「今は、給料までくれんのかよ!?って思ってる」
「数字から逃げないほうがいい」仕上がった会社員箕輪厚介が語る“仕事のツラさ”から抜け出す術
新R25編集部
「新R25ワイドショー」がリリースされました。
「ビジネスパーソンの知見が集まるスマホ版ワイドショー」をコンセプトにしたサービスで、構想から約1年近くかけて開発を進めてきたもの。
編集部が毎日1~2個更新するこだわりの「テーマ」に対して、会員登録したユーザーが自由に回答を投稿できます。
新R25では、「ワイドショー」のテーマを著名なビジネスパーソンの方にぶつけ、深掘りインタビューさせていただく連載をスタート…!
本日登場するのは、編集者・箕輪厚介さん。
気になるテーマと回答は…
箕輪さん
ない。
(会社外での“自分の市場価値”を意識するようになってから、ツラくなくなった)
ないんかい!!!
…と思いつつ、箕輪さんが「ツラさから解放された話」を深堀ったら“最強の会社員のあり方”にたどり着けたので、共有します!!
〈聞き手=天野俊吉(新R25副編集長)〉
箕輪さんが「数字を作ること」から逃げない理由とは?
天野
今日は、箕輪さんの「仕事のツラさ」を吐露してもらいに、仕事場にお邪魔しています。
どういう世界観の仕事場? タイ古式マッサージ?
箕輪さん
…考えたんだけど、仕事しててツラいときってマジでないんだよね。
天野
そうなんですか? 『NewsPicksBook』で月1冊担当書籍を出されてる時期、ツラそうだなと思ってたんですが…
箕輪さん
あ~、その時期はヤバかった。月1冊ヒット作を出しつづけるって無謀だから、「破裂するのがわかってる風船に空気を入れつづけてる」みたいな感覚。
今はそれもないし、とにかくベストセラーっていう“数字の競争”的な仕事はなくなってるね。
天野
ただ箕輪さんって、“もうベストセラーは散々やった”と言いつつ、相変わらず販促の努力とかすごいじゃないですか。
箕輪さん
うん。自分でもそう思う。
天野
数字を作らなきゃいけないって、仕事のツラい部分だと思うんですが、箕輪さんが「売ること」から逃げないのはなぜなんですか?
箕輪さん
数字から逃げると、性格が悪くなると思うから。
俺、多分すげー嫌なヤツになると思う(笑)。
天野
性格…?
箕輪さん
数字から逃げると、ひがみっぽい態度で自分を正当化しちゃうんだよね。
だから、好きなことやりつつもちゃんとメジャーを意識するっていうバランス感覚がないと危ないのよ。
我々の業界って、なんていうか…そういう人がけっこういるじゃん。
そうなんですか?
箕輪さん
“分厚くてマニアックなブラジルの本”みたいなのをなんとなくで出すのよ。
めちゃめちゃいい本かもしれないよ? でも本当にそれを伝えたいなら、空気づくりからやってでも売る努力をしなくちゃ。
売れなくて、仲間とシーシャ吸いながら「世の中がカルチャーをわかってない」ってひがみっぽく言ってるのは性格悪い。仕事に対してそれは違うなって思う。
天野
シーシャへの偏見は謎ですが、言わんとしてることはよくわかります。
箕輪さん
自分にやりたいことがあるときほど、「数字から逃げない」って大事なんだよね。嫌なヤツにならないために。
自分がそういうひがみっぽさを持って働いてないか?っていうのは仕事においてけっこう大事なポイントかもしれない。
偏見からのまあまあな正論。性格悪くならないよう気をつけます
箕輪さんが若手時代の“ツラさ”から抜け出した方法
天野
箕輪さんが仕事をツラいと感じないのは、昔からなんですか?
箕輪さん
いや、社会人になって何年かはツラかったよ。
25歳で結婚してて家族も養わなきゃいけないから、小手指から満員電車で通勤してて、超ストレス溜まったわ。
これだけは本当にカットしないでほしいんだけど…、池袋の駅って、人に向かって人が歩いてくるのよ。
「めちゃくちゃ人にぶつかるの。池袋と川崎はそうなんだよ!」念押ししてからの謎の偏見やめて
箕輪さん
小手指のカフェ・ド・クリエで『多動力』の編集作業してて、「満員電車なんて乗るヤツはクソだ」とか書いてるんだけど…、俺は毎日乗ってんの(笑)。
天野
じゃあ、箕輪さんの経験から言って、「仕事がツラくない」状態になるにはどうすればいいんですか?
箕輪さん
金稼ぐ。以上。
あとは随時解決されてく。
身もフタもないお話
天野
給料がちょっと上がったぐらいで、仕事のツラさってなくなりますかね?
箕輪さん
いやいや。俺、双葉社のころから“ヒット作”はずっと出してたんだけど…サラリーマンってヒット出しても給料上がらないじゃん。
天野
あっ、それはわかります。
箕輪さん
忙しいんだけど「僕のためにバイト雇ってください」っていうのも偉そうだから、ツイッターでアシスタント募集してみたら、めっちゃDM来たのよ。
これサロンになるなって思ってオンラインサロン開いたら、30人の枠がすぐ埋まった。1人月5000円で15万円だよ?
「俺って金稼げるんだ!?」ってビビって。
無垢だったころ(?)の箕輪さんエピソード
箕輪さん
つまり、自分に値札を貼る意識があるかどうかだと思うのね。
みんな成果出したら「給料上がるかな?」って考えるじゃん。そうじゃなくて「自分の市場価値が上がるな」って考えたほうがいい。
多くのサラリーマンは、会社から給料もらうことしか考えてないけど…
天野
市場に出て稼ぐことを考えるべきだと。なるほど。
箕輪さん
お金を稼げば、好きでもないのにやってる作業の時間を外注してカットできて、時間が作れる。そのぶん仕事に打ち込めるからまた自分のバリューが上がる。
そうすると会社に執着しなくていいから、嫌な上司に好かれる必要とかなくなって、どんどん会社の嫌なことがなくなってくるんだよね。
そうですよね…もう…俺も絶対そうしよう…の図
天野
めちゃくちゃきかれると思うんですけど、箕輪さんが今も会社を辞めない理由って何なんですか?
箕輪さん
本出すのって大変なのよ。
でも会社にいれば、営業の人も印刷所の人も協力してくれる。「市場価値が上がるための仕事をやらせてくれるうえに、給料までくれんのかよ!」って状態なんだよね。
だから、「ツラさ」とかきかれても…
天野
ないわ…
箕輪さん
そう(笑)。ツラさとかないんだよね。
会社員として完全に仕上がっている。はやくこの状態になりたい
今の最大のモチベーションは「現象をつくりたい」
天野
そういう状態にまでなると、仕事のモチベーションはどんなところに感じるんですか?
箕輪さん
本を出すだけじゃなくて、内容を「現象にしたい」って思ってるところ。
7月に出た『プロセスエコノミー』の内容も、プロセスを売るなんて“意識高い”人からしたら「10年前の話じゃん」って思うかもしれないけど…
友だちとか、アロマのお店やってるうちの妻とかに「商売は、プロセスを見せていくといいよ」っていう話をすると、今だと「ああたしかに!」ってなるのよ。
天野
以前は伝わらなかったけど、今は時代に合っているという。
箕輪さん
そういう「現象」をつくることで、商売やったり、お店とかやったりしてる人たちがうまくいくようになればいいなっていうモチベーションだよね。個人的な感覚と時代がクロスするところが、一番面白い。
『サウナランド』も、サウナ入ってコーラ飲んでるのが楽しいって思う“誰とも比べない世界”が時代に合ってると思った。今、『死ぬこと以外はかすり傷』みたいな本出しても絶対売れないよ。
ひろゆきさんがバズってるのも同じで、「めちゃめちゃ頑張らなくても、自分が楽しめればいいんじゃないですか」っていう感覚。
天野
ちなみに、ビジネスの世界では「ヒットが出たらそれを“仕組み化”して量産しよう」っていう話があるじゃないですか。
そっちには行かなかったんですか?
箕輪さん
それだと売れないんですよね。やっぱり「仕組み化」でできるものって最後の最後で熱量が足りないんだと思う。
僕自身のエゴもある。自分が動かなくてもまわるような仕組み化に対してモチベーションが湧かないのよ。
ヒットを出す仕組みをつくるより、時代をとらえた“現象”をつくりたい。ちょっとわかります
箕輪さんが「新R25ワイドショーでききたい質問」が謎すぎた
天野
最後に…新R25ワイドショーでいろんな人にきいてみたい質問があれば教えてください。
箕輪さん
「俺が本気でお願いしたら、いくらくれますか?」。
めちゃくちゃ金の話するじゃん…顔も怖いです
天野
なんですかその質問。
箕輪さん
単純に“自分の心の貯金”にしておきたいのよ。
読者の人も、自分がお願いしたらまわりの人がいくらぐらいくれるかって気になると思うよ。
天野
わかるようなわからんような…
じゃあ最後に、「新R25ワイドショー」へのアドバイスがあればぜひ。
箕輪さん
え、そうだなあ…
俺、『新R25』ってうまくいくと思ってなかったのよ。NewsPicksほど意識高くないし、×××(人気週刊誌)ほど意識低くないし、中途半端だなって(笑)。
だからまた、俺には予想もつかない大人気になってください!!
箕輪さんの予想を裏切れるように頑張ります。ありがとうございました!
「数字から逃げると、性格が悪くなる」
「市場価値を意識することで、会社の仕事のツラさから解放される」
“スター編集者の心の闇”的なお話を期待していったものの、すでに仕上がりきった箕輪さんが教えてくれた知見は、会社員の我々にズバリなものでした。
〈取材・文=天野俊吉(@amanop)/撮影=森カズシゲ〉
新R25ワイドショーであなたの“ツラさ”を吐露してみよう…
新R25アプリをダウンロードすれば、注目のビジネスパーソンの多様な回答を閲覧できるだけでなく、回答者として誰でも新R25ワイドショーに参加できます。
みんなの知見を楽しみつつ、ぜひあなたの“仕事のツラさ”を、ちょっとだけ吐露する投稿をしてみてください!
新R25(シン・アールニジュウゴ)
※Android版は今夏リリース予定です
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箕輪さんが本気で“現象化”に挑む『プロセスエコノミー』
“プロセスは誰にもコピーできない”をテーマに、箕輪さんと著者・尾原和啓さんが贈る新刊『プロセスエコノミー』。
箕輪さんも「そうは言ってもアウトプットが大事だろ、とか、賛否両論出ると思う」と語っています。
あなたはこの話題書を、どう受け止めますか?
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