「仕事をもっと楽しむには?」

仕事を楽しくするのは「意味づけ力」。若手起業家・しゅんダイアリーがたどり着いた“はたらくWell-being”

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仕事

連載

「“はたらくWell-being”を考えよう」

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リモートワークの浸透などと相まって、「はたらき方改革」が世間の潮流となって久しい昨今。
現場ではたらくビジネスパーソンの中には、「本気で仕事に打ち込もうと思ったらはたらき方改革なんて無理」「自分らしいはたらき方なんて難しい」と感じている人もいるはず。
そこで、パーソルグループとのコラボでお送りする本連載「“はたらくWell-being”を考えよう」ではモヤモヤを感じているあなたへ「令和の新しいはたらき方」を提案していきます。
「はたらくWell-being」とは、はたらくことを通してその人自身が感じる幸せや満足感のこと。それを測るための3つの質問があります。
①あなたは、日々の仕事に喜びや楽しみを感じていますか?
②自分の仕事は、人々の生活をよりよくすることにつながっていると思いますか?
③自分の仕事や働き方は、多くの選択肢の中から、あなたが選べる状態ですか?
3つの質問すべてに「YES」と答えられる人は「はたらくWell-being」が高いと言えます。「“はたらくWell-being”を考えよう」では、日々、充実感を持ってはたらく方々へのインタビューを通して、幸せにはたらくためのヒントを探します。
今回、ご登場いただくのは株式会社Diaryの代表取締役社長 しゅんダイアリーさん(福田駿さん)です。
しゅんさんは金沢大学在学中にYouTubeチャンネル「しゅんダイアリー就活チャンネル」を開設し、新卒での就職活動に関する情報の発信を行ってきました。学生視点のコンテンツが支持を集め、2023年11月時点で登録者数14万人超えと新卒採用領域では日本一のチャンネルとなっています。また2019年には就活支援を軸に起業し、採用メディア・プラットフォームの運営をおこなっています。
しゅんさんのこれまでのキャリアを振り返り、なぜ就活領域にフォーカスした活動を行うようになったのか、また自身のキャリアを決定づけてきた、軸となる考えについてお伺いしました。
1997年生まれの会社経営者。大学在学中に自身が立ち上げたYouTubeチャンネルでは、大物経営者や人気インフルエンサーにも臆せずインタビューする様子や、実際の企業面接を見せる動画などを発信している。2019年に株式会社Diaryを設立。「世の中に自己実現できる若者を増やしたい」というビジョンのもと、就活支援を軸にさまざまな事業を展開中

バイトはクビ 「自分を認めたくて」全財産1万円で起業

市川

市川

しゅんさんと言えば、YouTubeの「しゅんダイアリー就活チャンネル」ですよね。

そもそもなぜYouTubeを始めたんですか?
福田さん

福田さん

単純に人気者になりたくて…。

始めたての頃はエンタメ系YouTuberを目指していたんです。300本くらい動画をアップしたけれど、結局、鳴かず飛ばずでした。
意外な動機!
市川

市川

今の軸になっている「就活」にフォーカスして発信を始めたのはいつ頃なんですか?
福田さん

福田さん

大学3年生のとき、自分の就活をきっかけにコンテンツの内容をガラッと変えました。

地元の石川県で新卒として就職する場合、ぱっと思いつく進路は公務員になるか、銀行や新聞社での勤務くらい。ところが東京に目を向けると、それまで知らなかった業界や仕事がたくさんありましたね。そのときに「世界ってこんなに広かったんだ」と思ったんです。
「色々な仕事を知って、価値観が揺さぶられました」
福田さん

福田さん

そこで「僕の地元の同級生は、東京の人にとっては当たり前にある職業の選択肢を知らないんじゃないか」と気づきました。地方の大学生にも、こんなに選択肢があるんだということを伝えたいと思ったんですよね。だって、いろんなキャリアや様々な価値観があることを知っている方が幸せじゃないですか。

それにYouTube界を見渡したとき、あまり就活の情報を発信している人がいなかった。正直なことを言うと、「他のチャンネルと差別化できるかも?」という思惑もありました。
市川

市川

それで「就活」一本になっていくと。あれ?就活について発信しているしゅんさん自身は、企業に就職していない…?
福田さん

福田さん

IT系やHR業界など超大手企業の早期選考を受けたのですが、残念ながら撃沈しました…。もちろん悔しかったですが、元々「会社員として社会で生きていくのは無理かも」っていう感覚があったので、なんとなく納得しました。

僕、大学時代にコンビニのバイトをクビになったことがあるんですよ。

フライヤーの油をこぼしてオーナーにめっちゃ怒られました。レストランでバイトしていたときも、お客さんにコーヒーをかけちゃったこともあり…。バイトでは失敗続きでした。
今や敏腕起業家なのに!
福田さん

福田さん

そんな僕が、夜行バスで東京に出てきてインターンに行くと、超高学歴のキラキラ大学生たちがバリバリ活躍する姿を見るわけですよ。

アルバイトで失敗してしまう無能な自分と対比して、「この人たちと戦っても勝てない…」と思うようになってしまって…。

最終的には数社から頂いた内定を辞退して、興味のあった起業にチャレンジすることにしたんです。
市川

市川

なんと!
起業って就職するよりもずっとハードルが高い気がしますが…
福田さん

福田さん

僕もそう思っていたんですけど、会社をつくるだけならウェブサービスをポチポチっとするだけで設立できちゃうんですよ。
(意外と会社って簡単に設立できちゃうものなんだなー。でも、そういう問題か?!)
福田さん

福田さん

大学休学を決めて意気込んで会社経営を始めるんですが、設立当初はYouTubeの広告収入も月5万円くらいで、全財産に至っては1万円しかなかったんです。

近くの商工会議所に行って「就活支援サービスを作りたいんです!」ってプレゼンして融資を受けたり、親に肩たたき券を売ってなんとか活動資金と上京のための資金200万円を工面しました(笑)。それで上京するんですよね。
市川

市川

全財産1万円しかない時点で起業を決意するって、すごい勇気ですね…。
その度胸、さすがすぎる
福田さん

福田さん

いやー、今考えると「若さレバレッジ」ですね(笑)。

起業を検討し始めたとき、ホワイトボードにメリットとデメリットを書き出してみたんですよ。そうしたらメリットはどんどん出てくるのに、デメリットの欄は真っ白だった。学生だし何も持っていないから、失うものがなかったんです。

振り返ると、僕は「何者か」になりたかったのかな。

とにかく、自分で自分を認めたかった

感情の総量が大きくなる道を選べ

市川

市川

しゅんさんが、自分で自分を認めるためには、どんな要素が必要でしたか?
福田さん

福田さん

自分自身が成長している」と感じられることですね。そのために、自分のパフォーマンスが最大限になる環境を選びたいと思いました。

僕、人から「これをやりなさい」と言われると、やる気がなくなっちゃうんですよ。昔から、自由研究のように自分の頭で考えて、自主的に行動することが好きだし、その方が結果を出せた実感があったんです。

例えば学生時代の部活動では、顧問の先生がつきっきりで指導をしてくれるよりも、自分で頭を使って考えて練習したときのほうが記録が伸びました。
市川

市川

しゅんさんがキャリアを選択していく上で「自主的な判断や行動」が大きなウエイトを占めているんですね。
福田さん

福田さん

そうですね、その状況を僕は幸せだと感じます

人生のフェーズによって、好きなこととか楽しく感じることは変わると思う。そうなったときにも、自分で次の道を選択できる状況にいたいと思っています。
市川

市川

自分で選択できる状況を保ち続けるために必要なことって何だと思いますか?
福田さん

福田さん

人は環境によって思考を変えられると思うので、意思決定している人のそばにいるようにすることですかね。

加えて、仕事上で自分の意志で選択し続けるためには、そういったポジションにつく実力が必要だと思います。

まずは自分が今持っている武器となる力を理解すること。そしてそれを最大化する努力が必要だと思います。
市川

市川

なるほど。
経営者という立場だと指針を決めて事業をバリバリ動かす、みたいなことができると思うんですけれど、会社員という立場だとある程度決められた範囲の中で、役割を全うすることを求められるじゃないですか。
しゅんさんと同じくらいの年代で、会社員として勤める人が楽しくはたらくために必要なことってどんなことだと思いますか?
福田さん

福田さん

最初から「こういう仕事ができるのが幸せ!」とか「こういうキャリアじゃなきゃだめ!」という固定概念にすがりすぎずに、とりあえず何でもやってみるのがいいんじゃないでしょうか。

今となっては就活関連の事業を企てている僕も、最初は就活のYouTubeをやるつもりはなかったですし。

それでもチャレンジしてみたら、徐々に登録者数や再生回数が上がっていって、「就活」というジャンルで多くの人が情報を欲していたということに気付いたんですよね。

あとは、自分が選んでないことをするときでも「意味づけをすること」が大切だと思います。
「いやー、なかなか難しいんですけれどね(笑)!」
福田さん

福田さん

同じことを任されても、「自分のためになる」と思いながら意味付けをして取り組んでいる人と、ただただやらされている人とでは、吸収できることの差が生まれる気がします

「笑えないようなつらい仕事も、一旦やってみたほうが結果的に笑う総量が増える説」はあるんじゃないかな。

はたらいていると、大変なこととか悔しいこともたくさん起きますけどね。

でも、仕事によって起きる感情の振れ幅が大きいほうが、人生が豊かになる気がします

自分の道は、自分が決める。自己実現できる人を増やすことが“はたらくWell-being”

市川

市川

(25歳とは思えぬ、達観の仕方…。)
私、だいぶ年上なんですがキャリア相談に乗ってもらってもいいですか?

脱サラして、夢だったライターにキャリアチェンジしたんですが、以前のように安定した収入を得ていくことの難しさを感じています。
これから先のキャリア、どう考えていったらいいですかね…。
福田さん

福田さん

自分の仕事が停滞していたり、伸び率が悪いときはネガティブな方向に目が行きがちになりますよねー。

でも、1回独立にチャレンジした人の市場価値は上がると思います。一人で全てをこなすとなると、自ずと経営者目線が身につくじゃないですか。会社を運営する側の気持ちがわかるっていうのは、めっちゃいいことだと思います。

もしこれから先、会社員に戻るっていう選択をするとしても、会社の意思決定についても経営者の意志を慮ることもできるようになりそうだし。マイナスなことばかりではないと思いますよ!
ありがたすぎるお言葉。勇気が湧く。
市川

市川

私、チャレンジしてよかったんだ…。救われました。

最後に「はたらくWell-being」を実現するために、大切だと思うことを教えてください。
福田さん

福田さん

大切な選択を人に預けてしまうことは、人生を誰かに預けることと同じだと僕は思います。だから「自分で決めること」は、「はたらくWell-being」を実現する上でとても重要なこと。

世の中の大半の人は、1日の半分以上の時間を仕事に費やしますよね。せっかくたくさんのリソースを割くんだから、その時間をハッピーに過ごせる人を増やしていきたいんです。

以前、マッキンゼー勤務からお笑い芸人に転身した石井てる美さんのエピソードをチャンネルで紹介したんです。

そのあとイベントで出会った大学生が、「石井さんの動画を見て、大手企業の内定を断って、夢だったエンタメ業界へ就職することにしました!」と言ってくれたんですよね。

自分の人生を自分で生きるためのきっかけを作れたのかな、と思うと本当に嬉しかった

自分たちが得意とする領域で事業を成長させて、「自分自身でキャリアを選択し、自己実現できる人を増やす」という世界観を構築していきたいと思っています。
〈取材・文=市川みさき〉