよほどおかしかったのでしょう。そのことで一念発起し、英語を勉強しはじめました。
“はたらくWell-being”を推進する仕事をしていると、海外の文献を読んだり、英語でおこなわれる会議に出席したりする機会もありますので、なかなか役に立っていますよ。
(あの時の屈辱は一生忘れない……)
――(編集部)パーソルの今後の目標について教えてください。
中山さん
これは弊社社長の和田がよく言うことなのですが、「はたらいて、笑おう。」は楽をしてはたらくことではなくて、はたらくことで幸せや満足感を得ようということなんです。
はたらくことをポジティブに捉える人が少しでも増える世の中にしていくことが私たちの使命になります。
今年の5月に「中期経営計画2026」を公表しました。
そのなかでもパーソルは“はたらくWell-being”推進カンパニーとして、多様なはたらき方の提供と学びの機会の提供を通じて、2030年までに100万人の、よりよい“はたらく機会“を創出することを目標に掲げています。
中山さん
まず転職支援サービスや人材派遣サービスといった事業を通じて、人々の“はたらくWell-being”を実現していきたいです。
また、はたらく選択肢を増やすためには情報提供やスキルアップの要素も不可欠なので、パーソルが運営する「はたわらワイド」といったメディアを通して、世の中のさまざまな仕事について情報発信する機会を増やしていきたいです。
「学びのコーチ」などのサービスを通じて、リスキリングの支援も充実化させる予定です。
ただ、世の中の「はたらく」に対するニーズは多種多様なので、私たちだけでは“はたらくWell-being”推進が難しい場面もあります。そうした領域においては、他の企業やNPO、行政機関や学術機関などとも協業しながら推進していきたいですね。
同じ志をもつ個人や団体と協業しながら、“はたらくWell-being”を推進することで社会をよりよくしていきたいと思っています。
「“はたらくWell-being”を考えよう」
信頼してくれる人を裏切らない。「サスティナブルな情報交流」を仕掛けるブランドディレクターの、“はたらくWell-being”
新R25編集部
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