ビジネスパーソンインタビュー
忘年会はなぜ嫌われる?
「目的が混ざっているからつまんないんですよ」リモートワーク専門家と考える“いい忘年会”の条件
新R25編集部
2021年もあとわずか。今年も「忘年会」シーズンが迫ってきました。
新型コロナウイルス感染症の影響が落ち着いてきたとはいえ、大人数で集まることに不安を感じたり、遠方のメンバーが集まりにくくなったりと、これまでのような忘年会を開催するのは難しそう…。
そこで今回は、バーチャル空間で飲み会体験が楽しめる「oVice宴会」を展開するoVice株式会社と、ビジネスパーソンの知見が集まる「新R25ワイドショー」の特別コラボ企画として、これからの忘年会のあり方について考えてみたいと思います。
お相手いただくのは、1000人以上の社員が全員フルリモートで稼働しているという、株式会社キャスター取締役CROの石倉秀明さん。
【石倉秀明(いしくら・ひであき)】リクルート入社後、2009年に当時社員5人のリブセンスへ。「ジョブセンス」の事業責任者として入社から2年半で東証マザーズへの上場に貢献。その後、DeNAのEC事業本部で営業責任者を務めたのち、新規事業、採用責任者を歴任。2016年より株式会社キャスター取締役COOを務める。2021年7月より取締役CROに就任
CRO(チーフ・リモートワーク・オフィサー)として「全社員リモート体制」を率いる“リモートワークの専門家”は、忘年会についてどんな答えを出すのでしょうか?
〈聞き手:石川みく(新R25編集部)〉
「酒の力でコミュニケーションを取る上司はダメ」若手世代と上司世代で分かれる忘年会の価値観
石川
忘年会が会社の鉄板イベントである一方で、じつは「忘年会が嫌い」という声が年々増えてきているなと思っていまして。
そもそも「会社の忘年会が嫌いな人が増えている理由」は何だと思いますか?
石倉さん
つまんないからじゃないですか?
石川
そんな…身もふたもない…
石倉さん
僕も会社の忘年会は嫌いなんですよ。
1社目のリクルートにいたとき、クイズとかで自分が突然壇上に上げられたり面白いことしないといけなかったりする感がイヤでイヤで。
適当に理由をつくってあまり行ってませんでした(笑)。
毎年「親の具合が悪くて…」という理由で欠席していたそう。絶対バレてますよ
石倉さん
そもそも嫌いな人が増えているというより、「嫌いって言える人」が増えているだけだと思いますね。
僕ら世代が若手だった10〜20年前から、「全員が心から忘年会を楽しんでいたか?」と言われるとそんなことはなかったと思いますし。
多分「行きたくない」って言いづらかっただけっていうのが現実なんじゃないかな。
石川
その一方で、上司の世代は「部下とコミュニケーションが取れるいいチャンス」と捉えていて、忘年会の開催を求めている人も多いみたいなんですよ。
石倉さん
そんな上司はダメなマネージャーの典型ですよ。
令和のマネジメント専門家からメスが入りました
石倉さん
そもそもお酒が入ったタイミングでしかコミュニケーションが取れない時点で、普段から良好な関係が取れてないでしょ?
忘年会とか関係なく、いつでも気軽に話ができるような間柄じゃないと、いざ忘年会になっても部下に気を遣われるだけだと思うんですよ。
石倉さん
そもそも飲み会って、楽しみ方がみんな違うはずですよね。
なのに同じコンテンツで全員を楽しませようとするから無理が生じるんですよ。
しかも、「純粋にお酒の席を楽しみたい」のか「メンバーと親睦を図りたい」のかで、またぜんぜんアプローチ方法が変わってくるはずじゃないですか。
いろんな目的を一気に叶えようとするから、結果的につまんなくなってるんだと思うんですよね。
石川
たしかに。忘年会っていろんな“無理”があるから面倒なのかもしれないですね…
「おいしい料理はどんなコンテンツにも勝る」石倉さんが考える“いい忘年会”
石川
じゃあ…そんな石倉さんでも楽しめそうな「いい忘年会の条件」はなんだと思いますか?
石倉さん
“特別な体験”ができるかどうか、じゃないですか?
僕自身、忘年会が好きじゃないと言いつつ、ある年のリクルートの忘年会でゲストに芸能人が来たときはさすがに盛り上がりました。
あとはビーチを貸し切って海の上にステージをつくって、ヘリコプターから女性アイドルグループが降りてきたときとか。
特別のスケールがデカい
石倉さん
まあさすがにそこまでやらなくてもいいと思いますけど…
たとえば普段行かない高級店とかに行くだけでも、絶対満足度高いと思うんですよ。
「おいしい!!」って言ってるだけで盛り上がれるから「楽しかったね」で終われるはず。
「僕も『銀座 久兵衛』とかなら絶対行くもん」
石倉さん
あとは、メンバーを無理に混ぜないほうがいい。
忘年会を親睦の場だと考えてると、普段コミュニケーションを取らない人同士を同じテーブルにしようとするじゃないですか。
石川
ありますね…何話せばいいかわかんないやつ。
石倉さん
そうそう。盛り上がるわけないじゃんっていう。
そもそも会社なんて、学校と似たようなもんなんですよ。
学校ってその辺に住んでいるヤツらが集まってるだけじゃないですか。そんな環境で全員が仲良くなれるわけないじゃん!!
過去に何かあったんでしょうか
石倉さん
会社も「ただ配属されたからここにいる」ってだけですよね。
さっきも言いましたけど、飲み会の楽しみ方って人それぞれじゃないですか。
「お酒が好きな上司」もいれば「自分のペースでゆっくり飲みたい部下」もいる。
だから幹事も、全員を無理矢理仲良くさせるんじゃなくて、気が合う人と楽しめるような工夫をすべきなんですよ。
石川
なるほどなあ…では「いい忘年会の条件」を石倉さんなりにまとめると…
石倉さん
メンバーそれぞれが好きに楽しめて、おいしいものが食べられる。
これに尽きます。
料理もコンテンツも完備。仮想空間で好きに楽しめる「oVice宴会」
石川
今回、石倉さんに見ていただきたいのが、バーチャルの空間で忘年会を開ける「oVice宴会」というものなのですが…
まずはこちらをご覧ください。
仮想空間にパーティー会場が出てきました
oVice宴会の特長①「アイコンを動かすだけで移動可能。サシのみやグループ飲みもできる」
石川
ユーザーはリモートでこの会場に参加し、自分のアイコンを好きな位置に移動できます。
こうやってテーブルまで移動すれば、表示されている円の中に入っているユーザーだけで話をすることができるんです。
仲のいい同僚だけで同じテーブルで集まって話せたりもするんですよ。
話し声は、この黒い円の範囲内にしか聞こえません。
石倉さん
へえ〜。嫌な上司がいるテーブルがひと目でわかるのがいいですね(笑)。
うちの会社はフルリモートだから、まだ会ったことがないメンバーも多くて。
リアルな飲み会だと全員と話すのは難しいけど、これなら行動しやすそう。
…ちなみにこれ、パーティー会場から2人で隠れて抜けたいときはどうやればいいですか?(笑)
石川
それは…個別チャットとかでなんとかしてください。
カップルになろうとしないでください
oVice宴会の特長②「高級店の料理も自宅に届く」
石川
先ほど石倉さんは「いい忘年会」の条件として“おいしい料理”を挙げられていましたが、この「oVice宴会」では、加盟する高級店の料理もそれぞれの家にデリバリーで届くんです。
石倉さん
え、これが家にくるんですか? 凄いな!!
リモートの飲み会って、スーパーで買ってきた惣菜と普通のハイボールとかになっちゃうのでちょっとわびしい感じがあるんですよね。
石川
しかも普段あまり行くことのない高級店の料理が届けられるので、特別感も味わえるかなと思います。
たとえば、銀座にある「俺のフレンチ」の看板メニュー「牛フィレとフォアグラのロッシーニ」も、「oVice宴会」なら自宅で楽しめるんですよ。
こんな料理が自宅のテーブルに並ぶ日がくるとは
石倉さん
「バーチャル忘年会」なら会場代もかからないですもんね。
コストは下がるけどメンバーの満足度は上がるので、経営者にとってもうれしいかもしれません。
oVice宴会の特長③「リモートでも一体感が味わえるゲームも用意」
石川
あとはこの「oVice宴会」では、バーチャル空間を活かした「○✕ゲーム」といったコンテンツが用意されています。
会場を一瞬で「ゲーム特化型の空間」に変化させられる上に、本来ならプロの力を借りないと実現できないような企画も用意してもらえるので、幹事もすごく楽ですよね。
石倉さん
面白いですね。
忘年会があんまり好きじゃない僕からすると、「そこそこ時間がかかって、誰も体を張らなくてもみんなが楽しめるコンテンツ」があるとすごく楽だなと思っていて。
こちら側が努力しなくても、時間を費やせるものを用意してくれているのは超いいと思います(笑)。
「昼忘年会」「ハイブリッド」…CROが提案する「oVice宴会」の活用法
石川
…と、ここまで「oVice宴会」の説明をさせていただきましたが、リモートワーク専門家の石倉さんから見ていかがでしたか?
石倉さん
今ってリモートワークはどんどんしやすくなっているのに、「リモート飲み会」だけはイケてないなと思っていたんですよね。だからニーズは確実にあると思います。
こういうサービスがあるなら、忘年会を昼にやってもいいですよね。
僕の会社でも「昼なら忘年会に参加してもいいかも」って人も多いんですよ。
石川
「夜は家族とゆっくりご飯を食べたい」とか「育児で参加できない」って方もたくさんいますもんね。
石倉さん
あとは、“ハイブリッド”な飲み会もできそうだなって。
石川
ハイブリッド?
石倉さん
仲のいいメンバーとかで集まりたい人はリアルの場で集まりつつ、忘年会自体はこのバーチャル会場でやるっていう。
意外とそのほうが盛り上がりそうじゃないですか?
「○✕ゲーム」をやってて当たっても、家で1人で「うお〜!!!」ってそんなテンション上げられないじゃないですか(笑)。
石川
あ〜、友達の家で一緒にゲームを見ているような感覚ですかね。
担当の方に聞いたところ、「ハイブリッド型」は今まさに強化中なんだとか。さすがCRO…
石川
ハイブリッドという言葉が出ましたが、まさに働き方もこれからはリモート派と出社派のハイブリッドになってくると思うんですよ。
そういうバラバラな働き方でも、一体感を持って盛り上がれるツールが必要になってくるのかなと。
石倉さん
そうだと思います。
ここ最近、リモートでマネジメントする方から、「部下と話す機会がない」とか「仕事以外の話をする機会がない」という相談が増えたんですよ。
それって気楽なコミュニケーションを取りづらくなったからだと思っていて。
「oVice宴会」は、忘年会以外で使ってもいいんですもんね?
だったら日常的にこれを活用して、リモートで盛り上がれるような機会を増やせば、日々の業務でも円滑にコミュニケーションが取れるようになるかもしれませんね。
働き方が変わった今、会社の風習や文化もどんどん変化していくはず。
バーチャルという新しい選択肢が生まれた今、「気が重い行事」だった忘年会も全員が楽しめる会に変えられるかもしれません。
これから忘年会を考えている皆さん、ぜひ上司に「oVice宴会」を提案してみてはいかがでしょうか?
公式サイトには、お笑い芸人の「令和ロマン」が「oVice宴会」で実際の宴会を楽しんでいる動画もありますので、合わせてチェックしてみてください!
〈取材・文=福田啄也(@fkd1111)/取材・編集=石川みく(@newfang298)/撮影=中澤真央(@_maonakazawa_)〉
新R25ワイドショー「スペシャルアンサー」
「目的が混ざっているからつまんないんですよ」リモートワーク専門家と考える“いい忘年会”の条件
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