ビジネスパーソンインタビュー
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「Tech&Green」で世界を変える。楽天グループがテクノロジーで目指す、サステナブルな未来とは
新R25編集部
9月に2日間にわたって開催された楽天グループ最大級のイベント「Rakuten Optimism 2022」。
多種多様な業界で活躍する国内外のビジネスリーダーが集結し、最先端の情報に触れられる貴重な機会となりました。
数あるセッションのなかから、参加者から大きな反響を集めたセッションを一部抜粋してお届けします。
三木谷社長「テクノロジーを使った“グリーン”を創造し、世界をリードしていく」
初日に行われたスペシャルコンテンツ「Rakuten Optimism 2022 メインキーノート」では、楽天グループの三木谷社長が登壇。
今回のカンファレンスで掲げられたテーマは「Tech&Green」。
一体どんな意味が込められているのでしょうか? 三木谷社長はこう語ります。
三木谷さん
「楽天市場」が開設された約25年前、インターネットのネットワークスピードはいまの13万分の1キロくらいでした。
それからインターネットが超高速化し、いまは5Gですよね。
そしてAIやクラウド化、ブロックチェーン…と、次々に新しいテクノロジーが登場し、進化しつづけている。
三木谷さん
一方で「人口爆発」が深刻化してきています。
先日、インドに行ってきたのですが、インドでは人口が将来70億人から100億人になると言われています。
そして、環境の変化・破壊、災害の著しい増加。
そのような問題を抱えた地球は果たして耐えられるのでしょうか?
三木谷さん
90年代半ばに加速したインターネット革命により、先進国であれ発展途上国であれ、誰もが同じ情報にアクセスできるようになりました。
それまでの「情報格差」がなくなり、より“フェアな世界”になったことで、爆発的なイノベーションが起こった。
楽天はそのころからずっと、「インターネットで世の中を変えること」に賭けてきました。
今、そんな我々が大きな課題と感じているのが、「いかに発展的に環境をキープしていくか?」「環境だけでなく社会的な秩序をも、サステナブルにしていくにはどうすればいいか?」ということ。
最新テクノロジーが、いかにして難題解決の糸口となるのか?をみなさんと考えていきたいという思いを込め、「Tech&Green」とテーマを掲げました。
「新しいことにどんどん挑戦するし、ときには無謀と言われるプロジェクトでもやっていく」。そんなチャレンジングな姿勢を基本としてきた楽天グループ。
今では楽天のメイン事業の一つとなっている「楽天モバイル」も、携帯キャリア事業に参入するという大きな挑戦でした。
三木谷社長は当時を振り返り、「なんで楽天がショッピング以外のこともやるんだ、とよく言われました」と話します。
三木谷さん
思えば「楽天市場」をつくったときは、誰も「インターネットで物を買う」ことに馴染みがありませんでした。
それでも折れずに「流通はインターネットで変わるんだ」という想いを貫いた結果、ゼロから始まったEC事業が、2021年には国内EC流通総額5兆円まで成長しています。
「楽天モバイル」も同じで、「携帯はインフラであるべき」だと考えたとき、「早くて便利で未来的なワイヤレスネットワークを一般の人が使えるようにしていくこと」が重要な課題だと感じました。
だから、「料金を安くする」「手続きなどをわかりやすくする」など、お客さまにとってのメリットを徹底的に追求したのです。
三木谷さん
近年は、「楽天経済圏」のID、ポイント、データなどの活用でAI技術を駆使したり、「アルミノックス™プラットフォーム」をもとに薬と光を組み合わせた、がんをはじめとした疾患に対する新しい治療法の開発を開始したりと、グループ全体で“社会に貢献しつづける事業”に取り組んでいます。
これからも楽天グループはテクノロジーで世界に挑戦していくとともに、テクノロジーを使ったグリーンな社会を実現させ、世界をリードしていきます。
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サステナブルな未来には“対話”が不可欠な理由とは?
2日目には、『「対話」からサステナブルな未来をつくろう』と題し、環境問題に日々向き合う4名によるセッションが行われました。
登壇したのは、楽天グループ株式会社常務執行役員の小林正忠さん、国内外で環境金融コンサルティング業務に従事する吉高まりさん、廃漁網の回収や資源化に取り組むamu株式会社の代表取締役を務める加藤広大さん、環境活動家・露木しいなさんです。
左から小林正忠さん、吉高まりさん、加藤広大さん、露木しいなさん
小林さん
どんなに素晴らしいテクノロジーがあったとしても、誰かの独りよがりでは「Tech&Greenな社会」は実現できません。
テクノロジーとグリーンの共存は、“対話”があってはじめて成り立つものだと思うんです。
露木さん
そうですね。私は2年前から180校以上の小中学校で環境問題をテーマに講演しているんですが、「環境のことを知ってほしい!」という気持ちだけが先走ってしまうと、身構えられてしまうんですよね。「環境活動家? 怪しいぞ」みたいな。
相手に合わせた伝え方を心がけないと、本当の意味で“環境”を自分ごととして捉えてもらえないんだと痛感しています。
加藤さん
僕は宮城県気仙沼市の港で、不要になった漁具を漁師さんから回収してリサイクルする事業をやっているんですが…
一番大切にしているのは、「漁師さんのためにやる」ということ。
漁師さんは「海と一緒に生きている」という意識が強いので、海を大切にしたい気持ちが誰よりも強い。
「SDGs」などの軸でお話しすることもありますが、その前にまずは漁師のみなさんと“対話”することが大切だと思っています。
吉高さん
世代間の理解においても“対話”は欠かせないと思います。
今は「Z世代」のように、ターゲットを世代で切ろうとする企業が多いですが、一口でZ世代と言ってもいろんな方がいるから、ひと括りにしてしまうのはよくないですよね。
小林さん
まさに先日、カンファレンスでお会いした学生の登壇者の方に、「Z世代って括るのやめてもらっていいですか?」と言われたんですよ。
同じ時代の同じ世代だからって、意見も同じなわけではない。多様性が尊重される今の社会では、なおさらですよね。
「今のは違ったな」と、ハッと気づかせてもらえた一言でした。
露木さん
Z世代の当事者でもある私からすると、何かを発信するのに「年齢」や「世代」は関係ないなと思います。
私はバリ島のグリーンスクールに入るまで、学生には勉強と部活をがんばる以外に選択肢はないと思ってしまっていたんですが…
グリーンスクールに入ってみたら、自分でNPOを立ち上げたり、自分のブランドの売り上げを貧しい子どもたちのために活用したりと、社会のために活動している同世代がたくさんいたんです。
日本ではまだまだ行動する人が目立っていないから、若い人の声を拾ってくれるような社会にしなくちゃいけないと思います。
吉高さん
先日、気仙沼の高校生とお話しする機会があったのですが、びっくりするほどいろんなビジネスアイデアをいただけたんです。
企業側が学生と“対話”し、ビジネスを広げていく流れも、徐々に生まれてくるんじゃないかなと思います。
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テクノロジーの活用で“No.1”を目指す。楽天モバイルの未来に注目
2日目のトリを飾ったセッション「No.1キャリアに向けての現在と今後の取り組み」では、楽天モバイル株式会社 代表取締役社長の矢澤俊介さんと、同社CTO(Chief Technology Officer)のシャラッド・スリオアストーアさんが登場。
これまでも最新技術を駆使し魅力的な価格設定を提供してきた「楽天モバイル」ですが、さらに、次なるテクノロジーの活用で“ネクストステージ”を実現させるようです。
矢澤俊介さん
矢澤さん
テクノロジーを使って、より手軽な価格で通信インフラを提供することを目指し、楽天モバイルは2019年に携帯市場に参入しました。
2,980円という思い切った料金設定だけに留まらず、業界内で先陣を切って5Gの無料提供や契約時の手数料の無料化などを行ってきました。
2020年の世界の平均スマホ料金のデータをみると、世界6都市のなかで日本が最も高かったのですが、楽天モバイルの参入後の2021年には、60%以上も安価になっています。
矢澤さん
なぜ楽天モバイルがこれだけ安い料金でサービスを提供できるのか?
それは、世界で初めて商用化した「完全仮想化クラウドネイティブモバイルネットワーク」によるものです。
この技術により、携帯電話のサービスを提供するために必要な基地局の開設・運用を従来より低コスト・短い工期で実現でき、低価格でのサービス提供を可能にしているのです。
矢澤さん
これから楽天モバイルは「フェーズ2」に入ります。
ゆくゆくは、すべてにおいてNo.1のキャリアを目指したいと思っています。
まずは、「つながりやすさ」でも挑戦をつづけます。
宇宙にある衛星から、みなさんが持っている地上のスマホに直接電波を送ることで、山奥にいても繋がるようになります。
今年9月に、AST SpaceMobile社がアメリカで試験衛星を発射しました。「SpaceMobile」の実現に向けて一歩ずつ進めているそうです
矢澤さん
「契約しやすいキャリア」No.1も目指します。
来年の春には、キャリア変更をワンストップで完結できる試験運用がスタートする予定です。乗り換え手続きも簡単な時代がやってきます。
シャラッドさん
我々は、5Gの先にある「Beyond 5G」の時代を見据えています。
「Beyond 5G」では、「超低遅延(配信した動画や音声が、視聴者に届くまでのラグが限りなく小さくなること)」や「超高速・大容量」などの実現を目指しています。
矢澤さん
「Beyond 5G」はモバイルネットワークを通じて、医療や教育などほかの産業にも貢献できると思います。
シャラッドさん
もはや地上のネットワークだけではない次元の話で、可能性がどんどん広がります。
間違いなくいい未来になると期待しています。
シャラッド・スリオアストーアさん
矢澤さん
いま日本は、国際競争力の低下や人口減少など課題を多く抱えています。
そんな日本を強力にサポートし、元気にしたい。
みなさんの生活をより豊かにするため、「楽天モバイル」は携帯キャリアでNo.1を目指します。
明るい未来が想像できるようなセッションが盛りだくさんの2日間。アーカイブ動画では、紹介したほかにもさまざまなセッションを観ることができます。
動画を観る前にぜひ、こちらの記事を参考に“有益なインプット方法”を知っておくのがおすすめです。
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