moto著『転職と副業のかけ算』より

「自分株式会社」を経営せよ。副業年収4000万円のmotoが教える“生涯年収を最大化する”方法

キャリアby 新R25編集部
「なぜ、年収240万円の地方のホームセンター店員が、年収5000万円を稼ぐサラリーマンになったのか」

この強烈な一文から始まるのが、Twitterで6.6万フォロワーを誇るmotoさんの著書『転職と副業のかけ算』。

転職サイト転職エージェントを活用し、短大卒ながらリクルート、楽天などを渡り歩き、本業で1000万、副業で4000万の年収を得ているmotoさん。その経験に基づいた「これからの時代の稼ぎ方」をあますところなく公開した一冊です。

発売前の段階でAmazon書籍ランキング総合1位を獲得した本書から、今回は特別に3つの記事をご紹介します。
転職と副業のかけ算

転職と副業のかけ算

リクルートでは新卒領域の「リクナビ」の営業と、学生集客を担当しました。

グラントウキョウサウスタワーに出勤し「お前のデスクはひと月11万円だから、それ以上の価値を出せ」と、詰められる日々のスタートです。

転職して間もない頃、学生の集客を担当するなかで、企業向け資料作成のために、就活生にアンケートを取る機会がありました。

「入社する企業を選ぶ基準は何ですか?」という質問に対して、当時最も多かった回答は「将来的にどの会社でも活躍できるスキルを得られる企業」。

具体的な社名を聞くと、リクルートやサイバーエージェント、DeNAなどが挙がります。

毎年、就活生にとても人気のある企業群です。

実は僕も、リクルートに入社した当初は、同じように「活躍できるスキルが欲しい」と考えていました。

しかし、そんな甘ったれた考えの僕に、当時の上司はこう言いました。

「リクルート事件があった当時、明日にも会社が潰れそうな状況で俺たちが採用したかったヤツは『活躍できるエリート学生』とか『前職で優秀だったヤツ』なんかじゃない。明日潰れるかもしれないリクルートという会社で、会社を潰さないために一生懸命努力できる人間だ。そういうスタンスのある人間はどんな会社でも、活躍できる。どこで働くかじゃない、自分のスタンスの問題だ

飲み屋でこの話を聞いたときは、自分が恥ずかしくなったのを覚えています。

大切なのはスキルじゃない。

目の前のことに一生懸命になるとか、絶対にやりきるという「考え方」や「姿勢(スタンス)」、「目線」なのだ、と。

これこそ「どの企業でも活躍できる人」に共通する素地なのだと思います。

「将来的にどの会社でも活躍できる力をつけられる会社にいきたい」というのは、向上心があるように見えて、根底にあるのは受け身の姿勢です。

会社というのは、自分が何かを学ぶためにある場所ではなく、お金を生み出し、世の中をよくするための組織です。

そして、どこでも活躍できる人とは、組織を成長させられる人です。

また、働くうえでは「自分が成長できる企業はどこか?」という自分視点だけでなく「自分が成長させたい企業はどこか?」という視点も併せ持っていないと、いつまでも受け身の姿勢でいることしかできません。

会社によりかかるだけでなく「会社を成長させる力」を持つことが大切なのです。

会社のあらゆる機会を利用して自分が成長しつつ、どんな会社の成長も牽引できる人材。

これこそが「市場価値の高い人材」です。リクルート時代の上司の言葉は、自分のスタンスを見直す大切な機会になりました。

デキる人を徹底的に「マネる」

ブログをきっかけに転職した2社目の人材会社では、営業職のかたわら新卒学生の集客をミッションとして任されました。

とはいえ僕は未経験かつ知識も不十分。

足りない点は社内のメンバーを頼りながら補うしかありません。

いち早く即戦力になりたいと考えた僕は、ホームセンター時代には学べなかった「営業スキル」を身につけるべく、仕事の早い上司のマネを徹底することにしたのです。

仕事の早い上司の動きを見ていると、メールで「お」と打つと、自動で「お疲れ様です」と変換されるショートカット機能を使っていたり、誰もいない早朝に出勤して、重要な仕事は午前中に終わらせていたり、二次会に参加せず睡眠を優先させたりしています。

それは誰にでもできることです。

けれど、こうした些細なことが仕事に影響するのだと考えて、徹底的にマネをして「自分のモノ」にしていきました。

この「徹底してマネをする」という行動は予想以上の結果につながり、入社3カ月目には新卒領域のエリアマネジャーに抜擢されています。

新卒領域は、人材業界の最大手であるリクルートが最もシェアを持つ領域です。

そのなかで僕が任されたのは、リクルートでさえも集客に苦戦しているエリア。

営業未経験ながら「自分が顧客に役立てることは何か」と考え、必死に取り組んでみたものの、思うような成果を出せない。

当時は上司に詰められる毎日を過ごしていました。

そこで僕は、他のエリアでトップの成績を出している人に、「終日同行させてもらえないか」と、お願いをします。

自分との差はどこにあるのか

どんな営業トークをしているのか

日頃からどんな優先順位で仕事をしているのか

あらゆることをマネして自分にインストールしたいと考えたのです。

次の日からは、トップ営業マンがやっている仕事内容を徹底コピー。

すると、「自分の実力とのギャップ」や、「もっとこうしたほうが売れるかもしれない」という気づきが見え始めてきます。

それまでの僕は、カッコよくスマートな営業に重きを置いていました。

しかし、実際に成果につながる行動はカッコいいやり方などではなく、地を這うような泥臭い「足を使った営業」だったのです。

また、行動をマネするだけでなく、彼らが見ている景色を知ることも重要でした。

トップ営業マンはみんな、「相手の視点に立って、徹底的に物事を考える」という姿勢を持っています。

常にお客さんのために行動しているのです。

こうした視点を得たことで徐々にコツを掴み、自分が担当するエリアにおけるシェアは徐々に伸びていきました。

そんなある日、コンペで一緒になったリクルートの社員から、「今度、うちに遊びにきてくださいよ」と、声がかかります。

競合とはいえ機会をもらったので面白半分でリクルートのオフィスに行くと、通されたのは小さな部屋。

そこには役員とGMの人が座っていました。

部屋に入った瞬間、「めっちゃシェア伸ばしてるらしいじゃん。うちで働いてくれるって聞いたけど、ほんと?」と、本気なのか冗談なのかわからないスカウトを受け、生い立ちからこれまでのキャリアについて、延々と話をしました。

こうしてリクルートのカルチャーや考え方に共感した僕は、2度目の転職を決意。

提示された年収は540万円。社会人4年目にして年収を300万円増やしたのです。

デキる人を徹底的にマネて、自分のスキルに落とし込む。

他人の知見や経験を自分の血肉にして、成果につなげる。

地道な基礎の積み重ねこそが、成果を出す近道であることを学んだ僕は、今でもこの姿勢を大切にしています。

経営者目線を「自分」に当てはめる

在籍していたベンチャー企業が楽天に買収されたことがきっかけで、僕は4度目の転職をしました。

看板のない企業で自分の力を試したい」という目的で入社しましたが、大手の傘下に入ってしまったため、転職を決めたのです。

僕はこれまで、地方のホームセンターや大手企業、無名のベンチャーなど、4社を経験するなかで「どの会社でも活躍でき、個人でもお金を稼げる状態」こそが、自分の安定につながるのではないかと考えるようになっていました。

この考えが明確に自分の思考として根づいたのは、今の会社の社長に言われた「自分という会社の経営者目線を持て」という言葉の影響が大きいです。

僕は「経営者目線」という言葉には違和感がありました。

サラリーマンをしながら、自分が在籍する企業の経営者目線を持つのは難しいと思っていたのです。

社長とは見ている景色や入ってくる情報がまったく違うし、経営者になったつもりで高飛車な発言を現場ですると、ただの厄介者になってしまう可能性が高くなります。

恐らく、経営者目線というのは、目の前の仕事をただやるのではなく、「会社の売り上げを伸ばす視点」を持ちながら「目の前の仕事の成果にこだわる」ことを指すと思いますが、今の社長が教えてくれた言葉のニュアンスは少し違いました。

自分という会社を経営する目線を持て

僕はこの考え方を「自分株式会社」と呼んでいます。

自分株式会社というのは、自分自身を会社に見立てて考える思考のことです。

僕が「株式会社moto」という会社を経営していて、売り上げは在籍している会社からの報酬と副業収入の5000万円。

そこに家賃や食事代、通信費という経費がかかり、手元に残った金額が利益になる、という考え方です。

この考え方でいくと、多くの人の売り上げは、自分が在籍する企業の給与のみになっていると思います。

しかし、今の時代は主要取引先にも、いつ切られるかわからない時代です。

主要取引先に切られたら倒産してしまうような経営状態は健全ではありません。

経営者として、給与とは別の収入源も確保しなければならず、そのために副業が必要になってくるのです。

僕は今でも「株式会社motoの売り上げはどうやったら伸びるのか?」という視点で仕事をしています。

どんな仕事にも共通しますが、自社の売り上げを伸ばすためには「対価に見合った労働価値の提供」が必要です。

同時に「どんな労働が評価されるのか?」も把握する必要があります。

在籍する企業の「年収テーブル」と「各年収テーブルで求められる能力」を把握し、自分がどのような価値を提供したら、いくらの売り上げ、つまり年収が上がるのかを考える。

そして本業に限らず、副業でも売り上げを立てていく。

同じ仕事をするのであれば、少しでもお金を多くくれる会社と取引するほうが賢明です。

それはサラリーマンであっても副業であっても同じこと。

「ほかにいい契約をくれる会社はないか?」と、常に模索する視点が大切なのです。

また、「自分株式会社」という目線を持つと「あれ、なんでこんなに携帯代が高いの?」とか、「この飲み代は何か役に立ったっけ?」というように、経費のムダも見えてきます。

僕は携帯を格安SIMにして、飲み会もムダなものには極力参加しないようにすることで経費を削減し、余った利益を自分の投資に回しています。

さらにいうと、PLやBSという視点を持つため、自分の純資産を増やすという考え方もできるようになってきます。

「売り上げをどう伸ばすか?」「利益を増やすにはどうしたらいいか?」という経営者目線を自分に当てはめることで、副業をする意味を知り、企業に依存した働き方から抜け出す視点が持てるようになります。

僕は今もこの会社で、自分の生涯年収の最大化に全力で取り組んでいます。

会社の看板を借りずに稼ぐ方法を、もっと学ぼう

転職と副業のかけ算 生涯年収を最大化する生き方

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副業を解禁する企業が増え、転職も一般的になった今、「個人の力で稼ぐスキル」は必要不可欠になってきています。

motoさんが言うように、企業が生き残る可能性と、自分がその会社で生き残る可能性は別問題。

自分の身を守るためにも、自分の市場価値を高める方法を学んでみませんか?

motoさんの取材記事はこちら

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